【感想・ネタバレ】絶対に挫折しない日本史(新潮新書)のレビュー

あらすじ

大河ドラマや歴史小説は好きだけど、古代から現代までの日本の通史となるとちょっと自信がない……そんな人は少なくない。覚える用語が多すぎるうえ、ヤマもオチもない歴史教科書に挫折してしまうのだ。だが、思い切って固有名詞を減らしてしまい、流れを超俯瞰で捉えれば、日本史は、ここまでわかりやすくて面白くなる! 歴史学者ではない著者だからこそ書けた、全く新しい日本史入門。

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日本史の学習に"革命"を起こす良書!
・歴史に興味がない理系人
・歴史の暗記に苦しんだ文系人
など、、、ちょっと歴史が苦手な人が一定数いると思います。

そこで"歴史嫌い"を払拭できるかもしれない本だと思いました。概要を掴む、教養として学びたい、そんな方におすすめです。

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2022年08月28日

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まえがきの、「できるだけ固有名詞に頼らずに、引いた視点で巨視的に日本の歴史を把握したい。まるで神様のような目線で、この国の歴史を描いてみたいと思った」という言葉通りだった。新鮮な気持ちで面白く読めた。

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2021年07月15日

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社会人もそうですが、今まさに日本史の授業を受けている学生にこそ読んでみてほしいと思う内容でした。

『できるだけ固有名詞に頼らずに、引いた視点で、巨視的に日本の歴史を把握したい。まるで神様のような目線で、この国の歴史を描いてみたいと思った』(まえがきより引用)

筆者は第1部通史編、第2部テーマ史編と2部構成で日本の歴史について紐解いていきます。

特に第2部では、年代、文化、時代ではなくテーマに沿って話が進みます。「土地と所有の日本史」「家族と男女の日本史」は最近の話題にも通じるものであり、非常に興味深く読みました。

『歴史とはつまるところ、証拠と推論の組み合わせによって織りなされる叙述である』(本文より引用)

日本史は受験のために必死で暗記しました。そこに"間違い"や"解釈"の入る余地があるなどと思いもせずに勉強しました。そもそも歴史自体が"推論"で、そこにはその時代に生きた人たちの合理的利己的な思いがあることがよく理解できました。

学生時代にこのことを知っていれば、また歴史の授業も違った気持ちで受けることができたかもしれません。

というわけで、ぜひ学生の方に読んでいただきたいと思いました。

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2021年07月11日

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歴史学習につきものの無味乾燥、丸暗記的な固有名詞がほぼ無いのが嬉しく楽しい。
そんなもの無くとも、歴史を学び、辿ることは面白いよ、がちゃんと伝わってくる。
それにしても、「絶対に挫折しない」は上手くつけられましたね。

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2024年12月23日

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古市憲寿による日本史。

特筆すべき新説などはなかったものの、日本史についての新たな知見を得ることができた。

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2024年10月12日

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大胆すぎるほど固有名詞を省いた歴史本。現代人の感覚で書いてくれている(この辺りは井沢元彦先生と通じるものを感じた)のがありがたい。
1番良かったのは今後の日本の未来にまで筆が及んでいる事。究極的にはそうなる(詳しくは本書参照)だろうから歴史本としてはある意味画期的。

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2023年03月10日

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当方アラフォー。
TBSラジオリスナーとして聞いたことのある名前。
ワイドショー関連はノータッチ。
著作は初読。
という状態で読んで、かなりよかった。
中年になって社会の酸いも甘いも嚙み分けた段階で、歴史に興味が再度湧いてきた段階で、この本は、出会うのに最適な時期であったろう。
最近主にポッドキャストで歴史や言語やを復習するのが面白い(リベラルアーツ)が、その一環。
中高生の受験本としてはどうか。
ある程度日本史や人類学を齧ったことのある人にこそ嬉しい本かもしれない。
断片的な事前情報が、本書を読むと、書籍内では省略されているにもかかわらず、読者の頭の中で再構築されていく。
この気持ちよさを味わうためにこそ、中高生当時いまひとつ面白くない授業に耐えてきたのではないかしらん。

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2023年01月06日

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テレビでよくみかける古市憲寿さんが「サピエンス全史」に影響を受けて書いた、日本史全体を俯瞰的に捉えた本。日本史は好きな方ですが、全体像を分かりやすく簡潔に書いた本は珍しいなと思って読んでみました。

古墳時代をフランチャイズ経営に例えたり、のび太の日本誕生を例に土地開発と所有の流れを解説するなど、読者を飽きさせない工夫が随所にみられるとても読みやすい本でした。

受験勉強のために子供が読んで日本史を理解する本というよりは、日本史嫌いの大人が面白さを再発見するための本としておすすめだと思いました。

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2022年10月20日

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良書。日本史全体をコンパクトに見渡せる、かつ興味を引く語り口。本書を通読すると、日本史全体を視点を変えながら合計8回おさらいできます。

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2021年12月26日

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筆者が書く通り、「細かな出来事を捨象してでも、全貌を把握することには特有の快感」があった!
固有名詞を出来るだけ省き俯瞰した目線で歴史を考えることで、改めてこの国の過去と現代、未来の連続性を実感。そして、自分がこれまで鵜呑みにしてきた「歴史」や「伝統」にはどんなイデオロギーが関わっているのかを、きちんと考えていきたいと思った。

(ただ、歴史に苦手意識を持ってきた自分としては、もっと教養をつけてから(=個別的な事象に関する知識もつけてから)読んだ方が面白いと思った。勉強し直してから、巨視的な視点でまた読み直したい!)

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2021年12月03日

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流れをつかむ、暗記でない日本史……待ってました! 
古代(まとまる)⇒中世(崩壊する)→近代(再度まとまる)

おお~。なんと大雑把な。大雑把だからこそ、秀逸。素晴らしき鳥の目。

少し前に、経済や家計の側面から歴史を見ていく専門書が流行りました。社会学者が語る歴史も、また違う面からのアプローチで面白かったです。

「太平洋戦争の敗戦で植民地を取り上げられた日本は、負担なく経済成長を遂げられた」と書かれていました。なるほど、別の見方をするとその通りで、とても重要な視点だと思いました。

また違う複数のジャンルの専門家による、それぞれの立場からの日本史を論じたものを、いくつか読み重ねてみたいです。

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2021年10月18日

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【概要】
タイトルや帯で分かる通り、日本史の全体を俯瞰した本。

本書は大きく二部構成になっており、いわゆる「通史」と「テーマ史」に分かれている。

しかし、同ジャンルの本との決定的な違いは「固有名詞が極限まで排されている」こと(更に、著者は日本史の専門家ではない)。

【感想・レポート】
本書の意義は固有名詞を極限まで排したことだと述べたが、どちらかと言えば「社会学者が日本史の専門知識に依らず、社会学的視点から俯瞰した日本史」と言った方が適切かもしれない。

日本史の固有名詞を避けたからこそ、現代社会との繋がりをより意識しやすい歴史描写が可能になったものだと感じる。実際、「古代政権はフランチャイズ」といった、現代に置き換えた比喩が多様されている。

日本史の専門用語を先に学校で詰め込んで頭でっかちになっている私のような人には、いまいちぱっとしない部分もあった。 単に私の読書力が無いだけなのだが(また読み直します)、全く新しい日本の歴史の見方として一度頭を真っ白にして読む、或いはこれから日本史を勉強しようとする方々には読みやすいのではないだろうか。
「歴史とはつまるところ、証拠と推論の組み合わせによって織りなされる叙述である」(p309)のだから。

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2021年09月01日

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情報量は多いが、内容は非常にシンプルにまとめられており、わかりやすい。
歴史を流れにそって振り返る章と、テーマ別に分析している章があり、読者を飽きさせない工夫が感じられた。
「絶対に」とは言えないが、歴史に深い教養がない人でも楽しんで読める1冊だと思う。

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2021年08月18日

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私は、歴史コンプレックスがある。割と学校の成績は良かったが、歴史だけは全然興味が持てないのだ。で、予備校の本から小説やら漫画やら沢山所有しているわけだが、初めて通読したのがこれ。初めて。小学校の教科書ですら通読できない私が。

ただし、これを読む前に比して歴史を理解できたかといえば微妙。教養が身についたかっていうのも微妙。

私のイメージする歴史の本というより、国家とか歴史というものに対する古市さんのエッセイっていう感じ。古代は日本が一つにまとまってて、バラバラな時代があって、また「日本」としてまとまったんだよ。この先はどうなるかわからないよね、ってことでまた他の本を読んだ後に読んでみようと思います。多分印象が、変わるんじゃないかな?

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2021年04月25日

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星3.5くらい。
彼の歴史観には共感できた。保守と自ら語っている連中の胡散臭さを改めて確認できた。
前半、後半の2部構成になっているが、前半をもう少し詳しく書いて後半はなくてもいいかなと感じた。

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2025年08月06日

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展望台に上って、街を見るのが好きだという古市憲寿さんの俯瞰的歴史の本。小、中学校の歴史の教科書の捉え方とは全然違う。固有名詞のほとんど出てこない歴史本。もちろん受験とは無縁だ。
通史もテーマ別の日本史もおもしろい。
コメと農耕の日本史で、江戸時代になってやっと「見渡す限り水田」の風景が珍しくなくなったと知った。今まで弥生時代=現在の水田風景みたいなイメージでとらえていた。
日本という国名にしても、中国目線の国名だと。極東を意味する一般名詞か。なるほど。
古市さん特有のおちょくりも度々登場する歴史本。
のせられて最後まで挫折なく読んでしまった。

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2025年05月10日

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「サピエンス全史」に影響を受けて書いたそうで、前半は日本の歴史を固有名詞少なめで一気に駆け抜けて行き、後半は「土地」や「稲作」などのテーマごとに歴史をまとめた一冊。面白い試みで、少し捻くれた注釈も含めて読んでいて楽しかった。

自分は日本史の知識が浅く、所々調べたりしてスピード感を持って読めた訳ではないけども、そんな人にちょうど良い一冊かもしれない。

参考文献にも面白そうなものが多くあったのでいくつか読みたい。

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2024年07月10日

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教科書的な事実、史実の羅列ではなく、土地、家族、コメといった身近なテーマに沿って歴史を噛み砕いて大局的にできる良書だと思う。

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2024年02月12日

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そうですね、日本史と言うか大体の流れを振り返った本と言う感じでしょうか。日本史は年号や人物がごちゃごちゃになってしまい覚えることも多いので、これぐらい大雑把でも良いと思いますが、入試があるのでどんどん要らない知識を増やすのでしょうね。

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2024年01月21日

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前半の通史編は、日本の歴史を対局的に見ることができ、大変勉強になった。後半のテーマ史編は微妙だった。

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2023年05月07日

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日本史を勉強しようと思って読んではいけない。ざっくりしすぎて、固有名詞も殆ど出てこないし、なんのこっちゃという感じ。そしてまた注釈が多すぎる。文献はわざわざ本文につけなくてもいいし、[70]白村江の戦いのこと。とか注釈するぐらいだったら本文にそう書いてほしい。「挫折しない」と謳っているが、結構挫折する人多いんじゃないかなー。
 社会学者だけに社会的現象の見地から歴史を紐解いている。

百田尚樹の超右寄り「日本国史」を読んだ後なので、対比が面白い。
・日本の経済大国化をバックアップしてくれたのはアメリカだ。戦勝国アメリカは、日本に賠償金を求めない政策を取り、多くの国も賠償金を放棄している。

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2023年04月13日

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視点は面白いし一日で読めたが特に目新しい指摘や世界での比較や独特性に至っているわけではなくその点物足りない。

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2022年08月21日

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高校時代、日本史は未選択で、中学生レベルの内容しか知らなかったが、すらすらと読み進められた。固有名詞が少ないので、日本史の知識を得るには向かないかもしれないが、流れを掴む点ではいいかもしれない。

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2022年04月25日

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挫折しそうになったけど、なんとか第一部を読破。
初めて日本史を最初から最後まで通しで学べました。
固有名詞は飛ばしていいと言いつつも、ちょこちょこ出てきた歴史的事件や戦争の名前は知ってるべきなんだろうなと思ったので、メモしました。

いつか、しらべます。(白目)


さらに1/3くらいに圧縮して、マンガ本出してほしい。日本史で挫折した全「国民」に配ってください。

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2021年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生時代、あまり得意ではなかった日本史。

当時の私には、歴史を学ぶというより
無機質に暗記する教科だった。

大人になった今、実家に帰省した際に、
当時の日本史や世界史の教科書を読むと、
意外と面白くて学生時代が悔やまれる。

本書は、神様のような俯瞰した目線で、
巨視的に日本の歴史を描いている。

まるで、ドラえもんの道具で、
空から日本の成り立ちを
高速で眺めている感じだ。

テンポの良いスピード感が心地よい。

「ニッポン全史」だけでなく、
「コメ」「家族」「戦争」
などのテーマも設定されている。

歴史となると対象が膨大な上に、
イデオロギーも関わってくるし、
どの立場を採用するかで
歴史叙述の方法はまるで変わってしまう。

歴史の解釈、歴史をどう語るかは
とても難しいことだ。

作者が述べている、
「歴史とはつまるところ、
証拠と推論の組み合わせによって
織りなされる叙述である。」

この言葉は、すごく腑に落ちた。

誰かが何かを残し、
それを守る人がいたから、
歴史は続いてきた。

歴史を読み書きするのは、
この営みに参加することに他ならない。

コロナ禍で移動も憚れる日々なので、
本書で日本史の旅へ出かけるのも悪くない。

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2021年09月06日

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少しずつ読み進めて、多分1年くらいで読み終わった。学生時代は歴史は苦手だったが、この本は大きな流れで捉えていて読みやすかった。

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2021年06月30日

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日本史を、まとまる→バラバラになる→まとまる、の3つに大別する視点は秀逸だと思う。
内容は良くも悪くも大雑把。著者の思想を多分に反映しているのも気になった。

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2021年06月06日

Posted by ブクログ

歴史学者の歴史書は細部を正確に書きたがるから焦点が定まらないものがある。細かいことは端折って大筋に徹するこのような本は新鮮だ。「挫折しない」タイトルは安っぽい。「挫折」なんてことばは受験勉強の歴史に絡むもので、大人の読書の楽しみに「挫折」はない。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

語学の勉強をしているときに、日本史について海外の人に話せるネタを持っていない事に気付き、手に取ってみた一冊。固有名詞がほとんど登場しないので、ざっくりと全体を見渡す感じが読みやすく心地よかった。注釈は読まなくてもいいと最初に書かれていたけど、逆に気になって読んでしまった。参考文献がたくさん紹介されているので、気になった部分はさらに深掘りして勉強してみるのも面白いかもと思う。

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2021年05月23日

Posted by ブクログ

日本史についてめちゃめちゃざっくり説明した本。
入りとして読むのには良いが、理解できた感は全くない。
今後、他の本を読んでいきたいと思うきっかけにはなった…気がする。

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2021年05月09日

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