古市憲寿のレビュー一覧
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ネタバレ本屋さんで、なんとなくタイトルを聞いたことがあるなと思い、手に取った。
冒頭が刺激的過ぎて、ちょっと動揺。
え、どういう話なの、これ。
しかもたまにTVで見かける古市さんじゃないか。
小説書いてたの?
しかも芥川賞候補作??
というわけで色々気になり、購入に至った本。
読み終わった感想は、色んな感情が残ったけど、やっぱり面白かった!というのが一番かな。
設定も面白い。安楽死が認められているパラレルワールドの日本。変な言い方だけど、現実的っぽくて面白い。
文章も新しいと思う。形容詞が少なく、固有名詞だらけ。人によっては拒否反応を示す人もいると思うけど、テスト的に敢えて使ってみたんじゃないかな、 -
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大きな流れで見ると、昭和から平成、令和と時代が変わっていくなかで経済成長の時代はすでに終わりを告げ、経済成長の時代を生きたおじさん世代の若者批判の論調はなんの説得力もない。
そして「昔は良かった」「最近の若者は...」という議論がいかに意味のないものかがよくわかる。
それを踏まえた上で若者論とは社会問題のネガみたいなものという。
最も印象に残ったのは、日本という国は民主主義という制度の構築に失敗したのかもしれないという点(P352)。「明治維新が参考にした西欧諸国は産業革命の真っ只中にあり、これを参考にしたため経済成長が至上命題になった(民主主義よりも)。そしてそれがうまくいってきた。昭和は -
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私は、歴史コンプレックスがある。割と学校の成績は良かったが、歴史だけは全然興味が持てないのだ。で、予備校の本から小説やら漫画やら沢山所有しているわけだが、初めて通読したのがこれ。初めて。小学校の教科書ですら通読できない私が。
ただし、これを読む前に比して歴史を理解できたかといえば微妙。教養が身についたかっていうのも微妙。
私のイメージする歴史の本というより、国家とか歴史というものに対する古市さんのエッセイっていう感じ。古代は日本が一つにまとまってて、バラバラな時代があって、また「日本」としてまとまったんだよ。この先はどうなるかわからないよね、ってことでまた他の本を読んだ後に読んでみようと思 -
購入済み
「平成くん、さようなら」を読んでとても良かったので、こちらも購入。
冒頭は回想シーンへの入り口のような書き出しになっていて、本の最後まで読むと冒頭につながる作りなんだと思うのですが、冒頭で持つ印象と本の末尾との印象が違いすぎて、「え??」 となりました。
この本を読んでよかったなと思った点は、話の途中に出てくるモネのエピソードが、原田マハさんの「美しき愚かものたちのタブロー」に出てくる<睡蓮、柳の反映> を国立西洋美術館で実際に目にした時の感動を思い出させてくれて胸が熱くなった点かな。原田マハさんの小説はこちらの小説とは全く関係ないですし、この本の中のモネのエピソードも私が見たモ -
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本当にそう!!と言い続けた一章。笑
もちろん子どもが欲しくて出産したし、仕事も必要だからしている。
だけど!
小さい子ども育てながら正社員するのって本当に厳しい。
頑張って働けば子どもが可哀想と言われ、せめて病気の時くらいはと、子どもの熱で帰りますと職場に言えば仕事に覚悟がないと言われる。
どうすりゃ良いんだ!!てなるこの育児家庭を取り巻く社会環境。
労働力として経済成長にも、子どもを産み育てて少子化にも、貢献している。
なのに貢献度に見合った社会的サポートがあるとは残念ながら思えない。
どんなに覚悟を持って子育てと仕事の両立に臨んでも予想外のことってあるし、そもそも妊娠も出産も育児も、