天沢夏月のレビュー一覧

  • 時をめぐる少女

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    青春物語の書き手である作者の、でもこれは青春ものとは違う、一人の少女の物語。

    題名はもちろん「時を駆ける少女」に掛けてるんだろう。
    そのタイトル通り、ファンタジー仕掛けの時を遡る日時計が登場する。
    その日時計を使って、主人公がいろんな時代の自分に会って、何か事件が起こる話か、と思ったのだけど、違った。
    これはちょっと自分に自信が持てなくて、要領が悪くて、すぐ後ろ向きになってしまう女性の成長物語。
    いや、成長とは少し違うかな?
    まあでも、そんな感じ。

    正直、自分的にはちょっと微妙だったかな。
    時を遡るのも4つの時間のうち、最初と最後の二つだけ。
    しかもこの内容なら、敢えてファンタジー仕掛けに

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    2017年12月04日
  • 思春期テレパス

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    男2人と女1人のグループ。三角関係の予感だったけど思いの外関係者がいて。ギクシャクしてるのが読んでるこっちがどんどん悲しくなる。本音が全部言えるわけじゃないから隠してもさらにギクシャクの元だったり。新田さんはちょっとひどい。

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    2017年09月14日
  • 時をめぐる少女

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    今読んだのは良きタイミングだったかも、と思うほど自分の価値観が揺さぶられた。

    とはいえ本作、とある女性の9歳、13歳、21歳、28歳時の人生を綴り、そこにタイムリープを絡めて少しファンタジックにまとめる、とワシとはかけ離れたキャラと内容。それでも、価値観や愛情への考え方で影響を感じたのは、ライトに表現、構成されているが、主人公の感情の深掘りがされていて、純文学的でもあったからだと思う。

    こういうのを読むと、文章表現とその効果ってことも考えてしまう。もちろん、サラッと青春小説としても読めるので、良作。

    余談だけど。本作ではよく「空気を読まねばならぬ世界の不自由さ」が表現され、それは、かつて

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    2017年06月06日
  • DOUBLES!! ―ダブルス―

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    それぞれトラウマを抱えた二人のテニス部員がダブルスを組む話。ありがちな青春部活ものといえばそうだけれど、さわやかで読み心地がよい。
    2016/10/25

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    2016年10月25日
  • DOUBLES!! ―ダブルス―

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    中学で軟式テニス部長を務め最後のダブルスでトラウマを抱えた男の子と、上手いあまりにパートナーに満足できず孤独となった男の子が高校の硬式テニス部で出会い、ダブルスを組む話。私自身が軟式テニス経験者なので、後衛がラリーを続けて前衛がチャンスを掴むとか、うまく決まった時のよっしゃあって気持ちとか体感できたけど、用語とルールの説明がそんなに上手くなく、未経験者はあまり楽しめないんじゃないかと思った。日々の練習に試合、先輩からのアドバイス、部活仲間での買い出し、校内合宿と高校の硬式テニス部の青春がきゅっと詰まっている。

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    2016年10月10日
  • DOUBLES!! ―ダブルス―

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    この作者の小説は2冊目。最初に読んだサマーランサーの方が好き、かな。
    三人称と一人称の入り交じった文体が肌に合わなかったり、登場人物の多さに少し散らかった印象を受けたり。学園部活モノである以上関わる人が多いのは当然なんだけど、それを持て余しているように見えてしまって。なので終盤の佐藤先輩の試合なんかも、事前に一度名前が出ているとはいえ、そこに辿り着くまでの段階で思い入れを築くのが難しかったので今ひとつ感情移入できなかった……。
    後半になって増えてくるテニス用語の乱れ打ちも入り込めなかった理由の一つかもしれない。スマッシュコートで得た知識で戦いました。

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    2016年04月19日
  • そして、君のいない九月がくる

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    それぞれが抱える感情が少しずつ表に出ていく様子が伝わってきて,人間関係が希薄になる現代では,この5人(4人と1体?)よりも難しい問題を抱えている人が多いんだろうなと思いました.ちょっと流れがパターン化していた点と,ケイタが良い人過ぎるところが気になりました.最後の締めは,想像もしていないかったので予想外で面白かったです

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    2016年03月09日
  • そして、君のいない九月がくる

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    友人が亡くなって始まった夏休みに、その亡くなった友人の幽霊が突然現れて、”お願いしたいこと”があるという。主人公たち四人の高校生は、訝しみながらもその幽霊に導かれて、友人の亡くなった場所を目指すのだけど…という物語。
    オビには、「隠された想いを巡る、青春ミステリ」とあります。

    ”青春ミステリ”という文句に惹かれて選んだ本なのだけど、作家さんの年齢を知って驚きでした。既に亡くなっている方や年輩の方の本を読む事が多いので、その若さに。今まで自分が読んだ中では、最も若い作家さんなんじゃないかな。

    文章は読みやすいです。

    ただ、高校生の一人称だからなのでしょう。地の文が幼いです。自分以外の誰かが

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    2015年11月29日
  • サマー・ランサー

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    「一夏の思い出」「青春の一時」
    そんな言葉が似合う作品でした。
    難しいことは一切なし。
    わかりやすい設定。
    何かに夢中になっている高校生の思考なんてこのくらい単純なのかもしれない。
    自分を取り巻くものが『彼らの世界のすべて』なのである。
    だからこそ、一生懸命で、悩んで、涙して、成長していくのだろう。
    青春なんて一瞬にして通り過ぎてしまう。
    そのくらいスピード感のある爽やかなお話であっというまに読めました。
    夏の暑さに吹き込む風が心地よい。
    そんな小説でした。

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    2015年08月01日
  • DOUBLES!! ―ダブルス―

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    献本企画で頂きまして、読みました。
    タイブレの説明ってめんどくさいよねぇ。後輩に教えるのがめんどくさかった中二の春を思い出しました。戻りた〜い。戻れな〜い。
    なんてね。ライン作業で大量生産されたやっすいJ-POPみたいなことを言ってしまいましたね。

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    2015年07月09日
  • 思春期テレパス

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    ネタバレ

    変わらずいたいと願う高校生仲良し男女三人組が
    友達の本音が送られてくる本音メールによって
    ギクギクシャクシャク

    そのままではいられないから
    共に成長していこうみたいな
    グッバイ思春期みたいな?

    夜子ちゃんが自殺したことを
    「飛んだ」って表現してるのが
    なんだかなと思った

    飛んだんじゃなくて落ちたのでは?
    なんか自殺を軽くというかかっこよくというか言ってる気がした

    あえて軽く言ってるのかな?

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    2015年06月02日
  • サマー・ランサー

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    生涯決して忘れないだろう、という思い出は、たくさんあるようで実は少ない。

    生きて行くなかで逃げ出したくなることっていくらでもある。でも、どこかで自分と向き合うことができないと。
    逃げ出したこともあった…。
    苦い経験を少し思い出した。

    好きなことは、そのものだけじゃなく、そこにいる仲間、ライバルがいてこそ夢中になれる。

    青春剣道物と思って購入。でも、槍もいいな。武道の緊迫感、試合での息が止まる緊張感。

    真っ白な入道雲を浮かべた夏空に…。

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    2014年07月31日
  • 吹き溜まりのノイジーボーイズ

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    不良と吹奏楽という組み合わせが意外で手に取った。不良たちに吹奏楽を教えることになったアキとある理由でブラバンを始めた不良たち。
    段々一つにまとまっていくのに、不良という理由で妨害される彼ら。確かに一度貼られたレッテルを覆すのは大変なこと。はねのけたアキと彼らに拍手。

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    2014年07月14日
  • 吹き溜まりのノイジーボーイズ

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    一度部活?に挫折した女の子が、不良少年たちをまとめあげ、文化祭に参加する、というもの。
    うーん、もともと吹奏楽やっていて、あんまりいい思い出がないせいなのかもしれないけれど、
    不良少年たちがまとまったのは彼らにも音楽とは別の理由がちゃんと存在していたことと、あと主人公以外が全員男の子ばっかりだったからだよねぇ、と思ってしまった。
    主人公はいい子なんだが、現実世界にいたら友達にはなりたくない、かな。。見た目ほど中身まで明るいわけではないようだったから、そこには共感できたけれど。この主人公の場合、この性格なら、ふつうなら?挫折するだけでなく、挫折以上のものを味わった可能性のほうが高い……とかいう話

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    2014年05月24日
  • サマー・ランサー

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    学生時代、何か一つの者に熱くなれるっていいよね。
    周りに仲間がいればなお素敵。
    ストレートな青春作品。

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    2013年08月25日
  • サマー・ランサー

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    槍道って実在の競技だと思ってました。何かリアルだったし、試合にはわくわくさせられて、本当に無いのが不思議なぐらい。少ない部員ながら、みんなキラキラしていて、青春!な感じが良かったです。

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    2013年06月19日
  • サマー・ランサー

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    ダ・ヴィンチで見かけて、引用されてた文章とイラストで一目ぼれして読んでみることに。
    あんまりこういうの読まないので詳しくはわからないけれど、ラノベ的(?)な文法だと僕が勝手に思っている、改行の多さとか、まっすぐな言葉を素直に並べていくあたりが、自分で思っていた以上に軽やかで素直に入ってくる感じがあって心地よかった。

    ストーリーはもうちょっとうまく膨らませたかもなぁー
    なんて、今後の期待も込めて。

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    2013年06月17日