池澤夏樹のレビュー一覧
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面白い。。
古事記に関しては以前にこの本の解題として最後に
書かれている三浦佑之氏の書籍いらいですが。現代語訳
とはいえ、古事記をそのまま読めたことが、面白いと
思いました。
日本の神様はとっても人間臭いというか?ぶっとんでいて、天皇は女性ばかり追い求めていて。。
簡単に敵をほろぼしてしまうし。。でもその敗れた側
に対してのシンパシーを感じているところとか
とても面白く。やはり日本って、西洋・中国とは違うなあと思います。
また、この池澤直樹氏の個人編集とされる日本文学全集
は今後の配本を見ると、古典なり名作が現代語訳などで
、現代の著作者によって復活するというもので、
わくわくするものが多く -
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ネタバレあらすじは、「彼」が遭難して、無人島で暮らす。以上。その生活を見事な文章で綴りあげています。情景描写と心境語りのバランスが非常に良くて、するする入ってきて、共感を生みます。
そして何より、詩的です。この作品を読んだことによって、ピタゴラスイッチ的に伊坂幸太郎の「重力ピエロ」の評価が下がりました。「重力ピエロ」は筋書きは面白くないけど、時々びっくりするほど詩的なことを言い出す、それが唯一良いところだと思ってました。しかし、「夏の朝の成層圏」を隣に置いたら陳腐に見えます。「重力ピエロ」は、台詞に詩を仕込んでくるので非常に違和感があったのですが、こちらの作品がそこのバランスがとてもいい(無人島なので -
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明治維新直後、淡路島から北海道開拓を志し、静内に移り住んだ一族の歴史物語。
静内は今でも馬産地として有名であり、自分の生まれた町からもそれほど遠い場所ではない。おそらくは自分の祖先も、同じような道を歩んで来たのだろうと思うと、とても興味深く読む事ができた。
でも、もし自分が主人公の宗形兄弟の立場だったら、アイヌの子供と友達になれただろうか。周囲の反対を押し切ってまで、アイヌの人々と事業を起こす事が出来たのだろうか、と考えさせられた。
考えても答えは出ないが、もしかしたら他の和人同様にアイヌの人々を蔑んでいたかもしれない。
残念ながら自分は宗形兄弟やイザベラ・バードのような、立派な志は持ち -
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ネタバレ日本国憲法の草案は、アメリカの平均40歳にならない
人たちでつくられました。(22-27歳の若者もいた)
若い方が理想主義に近いから。
なので、草案はずいぶん理想主義的になったのです。
もう戦争に行かなくていい
人を殺さなくていい
爆弾はふってこない、、、
日本人はこの新しい憲法を歓迎したのです。。
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日本国憲法が、
・英語原文
・日本語
・池澤さん訳 で書かれています。
教科書で見た日本国憲法は難しすぎて
理解しようとも思わなかったけれど
児童書も手がける池澤さんの訳した
文章、とくに前書き、第九条には泣け -
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二十年前に書かれたもの!! しっかりと現在にも言えることばかり。
世界で起こっていること日本で起こっていること、すべてのことが終末へと向かっているのだろうか。人の手と足と頭を使って出来ることを機械にさせるようになって久しい。そこまでさせると人は頭を使わなくなり、手足は無用のものになるような気がしてしょうがない。遺伝子を変えること、人工の生物を作り出すこと、そこまでしたいのかと恐ろしさも感じる。人の知識への欲求は凄まじい。「なんだろう?なぜだろう?こうしたらどうなるの?」を突き詰めていった結果が今の人間社会、いや まだ突き詰まってはいないんだろうな。まだまだ人の知らないことはあってまだまだ進んで