佐藤青南のレビュー一覧
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高級住宅地で女子高生が失踪した。
新米刑事の八木小春は、モデルケースとして捜査に参加したプロファイラーの土岐田と捜査を進めるうちに、これが営利誘拐ではなく、連続殺人事件である可能性に気づき……。
急遽コンビを組むことになった2人が、協力者とともに、統計学を駆使しながら犯人に迫っていく、新米刑事と天才プロファイラーのバディミステリです。
後半からの怒涛の展開、ミスリードの仕込みなどミステリとしても面白いですが、メインはやはり人間関係の方かなと思います。
"普通"の小春と"少し違う"土岐田や協力者。その特異性については、語れるほど詳しくはないので言及は -
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ネタバレ楯岡絵麻がシリーズの著者と同姓同名の作家・佐藤青南と対峙する話。ミステリ作家は時々こういう作品を書く人がいますな。
ある殺人事件の被害者が佐藤青南のアンチ,加害者が佐藤青南の熱狂的なファンと言うところから話が展開する。そして佐藤青南自身は一癖も二癖もある人物。続いて起こる殺人事件の犯人は? 佐藤青南自身の関与は?
とはいえ,佐藤青南は分断関係の単なる被疑者の関係者という以上のものではなくそういう意味では通常のシリーズ作品と何ら違うところはない。なぜ敢えて佐藤青南を登場させたのかの意図は良くわからない。強いて言えば絵麻の生みの親であるから絵麻と同じ行動心理学の知識を持っているということか。 -
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ネタバレ「人気者を殺ってみた」
路地裏で若い会社員の死体が見つかる。被害者のスマートフォンに残っていた動画から,暴力団員が容疑者として浮上した。被害者は実は登録者が10万人を超える動画投稿チャネルをやってる人気動画投稿者だった。
「歪んだ轍」
港区白金の路上で起こった強盗殺人。古物商の社員2人が買い取り要請の依頼を受けて客先に向かう途中だったらしい。2人は買取代金のために現金7千万円を携行しておりこれを奪われた。しかし実はその買取依頼そのものが嘘であることが分かった。
「鳶はなにを生む」
要介護老人のホーム・ヘルパーをしている女性が殺された。その女性が最近良くサービスに行っていた老人は女性が殺され -
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ネタバレ某県警本部通信司令室には「万里眼」と呼ばれる通信指令課員がいる。その正体は君野いぶき巡査、28才の女性警察官である。彼女は通報の内容を聞いただけで真相を見抜いてしまう…。
「お婆さんが家が盗まれたと言っている」という若い女性からの通報『家を盗まれた女』。帰宅したところ冷蔵庫に保管していた大根が1センチ短くなっているという女性の通報『誰かが大根を食べた』。空室となった上階から足音が聞こえて眠れなかったため幽霊を退治して欲しいという女性の通報『マンションに住む幽霊』。家の壁に赤いインクで落書きがされたという県議会議員の妻からの通報『幻の落書き魔』。帰宅途中のサラリーマンから繁華街の路上で刺されたと -
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ネタバレ「目の上のあいつ」
薬物で有罪となったかつての人気ミュージシャンが活動再開しようとしていた矢先に自分のスタジオで死亡しているのが発見される。一見覚せい剤の乱用が元で休止したように見えたが...。
「ご近所さんにご用心」
老女が自宅で死んでいるのが発見された事件。容疑者として上がってきたのは,隣に住む亡妻の重度の障害のある連れ子を一人で世話している近所でも評判の良い男。一体何があったのか。
「敵の敵も敵」
中学生の女子が仲間にリンチされて死亡した。容疑者は被害者の幼馴染で親友の少女。被害者が陰で自分の悪口を言っていると怒っていたようで,不良仲間3人を連れて被害者を呼び出したらしい。どう考えても有 -
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ネタバレ音楽隊採用の変わり者刑事、鳴海桜子シリーズ第三弾。
前二作同様、サクサク読めるし、次回作もぜひ読んでみたいのは確かなのだが‥‥。
ロックミュージシャンの古溝や校長の性格がもう少し詳しく書かれていた方が、殺人の動機としては納得できたかも。自殺の動機としては充分過ぎるのだが、校長がしたことは言語道断なのだが、古溝はまだ中学生で、よくありうることかもしれないし。
また、細かいことだが、鳴海が音大卒というだけで、 吹奏楽部の顧問がプロ扱いするなんて。ちまたに音大卒なんて掃いて捨てるほどいるでしょうが。もっとも鳴海は本当はプロ顔負けの実力者なんだけど。
北海道の食べ物描写は、とっても楽しい。