池澤夏樹のレビュー一覧

  • 砂浜に坐り込んだ船(新潮文庫)

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    砂浜に坐り込んだ船/大聖堂/美しい祖母の聖書/苦麻の村/上と下に腕を伸ばして鉛直に連なった猿たち/夢の中の夢の中の、/イスファハーンの魔神/監獄のバラード/マウント・ボラダイルへの飛翔

    目の前に在る物にふと意識を向けるとそこに思い出が揺蕩っている。辛いものも楽しいものも懐かしくそこにある。ひと時を緩く過ごしたら、また歩き出そう今を思い出す時まで

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    2018年07月06日
  • 夏の朝の成層圏

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    状況は極端でも、彼の葛藤、気持ちの揺れに置いてきぼりにされず、半端な気持ちがリアルだった

    2018.6.17

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    2018年06月17日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    眠くなってきたので手短に。
    去年、池澤夏樹さん個人編集の「日本文学全集08」を読みました。
    ほかでもない、十数年追いかけている作家、町田康さんの「宇治拾遺物語」が読みたかったから。
    いや、爆笑しました。
    古典を読んでこんなに笑ったのは初めて。
    中学、高校時代に出合っていたら、古典が好きになっていたに違いありません。
    本当は古典って面白いものだと思うんです。
    それを恐らく研究者や学者たちが、無用に格調高いものにしてきたんでしょうなぁ(恨み節)。
    あ、で、本書はその日本文学全集で各作品の新訳を手がけた作家たちによる講義集。
    もちろん、町田康さんの「宇治拾遺物語」の講義も含まれています。
    私は、町田

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    2017年11月19日
  • 静かな大地

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    ネタバレ

    幕末、明治から大正にかけて時代は巡るが、概要は明治における北海道、アイヌに関わった三郎の物語を姪である由良が語るというもの。内容は非常に美しく、儚い。物語は複数の語り部が存在しており、章ごとに異なる。そのため、語り部の感情が物語へ反映されることとなっている。
    史実を取り入れたフィクション、となっているのが特徴で、北海道開拓やアイヌの歴史、考えなどが様々に取り込まれている。その中を物語の主人公である三郎が駆け抜けていく姿は非常に心地よい。だが、常にどこか暗い何かが物語を覆っているのは、その後のアイヌ、そして三郎に何らかの不幸が訪れることが語り部は知っており、読者も感じているからだろう
    物語は語り

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    2017年11月12日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    作家・詩人・翻訳家として知られる著者が、初めて自らの仕事に関わって書いた本。知人に教えてもらって手に取りました。

    池澤さんの時代に対する見方が、「はじめに」(あるいは反知性の時代の知性)に書かれてあります。生きるために大切なことが3つ(①情報②知識③思想)あり、それをいかに獲得し更新するに自らの工夫していること(新聞の活用・本の活用・アイデアの整理と書く技術等)を整理して読者に投げかけていく構成です。

    自分なりに「ものの見方・考え方」を持つこと、そのための知恵や工夫・技術を身につけること・継続させることなど、いろいろと考えるきっかけを与えてくれたように思います。新聞に出る書評記事など、これ

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    2017年09月23日
  • 文明の渚

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    ネタバレ

    い図。2017/8/22
    ◆引用
    ・p32…日本から一番遠い都市として、アルゼンチンのブエノスアイレスに行くと考えてみましょう。あそこまでは16,000kmあります。今の大きな旅客機ならば一度に飛べる距離です。その時に飛行機に積み込む燃料が160トン。もし同じ熱量を原子力で賄うことができるとしたら、消費する燃料は10グラムちょっとです。それが7桁の違いということです。「だから原子力はすばらしい」と彼らは言う。しかしぼくは、「だから原子力はおそろしい」と言います。

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    2017年08月22日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    ネタバレ

    タイトルはビジネス系のようだが、小説家の「知のノウハウ」なので半分以上が読書に関する内容であった。
    本書が陳腐化しているというよりも、この手の本を何冊も読んできたせいか、新鮮味がなくなってきた。本質的なところは、共通しているところが多いということだと思う。

    ・人間にはもともと知的好奇心がある。「知りたい」しいという気持ちが、人を動かしている。身体が食べることで新陳代謝を行うのと同じょうに、脳の中は、知的な食べ物の摂取と不要なものの排出によって常に新しくなっている。その入れ替えを意識的に行いたい。生きるためには、軽い順に一「情報」、ニ「知識」、三「思想」が必要だと考えてみよう。
    ・「情報」はそ

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    2017年07月01日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    元々、読書術とか知の技術という類の本は好きである。著述家の楽屋を覗き見するような感じで、また、そこから自分の本読みに生かしていくことにもつながる。実は著者の小説は読んだことがないが、時評や書評から興味を持ち、楽屋を覗かせてもらった。やはり新聞の意義と書評についての論が一番面白く読めた。最後に印象に残った一文、「生きるためには、軽い順に、一、情報、二、知識、三、思想、が必要だと考えてみよう」

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    2017年05月07日
  • 氷山の南

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    面白かった。氷山を曳航する船に密航した少年の冒険と成長の物語。
    池澤氏の文体が短く簡潔で心地良い。
    さまざまな人に出会って、いろんな人の話を聞いて、行く先々でさまざまな体験をする様子は、まるでRPGのよう。
    それぞれのエピソードがつながっているわけではないので、次はどうなる?といったハラハラドキドキはないが、それが却って少年の日々の成長を間近で見ているように感じる。
    いろんな人がいて、いろんな意見があって、世界はできている。
    2017/04

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    2017年04月02日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    芥川賞作家、書評家にして、個人で世界・日本文学全集を編集する著者の知のノウハウ。
    新聞、本、書店、時間、取材、アイデア、語学に関する著者なりのノウハウや矜持。
    特に書評について全く知らなかった世界に触れさせていただいた。
    ノウハウとしては、著者固有の部分も大きく、個人的に有用な情報とは感じられなかった。
    17-33

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    2017年03月03日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    混迷深まる現代を知的に生きていくためには、「情報」や「知識」だけではなく、さらに深い「思想」が必要だ。それをいかにして獲得し、更新していくか。自分の中に知的な見取り図を作るための、新聞や本との付き合いかた、アイディアや思考の整理法、環境の整えかたなどを指南する。小説だけでなく、時評や書評を執筆し、文学全集を個人編集する碩学が初めて公開する「知のノウハウ」。

    新聞書評の現場が興味深い。

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    2017年02月16日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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     作家で詩人の著者による知の活かし方。いろいろ情報が飛び交い何が真実で何がフェイクニュース(うそのニュース)か分からない今という時代を生き抜くための参考にと思って読んでみた。



     池上彰も述べているが、ネットのニュースだけでは不十分で紙の新聞も読むことを説いている。インターネットはそれぞれのニュースを素早くとらえるのには向いているが、全体像をつかむのには新聞のほうがよいと述べている。


     本の手放しかたと言う1章があるのが印象に残った。本を買って読むとたまっていく一方で預金と違って利子がつくわけではなく、ただ部屋が狭くなっていくだけ。ストックの読書とフローの読書と言う考え方を示している。

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    2017年02月05日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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     こういうノウハウの本は、ときどき読みたくなる。
     取り入れるためではなく、自分のやり方を見直すために。
     この本の場合、「信念」が伝わってくる感じで良かった。

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    2017年02月05日
  • 知の仕事術(インターナショナル新書)

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    題名に“仕事術”とあるが、著者は小説家なので、本書の個々のノウハウが一般的かといえばそうとは言えないかもしれない。
    しかし、「情報、知識、(それから思想も)」をいかにして獲得し日々更新していくかについての著者が取り組み方に、自分ももっと日々の生活と仕事のやり方に工夫を凝らさねばと刺激される。

    新聞を読んで今の世界がどのようになっているか世界の見取り図を自らの頭の中に作る、乗り物での移動中はスマホを見ずに本を読む、などの基本姿勢に共感したり反省したり。また、本の手放し方にルールを決める、などはこれまであまり考えたことがなかったので、そう思って日々の生活と仕事のやり方を点検すれば工夫は無限大に思

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    2017年01月21日
  • 南の島のティオ

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    「ティオの夜の旅」(合唱曲)と関係があるのかなーと思って今更ながら読みました。
    ティオはでてくるけどそんなに密接な関係はないみたい。
    どうやら詩が先にできたらしいですね。
    小説にはフェアリ・メイも出てこないしローラ・ビーチもありません。

    合唱曲の詩のほうがなかなかに電波……なので、小説はどんな感じなのかと思いましたが優しいすこし・ふしぎなお話ばかりでした。
    短編集だから一気読みもできますけど、そうはせずにちょっとずつ読み進めていきたい本でした。
    電車に乗ってるときとか、こたつにはいってもぞもぞしてるときとか、そういうときにちょっと手に取りたい本ってありますよね。

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    2016年12月29日
  • 古事記

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    内容はいわずもがなの驚愕の世界観。それがぐっとわかりやすくなった現代語訳、またページ構成、編集者としての池澤夏樹にも感服。しかし、原典主義者としては、やはり岩波古典大系が欲しいかな・・・。

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    2016年09月06日
  • 古事記

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    古事記はそれこそマンガから始まって簡単なものはいくつか読んでストーリーは知っているけど、全部は読んだことなかったから、これで「全部読んだ!」と思えて嬉しい。笑
    で、全部読んだ感想は、系図が長い、ということ。正直そこは飛ばし読みだが、人名とか文章が読みやすくて良かった。そして注釈が面白い。ストーリーはもともと面白いし。

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    2016年07月18日
  • 南の島のティオ

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    読み心地がとてもよかった。

    南国の少年ティオを中心に展開する不思議で、時には恐ろしく、時には優しい物語。

    だけど、この本を通して読んで、一番心に残るのは、昔に失ってしまった何か思い出すような切なさだった。

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    2016年07月01日
  • 南の島のティオ

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    この本のおかげで、週末を幸せな気持ちで過ごせました。
    ひとたびページを開くと、南の島にひとっ飛び。
    魔法が、精霊が息づく、どこか懐かしい10編の物語です。

    きっと、昔はどこもこんな風に見えないものが信じられていたんでしょうね。
    文明が発展して便利になる一方で、失われてしまったものもたくさんあったのだと思います。神様がいて、精霊の声を聴く人がいて、生命の息吹を感じられる。魔法だって信じられる。そんな世界の存在自体が、こんなにも自分を癒してくれるなんて。

    「絵はがき屋さん」
    受け取った人は、必ず来たくなる。
    そんな魔法のような絵はがき。ものすごく、わくわくしませんか?
    ピップさんが語る渡り歩い

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    2016年04月17日
  • 春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと

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    あの日から忘れられない記憶…

    東日本大震災の被災地を巡り、被災者に触れ、著者が想うこと、考えたことを綴った作品。鷲尾和彦による写真も収録。震災から半年後に出発された単行本の文庫化。文庫化にあたり、『東北再訪』を収録。

    あの日からの記憶が蘇り、あらためて、あの日のことについて考えるきっかけになった。

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    2016年02月09日