古市憲寿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
物語の構造が良いなと思った。
プロローグで始まり、物語が終わり、エピローグでプロローグに戻る。
しかし、小説を読み終わるとプロローグの同じ情景が違って見える。
そういう仕掛けのある構造は物語としてストンと落ちる。
話としても対照的な兄弟の物語。
終戦中、帝国男子の規範を目指す頭の固い弟勇二と、仏文科に進み自由な思考の持ち主の兄雄一。
その間にいるのは、やはり自由な思考を持つ女子、涼子。
戦争は進み、やがて雄一は学徒出陣の一員として航空機整備兵となる。
一方、非国民のレッテルを張られて村八分に置かれる涼子に対して、勇二は何もやましいことはないのに非難の目を誰かに向ける世間に対 -
Posted by ブクログ
古市憲寿さんの本は初。
ピックした理由は、「NHK100分de名著」が好きなので。タイトルから読んでみないわけにはいかなかった。
確かにタイトル通り、読むだけならば各章10分で消化できます。(自分の場合書き入れたりラインマーカーしたりするので20分ぐらい。)
ただ、全12章一挙に120分で読めるかというと、ダメでした。各章ごとにジャンルなどが多様なので、7章まで読み通したところで、頭がパンク。
以下、各章ごとに読んだ感想を、ネタバレしない形で。頭から順に各章読み終わった時点のもののため、振り返りや手直しはしていません。
はじめに
ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と -
Posted by ブクログ
昭和18年の夏。アメリカによる戦争が起きてもおかしくない時代、中学生の勇二は同級生から、ある噂を聞く。公園の中に秘密の洞窟があり、そこに魔女がいるとのこと。現場に行ってみると、そこには魔女ではなく、歴史学者の娘・涼子がいた。段々と話していくうちに涼子は日本は戦争に負けると言い放つ。国家のためなら死んでもいいという精神をもつ勇二としては、それが気に食わなかったが、同時に愛情も感じるようになった。
でも、涼子には恋人がいた。それは勇二の兄だった。
もしも戦争がなかったら?そう思うと、自由や死など悔やむ箇所が多くありました。
古市さんの最新作ですが、いつも思うことが。それはテレビで見る古市さん