佐藤青南のレビュー一覧
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え、ここで終わるん!?(^ ^; と言うのが正直な読後感(^ ^;
たまたまですが、この前に読んだ本も死刑囚がらみの話で...でも全然筋立てが違って、こちらは(悪い意味ではなく)マンガっぽい設定。収監中の死刑囚がロッキングチェア・ディテクティブとなって話が進むが... この終わりは無かろう(^ ^;
終盤に至るまで、とても面白く読んだ。登場人物が(マンガっぽく)ステレオタイプながら、それが話の流れにはうまくハマっている。油断してると、結構びっくりな展開になったりして、ワクワクしながら読んでましたが...何せ話が完結せずに本が終わってしまった(^ ^; 特に「前編」とか「第一巻」「上」などと -
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ネタバレ佐藤青南という人は、面白いけどすっごく嫌な話を書く人、そんなイメージのある作家です。本作も何がどうなっているのやら先が読めず、真相がわかったときには中山七里のドンデン返し並に驚きました。
就活生のSNSの裏アカを特定して企業に報告する探偵。彼のせいで内定を取り消された大学生。このふたりがコンビを組むようになるのがたまたまのことではなかったなんて。
血も涙もないと思われた借金取りのオッサンのまさかの活躍に胸を熱くしていたのに、こんなエンディングはアンマリだ~(泣)。
ところで「行けたら行く」はやっぱり断りの文句なんですかね。言葉通りの意味で使う人、好きかも。 -
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佐藤青南『お電話かわりました名探偵です 復讐のジングル・ベル』角川文庫。
シリーズ第3弾。
県警本部の通信指令室を舞台にした連作ミステリー。プロローグ、エピローグと5つのエピソードを収録。
今回は通信司令室に相次ぐ無言電話に端を発する、君野いぶきに迫る危機が描かれるが、全体を通してライトな感じだった。
5つのエピソードは軽めで、何度も繰り返される早乙女廉と君野いぶきとのすれ違いの恋愛描写に煩わしさを感じた。今回はミステリーよりも、むしろ恋愛描写の方がメインのようなので、致し方無いか。
君野いぶきは、電話の情報だけで事件を解決する伝説の指令課員で、『万里眼』と呼ばれていた。
通信司令 -
Posted by ブクログ
インタビュー形式で関係者が当時から現在近くまで、ある少女とその家族について語っていくのだけど、
なるほどね~。
わたしはてっきりこの少女が殺人の被害者なのかと思ってたよ。そう思って読み始めたけど、あれ?違うのか?ってなって真相はなかなかに闇が深い…
児童虐待と不幸の連鎖は分かる気もするし分かりたくない気もする。
児相の抱えるジレンマというか現場の苦労と消耗も何とかしないといけないよね…
今日の国葬のニュース見ながら、元総理の不幸を悼む気持ちはあれど心底税金払いたくね~~~~!!って気持ちになってるので、こういうところに回せないもんかな。ふるさと納税みたく使い道指定できたらいいのに。 -
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前作『連弾』ではピアノ、今回はヴァイオリン。
どっぷり音楽に浸ってそうな名前なのに全くそうでない音喜多弦と、天才的な音楽の才能を持つ鳴海桜子の刑事コンビがまた登場する。
人が殺されるミステリーではあるが、この二人のやり取りがなんどもユーモラスなので、好き嫌いがここで分かれるだろうなと思う。
ちなみにわたしはコメディタッチの物語が苦手で、すべてにおいてシリアスなものを好むから、こういう作風は敬遠する傾向がある。あくまでも敬遠。
だけど、今回の『人格者』はとても面白かったと思う。
前作は犯罪者の心情を中心に描いたものだったが、今回は刑事コンビや周りの人たちがメインになっている。『人格者』というタ -
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ネタバレ都内で放火殺人事件が発生した。被害者は著名なヴァイオリニスト。捜査一課の音喜多と音楽隊志望の刑事鳴海と再びペアを組んで捜査を開始する。
怨恨と睨んだ捜査をしていたが、関係者一同全員が口を揃えて被害者への敬愛を語る。犯人の糸口が見えぬまま、捜査は難航し…
音喜多と鳴海ペアがまた読めて嬉しいです。
親子みたいなペアですが、息はピッタリでした。
そして、音楽しか知らない故に潰しがきかず、24で目が出なければもう諦めるしかないって厳しい世界だとは知りませんでした。一般人からしたら途方もない倍率のオーケストラメンバーなのも納得でした。
犯人の動機とやるせない感情が何とも言えず、後味の悪さ