あらすじ
2年の冬、腕に大怪我を負った駆。練習から遠ざかり心は沈み、一度は退部を考えながらも、テニスがしたいという想いだけは消えなかった。やっぱりテニスがしたい。あの夏のコートで、もう一度ボールを打ちたい、と。そしてエースである琢磨は、自らのテニスを研ぎ澄ませながら、駆の復帰を信じていた。出逢った頃は犬猿の仲。何度も喧嘩して、ぶつかりあってきた。だけどいつの間にか、欠かせない相棒になっていた。高校三年間を共に駆け抜けてきた駆と琢磨。悲願である都立戦優勝を目指し、二人の最後の夏が始まる!
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Posted by ブクログ
彼らの最後の夏、見届けました。本当におめでとう〜!素敵な物語をありがとう〜!の気持ちでいっぱい。
この3年間、曲野の成長がものすごい。ただただテニスができればいい、自分が勝てればいい、と思っていた子が、あんなに喜んで、泣いて、「今日一回勝てれば。あとは全部負けでもいい。」と思えたこと。「みんな泣いていた。みんな笑っていた。ああ、そうだ。ずっとこれが見たかったんだと思った。」と思えたこと。本当によかった……
インターハイで燃え尽きてしまった曲野の火をもう一度灯したのは、進藤の一球だったこと。1巻序盤と重なっていて、ものすごく涙腺にきました。
曲野をもう一度走らせてくれたのは、紛れもなく進藤のテニス。そしてその進藤の闘争心を駆り立てたのも、紛れもなく曲野のテニス。仲間とかダブルスのペアとか以前に、お互いにライバルだと思っているからこそのこの展開。そしてここでかかるタイトルコール。めちゃくちゃいい……本当にいい……
彼らの物語を見届けてしまうのが寂しくて、ゆっくりちまちま読んでいたけど、最後のほうはとにかく試合展開がおもしろくて、一気に読んでしまった。
また読み返したい。また彼らの3年間を追いかけたいな。
Posted by ブクログ
ウオー、大団円だよ!
高校3年間の部活物語をよくぞ描き切ってくれた。
テニスバカ達の熱い熱いサイコーの物語をありがとうと言いたい。
前巻ラストでの駆の怪我を受けて前半は彼の心の葛藤が描かれて不穏な雰囲気。
目標を失って、テニスを諦めかけて、でも諦められなくて、追い詰められたその時に、彼の背中を押すのは、やっぱりテニスの仲間なのだ。
でも、前半のそんな葛藤を忘れるくらい、後半の怒涛の試合ラッシュがすごかった。
しかも、インターハイが終わって、最後の都立戦が始まるっていうところでのタイトルコールだよ。
いやあ、盛り上がるなあ。
サイコーだよなあ。
そこから始まる三日間の試合は、どれ一つとってもキラキラ輝いている。
3年間の積み重ねが、シリーズ5作の積み重ねが、何気ないひとつひとつのプレーに彼らの成長を感じて胸が熱くなる。
そうして、最後はお約束通りライバルとの熱い熱い戦い。
その王道展開が快感だ。
青春だなあ。
うん、青春だ。
こんな青春物語を読みたかった。
心からそう思う。
ああ、面白かった。
作者には、お疲れ様、ありがとうございましたと言いたい。
でも、ひとつだけ心残りがあるとすれば、駆と光のその後の恋の進展を見てみたかった。
いつか番外編で是非お願いします。
期待しています。