天沢夏月のレビュー一覧
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ネタバレ好きなフレーズが一つある。それは最後に朝月と弟のシーンだ。「人と人との関わり合いはバトンパスみたいなものかもなと思う。バトンをもらった瞬間から、渡すことが始まる。」
自分も熱中してできるものがひと段落ついて、指導者となるべきかそれとも競技者として続けるべきか迷ってきた一年だった。だが、この物語を通して何かを全力で取り組む素晴らしさを感じることができた。
早く、バトンを渡す側になれよ、と周りは言うかもしれない。だけど自分はまだバトンを握って走り続けたい。好きなことを熱中していきたいそう思えた。その中で、自分という存在が誰かに何か影響を与えることができたらいいなと思う。そしてバトンを渡すときにはその背中を信じて、力一杯送り出したいな。 -
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今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 縋
わたしたちの教室 佐野徹夜
息継ぎもできない夜に 松村涼哉
じゅうごしゅうねん、おめでとう 斜線堂有紀
穴があったら入りたい 一条岬
十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語 綾崎隼
いざ、さらば 村瀬健
超能力者じゃなくたって こがらし輪音
星空に叫ぶラブソング 青海野灰
余白の隠れ家 古宮九時
初恋灯籠 遠野海人
世界が十五になる前に。天沢夏月
見花 入間人間
前略 十五の僕へ 時雨沢恵一
朝の読書だ nyan 高畑京一郎 -
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ネタバレ表紙イラストがすっごくいい!
ちゃんと靴を揃えて、脱いだ靴下も靴の中に入れている進藤に、意外にも靴を揃えない曲野。
進藤の右腕のリストバンドの日焼け、ふたりがそれぞれ食べているアイスの種類のちがい。曲野はスイカバー好きなんだ、意外!
アイスを持ってる逆の手、それぞれ違ってるのもいい。進藤は部長としての練習ノート、曲野はエースとしてのテニスボール。
今まではテニスしてる姿のイラストが主だったけど、4巻の表紙はすごいリアルな男子高校生っぽさが見えてよかった!
進藤たちの代が部の主軸になる時代の4巻。今まではやっぱり進藤&曲野に物語の焦点が当たっていた印象だったけど、ここにきて「藤ヶ丘高校硬式男子テニス部」の4人それぞれの物語が見れてよかった。
「かつてタクの背中を追いかけていた頃、どれだけ走り込んだと思っている。根気勝負で根を上げるようなら、一年前に退部している。」と考えることができる新海がいい。器用貧乏と表現されていたけれど、なんだかんだでとっても泥臭くなれる人間。
それに試合中、あれだけ見下していた過去のある進藤の、走って打ってのプレースタイルを思い出して、認めて、「じゃあおれもそうするか、と思う」と思える新海の成長がいい…!
加えて、「試合前は、こいつと当たるなんて不運だなと思っていた」新海が、試合中「こいつと当たれてよかった」って思えるあたり、ちゃんと強くなってる…どんどん成長していく…すごい…の気持ちでいっぱいになりました。
森も泥臭くていい〜! 我を持つことに消極的、自分の意志で行動することに慣れていない人間が、「俺はきっと、後悔したいんだ。」「全力で後悔するために、全力で最後までやり抜きたいのだ。」と思えること、ものすごく素敵だなと思いました。
次で最後!ものすごくさみしい……けど、彼らの最後の夏をちゃんと見届けます。
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ネタバレ新海がとってもいいキャラしてる。ただただヒール役としてではなく、ちゃんと共感できるようなバックボーンもあって、すごくよかった。
試合後の曲野視点の章で、今まで「新海」呼びだったのがちゃんと「リョウ」呼びになってるところが丁寧でいい。
前作ではダブルスだったが、今回はシングルスが物語の主軸になっている。この物語中で一貫した主張は、
「シンプルなのがいい。目標も、ボールも、無我夢中で追うのがいい。まっすぐに。目の前のことを、一つ一つをシンプルにやりきるのがいい。間違っていたら、一つずつ正す。それからまた歩き始める。」
というもの。
自分ひとりでいろいろと考えて動いてプレーしないといけないシングルスというジャンルを扱っている中、一つずつ進んでいこう、という描写があるのが、背伸びはせずまっすぐにテニスに向き合う進藤にとっても合っていて、いいなと思った。
1巻では、どちらかというと曲野の成長物語に重きを置いているような印象だったが、今回は進藤の成長に焦点を当てているような印象。バランスがよくていい。
次回から新海とテニス部がどんな風に関わっていくのかも楽しみです。 -
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ネタバレ学生時代に読んだ本を久々に読もう!と思って引っ張り出してきました。
テニスは数年軟式をやっていたので、文中にぽんぽんと登場する専門用語にはついていけたし、全体的に柔らかく軽い感じの文章だったので、さらっと読めました。逆に用語について分かっていないと読みにくいのかも…?
王道のさわやか青春もの。こういう話はやっぱり大好きだし、安心して読める。
進藤を凸、曲野を凹と表現しているのがいい。
他人を信用できなかった進藤が一歩歩み寄るということ、
他人を頼れなかった曲野が、他人を受け入れるということ、
そういった意味での凸凹という表現なのかな、という風にも思った。
最後の試合中、曲野の視点で登場する「たぶん。きっと。おそらく。」の表現も個人的に好き。
一度は読んだことのあるこのシリーズ。続編の読み直しは一冊目の印象次第だったが、ちゃんと読み直そうと思いました。2ndも楽しみ! -
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大島(東京都)の、男子がたった4人しかいない高校陸上部
その4人で"ヨンケイ" 100メートル×4リレー に挑む
一走、ニ走、三走、四走と1人ずつの紹介の様な短編が、それぞれリンクして1冊の物語に仕上がっている。
短距離とリレーとの違い、バトンパス1つをとっても分かりやすく描かれていて、ただ走るだけじゃない陸上の面白さが伝わります。
同じ時間を4人それぞれの視点で感じることで、それぞれの悩み、葛藤、抱えてきたものを昇華していく様子もわかりやすい
何より、このたった4人が能力に恵まれた4人である事が奇跡。
悩める青春時代、部活に賭ける思いがとても清々しい!
読んでいるうちに気持ちが入って、前に進みたくなる(物理的に笑)
リレー種目を見てみたくなりました。 -
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私も高校で4kをやっていた。そして、この小説の受川と同じ100mのベストタイムで1走だった。そんな偶然の一致に驚きながら読み始める。
大島の部員も少ない弱小高校の話。4kメンバーの悩みと成長をリレー形式で繋いでいく。最後はもらうだけの部長の4走から渡すだけの新部長の1走に初めてのバトンリレーがされた。構成がリレーを意識した形で練られていて面白い。
タイム競技はやっていない人からは1位しか認知されないが、競技者には何位だろうと個々の目標があり、勝ち負けは自分の中にだけある。オリンピックは終わったが、金メダルだけに一喜一憂せず、終わった後の彼らの表情を見て欲しい。