古市憲寿のレビュー一覧
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購入済み
「平成くん、さようなら」を読んでとても良かったので、こちらも購入。
冒頭は回想シーンへの入り口のような書き出しになっていて、本の最後まで読むと冒頭につながる作りなんだと思うのですが、冒頭で持つ印象と本の末尾との印象が違いすぎて、「え??」 となりました。
この本を読んでよかったなと思った点は、話の途中に出てくるモネのエピソードが、原田マハさんの「美しき愚かものたちのタブロー」に出てくる<睡蓮、柳の反映> を国立西洋美術館で実際に目にした時の感動を思い出させてくれて胸が熱くなった点かな。原田マハさんの小説はこちらの小説とは全く関係ないですし、この本の中のモネのエピソードも私が見たモ -
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本当にそう!!と言い続けた一章。笑
もちろん子どもが欲しくて出産したし、仕事も必要だからしている。
だけど!
小さい子ども育てながら正社員するのって本当に厳しい。
頑張って働けば子どもが可哀想と言われ、せめて病気の時くらいはと、子どもの熱で帰りますと職場に言えば仕事に覚悟がないと言われる。
どうすりゃ良いんだ!!てなるこの育児家庭を取り巻く社会環境。
労働力として経済成長にも、子どもを産み育てて少子化にも、貢献している。
なのに貢献度に見合った社会的サポートがあるとは残念ながら思えない。
どんなに覚悟を持って子育てと仕事の両立に臨んでも予想外のことってあるし、そもそも妊娠も出産も育児も、 -
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ずっと気になっていた古市さんの本。やっと読めました。
若者論の歴史から入って、現代(執筆は2011年)の若者の状況を統計やインタビューから淡々と描き出していく。いいなぁ、この対象からの距離感が社会学なんだよな、と何やら嬉しくなる。
少子高齢化、財政赤字に加え、近年は国際的なビジネスでの競争でも分が悪い日本。長期的には徐々に沈んでいくことは避けられないかも。でもここまで築き上げた社会インフラはやはり相当なもので、短期的には無理せずとも安全でそこそこ楽しく暮らしていける。まあ、茹でガエル状態といわれればそれまでなんだけど、だからといって個人の力でこの状況を変えることはやはり困難だし。
こんな若者の -
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情報番組のコメンテーターとしての活動の方が目立っている印象の古市さん。
私自身はあまりテレビを見ないので、色々と評される(毒舌とか?)彼が、テレビでどんな風なのか分からないのだが。
この週刊新潮に連載されていたエッセイをまとめた新書は、なかなか面白かった。
ほぼ一回り歳が違うのだが、それ以上の世代間ギャップを感じる。
私はきっと、彼が言う「おじさん」「おじいちゃん」の部類に入ってしまうんだろうな〜(性別的にはおばさんだけど)。
こういう感覚の人たちが次世代を担ってくれているのなら、まだまだ日本も捨てたもんじゃない。
2018年に書かれたエッセイなので、日本や世界各地を飄々とした感じで飛び回 -
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フラットなポジションの日本史の本。通史とテーマ別の日本史が1冊になっているので、1冊で何度も美味しい。本文だけでなく注釈も軽妙洒脱なので読み飛ばさず、全部読めてしまう。 ハラリの「サピエンス全史」に触発されて書きたくなった本らしい。覚える用語や人名が多すぎて日本史に挫折する人もいる。しかし、「サピエンス全史」のように固有名詞に頼らずに叙述し、しかもできるだけコンパクトに描けば、日本史の大まかな流れが理解しやすくなるだろうというのが筆者の意図である。
だから「絶対に挫折しない日本史」なのだ。
本の前半は通史。日本史を俯瞰して古代から現代まで辿る。後半は、テーマ史になっており、「コメと -
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歴史や戦争のことに関しては、国や人によって様々な見方がありますが、著者は執筆時、学校で教わった知識程度(著者いわく)でした。
よって、中立で冷静な視点が貫かれており、どのような歴史観を持つ人にも楽しめる内容になっています。
海外も含む戦争関係の施設を巡り、エンタメの視点からも分析した各国、各世代の歴史観の違いについて分析しています。
こう書くと、お堅い本だと思われるかもしれませんが、語り口は軽妙で、時折、ジョークも交えた内容が読みやすいです。
特に日本では、戦争のこととなるとシリアスに語られがちですが、本書のように身近なものとして捉える視点は大事だと思います。
著者が言っているように、歴史は実 -
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本作は、読みようによっては救いのない物語だ。
人気絶頂だった17才のミュージシャンが、ライブ中の事故で全身不随となり6139日目から話が始まる。
外界に対して何も意思表示できない体になってしまい、意識の有無さえも判断できない状態にある藤本香織。
だが、彼女の意識ははっきりしている。
意識が体の中に閉じ込められている。
家にいることに耐えきれずに、家を飛び出してミュージシャンになった彼女だった。
しかし、事故後には姉、母が彼女の財産を引き継ぎ、更には嘘を塗り固めた美談を騙るようになった。
動かなくなった体を父が弄る。
かつて共に語り合った男友達は、自分が音楽性を蔑んだ女