あらすじ
性格もプレースタイルも真逆で、何から何までお互いのことが気に食わない。そんな喧嘩ばかりの二人・曲野琢磨と進藤駆のダブルスも、都立戦を経てお互いに信頼関係を築き、徐々に成長していった。だがある日、再び二人に理不尽な部長命令が下る――。「新人戦のダブルスは、曲野・新海でいく。進藤はシングルスに集中しろ」まさかのペア解散宣言に動揺する二人。そして相棒を取られて納得がいかない駆は、琢磨とのペアをかけて転校生・新海涼と衝突してしまい……。高校テニス部凸凹コンビの絆と成長を描く、青春部活ストーリー、第二弾!
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Posted by ブクログ
高校男子テニス部の青春スポーツ小説。
せっかく前作でペアとして噛み合い始めたのに、いきなりペア解散命令。
割って入ったのが、謎の転入生。
しかも黒い毒を持っていて。。
いい感じで盛り上がってきたところに、強烈なスパイス導入、飽きさせない展開。
それにしてもテニスに明け暮れる高校生が羨ましい。
心は高校生になった気分で一気に読破してしまった。
Posted by ブクログ
新海がとってもいいキャラしてる。ただただヒール役としてではなく、ちゃんと共感できるようなバックボーンもあって、すごくよかった。
試合後の曲野視点の章で、今まで「新海」呼びだったのがちゃんと「リョウ」呼びになってるところが丁寧でいい。
前作ではダブルスだったが、今回はシングルスが物語の主軸になっている。この物語中で一貫した主張は、
「シンプルなのがいい。目標も、ボールも、無我夢中で追うのがいい。まっすぐに。目の前のことを、一つ一つをシンプルにやりきるのがいい。間違っていたら、一つずつ正す。それからまた歩き始める。」
というもの。
自分ひとりでいろいろと考えて動いてプレーしないといけないシングルスというジャンルを扱っている中、一つずつ進んでいこう、という描写があるのが、背伸びはせずまっすぐにテニスに向き合う進藤にとっても合っていて、いいなと思った。
1巻では、どちらかというと曲野の成長物語に重きを置いているような印象だったが、今回は進藤の成長に焦点を当てているような印象。バランスがよくていい。
次回から新海とテニス部がどんな風に関わっていくのかも楽しみです。
Posted by ブクログ
前巻で衝突しながらようやく”ダブルス”になった駆と琢磨の青春テニス物語の続編。
二人のダブルスでさらに強敵と戦うような展開になるのかと思ったら、違った。
転校生リョウの登場でまさかのダブルス解散展開に。
物語的にも試合的にも、今回はダブルスと言うよりはシングルス+αという感じだった。
そう言う意味ではちょっと肩すかしを食らったような気分になったかな。
だけど、転校生との関わり合いや葛藤、そして最後はスポーツ物語らしく試合で決着という王道展開は、やっぱりいい。
ハイライトはその駆とリョウの試合の場面。
心理描写と試合展開が圧巻。
スポーツ物語の魅力が真っ直ぐ伝わってくる。
さて三人目の語り部も出来たことだし、さらに物語は広がっていくのかな。
でも次回は、すでに3rd setも刊行されているけど、駆と琢磨のダブルスを堪能するまで観たいと思う。
Posted by ブクログ
何でテニスやってるの?
曲野琢磨と進藤駆の凸凹ダブルスが軌道に乗ってきたかと思ったら、まさかの解散宣言。琢磨は転校生で昔馴染みの新海涼とダブルスを、駆はシングルスで行くことになる。今の琢磨の姿に納得がいかない涼と、なぜか駆は勝負をすることになってしまう。藤ヶ丘高校テニス部はどうなるのか。
また面白いキャラクターが加わった。強さとは、部活とは。何を目指すのか、楽しければいいのか、勝てばいいのか。スポーツの強さは、ある点で人間的な強さかもしれない。テニスはメンタルのスポーツ。主人公二人だけじゃなく、周りの関わるすべてのキャラクターの成長が楽しみ。