古市憲寿のレビュー一覧

  • 平成くん、さようなら

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    死にたい理由の不確かさと死んでほしくないという確かな思いが釣り合うという不思議な関係が切なくもどかしい気持ちにさせてくれた。
    安楽死が実現し、死ぬことへのハードルが下がったら私たちの希死念慮や自殺願望はこのように変容するのだろうか?

    設定では現実とのパラレルワールドという設定ではあるがところどころで現実とリンクしているところがあり「平成が終わる」ということ自体、実際に現実では起こっている。それが作品に奇妙なリアリティを与えていて、過去の私があのことをしていた時平成くんは他の世界でこのような生き方をしていたんだと思い出の中に紐付けることが出来るのは良いなと感じた。この作品のような結果を有耶無耶

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    2024年02月06日
  • 10分で名著

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    ●なんだか最近は大人しい古市氏、久しぶりに読んだ。
    ●タイトル通りサクッと読めるね。丁寧な解説になってるからどれも面白い。読みたい気にはなったけど、やっぱりエネルギーを使うし、当面は積読を処理していくんだろうなあ。
    ●東さんも社会契約論で対談していて驚き。そういやゲンロンカフェでも古市氏のことを揶揄はすれど嫌ってまではいなかったな。
    ●年末にやっていた著者の日本のジレンマが懐かしい。公開収録によく参加したなあ。

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    2024年01月21日
  • 謎とき 世界の宗教・神話

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    紙幅もそれほどあるわけでもないのに、そこで12篇に分けて各宗教を取り上げるのかと訝ったが、一応は近著「10分で名著」の流れかららしい。

    漫画4Pと解説10P前後とかなり軽めの取り上げ方で、興味深い部分もあったものの、そこまでファスト化してしまうと、解説者の人的要素が霞んでしまうのはこういった専門家の取り上げ方としては勿体なく感じる。

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    2024年01月14日
  • 謎とき 世界の宗教・神話

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    一気に読んでしまった。読み終えてみると物足りなさは少しだけ残るものの構成もよく出来ているしこの方面に無知な私にはとても分かりやすかった。
    ヤングみやざきさんのマンガも楽しい。

    既に宗教や神話に詳しい方には物足りないのかも知れないけれど、それぞれの章は全体を一つに見れば日本に於ける宗教の現在を考えるためにあったようだ。
    あまり堅苦しく考えないで、歴史と宗教。日本と宗教。私にはそんな視点で楽しめたので良かったです。

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    2024年01月03日
  • 謎とき 世界の宗教・神話

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    世界三大宗教以外についてはよくわかっていなかった。漫画を使いながらやさしく解説してくれているおかげで、何となくこういうものだという知識は得られた。

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    2023年12月29日
  • 平成くん、さようなら

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    序盤の平成くんは冷たい人なのかと思っていたが、後半になるにつれて心から打ち解けていく姿が印象的でした。

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    2023年12月17日
  • 10分で名著

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    その後の時代に多大な影響を与えたものだが、なかなか読みづらい傑作古典をわかりやすく解説してある。読んでて面白いというより、時代的に意味のあった古典のことを取り上げている。その時代の背景や著者の思想がわかりやすく説明されていてとても面白かった。それぞれの本にわかりやすく要約が載せてあるので、それを読んで面白そうだと思ったページを読むのがおすすめ。

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    2023年12月03日
  • 奈落

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    『怒り』のエネルギーって本当に強くて、その強さが今回は生きるエネルギーになってしまったんだけど…
    あまり良い感情ではないと思うんだよな…
    個人的には…
    でもそのエネルギーで生きた人もいるだろうし、実際に凄まじいエネルギーなんだよ…

    届かない怒りほど虚しいものはない。

    古市さんの話は、感情を学べるなって思ってて、今回もそれだった。
    時間の経過によって感じるであろう変化を、想像上だろうけど、繊細にリアルに描かれていると思う。

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    2023年10月25日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

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    テレビで良くみる古市さん。でもこの人がどういう人なのか全く知らないと思い本を手に取った。
    結果、とても面白かった。
    この人はすごく正直な人なのだなあ。色々なことに興味を持ち、率直な感想を言うからすぐに炎上する。でも、その言っている内容も一般の人から見るとすごく当たり前のことだったりして非常に好感が持てる。
    チョコ依存症だったり、頭のいい人なのだろうけど、自分のダメな部分も普通に見せていて、周りの人から愛される人なんだろうなと思った。

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    2023年10月17日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

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    コメンテーターしてる時の、あの怖いものなしで鋭い毒舌で切り捨てる、チョコレートだけ食べて生きてるイメージからは想像出来ないくらいに、優しくて、癒されて、でも人間の生々しさみたいなものが込められた、古市さんの繊細な部分が表された作品だった。
    外国に行った事がない私には、初めて知る発見がたくさんあったのと、行った事がないからこそその場所の景色なんかを自分勝手に想像しながら、自分もそこにいる気分になってたりw
    BL作品として読むと言うよりは、人間同士の愛情、信頼、敬愛みたいな色んな感情が表されてた気がした。
    そこまでBL得意じゃなくても、割とサラリと読めると思いました。

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    2023年10月04日
  • 10分で名著

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    相対性理論や資本論など、歴史に名を残す有名な名著に挑戦しつつ、挫折した人も多いと思う。私もその一人だ。この本はそれらの名著の要約と、専門家による解説、そして古市さんとのフランクな対談記事により、まるで動画を観ているような感覚で記憶に定着させられる。(岡田斗司夫さんの解説とNewsPicksの落合さんの対談をミックスさせたイメージだ)
    もちろん原本を読むにこしたことはないのだが、今はやりのタイパを十分すぎるほど体現した一冊である。

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    2023年09月09日
  • 奈落

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    突然の事故で体が不自由になってしまう主人公。
    その苦しみやもどかしさがリアルに綴られている。それも、オーバーな表現はなく淡々と。
    他人事とは思えないようなリアリティ。

    誰もが現実で感じうる些細なストレス、それを丁寧に掬い取って表現している。

    古市さんの特徴であるフラットな文章に慣れていくと、最後のショッキングなシーンに面食らう。
    しかし、そのショックすらも現実のものであると感じる。

    社会学者として多くの物に触れてきた古市さんだからこその視点、書き方であり、他の小説のはまた違った楽しみ方ができると感じた。

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    2023年07月21日
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)

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    共感することもちょくちょく。
    いつもコナン見て思うことなんだけど、言い回しがいいなぁ
    前にどっかで理論はすごいのに文章が壊滅的に下手な人には意味を汲み取ってわかりやすく書き換える人がついていた話を見たな
    多くの物事は結論って別に1人で出す必要ないんですよね、意見を聞いて考えが変わることだってそりゃあるし。ない方が頑なで怖い。進路の選択ですら過程でしかないから結論ではないし。
    竜宮城って蓬莱山だったんだ。
    能力がない人、誰かを傷つける能力に長けた人はヒロアカが描いてはいる。
    制度から社会の価値観変えるを地で行くのが元明石市長とかかも。
    コロナ有識者会議の議事録まじかよ……
    臥雲さんが松本市長にな

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    2023年08月15日
  • 保育園義務教育化

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    「昭和の政治家にマシュマロテストは難しい」

    親が福祉関係の仕事に就いていると保育園に受かりやすいという都市伝説がある。
    そのおかげかは知らないがうちの子は第一志望の保育園に入ることができはした。
    入園した保育園では第二子、第三子も結構ザラにいて、そのコミュニティでは少子化どこ吹く風である。
    問題は「保育力」の格差だろう。子供は居るところには居るし、居ないところには居ない。

    そしてその格差は本人の努力では対処が難しいことも多い。頼れる親族が近くに居ないとか、職場の理解がないとか。
    自分は株式会社の運営する老人ホームで働いているが、幸いにも職場は子育てに理解がある。しかし妻が働いていた社会福祉

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    2023年07月12日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

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    予想通りに面白かった。
    予想通りにテレビよりも文章のほうが
    数段面白かった。納得もできた。
    なんか不思議だなと思ったのは、
    「はじめに」と「あとがき」に
    感銘を受けてしまった点。
    それにより中身の毒舌が中和されている。
    これ、狙ってならば凄いな。

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    2023年05月20日
  • 誰も戦争を教えられない

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    うーん、読めなかったなあ…もちろん初めから終わりまできちんと読んだのだけど、結局のところ古市さんはどういうスタンスに立っているんだろうかということが良くわからなかった。
    各国各地の戦争博物館は、エンタメ性がなければ、そしてリニューアルをしなければ、来場者が見込めず、廃館となってしまい、その戦争の記憶を残せなくなってしまうという言い分はよくわかるのだが、やはり戦争にエンタメ性は求めてはいけないというように思うし、戦争は、テレビだったり映画だったり、もしくは本だったり体験した人から話を聞くなりそういうもののさまざまな視点から学ぶもので、『「誰も」教えてくれない』わけではないと思う。まあ、でも、コロ

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    2023年05月13日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

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    よく炎上している古市さんの著作なのですごく興味を持って読みました。この方は率直に思ったことを口にしてしまうだけであって、頭の中では至極まっとうなことを考えており、自分の意見や信念などもしっかりと持っている人なのだと思った。通勤で読みましたが、にやりとしてしまう内容も多く、少し前の連載をまとめたものですが、今読んでもその頃の出来事を思い出すような本だと思います。

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    2023年04月16日
  • 10分で名著

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    とても読みやすいし、読んでみたいけど、なかなか読めない本をよむきっかけになるという意味では、読んだ甲斐があったと思う。
    ダンテの『神曲』や、プルーストの『失われた時を求めて』など、その本では第一人者の、忌憚のない生の声が聞けるのは貴重だと思った。
    あくまでも読むまでの導入という感じで、10分でその名著がわかるわけではありませんので、そういう本をお望みのかたは、そういう関係の書籍を見た方がいいです。

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    2023年04月10日
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)

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    本書で指摘する「バイアス」は自分にも当てはまるところがあり、視点や視野を変えていく必要を感じた。
    相手を全否定するのではなく、部分的にでも評価するところは評価する著者の姿勢に好感が持てた。

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    2023年03月28日
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)

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    10年前のNHK番組『ニッポンのジレンマ』から気になっていた作者さん。とぼけた雰囲気、独特の発想・切り口で持論を述べる。自分の主観が入っているかもしれないという自覚に乏しく、正義を主張し、他人の考えを受け入れられない人は怖い…。独特の行動原理で、違う視点で話す彼の表現は面白い。

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    2023年03月12日