古市憲寿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『好きって感情は魔物だからな。手懐け方を覚えておいて損はないぞ』
『学校で習うことなんて、常識が変われば役立たなくなるんだから。あらゆる知識は相対的なものだと思っておいたほうがいい』
『誰かの間違いを見つけて揶揄したり、糾弾するのは、とても簡単なのに気持ちいいの。知識なんて暗記さえすれば誰でも身につくでしょう。創造的才能のない人ほど、生半可な知識を楯に他人を批判する』
『幸福だから笑うわけではない。むしろ笑うから幸福なのだ』
『人間とは徹底的に好意に弱い、極めて単純な生き物』
『自分の思想を再確認して安心するような本を百冊読むよりも、常識を揺るがしてくれる本と一冊でも出会えたほうが価値がある』
『他人の心がわからないというのは、人間に与えられた一番の贈り物』
『誰かの自由に干渉できるのは、自分に害が及びそうな時だけ』
『解釈の違いを許容するというのは、戦いを避ける一つの知恵』
『お金の貸し借りと違って、暴力に貸し借りなんてない』
国家の為に死ぬのは本望、そう心から願う愛国者の少年・勇二。
魔女と呼ばれていた女の子・涼子。歴史学者の娘であり、長い黒髪に大きくて彫りの深い瞳に狐のような尖った鼻、まるでギリシャ石膏像を彷彿させる彼女に勇二は惹かれていく。
しかし、涼子は大好きな兄・優一と恋仲であった。
昭和18年、戦争下の日本。思想、自由が統制され、夢を見ることさえ叶わない社会。
少年少女はどこへたどりつくのか…
『あなたの知らない誰かが始めた戦争に、あなたの未来を決められていいはずがありません。かなたの未来を決められるのは、あなただけです』
『生き残ることは罪じゃない』
推しの著者・古市憲寿さんの最新本格青春小説。
この作品が先に発表され、芥川賞のノミネートされていたらもしかしたら…そう個人的に思います。
早くも2022年最高の作品に出会えた予感 -
Posted by ブクログ
週刊新潮の連載『誰の味方でもありません』の書籍化第二弾。
2018年から2020年のものなので、時代を振り返ることもできる一冊。
コロナ禍になる前、こんなことで日本は賑わってたんだなぁと、なんだか随分昔のように感じました。
ちなみに、この写真は蜷川実花さんが撮られたそうで。
前のもよかったけど、これは爽やかさが増してとても素敵ですね。
本屋さんで思わず見惚れてしまいました。
当時の連載すべてに後日談が加筆されているので、週刊新潮で拝読済でも楽しめます。
こういう新たな楽しみを作ってくださることに毎回感謝。
古市さんご自身が、当時をどう振り返られるのか興味深く読みました。
こんな世の中を諦めるんじゃなく楽観的に捉える。
人生はローリスクハイリターン。
何とかならないことは、ほとんどない。
絶望したり悩んだり苦しんだり。
悲観的になるのはとても容易。
だけどいつも「それでも」と思ってしまう。
あぁ、そうなんだ。
そういうことなんだと、すとんと落ちた気がします。
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Posted by ブクログ
p.196
ほとんどの成功者は、時代に輝かせてもらっているに過ぎない。
時代と共に歩けなくなった時点で、人はどんどん曇り霞んでいく。
p.198
悪い予感ばかりが当たるのは、そもそも未来に期待してないから。
本当に小さくてもいいから、いいことばかりを思い浮かべてみる。
p.209
同じ才能を持っている二人がいたら、勇気があるほうが勝つに決まっている。
勇気がない人は、才能を発揮することなく人生を終えていく
p.242
誤解とは大前提である。
あらゆる関係には、誤解や思い違いやすれ違いが含まれている。
その中で、誤解を解こうとする過程にこそに意味があるのではないか。
完璧に理解し合うことが無理だとわかりながら、その状態に近付こうとする試行錯誤こそが、誰かを思い合うことである。 -
Posted by ブクログ
社会人もそうですが、今まさに日本史の授業を受けている学生にこそ読んでみてほしいと思う内容でした。
『できるだけ固有名詞に頼らずに、引いた視点で、巨視的に日本の歴史を把握したい。まるで神様のような目線で、この国の歴史を描いてみたいと思った』(まえがきより引用)
筆者は第1部通史編、第2部テーマ史編と2部構成で日本の歴史について紐解いていきます。
特に第2部では、年代、文化、時代ではなくテーマに沿って話が進みます。「土地と所有の日本史」「家族と男女の日本史」は最近の話題にも通じるものであり、非常に興味深く読みました。
『歴史とはつまるところ、証拠と推論の組み合わせによって織りなされる叙述である』(本文より引用)
日本史は受験のために必死で暗記しました。そこに"間違い"や"解釈"の入る余地があるなどと思いもせずに勉強しました。そもそも歴史自体が"推論"で、そこにはその時代に生きた人たちの合理的利己的な思いがあることがよく理解できました。
学生時代にこのことを知っていれば、また歴史の授業も違った気持ちで受けることができたかもしれません。
というわけで、ぜひ学生の方に読んでいただきたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ事実は変わらなくても、解釈でいくらでも事実を上塗りしていくことは出来るはずだからさ。過去はね、変えられるはずなんだよ。もしかしたら、未来よりもずっと簡単に
全く同じ内容でも言い方一つで見え方は容易く変わってしまう
誰かの考えを強制的に変えさせるなんて不可能だと思う。論破は一方的な自己満足に過ぎない。結局、人は自分で気付くことでしか、考えを改められない。
「悪い予感ばかりが当たるのは、そもそも未来に期待していないからだよ。昔はきっと嫌なことばかり考えたんじゃないの」
あらゆる関係には、誤解や思い違いやすれ違いが含まれている。その中で、誤解を解こうとする過程にこそ意味があるのではないか。完璧に理解し合うことが無理だとわかりながら、その状態に近付こうとする試行錯誤こそが、誰かを思い合うことなのだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私たちは多くの生に囲まれて生きているが、その生を深く意識することはない。周りの皆は「当たり前のように」生きている。それを「生きているもの」として真面目に意識するとどこか不安な(不快な)気持ちになる。ビルを模した箱にビルで生きる人の写真を貼り付けて眺めることもまさに生を真面目に見るような行為で、老婆はある意味一種の自傷行為をしているように感じられた。鏡が怖いのも、鏡をまじまじと見ると似たような感情になるんだろうなーと一人で勝手に考えてしまった。
このようなファンタジーっぽい展開の物語は苦手だったが、ビルの清掃という死と隣り合わせの環境、北にある島の話、箱に貼られた写真がどれも「生きること」とは何かを伝えようとしている感じがして一気に読み進めてしまった。
「平成くん〜」もそうだったが、現代文化が随所に含まれている。10年後、20年後また読み返すと懐かしい気分に浸れるだろう。「平成くん〜」と本書ですっかり古市さんのファンになってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本を代表する12名の社会学者との対談。
社会学って何ですか?の問いにそれぞれ答えて自らの視点、他の社会学者との違いや古市氏の立ち位置なども織り交ぜた多様な内容。
社会学にも理論社会学、宗教社会学、計量社会学、教育社会学などがあるらしい。
気になる方の著書を少しずつ読んでいきたい。
覚書
ここにはない可能性に対して「ムラムラ」してしまうことと、日常生活の小さな人間関係の「ムラムラ(村々)」のなかで安心していたいという、その両義性に引き裂かれている
自分の居心地のいい共同体と文体が手を結びすぎているためにそれとは異なる方向で常識外しをしようとすると文体が過剰に鋭くなってしまう
嫌がらせは大事 注目を浴びるだけでなく反発を引き出せばそこから自分の意見を展開できる
社会学は生きている人間が必ず持つ関心に応じている 学界の中で素晴らしい評価を得ることとそれが広い社会的なコンテキストの中でそれなりの意味のあるものとして発信されることが車の両輪のようになってなくちゃいけない
社会学は生きるのが不器用な人のための学問
考え続けることによって自由になる 乗り越えていく
戦後日本型循環モデル 仕事⇒家族⇒教育⇒仕事・・・
社会という茫漠としたものを少しずつわかりやすく編集して、見取り図を作りたい。その過程での発見はいつもワクワクします。