佐藤青南のレビュー一覧
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シリーズ6作目、今回は長編だ。
今回対峙するのは、なんと、エンマ様の恩師!?
しかも、高齢者をカモにした、悪徳催眠商法に騙されているって?!
いつもは、犯人は誰か、ということに主眼が置かれることが多い(who done it? フーダニット)だが、今回は犯罪の理由(why done it?)に主眼が置かれる。
真犯人は誰か、というのも最後まで確信が持てないのだが、二つの謎が絡み合って面白い。
シリーズ初めから、面白い内容ではあったが、本作はここまでの作品の白眉かと思う。
キャバ嬢が活躍するところ、エンマ様も認める実力にちょっと驚きだ。
確かに、ローティーン向け雑誌にも、単純接触効果、とか、 -
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心理捜査官楯岡絵麻シリーズ、2作目。
今回も、ドラマで扱われたエピソードがほとんどだが、第4話は、楯岡と、宿敵が相見える。
えっ?!まだシリーズ2作目だよ?!と驚いた。
この手法、海外ドラマ(米国等)の手法だ。
シーズン最終話が、まさか、の展開で終わるアレだ。
しかしながら、まだまだシリーズが続いているのを知っているのでこれでおわりなはずがない。
さて、この後一体どういう展開になるのか。
第三作が楽しみである。
爆破物の話は、周囲の無理解が招いた悲劇である。
ドラマでも少し切ない気持ちになったが、こうした内容が語られるようになったのは、少しでも理解が進んだからだ、と思いたいいっぽうで、これが -
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栗山千明主演のドラマ原作。
いやー栗山千明のイメージそのものだ!
アテ書きしたのかなぁ、なんて思ってしまうくらいぴったり。
「よろしくね、大脳辺縁系ちゃん」はちょっと長い決め台詞だなとは思うが、媚びてみたり、永遠の28歳と言ってみたり(これ言い始めたらオバさんの証拠、と自虐的に思う、気持ちはわかるぞ!)、イタい感じもまた魅力的。
そのあと、ダークサイドミステリー(NHK)を見ていたら、子供が、「これ、あのドラマに出てた人ー?」と聞いてきたのも、なんだか微笑ましい。
さて、本書には5話おさめられていて、全てドラマになっている(順番は異なる)。ほぼ原作通りなので、ドラマ通りのイメージで読み進めた -
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シリーズ第5弾。
前作の終わりでは、次は絶対箱根駅伝で来るだろう、と思ったら、まさかの東京オリンピック。そして、その東京オリンピック自体、架空になってしまいそうな、こんな時期に発売になるとは…作者さんに非はないが、何とも微妙…
本来の東京オリンピックの開会式の日に、横浜駅前で白バイの追跡から逃げ切れなったバイクが、何人もの歩行者を死傷させ、自爆死。運転者の身元がなかなか割れないことや、わざと大勢の人々を道連れにしたことから、オリンピックを狙ったテロの可能性が。しかし、お馴染みの捜査一課の坂巻や交通捜査課の梶、そして今回から登場した警視庁公安の塚本などが捜査に当たっても、なかなかテロの犯人像も目 -
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相手のしぐさや表情から心の中を読み取ってしまう行動心理捜査官楯岡絵麻シリーズ。4つの事件を扱っているが、どれもエンマ様こと楯岡絵麻が関係者の嘘を見破っていなければ事件は解決されないか、冤罪で終わってしまうのだ。現実にはこんな凄い捜査官っているだろうか。そもそも行動心理捜査官っているんだろうか。最後の話では、絵麻の昔の男が出て来るが、こいつが公安なのにサイコパスなのだ。いや、サイコパスであるほうが、優秀な公安官になれるのかもね。題名の「サッドフィッシュ」とはSADFISHで、悲しみ、怒り、嫌悪、恐怖、興味、驚き、幸福の英語の頭文字をつなげたものだ。人間が生まれながらにしてもつ基本的な7つの感情で
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ネタバレ感想書きますよ、書きますけれど、これは何にも知らずに読むほうが絶対面白いですよね。作家買いをしたものだから、内容についてはちぃとも知らず、連作短編だと思い込んで読み始めました。
第1章の語り手はフリーライター。売れっ子の覆面作家から突然コンタクトがあり、難病に侵されているその作家の独占取材をしてほしいと言われる。作家の死亡によってその章は完結。当然その裏の話がこれから紡がれるのだろうと思いながらの第2章。ところが、なんじゃこりゃ、別立ての話か、それにしてもしまらん、どうせぇっちゅうねんなどと悪態をつきかけ、第3章で「おみそれしました」。
複数の人物の「それ」が変わっているのはちょっとずるい