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Posted by ブクログ
・作家池澤夏樹が3.11以後の日本について語った講演録。
・日本の国土は、豊かな自然に恵まれているが、その代償として古来より地震や津波、火山の噴火などの天災とも付き合っていかざるを得なかった。数多の災害を経ていくうちに、日本人にある自然観が宿った。自分の力ではどうしようもないことを悟って、きっと次に良いことがあるのだから、なかったことにして忘れよう。いわば「諦める」という思想。地震や津波が来ることは仕方がない。いずれ来ると覚悟して準備するしかない。
・しかし、「諦める」という思想が悪い方に出てしまうと、「原発事故も仕方がない」となってしまう。両者は明確に区別しなければならない。
・原発従事者の日米比較は示唆的。アメリカでは、移民などの差別されている人が危険な原発で働いているのに対して、日本では、下請け制度によって非正規労働者が原発で働いている。つまり、日本では、貧困構造が差別の代替物となっているのだ。
・原発事故によって放射能だけが拡散したわけではない。これまで巧妙に隠されていた多くの問題も一気に拡散したのだ。危機は認識のチャンスでもある。これを機にもっともっと勉強していかなければならない。
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