天沢夏月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
王道青春スポーツ小説!陸上の4継を選手4人、1人1人の目線で描かれている。
一人称の書き方で読みやすい文体なので、小中学生にもおすすめできる。
さて、陸上小説が好きで色々読んでいるが今回は4人ともバラバラなチームで全くまとまりがない。しかも、それが大会当日までまとまらず試合をしてバトンを受け渡すことでまとまっていく。
だいたい部長というと、しっかりしているものだが今回の部長は頼れる所もあるが、挑戦ができない。高校最後の大会で負ける事に臆病になっていて、自分一人での練習はやるが、チームメイトのことまでみる余裕がなくなっている。頼れるはずの部長にも、悩みがあってチームのお陰で成長していく姿が良かっ -
Posted by ブクログ
「陸上×青春小説」を見るとついつい読みたくなる。
リレーのバトンを繋ぐ四人それぞれの視点で描かれ展開していきます。
視点が変わることで登場人物の内面を知り、見える景色が変わるのがおもしろかった。
実力はあるけど一人一人がコンプレックスや苦悩を抱え、チームワークなんてあったもんじゃない。
それが少しずつだけど関係性が変化して、結果にも好影響を及ぼしていく。
読みながらリレーのおもしろさというか醍醐味のようなものを感じた。わたしは陸上に詳しくないので、初めて知ったことが新鮮で興味深かったです。
「手応えを感じた時の高揚感」なんていつ以来だろう…って、ちょっと羨ましくなった。
今までに読んだ陸上 -
Posted by ブクログ
ケイタ、ミホ、タイキ、シュン、リノは同じ高校の仲良しグループ。その高校の夏休み直前、ケイタが行方不明になり、キャンプで行く予定になっていた山の中で死体となって発見されます。ショックで立ち直れずに夏休みを過ごしていたそんなある日、ケイタとそっくりで幽霊のような存在のケイがミホの前に現れます。ケイはケイタの死んだ場所まで一緒に来て欲しいと頼みます。戸惑いながらも、ミホ、タイキ、シュン、リノの4人は歩いてケイタの足跡を辿って行きます。その中で、それぞれがケイタに対しての嫉妬や後悔などの想いを語ります。そして目的地に着いた4人は、意外な結末を迎えます。
このお話の中で、4人の少年たちが好奇心から線路づ -
Posted by ブクログ
ネタバレ感動した
すっごく泣ける
恋人のどちらかが亡くなってしまうのって
だいたいの本は現在進行形だけど
この本は過去と現在が1つのもので繋がってる感じ
(今回の場合は交換日記)
彼女の亡くなる原因になった海に
どうしても行かせたくなくて
交換日記で忠告したにもかかわらず
海に行ってしまった
一見するとすごく自分勝手なように思うが
自分が死ぬリスクというか結末が確実に待っていると
知ってもなお海に行った
それだけ彼のことが大好きで
彼と一緒に海に行きたかった
死ぬ原因も分かっていたのだから
自分で助けずにかれに助けを求めるとか
もっと他にも方法があったのに
それでも自分で助けに行ってしまう
普通 -
Posted by ブクログ
とっても心が温まりました
最後彼女は死んでしまうのであまりいい終わり方だとは言えませんがとっても心が温まります
偶然彼女のUSBを拾ってちょっとした興味で中身を見てしまい関わるはずのなかった2人が打ち解けていくのです
次第に彼の過去のトラウマも明らかになっていき
そして最後に全てが繋がります
彼女が死んでしまうのは悲しいしできれば生きて
エンディングを迎えてほしかったですが
流石にそれだと現実感がありません
(私は助かるはずのない病気が奇跡的に治っちゃう系は
あまり好きではありません)(好きな人ごめんなさい)
人生が楽しく充実しているかどうかは
必ずしも人生の長さに比例しているのではない -
Posted by ブクログ
東京の離島・大島の高校陸上部を舞台に4人の高校生を中心とした4✖️100mリレー(四継)にかける戦いを描いています。初めはバラバラだった関係が、次第に団結力をもっていく様子は爽やかな青春さを感じさせてくれました。
物語の構成としては、各章ごとに4人それぞれが主人公となって、進行します。バトンを渡すかのように次の章へ気持ち良く受け渡している工夫がされていて、その構成が面白かったです。同じ場面でも登場人物の視点によって、解釈が異なっていくので、奥行き感がありましたし、異なった楽しみ方を味わえました。
4人それぞれには、何かしらの悩みを持っていますが、リレーを通して、最後には迷いを断ち切るかのよ