佐藤青南のレビュー一覧
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短編4篇。
第一話からいきなり衝撃がおそいかかる。
警察官の拳銃自殺。
なぜ彼は死ななければならなかったのか。
この物語は本書中を通して、暗い影をおとし、一方で真実に迫るための鍵となる。
なお、拳銃自殺は、単なる自殺にあらず、被疑者死亡の銃刀法違反となる。
…まあ、それよりも、もっと重い「罪」がのしかかるのだが、それは本作とは関係がない。
重い話の清涼剤が西野。
相変わらず簡単にキャバ嬢の手練手管に引っかかり、「キモ」(気持ち悪い)と言われている。
そして、エンマ様の恋愛指南。
単純接触効果、ゲイン効果、ウィンザー効果…性的魅力は相対評価にすぎないし、恋愛感情は錯覚の積み重ね(229~230 -
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本作は長編。
舞台は新興宗教だ。
たくさんの新興宗教があるが、全般的にこういうようなイメージがある。
もちろんそんなことを言い始めたら、キリスト教や仏教、神道は良くて、我が〇〇教は胡散臭いとは何事か、と怒る方もいるかもしれないが、特定の宗教を批判するものではない。
印象はあくまで私個人の感想で、この物語は「おはなし」だ。
物語はのっけから不穏。
なぜ餓死者が出たのか、本当に祈り、手をかざすことで難病は良くなってきたのか。
キャバクラ大好き西野にロマンス?のようなもの、絵麻のサイコパスな元カレも再び登場。
たくさんの小さな謎をちりばめ、大きな謎に迫る本作品は興味深い。
流石に同様のことはそう -
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シリーズ4作目。
今回はエンマ様の元カレが登場だ!
全く、ろくな男がいない、、なんて嘆いているけれど、エンマ様ったら、見る目がありすぎて見る目がないだけ。
なんか、可愛い。
完璧でないものに人は惹かれるというから、もしかしたら術中にはまっているだけかもしれないけれど。
「ご近所さんにご用心」は反吐が出る内容。
始まりは、単なるご近所トラブル、しかも、猫のフンが散らかっているとか餌付けしているしていないだとか、本当にそこらへんにゴロゴロある話。
ところが、だ。
どうも怪しげな犯人、何かを隠している。
子供のことは愛しているようだが、妻の話になると口が重い。
そこに何かあるようなのだけれど、結果 -
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シリーズ6作目、今回は長編だ。
今回対峙するのは、なんと、エンマ様の恩師!?
しかも、高齢者をカモにした、悪徳催眠商法に騙されているって?!
いつもは、犯人は誰か、ということに主眼が置かれることが多い(who done it? フーダニット)だが、今回は犯罪の理由(why done it?)に主眼が置かれる。
真犯人は誰か、というのも最後まで確信が持てないのだが、二つの謎が絡み合って面白い。
シリーズ初めから、面白い内容ではあったが、本作はここまでの作品の白眉かと思う。
キャバ嬢が活躍するところ、エンマ様も認める実力にちょっと驚きだ。
確かに、ローティーン向け雑誌にも、単純接触効果、とか、 -
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心理捜査官楯岡絵麻シリーズ、2作目。
今回も、ドラマで扱われたエピソードがほとんどだが、第4話は、楯岡と、宿敵が相見える。
えっ?!まだシリーズ2作目だよ?!と驚いた。
この手法、海外ドラマ(米国等)の手法だ。
シーズン最終話が、まさか、の展開で終わるアレだ。
しかしながら、まだまだシリーズが続いているのを知っているのでこれでおわりなはずがない。
さて、この後一体どういう展開になるのか。
第三作が楽しみである。
爆破物の話は、周囲の無理解が招いた悲劇である。
ドラマでも少し切ない気持ちになったが、こうした内容が語られるようになったのは、少しでも理解が進んだからだ、と思いたいいっぽうで、これが -
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シリーズ第5弾。
前作の終わりでは、次は絶対箱根駅伝で来るだろう、と思ったら、まさかの東京オリンピック。そして、その東京オリンピック自体、架空になってしまいそうな、こんな時期に発売になるとは…作者さんに非はないが、何とも微妙…
本来の東京オリンピックの開会式の日に、横浜駅前で白バイの追跡から逃げ切れなったバイクが、何人もの歩行者を死傷させ、自爆死。運転者の身元がなかなか割れないことや、わざと大勢の人々を道連れにしたことから、オリンピックを狙ったテロの可能性が。しかし、お馴染みの捜査一課の坂巻や交通捜査課の梶、そして今回から登場した警視庁公安の塚本などが捜査に当たっても、なかなかテロの犯人像も目 -
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相手のしぐさや表情から心の中を読み取ってしまう行動心理捜査官楯岡絵麻シリーズ。4つの事件を扱っているが、どれもエンマ様こと楯岡絵麻が関係者の嘘を見破っていなければ事件は解決されないか、冤罪で終わってしまうのだ。現実にはこんな凄い捜査官っているだろうか。そもそも行動心理捜査官っているんだろうか。最後の話では、絵麻の昔の男が出て来るが、こいつが公安なのにサイコパスなのだ。いや、サイコパスであるほうが、優秀な公安官になれるのかもね。題名の「サッドフィッシュ」とはSADFISHで、悲しみ、怒り、嫌悪、恐怖、興味、驚き、幸福の英語の頭文字をつなげたものだ。人間が生まれながらにしてもつ基本的な7つの感情で
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ネタバレ感想書きますよ、書きますけれど、これは何にも知らずに読むほうが絶対面白いですよね。作家買いをしたものだから、内容についてはちぃとも知らず、連作短編だと思い込んで読み始めました。
第1章の語り手はフリーライター。売れっ子の覆面作家から突然コンタクトがあり、難病に侵されているその作家の独占取材をしてほしいと言われる。作家の死亡によってその章は完結。当然その裏の話がこれから紡がれるのだろうと思いながらの第2章。ところが、なんじゃこりゃ、別立ての話か、それにしてもしまらん、どうせぇっちゅうねんなどと悪態をつきかけ、第3章で「おみそれしました」。
複数の人物の「それ」が変わっているのはちょっとずるい