佐藤青南のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
え、ここで終わるん!?(^ ^; と言うのが正直な読後感(^ ^;
たまたまですが、この前に読んだ本も死刑囚がらみの話で...でも全然筋立てが違って、こちらは(悪い意味ではなく)マンガっぽい設定。収監中の死刑囚がロッキングチェア・ディテクティブとなって話が進むが... この終わりは無かろう(^ ^;
終盤に至るまで、とても面白く読んだ。登場人物が(マンガっぽく)ステレオタイプながら、それが話の流れにはうまくハマっている。油断してると、結構びっくりな展開になったりして、ワクワクしながら読んでましたが...何せ話が完結せずに本が終わってしまった(^ ^; 特に「前編」とか「第一巻」「上」などと書いてなかったので、独立した一つの作品として読んでいたのに...ものすごい肩すかし感(^ ^;
続編があるに違いない(^ ^; 探して読まない訳にはいかんな(^ ^; -
Posted by ブクログ
ネタバレ佐藤青南という人は、面白いけどすっごく嫌な話を書く人、そんなイメージのある作家です。本作も何がどうなっているのやら先が読めず、真相がわかったときには中山七里のドンデン返し並に驚きました。
就活生のSNSの裏アカを特定して企業に報告する探偵。彼のせいで内定を取り消された大学生。このふたりがコンビを組むようになるのがたまたまのことではなかったなんて。
血も涙もないと思われた借金取りのオッサンのまさかの活躍に胸を熱くしていたのに、こんなエンディングはアンマリだ~(泣)。
ところで「行けたら行く」はやっぱり断りの文句なんですかね。言葉通りの意味で使う人、好きかも。 -
Posted by ブクログ
前作『連弾』ではピアノ、今回はヴァイオリン。
どっぷり音楽に浸ってそうな名前なのに全くそうでない音喜多弦と、天才的な音楽の才能を持つ鳴海桜子の刑事コンビがまた登場する。
人が殺されるミステリーではあるが、この二人のやり取りがなんどもユーモラスなので、好き嫌いがここで分かれるだろうなと思う。
ちなみにわたしはコメディタッチの物語が苦手で、すべてにおいてシリアスなものを好むから、こういう作風は敬遠する傾向がある。あくまでも敬遠。
だけど、今回の『人格者』はとても面白かったと思う。
前作は犯罪者の心情を中心に描いたものだったが、今回は刑事コンビや周りの人たちがメインになっている。『人格者』というタイトルもいい。その言葉自体、自分自身を含め周りにその言葉にふさわしい人がいないため、なんというか幻の、霧のような、現実味のない、つまり全員が口を揃えて被害者をそう表現すればするほど、胡散臭いもののように思えてくる。
だって、誰からも尊敬され、好かれ、非の打ちどころのない人物が、なぜ殺害されなければならなかったのか不思議だ。完璧に見える人ほど隠し持った何かはすごいってよく言うけど、9.9が気高く美しく優しいもので作られていても、その残りの0.1が汚れきった耐え難いもので作られていたら、やはりその人間は許されないっていうことか。
だったら、わたしみたいに9割がくだらないもので出来ていても、残りの1割は役立たずではあるが、ささやかな愛と正義で形成されているほうが殺されなくて済むかもしれない。
さて、今回はブルックナーという作家が出てくる。
ブルックナーは特異な嗜好があり、生涯独身だった(と思う)。作る曲も特徴的なものが多く、ブルックナー開始とかブルックナー休止なんていう言葉もあるくらいだ。彼はワーグナーを尊敬していたが、文学の良さを理解することが出来ず、ワーグナーのように歌劇を作ることはできなかった。そしてひたすら交響曲と宗教音楽を作り続けた。
わたしは女だけど、ブルックナーの交響曲は嫌いじゃない。
狭く険しい道をヒヤヒヤとくぐり抜け、やがて広い草原にたどり着いたみたいな、そんな気持ちになる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ都内で放火殺人事件が発生した。被害者は著名なヴァイオリニスト。捜査一課の音喜多と音楽隊志望の刑事鳴海と再びペアを組んで捜査を開始する。
怨恨と睨んだ捜査をしていたが、関係者一同全員が口を揃えて被害者への敬愛を語る。犯人の糸口が見えぬまま、捜査は難航し…
音喜多と鳴海ペアがまた読めて嬉しいです。
親子みたいなペアですが、息はピッタリでした。
そして、音楽しか知らない故に潰しがきかず、24で目が出なければもう諦めるしかないって厳しい世界だとは知りませんでした。一般人からしたら途方もない倍率のオーケストラメンバーなのも納得でした。
犯人の動機とやるせない感情が何とも言えず、後味の悪さが残りました。
鳴海は音楽隊への入隊を望んでるとばかり思っていましたが、何やらまだ理由があるみたいですね。そして、有名指揮者の娘だと発覚。今後のシリーズに期待します。 -
Posted by ブクログ
音楽隊志望で警察官になった鳴海桜子と、捜査一課刑事・音多喜とのコンビシリーズの2作目。
都内で起きた放火殺人事件の被害者は、有名なオーケストラのコンサートマスターでもある有名な男性ヴァイオリニスト。
現場から被害者が愛用していたヴァイオリンも無くなっていることから、所属していたオーケストラの関係者の聞き込みに当たる音喜多と鳴海。
しかし、聞き込みをしている間に第二、第三の事件が起きてしまう。
作者のこれまでの作品とは違い、かなり本格的な警察小説になっていると思う。
トリックもフーダニットに徹しており、途中で真犯人が分かるけど、動機が分からないところが作者の術中にはまっている感じがした。
作者の新作は発売されれば、ほぼ漏れなく読んでいるはずなのに、何故か1作目を読んでおらず、今作から読み始めてしまった。
前作から2年経っていると言う設定だそうだが、最初から音多喜は鳴海の良き理解者でいいコンビネーション。
そこまで行く過程を順番が逆になってしまったが、今1作目を読んでいる最中・・・
少し前に吹奏楽の小説を多く書いている作家さんのエッセイを読ませていただいたが、申し訳ないが、今作の方が音楽の表現も良かった。
こんなに音楽の描写も出来るんだと、作者の新たな一面も見れた気がする。
いろいろシリーズが終了しているので、今作の続編が出ることに期待!