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東日本大震災と原発災害から2年.この間,私たちは何をしてきたのでしょうか.そして,何がわかったのでしょうか.ボランティアとして,また取材者として被災地を歩き,被災者とともに,涙し,悩み,考えてきた作家が,この大災害の意味と原発を生んだ文明について,根底から問い直します.信州岩波講座での講演の記録.
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Posted by ブクログ
震災についての池澤夏樹氏の講演に加筆訂正を加えたもの。震災直後の被災地の光景、日本の風土と東北の人々、原発とエネルギー政策のこれから、当事者意識を持つということ、表面的な報道や「専門家の意見」と称するものを鵜呑みにするのでなく、それぞれが考える、ということ。
東日本大震災から1年5か月後に行われた講演会の記録。被災地を何度も訪れた池澤夏樹の言葉には重みがあるけれど、それ以上に心に残ったのは最後のメッセージ。 「よく見て、新聞を読んで、本を読んで、考えて、悩んで、迷ってください。ぼくはいろいろ言ったけれど、それは全部嘘かもしれない。まことしやかに言っただ...続きを読むけで。ある意見を聴いて、ああそうか、と思ったら別の意見を聴いて、いろいろな意見を自分の頭の中でぶつけてみてください。それが多分、それぞれの考える力を磨くことだから」 肝に銘じます。
テクノファシズムは破壊や格差の助長を許す。 テクノポピュリズムでは問題は解決できない。 社会がマイノリティのもではないことに加え、 マジョリティそのものでも正義とはならない。 われわれが立つ、この瀬戸際で問われるもの。 それは未来への過去と現在を集約できるもの。 つまり「明白」なビジョンではないだろ...続きを読むうか。 理屈や理論が先にあっても原発は片付かない。 パラダイムの転換とともに文明の紡ぎ直しへ。 過去の被爆と3.11との関連性と歴史の解釈を、 いまこそこの渚で、われわれ自身で行うこと。 それがマニフェスト(明白)に、未来になる。
311以前から、池澤夏樹の原発に対するスタンスは一貫している。 文化人としてはっきり脱原発を表明していることに意義があるだろう。 エコエコロハスな議論にならない脱原発論の多い中一読に値する。
・作家池澤夏樹が3.11以後の日本について語った講演録。 ・日本の国土は、豊かな自然に恵まれているが、その代償として古来より地震や津波、火山の噴火などの天災とも付き合っていかざるを得なかった。数多の災害を経ていくうちに、日本人にある自然観が宿った。自分の力ではどうしようもないことを悟って、きっと次...続きを読むに良いことがあるのだから、なかったことにして忘れよう。いわば「諦める」という思想。地震や津波が来ることは仕方がない。いずれ来ると覚悟して準備するしかない。 ・しかし、「諦める」という思想が悪い方に出てしまうと、「原発事故も仕方がない」となってしまう。両者は明確に区別しなければならない。 ・原発従事者の日米比較は示唆的。アメリカでは、移民などの差別されている人が危険な原発で働いているのに対して、日本では、下請け制度によって非正規労働者が原発で働いている。つまり、日本では、貧困構造が差別の代替物となっているのだ。 ・原発事故によって放射能だけが拡散したわけではない。これまで巧妙に隠されていた多くの問題も一気に拡散したのだ。危機は認識のチャンスでもある。これを機にもっともっと勉強していかなければならない。
い図。2017/8/22 ◆引用 ・p32…日本から一番遠い都市として、アルゼンチンのブエノスアイレスに行くと考えてみましょう。あそこまでは16,000kmあります。今の大きな旅客機ならば一度に飛べる距離です。その時に飛行機に積み込む燃料が160トン。もし同じ熱量を原子力で賄うことができるとしたら、...続きを読む消費する燃料は10グラムちょっとです。それが7桁の違いということです。「だから原子力はすばらしい」と彼らは言う。しかしぼくは、「だから原子力はおそろしい」と言います。
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