古市憲寿のレビュー一覧

  • 平成くん、さようなら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりに大当たりを引いた。
    安楽死というテーマが世の中の議題にあがり、肯定派の意見を聞く度に不安になってたことがドンピシャで描かれていたり、死にたいと言われたときに感じたモヤモヤした気持ちとかが作中にも出てきたから色々と重なって感情移入がしやすかった。
    死にたい人と死にかけの猫とどちらにも(死んで欲しくない)と願い自己中心的に死に抗う主人公。誰も間違ってなくて正しくもなくて、どうしもうもなく胸が締め付けられた。
    また読むと誓った。

    0
    2023年02月24日
  • 10分で名著

    Posted by ブクログ

    古市さんの本を初めて読んだ。
    日本や世界の名書の新訳等をされている各本の専門家達に対談形式で本の見どころや要約等を聞いている本。さらに各本の冒頭には構成を担当されている斎藤哲也さんが基礎知識をまとめているので本当に10分程でそれぞれの本の基礎的な知識と要点見どころが理解できる。また、はじめにとおわりにも非常に引き込む文章力があり、面白かった。

    0
    2022年12月18日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃすきな小説でした!!
    もうだいすき〜〜港くんとヤマトがひらいたお店ぜったい行きたいいいいしかも最後の終わり方めちゃくちゃいいんだけど!!すき!

    0
    2022年11月12日
  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    日本史の学習に"革命"を起こす良書!
    ・歴史に興味がない理系人
    ・歴史の暗記に苦しんだ文系人
    など、、、ちょっと歴史が苦手な人が一定数いると思います。

    そこで"歴史嫌い"を払拭できるかもしれない本だと思いました。概要を掴む、教養として学びたい、そんな方におすすめです。

    0
    2022年08月28日
  • 平成くん、さようなら

    Posted by ブクログ

    平成くんの、どこまでも論理的で聡明なのに垣間見える人間らしさとか不器用なところがすごくもどかしいと同時に愛おしかった
    人は図らずも、誰かが生きていた記憶を背負ってしまうことがある。本当にそうだと思った
    そして安楽死については、少しでも華のあるうちに穏やかに逝きたいという気持ちはすごく分かるけれどそれでは優生思想につながってしまうし、やっぱり難しいなと思った
    フィクションとノンフィクションの境が時々分からなくなったけどその曖昧さがまた良かったのかな

    0
    2022年08月18日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    炎上する人は頭が良いから、物事を多方面から評価することができるのか、と納得した。
    炎上させるかは別にしていろいろな視点を持っていきたい。

    0
    2022年07月11日
  • ヒノマル

    Posted by ブクログ

    「他人の心がわからないというのは、人間に与えられた一番の贈り物かも知れないな(P193)」
    戦時下の日本を描いた古市憲寿さんによる恋愛長編小説。古市さんの小説は全部読んでいて、これまではサブカルネタ満載の現代小説だったが、今作はサブカルネタは封印。戦時下の少年と少女の恋模様を描いた作品だが、ストーリが滅茶苦茶練られていて、最初と最後が美しく繋がっている。読んでいくうちに戦時下は今のコロナ禍になんとなく似ていると気付いた(だからあえてこのタイミングで出したのかな?)。これまでの古市さんの作品とは全く違うが、個人的には一番好き、なんか直木賞あたり取りそうな感じ。

    0
    2022年05月23日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

    Posted by ブクログ

    大きな波があるわけではないけれど、雰囲気がとても好きだなぁと。ああ、尊い。
    ゆったりと進んでいくふたりの押し付け合っていない愛が私は好きだなぁと思った。その気持ちが自分を変化させてくれたのかな。そうだといいな。

    恋愛だけでなく、ひとに対する想いをこんなふうに考えられるのは素敵。こんなふうにひとと接して、割り切りつつも寄り添っていけたらいいよね。
    素敵な言葉がたくさんあった。

    ある意味おままごとのようなかわいさとピュアさとまっすぐさがあるのに、心のどこかでシビアな現実も受け入れて、だからこそ今この瞬間勇気を持って素直に接する姿が尊い…。なんだよもう、幸せでいてくれよ。

    あとご飯が美味しそう

    0
    2022年04月12日
  • ヒノマル

    Posted by ブクログ

    読み応えのある小説。
    私であれば戦争がテーマならヒノマル、恋愛がテーマならアマナツといったタイトルを選択するでしょう。

    0
    2022年03月29日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

    Posted by ブクログ

    まずアムステルダムの街並み等の描写が素晴らしいですね
    どうしても古市さんが書いてると思うと途中ハラハラしたんですが(笑)
    無事ハッピーエンドで良かったです

    0
    2022年03月22日
  • ヒノマル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『好きって感情は魔物だからな。手懐け方を覚えておいて損はないぞ』
    『学校で習うことなんて、常識が変われば役立たなくなるんだから。あらゆる知識は相対的なものだと思っておいたほうがいい』
    『誰かの間違いを見つけて揶揄したり、糾弾するのは、とても簡単なのに気持ちいいの。知識なんて暗記さえすれば誰でも身につくでしょう。創造的才能のない人ほど、生半可な知識を楯に他人を批判する』
    『幸福だから笑うわけではない。むしろ笑うから幸福なのだ』
    『人間とは徹底的に好意に弱い、極めて単純な生き物』
    『自分の思想を再確認して安心するような本を百冊読むよりも、常識を揺るがしてくれる本と一冊でも出会えたほうが価値がある』

    0
    2022年02月25日
  • 平成くん、さようなら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    悲しくて愛しくて涙がどんどん溢れた
    誰かは違う気持ちを持つかもしれないけど、私にとってこの物語はずっと心に残る作品だと思う。
    平成くん、愛ちゃん、ミライ、またあの39階でずっとそのまま。またね

    0
    2021年11月14日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    なるほどと思わせてくれる意見ばかりで、見識の狭い自分にとっては大いに参考になった。

    予備知識全く無しに読んだ私が悪いのだが、本書の帯や紹介文を見て「正義の暴走」に一石を投じる論評なのかと勘違いしてしまっていた。

    0
    2021年09月19日
  • 楽観論(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    週刊新潮の連載『誰の味方でもありません』の書籍化第二弾。

    2018年から2020年のものなので、時代を振り返ることもできる一冊。
    コロナ禍になる前、こんなことで日本は賑わってたんだなぁと、なんだか随分昔のように感じました。

    ちなみに、この写真は蜷川実花さんが撮られたそうで。
    前のもよかったけど、これは爽やかさが増してとても素敵ですね。
    本屋さんで思わず見惚れてしまいました。

    当時の連載すべてに後日談が加筆されているので、週刊新潮で拝読済でも楽しめます。
    こういう新たな楽しみを作ってくださることに毎回感謝。
    古市さんご自身が、当時をどう振り返られるのか興味深く読みました。

    こんな世の中を

    0
    2021年09月02日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

    Posted by ブクログ

    p.196
    ほとんどの成功者は、時代に輝かせてもらっているに過ぎない。
    時代と共に歩けなくなった時点で、人はどんどん曇り霞んでいく。

    p.198
    悪い予感ばかりが当たるのは、そもそも未来に期待してないから。
    本当に小さくてもいいから、いいことばかりを思い浮かべてみる。

    p.209
    同じ才能を持っている二人がいたら、勇気があるほうが勝つに決まっている。
    勇気がない人は、才能を発揮することなく人生を終えていく

    p.242
    誤解とは大前提である。
    あらゆる関係には、誤解や思い違いやすれ違いが含まれている。
    その中で、誤解を解こうとする過程にこそに意味があるのではないか。
    完璧に理解し合うことが

    0
    2021年07月18日
  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    まえがきの、「できるだけ固有名詞に頼らずに、引いた視点で巨視的に日本の歴史を把握したい。まるで神様のような目線で、この国の歴史を描いてみたいと思った」という言葉通りだった。新鮮な気持ちで面白く読めた。

    0
    2021年07月15日
  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    社会人もそうですが、今まさに日本史の授業を受けている学生にこそ読んでみてほしいと思う内容でした。

    『できるだけ固有名詞に頼らずに、引いた視点で、巨視的に日本の歴史を把握したい。まるで神様のような目線で、この国の歴史を描いてみたいと思った』(まえがきより引用)

    筆者は第1部通史編、第2部テーマ史編と2部構成で日本の歴史について紐解いていきます。

    特に第2部では、年代、文化、時代ではなくテーマに沿って話が進みます。「土地と所有の日本史」「家族と男女の日本史」は最近の話題にも通じるものであり、非常に興味深く読みました。

    『歴史とはつまるところ、証拠と推論の組み合わせによって織りなされる叙述で

    0
    2021年07月11日
  • 保育園義務教育化

    Posted by ブクログ

    教育学部生の見地から厚生労働省と文部科学省の管轄の問題とか保育園の騒音問題とかで義務教育化できない現実があるけれども、それ以上に日本全体で問題を解決しようという気がなかったり、教育に金をかけなかったりすれば、そりゃ終焉に向かって真っしぐらになるわなって思いました笑

    0
    2023年07月21日
  • 古市くん、社会学を学び直しなさい!!

    Posted by ブクログ

    社会学とは?そもそも社会とは?という問いに社会学者が持論を展開していく。

    自分の経験でしか見れない,語れない社会をどのように見ているかを知れるのが面白い。

    宮台真司さん,橋爪大三郎さん,本田由紀さんの内容が個人的に気に入った。

    0
    2021年06月06日
  • アスク・ミー・ホワイ【単行本版】

    Posted by ブクログ

    彼女と別れアムステルダムで味気ない生活を送るヤマトは、スキャンダルで引退した俳優、港と知り合う。ゲイの港はいろんな男と奔放に付き合い、クスリも使う。価値観が180度違うが何故か気が合う2人。ヤマトは華やかな港に惹かれ、親友に裏切られ深く傷ついた港はヤマトを深く信頼する。ノンケのはずのヤマトが次第に港に近づく男に嫉妬したり、近づくと体温を意識したりと繋がりは深まるが、異性とか同性とかじゃなく、それ以上にお互いが精神的な支えとなっていく過程がとても良かった。不穏なプロローグだったが、清々しい気持ちになるラストだった。

    0
    2021年05月10日