池澤夏樹のレビュー一覧

  • 科学する心

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    池澤夏樹が理系であるだけでなく手仕事の人であることを知る。違和感はない。けれど、スヌーピー神社への一円玉貯金の話だけはクスッときた。イメージ合わないねえ。

    夏休みっぽさのあるエッセイ集で、この時期に読むのにちょうどよかった。しかし、この人の小説も読んでみないとな。

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    2021年08月07日
  • ワカタケル

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    ワカタケルとは雄略天皇の当時の呼び名です。
    雄略といえば、鉄剣が発見されたことで実在することが証明された一番古い天皇(だという説を信じてる私)で、ココから先は神話ではなく現実の天皇家の系譜がはじまるイメージでしたから、本書のような神話と現実が融合する狭間な世界観はこの時代ぽくてよかったです。

    その他雄略天皇のイメージと言えば武烈と共に傍若無人な専制君主。。
    こちらもまあイメージどおりですね。
    当時の女性の扱いもあんなものでしょうし、それでいて女性の巫女的な霊力に頼る一面も納得感がありました。

    神々が身近なこの時代、やっぱり好きだなー

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    2021年07月06日
  • ぜんぶ本の話

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    父親と娘が、こんなふうに共に読んだ本のことを話し合うなんて、素敵だなぁ、と思う。しかも、こんなにも心ゆくまで・・・。
    春菜さんが子供の頃、本にのめり込んでも、お父さんは見守っていた。「本を読むことは自閉ではない、自開なんだよ。だから心配ない」という池澤さんが素敵。

    SFやミステリはあまり読まないのでさらっと読み、児童文学のこと、池澤さんの家族のことについてをしっかり読んだ。春菜さんが忘れられない、大好き、という物語でも、父はそうとは限らない。「出会うのに遅すぎたのかも」という。児童文学には、ふさわしい出会いの時期があるのだ。
    夏樹さんは、父のいるうちは小説を書こうとしなかったこと。母は本を読

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    2021年07月31日
  • ワカタケル

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    ワタケル(雄略天皇)の一代記.男と女の役割,ここまでの歴史の真否,大陸との関わり,神々の捉え方など様々な問題を含んだ物語.

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    2021年03月19日
  • 南の島のティオ

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    ネタバレ

    著者の本は初読みとなりました。

    表題の通り、本作の主人公は南の島のティオ。

    そこで語られる島民や、人ならざる物たちとの10篇からなる児童文学。

    どことなく不思議な世界観でした。

    説明
    内容紹介
    小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。
    お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におま

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    2021年01月31日
  • 春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと

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    東日本大震災直後から半年くらいにかけて書かれた本。あの当時、日本はジワジワとながらも変わっていくのだろうと思っていた。みんなが「誰もが幸せになれば良いのに」と考えていたはずだ。いつしかその思いも薄れて、復興五輪の名が躍る。原発についても同じだ。あの時、あんなに大騒ぎをし、怖いと思ったはずの原発は今、また再稼働しようとしている。本当にこれで良いのだろうか。
    あの頃を思い出す必要はないか。封印してはいないか。よく考えて政治を見ていかなくてはならない。

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    2020年11月17日
  • ぜんぶ本の話

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    一流の読み手であるお二人の話を読んでいると読みたい本、読み返したくなる本がたくさん出てくるが、前半は児童文学とSF中心で、その辺りが苦手な自分にはあまり入りこめなかった。池澤夏樹が福永武彦の作品を冷静に分析するくだりや、福永が亡くなりようやく小説を書いてみる話などはとても興味深い。その池澤夏樹が福永武彦の作品の中で一番という「死の島」は是非読んでみたい。

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    2020年10月12日
  • ワカタケル

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    古事記や日本書紀を現代語訳した池澤夏樹さんだから書ける物語。こういう文体でも、それはそれでエンタメにかんじました。

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    2020年10月10日
  • ぜんぶ本の話

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    池澤春菜さんのお名前は「本の雑誌」でお見掛けしていたけど、似た名前の方だなと長いこと思っていた。池上冬樹さんという書評の方もいらしたから、池のつく姓と春夏秋冬の名は語呂が良いんだなぐらいに思っていた。

    父君の夏樹氏の書評は昔、良く読んだ。お嬢さんもかなりの読書家らしいので、小川洋子さん・平松洋子さんの「洋子さんの本棚」に似た感じかなと思って読む。

    「岩波ようねんぶんこ」、知らなかった。「ムギと王さま」の挿絵が冒頭にある。積み上げた本の前で、本にのめり込んでる女の娘が春菜さんそのままだったんだろうな。冒険モノが多いのと、ナンセンスものが好きだったという。羨ましい。僕ももっとそういう読書したか

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    2021年02月09日
  • ぜんぶ本の話

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    本の話というタイトルが微妙.ミステリー,SF,児童文学とジャンルが絞られその中で本についてさらっと述べられているがその本を読んでいる人にとっては面白いのかもしれないが,未読の場合はよくわからずしかもこういう場合読みたくなってメモを取ったりすることも多いのだけど,そんな気も起こらなかった.(私こんなに読んでるのよ!という自慢だらけのようだった)親子の対談というのはよくないのかなぁ.本当は☆2だけど,福永武彦のファンなので,池澤夏樹さんが父親の思い出に触れているところが良かったので☆3.

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    2020年09月12日
  • 近現代詩歌

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    日本の現代詩のだいたいのところを読んでみようと思って、これが手っ取り早いかなと思って読んでみた。
    明治から平成までの詩を池澤夏樹、短歌を穂村弘、俳句を小澤實という人たちがそれぞれ選んでいる。
    短歌と俳句は関心がないのでナナメ読み。

    詩は島崎藤村から入沢康夫まで41人。
    一人につき1つか2の詩。

    金子光晴と中野重治しか印象に残らなかった。

    現代詩は、田村隆一、谷川雁、大岡信、荒川洋治、谷川俊太郎 とか、名前を聞いたことがある人たちの詩をたぶんはじめて読んだけれども、よくわからなかった。

    といってあわてる必要もない。
    そのうちわかるようになるかも。

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    2020年07月12日
  • ぜんぶ本の話

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    『フィクションを書くには、心理的にある一線を飛び越えなきゃいけないんだ。世の中には「嘘をついてはいけない」という倫理があるけど、フィクションってそもそも嘘だからね。(中略)言ってみれば万引きと同じ……というと語弊があるけど(笑)。最初は勇気が要る。でも、だんだん上手になるにつれて、大きなものが盗めるようになる。その一線は越えなきゃいけない。中途半端に事実に近いところだけ書いていても、結局半端なものにしかならない。』

    これは小説を書こうか悩んでいるという春菜にした夏樹のアドバイス。だから、僕は池澤夏樹の本が好きなんだと思う。
    じめじめとして、他人と自分に、つまり、人間に興味津々な日本の作風から

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    2020年07月11日
  • カイマナヒラの家

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    これまでにも南の島での暮らしをテーマにした小説を執筆してきた池澤夏樹と、海の写真を多く撮影してきた芝田満之の作品です。

    「カイマナヒラ」とは、ハワイのダイヤモンド・ヘッドのことで、そのふもとにある一軒の巨大な家の管理をしているロビンやジェニーといった人びとと、一人の日本人の交流をえがいた連作短編となっています。

    ゆっくりと流れる時間と、人びととの心温まる交流といった南の島での暮らしに癒しを感じることのできる作品です。もちろん、こうした幻想をいだいてしまうことに対する自省的なまなざしをもつ読者もいるでしょうが、そうした自家中毒的な内省のループに陥るのではなく、物語のもつ力に自分自身をゆだねて

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    2020年05月11日
  • すばらしい新世界

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    風力発電の開発に従事している天野林太郎が、小型の風力発電装置を開発し途上国で売り込むために、ネパールのナムリンという村を訪れます。彼は、現地で献身的に支援をおこなってきた工藤隆や、チベットの行く末を案じるブチュンといった人びとに出会い、さらに彼の帰りを待つ妻のアユミと小学生の息子の森介、会社の上司であり林太郎をサポートしてくれる浜崎課長らに支えられながら、文明と環境、あるいは宗教と国家などの問題について考えさせられることになります。

    著者自身の思想的な関心が前面に押し出されており、物語そのもののおもしろさにどっぷり身を浸すといったたのしみかたのできる作品とは、すこしちがった印象です。魅力的な

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    2020年05月11日
  • 科学する心

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    文学的な趣のある科学エッセイ集。
    研究者としての昭和天皇について、進化と絶滅、原子力、パタゴニア紀行など、テーマは雑多と言っていいほど多岐にわたる。
    何というか、科学的な心をもって世の中を見渡すと、いろいろと見通しがよくなるということが分かる感じ。自分も割と普段から意識している。
    面白いのだが、あまり深堀りはしていない。その分、ものすごく気軽に読めるところはいいと思う。

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    2020年04月14日
  • 南の島のティオ

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    池澤さんの文章は、伸びやかであたたかくてほっとする。
    島でホテルを営む父の手伝いをして日々を暮らしているティオ。
    ティオの視点で描かれる短編集。

    全編とも読みやすく後味が良いストーリーばかりが集められています。
    ハワイや沖縄やバリなど、島で信じられている神様の存在をティオの体験を通して描かれていて面白い。

    島の人々、島へ訪れた人々、様々な人々との交流の中で暮らしているティオ。人々との人間的な交流がとても好感が持てた。
    ホテルを経営しているティオのお父さんの人物像が素敵!

    1話目のハガキカメラマンのお話が良いなぁ。

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    2020年03月13日
  • 近現代作家集 II

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    戦中戦後当たりの大御所たちの短編集
    里見淳
    安岡章太郎
    坂口安吾
    太宰治
    井上ひさし
    井伏鱒二
    吉行淳之介
    小林秀雄
    安部公房
    川端康成
    三島由紀夫

    井上ひさしの「父と暮らせば」三島由紀夫の「孔雀」
    が気に入ったかと

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    2019年08月02日
  • 近現代作家集 I

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    このシリーズの本も、この近現代作家集の3巻と
    源氏物語3巻のみ。
    近現代作家ということで、読みやすく読めました。
    文書や文字がてんこ盛りの文体でも、さらっと
    読めていくのは、名作であるのだろうと思いました。

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    2019年06月21日
  • 真昼のプリニウス

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    生きる、という感覚と他者
    生の実感を持てないものは
    持つものに憧れる
    それを愛だ恋だと錯覚する

    物語ることへの疑問
    消費社会への根本的な嫌悪感と
    人間の生のように熱い火山たち
    そして恋人
    欠けていたピースが徐々に揃う

    結末は書いてないけれど。

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    2019年04月21日
  • すばらしい新世界

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    環境問題、宗教など結構重い問いを主人公の林太郎とその家族がチベット文化のある小国に風車を立てに行くことで、進めていくのだけど…全体的に言うこと分かる、反対ではない、でもなぜかその家族のキャラクターに最後まで親近感湧かず残念な気持ち。

    2019.3.24

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    2019年03月24日