古市憲寿のレビュー一覧
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最近や介護や市民社会についても発言することの多い上野千鶴子さんと、新進気鋭……もとい若手の社会学者とされる古市憲寿さんの対談。話題は自分の親の将来の面倒を見る覚悟のない古市さんに対して、上野さんが介護保険など社会の仕組みを説明しつつ、古市さんの漠然とした不安に迫り、緩和させる相談に乗っているといったところ。
とにかく、古市さんがカッコつけたり知ったかぶることなく、情けない青年っぷり丸出しで上野さんに教えを乞うているのがいい。このくらい地に下りないと、読者は実感をもって上野さんの教えが染み込んでこないだろうから。
介護保険制度はなかなかによくできた制度で、ある程度、下りていく覚悟を持って将来を見 -
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上野千鶴子と古市憲寿の対談集。
基本的には「介護」がテーマなのだが、お互いの専門であるジェンダーや若者論だけでなく、経済、歴史と幅広く議論している。
大学院に入ることを本学のごく一部の先生は「入院」という。この言葉結構広まっているみたい。本書では次のように説明されている。(p.29)
入院……大学院に進学すること。特に文系大学院に進学すると、将来が非常に限定されてしまうため、「入院した」と皮肉られる。一般の病院とは違い、入院したからといって「病気」が治るとは限らず、むしろより病状が悪化する可能性が高い。
団塊世代は親からの援助が得られない人がほとんど。何が何でも歯を食いしばって就職せねば -
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私たちはかつてないほどの「自由」がある。
しかしそれと引き換えに日本を支えていた「確かなもの」は
失われつつある。かつ、この「自由」もいつまで続くか分からない。
この最後に語られる前提の社会で、どう生きていくか。
もちろん回答は書かれいてないが、そのヒントは多数本書にある。
”独立して会社を起こさなくても、人を巻き込めば「新しいこと」は
始められる。”
”もし会社をたちあげるなら「企業理念」を考えないといけない。
ビジネスが軌道に乗ったらもっと忙しくなるので、はじめに
決めておかないと会社はバラバラになる。”
”自分の「専門性」は人と人をつなぐ力。ただその人を知っているだけでは
だめ。