奈落

奈落

1,540円 (税込)

7pt

17年前の夏、人気絶頂のミュージシャン・香織はステージから落ち、すべてを失った。残ったのは、どこも動かない身体と鮮明な意識、そして大嫌いな家族だけ。それでも彼女を生かすのは、壮絶な怒りか、光のような記憶か、溢れ出る音楽か――。生の根源と家族の在り方を問い、苛烈な孤独の底から見上げる景色を描き切った飛翔作。

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奈落 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。所々に散りばめられた言葉に著者の鋭い視点が垣間見えて、得した気になった。
    「夜の色は黒ではなく白」みたいな事が書いてあって、すーっと飲み込めた。
    救われたかどうかとか関係なく、印象に残る終わり方だと思う。

    0
    2021年01月05日

    Posted by ブクログ

    わたしとはまるで違う。
    欲しいものも、美しいと感じるものも、生き方も。
    窮屈でたまらないこの家族と町から
    一日も早く逃れたい。
    わたしが居るべき場所はここじゃない。
    音楽が救ってくれた。
    歌手として生きる道を選んだ。
    ついに手に入れた、自由。
    みんながわたしを求めている。
    わたしはいま、生きている。

    0
    2020年03月29日

    Posted by ブクログ

    こう言うネガティヴな感じの小説結構好き。
    救いようのない感じの表現がわかりやすくてスラスラ読めた。
    宇宙ホテルのシーンとエンディングだけよく分からなかった。

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    『怒り』のエネルギーって本当に強くて、その強さが今回は生きるエネルギーになってしまったんだけど…
    あまり良い感情ではないと思うんだよな…
    個人的には…
    でもそのエネルギーで生きた人もいるだろうし、実際に凄まじいエネルギーなんだよ…

    届かない怒りほど虚しいものはない。

    古市さんの話は、感情を学べる

    0
    2023年10月25日

    Posted by ブクログ

    突然の事故で体が不自由になってしまう主人公。
    その苦しみやもどかしさがリアルに綴られている。それも、オーバーな表現はなく淡々と。
    他人事とは思えないようなリアリティ。

    誰もが現実で感じうる些細なストレス、それを丁寧に掬い取って表現している。

    古市さんの特徴であるフラットな文章に慣れていくと、最後

    0
    2023年07月21日

    Posted by ブクログ

    代理ミュンヒハウゼン症候群を1番に思い出した。
    本当に終始鬱になりそうな内容だが、なぜが読み進めてしまう…そんな本。
    本当に自分の意思が伝えられない患者さんがいるのかもしれない…そう思うと心が痛む。患者に寄り添う治療とはなんだろう?自己決定支援制度ってなんだろう?アドボカシーってなんだろう?たくさん

    0
    2022年06月24日

    Posted by ブクログ

    初めての作家さん。
    出だしの数字がわからなかったが、すぐに意味がわかります。
    表現できないとはこんなに苦痛なのかを思い知らされます。
    絶望の中、生きていく苦しみ。
    これが人生なのかもしれない。
    辛いのが苦しい人にはお勧めできませんが、この本を読めるということは、主人公より恵まれている...と考えて慰

    0
    2020年12月01日

    Posted by ブクログ

    なかなかにエグイラスト。

    ちょっと期待させておいてのこれは
    読後感かなり悪いが、嫌いじゃない。

    0
    2020年09月26日

    Posted by ブクログ

    古市さんの小説3作品めです。

    冒頭から引き込まれました。
    ある日、急に人生が変わることはあり得る…
    輝かしいスターだった主人公が奈落の底へ落される、自由にならない身体と正常なままの意識のはざまでの何十年という日。

    主人公目線で読んでいたのでラスト近くでちょっと衝撃を受けました。勝手に持っていたイ

    0
    2020年08月17日

    Posted by ブクログ

    人気絶頂だった17歳の歌手香織。ある日事故で意思疎通もできない車椅子生活になる。香織の心情が綴られている。古市さんらしいタッチだと思った。

    0
    2020年07月01日

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