【感想・ネタバレ】南の島のティオのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年01月10日

たぶんこの島くらいの規模の広さと人口と外部との接触頻度が、人が生きていくには本来ちょうどいいのだと思う。そうすれば争うことも競うこともなく、自然とお互いに補完し合うコミュニティができるのではないか。

でも、ティオはその小さい島を出ないのに、歴史的にも地理的にも、そして神秘的にも、どんどん世界が広が...続きを読むっていく不思議な小説!

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Posted by ブクログ 2020年01月24日

グアム、二冊目。
とても清々しい物語短編集。
心で覚えておくために、ホテルにドネーション。
児童書スタートかな?

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Posted by ブクログ 2017年09月25日

心がホクホクするとても暖かい短編集ですね♪10編ともに懐かしい暖かい優しい清々しい物語です。誰しもティオの島に行きたくなり暮らしてみたくなるに違いないなぁ

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Posted by ブクログ 2016年06月16日

再読。夏になると読みたくなる本。
小さな南の島に住むティオに会いたくなるのです。

10編の美しい短編集で、ティオと出会った個性的な人や物?幻想?がなんだか不思議でもあり、自然でもあり。いつの間にか心が豊かに満たされるのです。

すべての物語に魔法の匂いがするのに、受け入れてしまうのです。

たぶん...続きを読む、その昔、精霊たちと人間はうまくやってたのでしょうね。
街がコンクリートになって、すべてが理論や科学で立証されて、自然との対話がなくなって、見えなくなり感じなくなっちゃったんでしょうね。

ティオの棲む珊瑚礁の島には、まだこの魅惑的な精霊たちと魔法に満ち溢れていました。また読むことになるだろうな。

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Posted by ブクログ 2015年08月21日

何年も前に読んだのを再読。
内容はよく覚えていなかったが、好きだった&タイトルだけは覚えていたのでずっと読みたかった。
思い出以上にすーっと入ってくる不思議な、でも世界のどこかにありそうな日常。すごく素敵です。
きっと内容を忘れた頃、また読みたくなるんだろうなぁ。

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Posted by ブクログ 2014年08月17日

夏の日の読書にぴったり。
子供の頃の、海で友達と遊ぶ時のあの楽しさとか、水に潜った途端に周りの喧噪が遠くなる感じとか久しぶりに思い出した。
ずいぶん前に行ったポナペは、輝く白砂のビーチと透明な青い海に囲まれた静かで美しい島だった。戦争中この島にいたという男性が奥さんとともに島を訪れているのに居合わせ...続きを読むたけど、あのときの老夫婦も初音さんと同じように誰かを迎えに来ていたんだろうか。
鎮魂という意味でも夏に相応しい一冊だ。

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Posted by ブクログ 2013年12月08日

マリサさんからのプレゼントです
ティオが出会う大人や子供たちのファンタジー
『幸運を一人占めすると同じ大きさの不運を連れてくる』
心に残りました
プレゼントされなければ出会えない本、マリサさんありがとうございました

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Posted by ブクログ 2012年10月13日

断片的イメージ。世界認識:聴覚・視覚。海と山、去りゆく友。それを眺めるティオ。

ホセさんの尋ね人が一番好き。

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Posted by ブクログ 2012年05月14日

子供向けファンタジーだけど、歴史、現実、生きる知恵、人間のいろいろが詰まっている物語。中学生のときに読んで、再読。あたたかくて大好きで手放さずにいました。折に触れて読み返したい本。大人にこそ大切。

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Posted by ブクログ 2021年05月05日

豊かな自然と精霊の息づく島の、
透明な、絵はがきみたいな短編集。

見たことがないはずの美しい景色が鮮明に、
なぜか懐かしく思い浮かぶような、
原風景のような作品でした。

それにしても、精霊とか南の島とか、
そんなに馴染みやすい舞台設定ではないはずなのに
なんでこんなにすっとはいってきて、
心地よ...続きを読むく馴染むのか。

子供を読者として想定している池澤さんの作品、
すごい好きだ。

風景描写もさることながら、
登場人物のおおらかさ、あっけらかんとした感じも
さっぱりと心地よい。

“たぶん勇気というのは男らしさや元気や
無謀な冒険心とはまるで違うもので、
ひょっとしたら愛と関係があるのかもしれない。”

主人公のティオが優しくて、素直で、
透明で研ぎ澄まされた感性の持ち主なので、
この物語の案内人として
とっても優秀なのもいいんだろう。

実は大学生の頃、『ティオの夜の旅』という
合唱曲を歌ったことがあって、
この作品が原作になってるんだけど、
これも風景の浮かぶ名作なので
ぜひ一緒に味わって欲しい。

複数の表現方法で
ひとつの作品世界を味わえるなんて超リッチだ…!

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Posted by ブクログ 2020年08月30日

2020.08.19~08.27
子供文学だから、言葉遣いがとても優しい。
でも、内容は十分大人を楽しませてくれる。そして、自然が隣同士の世界を思い描かせてくれる。
背景描写が特に好き。空、海、山、それぞれが色を持って、目の前に現れてくれる。朝、昼、夜の空気感もわかるし、そこに身を置きたくなる。
...続きを読むあ、こんな島に遊びに行きたい!!!

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Posted by ブクログ 2020年05月10日

南の島に暮らす少年ティオと、島でホテルを営む父、そして彼らを取り巻く島民たちと、島を訪れる人びととの交流をえがいた連作短編集です。

不思議な絵ハガキを売りにくるピップという男や、島にあるムイ山に登るために島にやってきたトモコとトムの夫婦、太平洋戦争中に出会ったマリアという女性をたずねてきたホセ、予...続きを読む言者のカマイ婆など、魅力的な登場人物たちと、ゆったりとした時間の流れていく南の島での生活が、少年ティオの視点からていねいにえがかれています。

本作は、児童文学の雑誌『飛ぶ教室』に連載されていたということで、できることならば少年時代に読みたかったと思わされます。もちろん大人になっても作品の魅力を十分にあじわうことはできるのですが、本作がオリエンタリズムをどのように回避しえているかなど、余計なことを考えてしまうことなく、この本の美しさをあじわうことのできる年少の読者がうらやましく感じられます。

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Posted by ブクログ 2020年01月11日

10篇のショートストーリー。南の島を舞台とした、少年ティオを取り巻く人たちとの出会いや、別れ、生活や、ファンタジーなど、島の情景がよく想像ができるくらいの緻密で、美しい文章でした。絵はがき屋さんはどうなったのだろう。

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Posted by ブクログ 2019年01月20日

不思議な話もあり、人間としてのあり方を問う話もあり。
南の島のティオという少年を主人公にした短編集。

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Posted by ブクログ 2018年07月07日

不思議爽やか短編集だった。
あーーーーーっ!!!!
旅行行きてーーーーーー!!!!
島でスローライフ送りてーーーーーー!!!!
ってなります。

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Posted by ブクログ 2016年12月29日

「ティオの夜の旅」(合唱曲)と関係があるのかなーと思って今更ながら読みました。
ティオはでてくるけどそんなに密接な関係はないみたい。
どうやら詩が先にできたらしいですね。
小説にはフェアリ・メイも出てこないしローラ・ビーチもありません。

合唱曲の詩のほうがなかなかに電波……なので、小説はどんな感じ...続きを読むなのかと思いましたが優しいすこし・ふしぎなお話ばかりでした。
短編集だから一気読みもできますけど、そうはせずにちょっとずつ読み進めていきたい本でした。
電車に乗ってるときとか、こたつにはいってもぞもぞしてるときとか、そういうときにちょっと手に取りたい本ってありますよね。

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Posted by ブクログ 2016年07月01日

読み心地がとてもよかった。

南国の少年ティオを中心に展開する不思議で、時には恐ろしく、時には優しい物語。

だけど、この本を通して読んで、一番心に残るのは、昔に失ってしまった何か思い出すような切なさだった。

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Posted by ブクログ 2016年04月17日

この本のおかげで、週末を幸せな気持ちで過ごせました。
ひとたびページを開くと、南の島にひとっ飛び。
魔法が、精霊が息づく、どこか懐かしい10編の物語です。

きっと、昔はどこもこんな風に見えないものが信じられていたんでしょうね。
文明が発展して便利になる一方で、失われてしまったものもたくさんあったの...続きを読むだと思います。神様がいて、精霊の声を聴く人がいて、生命の息吹を感じられる。魔法だって信じられる。そんな世界の存在自体が、こんなにも自分を癒してくれるなんて。

「絵はがき屋さん」
受け取った人は、必ず来たくなる。
そんな魔法のような絵はがき。ものすごく、わくわくしませんか?
ピップさんが語る渡り歩いた世界の話もわくわくするし、思わず旅先から絵はがきを出したくなりますね。

「草色の空への水路」
ちょっといたずら好きな、すこし子どもっぽい神様の存在が感じられるお話です。
今でも神様に挨拶をしたり、お伺いを立てたりする風習は世界中で残っていますよね。神様が見せたあまりにも幻想的な風景にもうっとり。

「十字路に埋めた宝物」
幸せの連鎖って、あるんだろうな。
そう思わせてくれる、いいお話。責める前に、耳を傾ける姿勢も、独り占めしない姿勢も、とても大切ですね。

「帰りたくなかった二人」
どうしてもその土地に惹かれて仕方がない、ということは、あるのかもしれないですね。
仲良しな二人と冒険のような日々に心が温かくなります。

「星が透けて見える大きな身体」
これもまた幻想的なお話です。
美しい子は神様に愛される、幼い頃に命を落とした子は神様が呼んだからだ、なんて言いますよね。
大事な友達を取り戻すための勇気のお話。暗に親では呼び戻せないと示されてるのが実は切ない。

「エミリオの出発」
失われゆくものを大事に慈しむエミリオ。
周りに流されることなく、自分がすべきことを見つめる強さに惚れ惚れします。
楽をしようと思えばいくらでも楽ができるのに、そうしなかった彼の真摯さがすばらしい。

ひたひたと心を満たす幸せな余韻。あとがきもとても素敵なんですよ。
疲れた週末の読書におすすめの1冊でした。

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Posted by ブクログ 2015年06月09日

絵葉書をもらってみんなは行きたくなるけど、私はこの本を読んで行きたくなった。そして、来月ポンペイ島に行ってきます!

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Posted by ブクログ 2014年05月31日

児童書のようで、ファンタジーのような感じ。
南の島の話だから、そう感じるのかな。
不思議なお話でした。

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Posted by ブクログ 2014年01月12日

各話一つだけ不思議なことを入れておく。
藤子F不二雄の言うところの「少し不思議(SF)」の南の島ファンタジー版でしょうか。
不思議がギリギリのところで生き延びている世界。池澤さんが挟んでくる不思議要素や島の伝統は非合理的だが、きっと昔の日本にもあった類のこと。文化人類学にも非常に精通してるようです。...続きを読む
南の島を日本人が書けるのか?と思いますが、深い洞察とリアリティ。日本人が何故書けるのか。たまに他の国の世界を我がものとして見ることのできる人間がいますが、池澤夏樹さんはポリネシアのこの島にどこか繋がれるものがあるんでしょう。南の島だけでなく世界中の多くの場所に繋がっているのかもしれません。
世界樹の話と透明な神様の話がよいです。

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Posted by ブクログ 2013年06月10日

再読。
現代文明から離れた南の島の出来事を綴ったエピソード連作。文明とは何か、自然の魅力とは何かなど、しみじみと胸に沁みてくる。便利であるということは、何かをなくすことであるかもしれない。

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Posted by ブクログ 2012年06月06日

ほっこりした不思議な10個のお話が詰まっている。「絵はがき屋さん」がいちばん好き。すごく幸せな気持ちになれる。

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Posted by ブクログ 2012年05月31日

遠い昔、中学生のころに読んだものを再読。
以前、ラジオドラマでやっていた短編集だ。
思えばこの本が、池澤さんとわたしを引き合わせるきっかけになったものだと思う。

池澤さんは、ポリネシアとか東南アジアの風景が浮かぶような南国を舞台にした小説を多く書いているが、これもその類である。
しかし、他のものと...続きを読むちょっと違っていて、どことなく不思議な連作短編になっている。
人ならざるもの、それは神とか天の者とか精霊と呼ばれているが、そういう「形のない存在」がふわふわと常に小説世界の中を浮遊している。そんな感じを受ける。
人格神や、キャラクターのはっきりした妖精だのが意志を持ってしゃべったりするよりも、人間とはまったく違った原理を持っていて、その意志をはかることすら困難だ、という妖怪にちかい存在との交流のほうが好きかもしれない。
(例えば今市子『百鬼夜行抄』のような)


特に、「星が透けて見えるほど大きな身体」は、非人間的な冷たさすら漂わせている「天の者」の描かれ方がとてもわたしの「人ならざるもの」にたいする価値観にフィットしていた。カマイ婆の「お前たち、談判はできるか」という一言から始まるクライマックスも、緊張感が溢れており、異界のものとの交流は基本的に畏怖と不利のなかにあるのだという感覚を心の中に沸き立たせてくれる。

余談だが、2012年(今年ね)に青い鳥文庫に入っているみたいだ。
比較的古い作品だが、これが現代のこどもたちにも池澤さんの作品世界にふれるきっかけになってほしいなあと思う。

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Posted by ブクログ 2021年10月14日

小さな南の島の、小さなホテル。
島の人々や旅人たちとふれあいながら過ごす日々。
時々起きる不思議なこと。

ほのぼのとしているようでいて、根底にしっかり世の中の不条理さが描かれていた。

それでも生きていく。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月31日

著者の本は初読みとなりました。

表題の通り、本作の主人公は南の島のティオ。

そこで語られる島民や、人ならざる物たちとの10篇からなる児童文学。

どことなく不思議な世界観でした。

説明
内容紹介
小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに...続きを読む描く。
お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは?。
花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞作に、新作「海の向こうに帰った兵士たち」を収録した増補版。
内容(「BOOK」データベースより)
受け取る人が必ず訪ねてくるという不思議な絵ハガキを作る「絵ハガキ屋さん」、花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞。

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Posted by ブクログ 2020年03月13日

池澤さんの文章は、伸びやかであたたかくてほっとする。
島でホテルを営む父の手伝いをして日々を暮らしているティオ。
ティオの視点で描かれる短編集。

全編とも読みやすく後味が良いストーリーばかりが集められています。
ハワイや沖縄やバリなど、島で信じられている神様の存在をティオの体験を通して描かれていて...続きを読む面白い。

島の人々、島へ訪れた人々、様々な人々との交流の中で暮らしているティオ。人々との人間的な交流がとても好感が持てた。
ホテルを経営しているティオのお父さんの人物像が素敵!

1話目のハガキカメラマンのお話が良いなぁ。

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Posted by ブクログ 2018年10月15日

太陽、海、伝説、魔法、ホテル、島の暮らし、子供たち、大人たち、笑顔。童話チックなファンタジー。でも本当の意味での子供向けというよりはやっぱり大人向けの作品だと思う。南の島の生活が楽しそう。まさにスローライフでちょっと憧れる。一番最初の、受け取った人が必ず行ってみたくなる絵ハガキのストーリーが一番よか...続きを読むった。

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Posted by ブクログ 2018年12月30日

ティオが暮らす、珊瑚礁に囲まれ、自然に恵まれた小さな島では、文明を受け入れつつも、神秘的なできごともごく普通に起こりうる。
凝った設定や教訓めいたメッセージはなく、子供が想像を膨らませながら読むのにいい感じ。

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Posted by ブクログ 2012年09月01日

小学校の教科書に載りそうなお話。
愛・勇気・優しさ・友情が詰まったファンタジーです。こういうの久しぶりに読みました。

「絵はがき屋さん」の話がよかったです。
わたしもよく旅先から絵はがきを送ったりするので、ほんとにあったら素敵だなぁ、受け取ってみたいなぁ、と思いました。

ティオの島は神様や精霊と...続きを読むの距離が近く、時には科学じゃ説明できない出来事が起こり、子供たちは自然の中でよく遊び、大人と子供がよく会話をする、とっても魅力溢れる場所です。うらやましいです。
かつては日本もこんなだったのかな。

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