池澤夏樹のレビュー一覧
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池澤夏樹(1945年~)氏は、北海道生まれ、埼玉大学理工学部中退の小説家、詩人。ギリシャ、沖縄、フランス(フォンテヌブロー)に在住経験あり。『スティル・ライフ』で芥川賞(1988年)を受賞したほか、多数の文芸賞を受賞。個人編集の「世界文学全集」、「日本文学全集」の刊行は話題を呼んだ。紫綬褒章、フランス芸術文化勲章オフィシエ受章。
本書は、小説のほか、書評・時評の執筆、翻訳、文学全集の個人編集など、文芸分野で幅広く活動する著者が、自らの知的生産術を綴ったものである。
章立ては、1.新聞の活用、2.本の探しかた、3.書店の使いかた、4.本の読みかた、5.モノとしての本の扱いかた、6.本の手放しかた -
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新聞記者のヤスシ・キムラは、遠洋マグロ漁についてのレポート企画の準備をしているとき、誤って船から落ちてしまい、無人島に流れ着きます。彼は、自分が漂着した島を「アサ島」と名づけ、ヤシの実やバナナを食料に現代のロビンソン・クルーソーのような生活を送ります。しかし、周辺の島の探索をはじめた彼は、「ユウ島」と名づけた島に一件の家が建てられているのを発見します。そして、その家にアメリカ人の映画俳優であるマイロン・キューナードがやってきて、二人は出会うことになります。
彼は、文明社会へつながる導線を保ったままで島の暮らしをたのしむマイロンに、ときおり説明のできない反発をおぼえます。マイロンは、そんな彼の -
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追伸(2024/08/23)
再読
初読時は学生でしたが、社会人になりました
大人は数字が好きってとっても共感する
王子様の人に質問をする、
人の核心から会話をさせる性格は、ビジネスでしない方がいい時がある、もちろん相手の心の底を聞くことも大切
p74 点灯夫=サラリーマン 決められた規則で働く 仕事って自分以外のお世話のこと?点灯夫は自分以外のお世話しかしてない 自分のお世話と自分以外のお世話、自分のお世話が増えるといいな 心のケアになると思う
大切なものは目で見るのでなく心で探す
サン=テグジュペリが、飛行士として働きながら文学者として経験を語る 人だってこと
いいな 自分も経験をz -
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ネタバレ
第二章 堀田善衛が旅したアジア 吉岡忍
p52
これはもう本当に堀田さんの『橋上幻像』の世界です。次々に国家から逃れて、どこに自分の居場所があるんだと探しているうちに、通過してきた言葉どれも自分のものではなくなっている。
第五章 堀田作品は世界を知り抜くための羅針盤 宮崎駿
p152
ですから僕が漫画を書いたり、何かを書く時にも、これはどういった意味を持っているのか、自分はどこまで見渡してこれを書いているのか、自分がどんなに善良にこれをやりたいと思ってやったことでも、その裏側にどういう意味があるのか、それが自分がどうしてやりたくなったのか、何によって自分は突き動かされているのか、突き動 -
購入済み
佐々井と僕
バイト先で出会った佐々井という男。
世の中をどこか達観したような不思議な空気をまとった佐々井と僕の3ヶ月。
実体を伴わないような佐々井の存在感に不思議な魅力が宿っている。登場人物はほぼ二人だけだが、ほどよい距離感の二人の会話と、洗練された文体が心地よい。
短いので一日でさらっと読める。 -
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ネタバレ
人々が、自分に充分な知識がないことを自覚しないままに判断を下す。そして意見を表明する。そのことについてはよく知らないから、という留保がない。
はじめに より
キュウリに似たものを買ってサラダにしようと思ったら食べられない。友だちに聞いて火を通すのだと知った。それがズッキーニとの出会いだった。ギリシャ語では「コロキザキア」といい、アラビア語では「クーサ」と呼ぶ。
11 語学学習法 より
マクルーハンが「メディアはメッセージである」と言ったときに人々が気にしていたのは「テレビが出てきて映画はなくなるんじゃないか」ということでした。さらに前の時代で言えば、トーキーが盛んになったことで弁