【感想・ネタバレ】八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。のレビュー

あらすじ

本当に好きだった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうとさえ思った。言葉や仕草の一つ一つ、ちょっとした表情の変化、笑い声、髪から香る石鹸のにおい……思い出すと息が苦しくなる。まるで肺の中に、炭酸でも入っているみたいに。――透子。高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久しぶりにまた小説で泣きました。立ち直ってくれた主人公に、そしてヒロインに。
こういう形もいいものだとー...。
現在と過去が交互になっているスタイルもよかったです。
私がこうなったら立ち直れるか考えました。

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2024年12月21日

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ネタバレ

成吾と透子の純愛っぷりが良かったですね。透子が亡くなってから四年経った今も彼女のことを想い続けている成吾の痛ましさと愛の強さに、とても胸にくるものがありました。交換ノートを通じて心が通じ合っていく二人の甘酸っぱさと切なさを存分に味わえた作品でした。透子を通じて心臓病を患うことの大変さも学べました。卓越した文章で紡がれる恋物語に号泣です。

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

天沢夏月先生の作品の中で一番泣いた話。
展開は予想がつきやすい、と思う方も居るかもしれないけど
先を考えながらでも少し期待を裏切ってくれる場面もあってとても良かったです。ピュアな恋物語と言えば、私の中ではこれが1位。

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2021年02月18日

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文章の描写がものすごく綺麗だった。そして最後の手紙が思いが届いて欲しくても届かないもどかしさがあって涙が止まりませんでした。

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2023年01月08日

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病気の人とどう接するかはほんとうに難しいことだなと改めておもった。普通の人と同じように接することがほんとうにその人にとって最善なのか、はたまた気をつかって接するのがその人にとってほんとうに幸せなのか。自分が当事者になってみないとわからないかもしれないけど相手のことを考えて接すればきっと思いは伝わるのかなと思った。

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2022年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

感動した
すっごく泣ける

恋人のどちらかが亡くなってしまうのって
だいたいの本は現在進行形だけど
この本は過去と現在が1つのもので繋がってる感じ
(今回の場合は交換日記)

彼女の亡くなる原因になった海に
どうしても行かせたくなくて
交換日記で忠告したにもかかわらず
海に行ってしまった
一見するとすごく自分勝手なように思うが
自分が死ぬリスクというか結末が確実に待っていると
知ってもなお海に行った
それだけ彼のことが大好きで
彼と一緒に海に行きたかった
死ぬ原因も分かっていたのだから
自分で助けずにかれに助けを求めるとか
もっと他にも方法があったのに
それでも自分で助けに行ってしまう

普通に考えれば当然だと思う
未来から過去に干渉できていることだけですごいのに
未来からの言葉で過去が変わってしまったら
世界めちゃくちゃになっちゃう

でも現実にこんなことがあったら
その結果は変わらなかったとしても
この話の主人公のような人の心が
少しは楽になるのではないかと思った

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2021年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 泣ける物語。恋人が死ぬ、タイムトラベルっていう物語は王道だけど、心に刺さる。心臓の障害を抱える恋人に対してどう接すればいいのか自分でもわからないかなぁ
 無口だけど、娘のことを誰よりも考えている透子の父にまた感動した。透子は未来の成吾がどう諭しても少女を助けて死ぬ未来を選んだんだろうなと考えると切なく思う。
 終わりの成吾の心情の変化が自分とは違い理解できず、少しついていけなかったのが残念だった。
 

 高校2年生の夏にひとつ上の恋人、葵透子を海で喪った主人公の渡成吾は、高校を卒業し、上京から2年後にしてはじめて故郷を訪れる。透子の家を訪れ、昔のままになっていた部屋に入ると、昔透子と交わしていた交換日記がある。
 4年経っても透子を忘れられない成吾が「どうすればいい」とノートに書き込むと過去の透子から返事があり、成吾は山口と名乗り透子の命を救おうとする。
 しかし未来は変わらずに透子は死んでしまう。

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2021年01月26日

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いわゆる難病ヒロイン話。
普通こういうお話は、出逢って恋に落ちてそして永遠の別れで幕を閉じるものだけど、本作では最初からすでにヒロインはなくなっている。
でも、丁寧に過去の二人の道程は描かれるので、そこはいわば定番通りだ。
ただ違うのは、過去のヒロインと繋がった交換日記を手にしたこと。
このファンタジーのために、もしかしたらヒロインを救えるかもしれないという想いが生まれる。
そこがこの物語のカギなのだ。
ただ、そのカギをうまく使えたかというと……どうかなあ?

読み終わって、なんだかもの足らない気分が残った。
それはヒロインが救われなかったからということではなく、たぶん、必死さが足らないからだ。
もし自分なら、好きだった人を救えるかもしれないとしたら、もっと後先考えず、もっと必死に、もっと懸命に、その可能性を掴もうとすると思うのだ。
自分の正体を明かしてもいい。
あらかじめ事故に備える対策を教えてもいい。
その結果、現代がどうなろうとも、彼女を救えるなら、どうだっていいじゃないか。
彼女が生きていてくれるなら、たとえ運命が変わっても、自分が会えないとしても、どこか別の世界線の上だとしても、生きている彼女がいる未来があるのなら、なんだってするだろう。
そう思うのだ。
そう言う意味で、必死さが足らないと思うのだ。
精一杯あがいた結果、ダメだったのだとしたら、それはもう仕方ないと悲しいけれど納得するだろう。
でも、これじゃあ納得できないなあ。
そんな気持ち。

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2018年01月30日

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相変わらず綺麗に整った美しい物語を描いている。   
今回は特にラストの破壊力がえげつない。久々に目頭が熱くなった。   

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2017年02月21日

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ネタバレ

渡成吾
大学進学と同時に上京。高校二年生だった頃、透子と付き合ってた。透子と交換ノートを始める。

葵透子
成吾の二歳年上で、学年は一つだけ上。

多仁幸樹
成吾が小学校から高校までを腐れ縁でともに過ごした馴染みの友人。

須藤
成吾の友人。

夏澄
透子の祖母。

優香理
透子の母。

マキ
成吾の姉。東京で出版社で、女性ファッション誌の編集者をしている。

生田
成吾の高校時代の担任で数学教師。

山口

透子の父。

和久井
大学の同級生。

ウミ

ソラ

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2025年03月12日

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ネタバレ

透子は既に未来の成吾と繋がってたのか。そこは考えてなかったな。最後の手紙、素敵だった。
わたしが海で溺れてる人を見つけたら助けるだろうか?無理だと思う。目の前で助けれずに人がなくなるのは悲しくて辛いだろうけど、わたしは好きな人が生きて欲しいと思っているのならば好きな人を悲しませてまで他人を助けることは出来ないな。

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2023年05月19日

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ネタバレ

今が8月ということもあり購入。
とても病みやすい本で、すぐに読み終わりました!

終始、波を連関させるワードが多用されており夏を彷彿とさせてくれました。過去の改変系のものは大好きなので面白かったのですが、本来泣ける部分がサラサラと流れるようなスピードで描かれていたので泣けず、この本のコンセプトの部分が崩れていたかなと感じた。もうちょっと段階を踏んだ描写や言葉が欲しかった印象。

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2022年08月17日

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感動するし、泣ける。
でも展開が幼稚。
どうなるか分かった上で進んでいく感じは苦手。
中高生が読むのに丁度良い。

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2020年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人が死ぬ話は悲しい。
ありがちな展開なんだけど、涙が出た。
結局未来は変わらずに終わるんだけど、出来たら生きて欲しかったなぁ。
悲しいんだもん。

本当に過去を変えたいなら、もっと詳細を話すべきだったと思うし、透子だって、どうしたら死を回避できるかもっと聞くべきだと思う。「生きたい」って気持ちが感じられないんだよ。
なんかやっぱり不満。


***
恋人の過去と繋がる一冊の交換日記。本当に好きだった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうとさえ思った。言葉や仕草の一つ一つ、ちょっとした表情の変化、笑い声、髪から香る石鹸のにおい…思い出すと息が苦しくなる。まるで肺の中に、炭酸でも入っているみたいに。―透子。高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。

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2019年08月21日

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