天沢夏月のレビュー一覧
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前巻で衝突しながらようやく”ダブルス”になった駆と琢磨の青春テニス物語の続編。
二人のダブルスでさらに強敵と戦うような展開になるのかと思ったら、違った。
転校生リョウの登場でまさかのダブルス解散展開に。
物語的にも試合的にも、今回はダブルスと言うよりはシングルス+αという感じだった。
そう言う意味ではちょっと肩すかしを食らったような気分になったかな。
だけど、転校生との関わり合いや葛藤、そして最後はスポーツ物語らしく試合で決着という王道展開は、やっぱりいい。
ハイライトはその駆とリョウの試合の場面。
心理描写と試合展開が圧巻。
スポーツ物語の魅力が真っ直ぐ伝わってくる。
さて三人目の語り部 -
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ネタバレタイトル通りの本。
過去にダブルスにトラウマのある高校一年生男子が、硬式テニス部でダブルスを組むことによってお互いも周囲も成長しようという熱血体育会系小説。
面白かったし、テニスのルールブックもかくやというくらい詳しくテニスについて語られていたと思う。
わかりやすくは砕いてくれているけれど、テニスをやったことがない身としては想像しながら読むのに相当時間がかかった。笑
まあ、団体競技を語らせるとねー・・・。
(今までの)人生の半分は団体競技をやってきている身としては、曲野くんや進藤くんの言いたいことも、越えられない壁も、わからなくもない。
団体競技の鬼としては・・・。なんだろう、「一人はみ -
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最近お気に入りの作者の自分的三作目は作者のデビュー作品。
いやもう、デビュー作からまったくもって青春王道なんだなあ。
これは槍道部というマイナーなクラブを舞台に元天才剣道男子の復活物語。
『なぎなた男子』を先に読んだので、またマイナークラブの話だと思ったのだけど、実は槍道って架空のスポーツだったとはちょっと驚き。
そのぐらい細部までよく描かれていて実際にあるんだと思ってしまった。
心に傷を負い剣道を諦めた主人公が槍に出会い再び前へと進みだすという王道ストーリーはこれまで読んだ作者の作品にも共通している。
でもやっぱりこういうのはいい!
主人公を引っ張り込んで焚き付けて巻き込んでいくヒロイ -
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いやあ、青春だよ。いいなあ(笑)
言ってみればこれは、なぎなた版ウォーターボーイズ。
男子的には超マイナーなスポーツになんだかんだで惹き込まれてやることになった高校生男子4人の青春ストーリー。
でも、なぎなたの試合や勝負に重きが置かれているわけではなく、なんというか、いや、ほんと青春だよなあ。
個人的に好きな部活モノという所にも惹かれた。
主人公たちが所属していた剣道部を廃部に追いやった元部員との不穏な騒動有り
女子なぎなた部との確執と仲良くなっていく過程有り
気になる少女とのぎこちない恋模様有りと
いやあ、いいわあ(笑)
とくに、合宿での主人公翔と結衣のやり取りがなんとも眩しい(笑)
青 -
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槍道をそのまま始める話かな~と思ったら、テンジの葛藤の話でした。
どこか「神様のメモ帳」の「アリス」を思わせる、羽山のまっすぐなセリフが、心に残ります。
「ひとつのことを何年もやるのが美学」ではなくて、「やってみてダメだった。でも、今の経験は次に繋がる。次に行く勇気も大事」って考えです。
親と旦那は「ひとつのことを何年もやるのが美学」と思ってる節があって、よく衝突します。
逃げるとか、諦めるじゃなくって、どうやったら自分が伸びるか。が大事だって思わされた本でした。
剣道に生きてきたテンジ。
小さい頃からやっていた剣道は、楽しいものだった。
でも、中学生にもなれば妬みや嫉みに苛まれ、父 -
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競技人口が、
圧倒的な女子率を誇るスポーツに参入する、
男子シンクロ部や男子チア部と同じ系統の、
男子なぎなた部を描いた青春小説ですね…。
ひょんなことから、男子禁制の女子なぎなた部に、
新たに、なし崩し的に、
男子なぎなた部を創ることになった男子4人組の、
喧嘩あり、恋愛ありのドタバタ学園小説ですが…、
その辺りは、
青春小説のイロハをキッチリとトレースしており、
登場人物も、いぃ感じで厳選されていたし、
安心してお話を楽しむことができました…。
面白かったです!
ぶっちゃけ、なぎなたと言えば女子のイメージ…。
実際、競技人口も、女子:男子≒9:1ぐらぃで、
高校男子に至っては、競技