池澤夏樹のレビュー一覧

  • 古事記

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    面白い。。
    古事記に関しては以前にこの本の解題として最後に
    書かれている三浦佑之氏の書籍いらいですが。現代語訳
    とはいえ、古事記をそのまま読めたことが、面白いと
    思いました。
    日本の神様はとっても人間臭いというか?ぶっとんでいて、天皇は女性ばかり追い求めていて。。
    簡単に敵をほろぼしてしまうし。。でもその敗れた側
    に対してのシンパシーを感じているところとか
    とても面白く。やはり日本って、西洋・中国とは違うなあと思います。

    また、この池澤直樹氏の個人編集とされる日本文学全集
    は今後の配本を見ると、古典なり名作が現代語訳などで
    、現代の著作者によって復活するというもので、
    わくわくするものが多く

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    2015年01月31日
  • 古事記

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    もっと時間をかけてじっくり味わいたかったのだけれど読みやすいのだもの。順序は逆だけど勾玉の世界へ。仕方ないので次巻が出るまでしばし何度か味わいたいと思います。

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    2014年11月25日
  • 氷山の南

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    どのように生きるべきか?どのように自然と共生すべきか?
    というちょっと難しいことを考えさせる小説でありながら、
    冒険小説やミステリーのようなワクワク感もある、読んでて楽しい本です。
    すごく価値のある本だと思う。
    読めて良かった。

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    2014年10月24日
  • 氷山の南

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    南極の氷山を曳航して、水資源として利用しようとする計画を担う船にこっそり乗り込むジン。様々な国籍の乗組員や港で知り合ったジムと交流する中で色々な経験を積む彼は少しずつ人として出来上がっていく感じがする。

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    2014年10月05日
  • 氷山の南

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    池澤夏樹の視点が基本的に大好きなせいか、とても楽しく読めた。テーマも大きく、ちりばめられたエピソードも楽しい。風力発電のお話とともに大好きな本になりました。

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    2014年09月06日
  • 夏の朝の成層圏

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    ネタバレ

    あらすじは、「彼」が遭難して、無人島で暮らす。以上。その生活を見事な文章で綴りあげています。情景描写と心境語りのバランスが非常に良くて、するする入ってきて、共感を生みます。
    そして何より、詩的です。この作品を読んだことによって、ピタゴラスイッチ的に伊坂幸太郎の「重力ピエロ」の評価が下がりました。「重力ピエロ」は筋書きは面白くないけど、時々びっくりするほど詩的なことを言い出す、それが唯一良いところだと思ってました。しかし、「夏の朝の成層圏」を隣に置いたら陳腐に見えます。「重力ピエロ」は、台詞に詩を仕込んでくるので非常に違和感があったのですが、こちらの作品がそこのバランスがとてもいい(無人島なので

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    2014年09月01日
  • 南の島のティオ

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    夏の日の読書にぴったり。
    子供の頃の、海で友達と遊ぶ時のあの楽しさとか、水に潜った途端に周りの喧噪が遠くなる感じとか久しぶりに思い出した。
    ずいぶん前に行ったポナペは、輝く白砂のビーチと透明な青い海に囲まれた静かで美しい島だった。戦争中この島にいたという男性が奥さんとともに島を訪れているのに居合わせたけど、あのときの老夫婦も初音さんと同じように誰かを迎えに来ていたんだろうか。
    鎮魂という意味でも夏に相応しい一冊だ。

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    2014年08月17日
  • 静かな大地

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    明治維新で北海道開拓移民となった旧淡路藩の武士宗形三郎、志郎とアイヌとの交流。アイヌの価値観や宗教観に共鳴。インディアンやアボリジニなどの先住民族との共通点が多く人類の向かうべき方向性を示唆していると思う。

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    2014年01月08日
  • 南の島のティオ

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    マリサさんからのプレゼントです
    ティオが出会う大人や子供たちのファンタジー
    『幸運を一人占めすると同じ大きさの不運を連れてくる』
    心に残りました
    プレゼントされなければ出会えない本、マリサさんありがとうございました

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    2013年12月08日
  • 真昼のプリニウス

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    「自然」に関する、池澤夏樹らしい作品。
    「自然」と、人の語る「神話」が対になって登場し、言葉を超えたものの存在を訴えかける。
    小説は、まさに言葉によって作られた物語だ。それが神話を否定するのは、自己矛盾だ。
    だけど、さらさらとした筆致は空気に触れると溶けて、言葉の印象を残さない。場面は淡々と切り替わり、何が始まり何が終わるのかを理解する前に手から零れ落ちる。
    そして結局、訴えかけられた内容だけが心に残る。作者の試みは成功した、少なくとも私に対しては。

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    2013年08月04日
  • 静かな大地

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    明治維新直後、淡路島から北海道開拓を志し、静内に移り住んだ一族の歴史物語。

    静内は今でも馬産地として有名であり、自分の生まれた町からもそれほど遠い場所ではない。おそらくは自分の祖先も、同じような道を歩んで来たのだろうと思うと、とても興味深く読む事ができた。

    でも、もし自分が主人公の宗形兄弟の立場だったら、アイヌの子供と友達になれただろうか。周囲の反対を押し切ってまで、アイヌの人々と事業を起こす事が出来たのだろうか、と考えさせられた。

    考えても答えは出ないが、もしかしたら他の和人同様にアイヌの人々を蔑んでいたかもしれない。
    残念ながら自分は宗形兄弟やイザベラ・バードのような、立派な志は持ち

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    2014年03月24日
  • 叡智の断片

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    蘊蓄に終わるか、生きて行く上での糧になるか、読み人次第だという池澤さんらしい辛味の効いた一冊。今は、この人が発信しようというものが少々ながらも解るようになった自分が誇らしい。

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    2013年04月29日
  • 憲法なんて知らないよ

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    前書きだけでも読みたい。我らが憲法はなかなかいいこと言っている。全文は「積極的平和主義」の考えというらしい。読んでいると気分が良くなる。声に出して読みたい日本語。ただ、この憲法を掲げていくためには世界にももっと変わってもらわないと困る(笑)。

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    2013年05月08日
  • 憲法なんて知らないよ

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    ネタバレ

    日本国憲法の草案は、アメリカの平均40歳にならない
    人たちでつくられました。(22-27歳の若者もいた)
    若い方が理想主義に近いから。
    なので、草案はずいぶん理想主義的になったのです。

    もう戦争に行かなくていい
    人を殺さなくていい
    爆弾はふってこない、、、
    日本人はこの新しい憲法を歓迎したのです。。

    **********************

    日本国憲法が、
    ・英語原文
    ・日本語
    ・池澤さん訳 で書かれています。

    教科書で見た日本国憲法は難しすぎて
    理解しようとも思わなかったけれど

    児童書も手がける池澤さんの訳した
    文章、とくに前書き、第九条には泣け

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    2013年03月20日
  • 文明の渚

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    震災についての池澤夏樹氏の講演に加筆訂正を加えたもの。震災直後の被災地の光景、日本の風土と東北の人々、原発とエネルギー政策のこれから、当事者意識を持つということ、表面的な報道や「専門家の意見」と称するものを鵜呑みにするのでなく、それぞれが考える、ということ。

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    2013年03月15日
  • 静かな大地

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    明治時代から200年経った今のこの世の中だったら、アイヌとシャモは、もっと良い意味で、違った運命を辿ることができているだろか。人は歴史から何かを学び、共に歩むという選択肢を選べているだろうか。ひとつの文化を滅ぼさずに済んでるだろうか。いつも、人は失ってから、その文化の大切さ、高貴さに気付く。
    (2008年12月11日 記)

    まずはパートナーと共に生きるということからかしら。
    本当に感動した本だったと思い出す。

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    2013年03月11日
  • 夏の朝の成層圏

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    すごいすごい、素晴らしい。

    無人島に漂着して、生命を維持することが目的の生活を送る。
    その愉悦と現実に戻らないことへの背徳感。

    想像力で人はここまでのものが書けるんだなあ。
    本当にこの作家さんは素晴らしい。
    世界と人間を手のひらにのせて、見せてくれる。

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    2012年11月09日
  • 楽しい終末

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    二十年前に書かれたもの!! しっかりと現在にも言えることばかり。
    世界で起こっていること日本で起こっていること、すべてのことが終末へと向かっているのだろうか。人の手と足と頭を使って出来ることを機械にさせるようになって久しい。そこまでさせると人は頭を使わなくなり、手足は無用のものになるような気がしてしょうがない。遺伝子を変えること、人工の生物を作り出すこと、そこまでしたいのかと恐ろしさも感じる。人の知識への欲求は凄まじい。「なんだろう?なぜだろう?こうしたらどうなるの?」を突き詰めていった結果が今の人間社会、いや まだ突き詰まってはいないんだろうな。まだまだ人の知らないことはあってまだまだ進んで

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    2012年10月06日
  • 南の島のティオ

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    断片的イメージ。世界認識:聴覚・視覚。海と山、去りゆく友。それを眺めるティオ。

    ホセさんの尋ね人が一番好き。

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    2012年10月13日
  • すばらしい新世界

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    ネタバレ

    ビジネスのためにネパールに行ったけれど、いざ行ってみると宗教やら生活スタイルにまではまってしまうというその過程が面白いです。冒険小説のようなわくわく感もある。次作『光の指で触れよ』に繋がる心の変化が描かれています。
    日本は不幸の理由を探して、それを退治することで幸福を実現しようとする。というのはなるほどな、と思いました。ナムリンでは素直にそこにあるものに感動し、幸福を感じているみたい。
    プロセスの違い、と言えるのかもしれないけれど後者の方が豊かな感じがするのは何故だろう。

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    2012年12月21日