古市憲寿のレビュー一覧

  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

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    大胆すぎるほど固有名詞を省いた歴史本。現代人の感覚で書いてくれている(この辺りは井沢元彦先生と通じるものを感じた)のがありがたい。
    1番良かったのは今後の日本の未来にまで筆が及んでいる事。究極的にはそうなる(詳しくは本書参照)だろうから歴史本としてはある意味画期的。

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    2023年03月10日
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)

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    古市さんのコメンテーターとしての脱力感に惹かれて購入しました。

    コロナ禍での行動制限が、正しかったかどうか。
    時代の渦中にいるものには、その判断は下せない。
    バブル景気も然り。
    数年後の未来に生きるものだけが、冷静に結果を判断できる。
    正論だけでは、問題は解決しない。立場やひとによって、正論は変化する。

    世の中を枠に当てはめて、少しでも枠をはみ出せば追い詰めようとする人。
    正義の定義なんて時代とともに変わると思えば、両義的に捉えることも大切だと思いました。

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    2023年02月27日
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)

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    恥ずかしながら古市さんについて時々メディアに出ている人、程度しか知らなかった。そもそもテレビ視聴があまりないので古市さんだけを知らないわ毛ではないが、本書を通じて素晴らしいと思った。コメント内容のすべてに同意とかそういう意味でない。普段、腑に落ちない、イラっとする、様々な事象がある。わかりやすく簡潔に、論理だてて、冷静にコメントする力量に大いに関心・敬服しました。評価は4.5があったらそうしたいのだが、自分の「意見」として同意できない部分が▲0.5なので5ではなく4としました。

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    2023年01月29日
  • 誰も戦争を教えられない

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    著者がハワイのパールハーバーを訪れたことからこの本は始まる。
    パールハーバーは、白を基調とした記念館があり、いたって爽やかで戦争の暗いイメージはあまり感じられない。それはアメリカが戦勝国で今も現在進行形で戦争をしているから。
    対して日本の戦争関連の博物館では、戦争の悲惨さは目一杯伝わってきても、なぜこの戦争は起きてしまったのか、今後どうしていくべきか、などのメッセージは感じられない。
    いずれも主語がない。右派と左派の妥協の産物のような中途半端な博物館しかない。
    唯一、靖国神社にある遊就感はメッセージ性のある博物館だが、運営団体は宗教法人であり国ではない。
    国としては、大東亜戦争に触れたくない、メッセージなんて残したくない、後世に伝えることは何もないということなんだろう。
    義務教育で教えないことにも通じている。

    「戦争ダメ絶対」と繰り返しながら戦争の加害者にも被害者にもなることができない日本。対してドイツは威風堂々と敗戦を宣言し、街を歩けば戦跡に当たる。国家として戦争の記憶を残そうという姿勢が伝わってくる。もう一つの敗戦国イタリアは、国家ではなく地方の歴史として戦争を語り継ぐ。特に第二次世界大戦の終結に至っては複雑な経緯があり、純粋な敗戦国とも言えないから、日本ドイツとは立ち位置が異なる。

    時間はどんな凄惨な出来事でさえも冷却させる効果を持っている。
    近代国家の出現によって戦争は悲惨さを増し、犠牲者も増えたと思いがちだがそんなことはない。国家が出現する前の狩猟時代には、現代では考えられないほど部族間の争いが絶えなかった。世界的に殺戮やジェノサイドが深刻化するのは独裁政権下ではなく、無政府状態になった時。
    近代国家は、実は戦争による犠牲を抑止してきたと言える。

    「誰も戦争を教えてくれなかった」という単行本の題名について、著者なりの答えが文庫本の題名「誰も戦争を教えられない」。誰も戦争を知りようがないし、教えようがなかったということ。
    戦時下を生きていた人でも、年齢、属性、住んでいる地域によって戦争の姿は全く違ったものになる。
    日本として共有している大きな記憶も、人によってその記憶はバラバラで、数えきれないほど無数の小さな記憶の上に成り立っている。

    戦後70年、著者をはじめとする若年層は戦争なんて知らない。そこから始めていくしかない。
    戦争を知らず平和な世界で生きてきた。そのことを気負わず肯定して生きていくこと。
    背伸びして国防の意義を語ることも、安直な想像力で戦死者たちに同情することも、戦争を自分に都合よく解釈することも不要。

    著者の戦争に対する独特な考え方が赤裸々に綴られていて読み応えがあった。

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    2023年01月16日
  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

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    当方アラフォー。
    TBSラジオリスナーとして聞いたことのある名前。
    ワイドショー関連はノータッチ。
    著作は初読。
    という状態で読んで、かなりよかった。
    中年になって社会の酸いも甘いも嚙み分けた段階で、歴史に興味が再度湧いてきた段階で、この本は、出会うのに最適な時期であったろう。
    最近主にポッドキャストで歴史や言語やを復習するのが面白い(リベラルアーツ)が、その一環。
    中高生の受験本としてはどうか。
    ある程度日本史や人類学を齧ったことのある人にこそ嬉しい本かもしれない。
    断片的な事前情報が、本書を読むと、書籍内では省略されているにもかかわらず、読者の頭の中で再構築されていく。
    この気持ちよさを味わうためにこそ、中高生当時いまひとつ面白くない授業に耐えてきたのではないかしらん。

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    2023年01月06日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

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    前から「ワイドナショー」でコメンテーターとして出ている著者の発言がツボで気になってた。本屋さんでぶらぶらしてたら、目に止まり思わず購入。物事を見る角度、とらえ方や考え方とか、自分とは違っていて面白かった。

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    2023年01月04日
  • 絶望の国の幸福な若者たち

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    当時話題になっただけあり、面白かった。若者による若者論。読みやすく、仮説も興味深い。同意部分も多い。年寄りの意見を生暖かく見る姿勢も良い。
    居場所や友達がいるからデモに参加する。自分とまわりさえ幸せなら幸せ。将来は考えず、とりあえず今が幸せならそれで良い。世の中で大きなことはできなくても、友達と1泊2日で千葉にバーベキューしに行けることが大事。世代間格差はなくなり、ほとんどが若者。

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    2022年12月18日
  • 百の夜は跳ねて

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    おばあちゃんはどこにいったんだろう
    急に会えなくなるなんて寂しいですね
    難しい感想は書けませんが、好きな小説でした!

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    2022年11月12日
  • 平成くん、さようなら

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    私は死生観について他の人と話すと、たいてい噛み合わなくなるので、なるべく話さないようにしている。平成くんと愛ちゃんも、ミライが死ぬ時どうするかという事一つとっても、考えが違っていて、ピッタリくることはない。正解がない(分からない)ことなので、難しいよね。安楽死についても、様々な意見があるの分かるし、じゃあどうしたらいいのかって、何とも言えないなぁ〜。ただ、平成くんと愛ちゃんの幸せがずっと続くといいなぁと願ってた☆

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    2022年10月30日
  • 平成くん、さようなら

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    Uber、アンダーズ東京、マークジェイコブス、フィオレンティーナのケーキ、性的な描写も出てくるものも(お金持ちではあるが)意図的に執拗に上流の平成らしい価値観を書いているように思う。リメンバーミーや君の名は。がサラッと会話の中で前提として出てくるあたりがリアリティがある。一方で安楽死が合法化された未来、平成くんの最後などが日本で実現可能になりそうな科学技術でSFチックで、平成のリアリティさとうまく融合して書いているなと思った。よくも悪くも著者をテレビでよく知っているからわざとらしさが目についてしまうけど、現代社会批判に偏ることなく、口先では理路整然と言ってても結局は自分の五感で感覚的に生きてる素直でずぼらな平成くんの描かれ方よくて、読後感も悪くない、読んでよかったなと思った。

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    2022年10月23日
  • 絶対に挫折しない日本史(新潮新書)

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    テレビでよくみかける古市憲寿さんが「サピエンス全史」に影響を受けて書いた、日本史全体を俯瞰的に捉えた本。日本史は好きな方ですが、全体像を分かりやすく簡潔に書いた本は珍しいなと思って読んでみました。

    古墳時代をフランチャイズ経営に例えたり、のび太の日本誕生を例に土地開発と所有の流れを解説するなど、読者を飽きさせない工夫が随所にみられるとても読みやすい本でした。

    受験勉強のために子供が読んで日本史を理解する本というよりは、日本史嫌いの大人が面白さを再発見するための本としておすすめだと思いました。

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    2022年10月20日
  • 楽観論(新潮新書)

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    著者は自分に求められている立ち位置をよくわかっている。同意できるかどうかは別として、やり方が上手いなと感じる一冊

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    2022年10月15日
  • ヒノマル

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    今の世界情勢とつい照らし合わせずにはいられない。
    戦時中の日本にたくさんあったであろう物語のひとつ。日本にもこんな時代があった。そして、戦時中であっても、コロナ禍であっても、そのどちらでなくても、人や世間というものはあまり変わらないのかもしれないな、と思った。
    そこにちょっとだけがっかりしつつ、それでも涼子と勇二、そして優一の存在に明るい希望を感じながら読み進めた。

    古市氏の小説は初めて。
    表紙をめくった1ページ目で、読み進めていく先々で、人に対しての誠実さを感じた。
    テーマとは裏腹にとても優しい物語だった。
    そして驚いたのが参考文献の数。
    物語に対して感じた優しさや誠実さは著者自身が持っているものが滲み出た結果なのかもしれない。

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    2022年10月11日
  • 平成くん、さようなら

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    メディアによく出ている著者と主人公が完全に重なり、小説なのにノンフィクションのように感じた。未来の日本の安楽死を見ているかのようだった。

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    2022年09月24日
  • 保育園義務教育化

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    非認知機能や幼児期教育にコストをかけることの重要性など比較的話題になりやすい研究の話もそうですが、特に妊娠可能年齢や出産後の女性が抱える問題についてはとても悩ましいと感じさせてくれるものであったように思います。母乳を絶対視したり、ベビーシッターを否定するという人は流石に多数派ではないと思いますが、自分の育児論を絶対視して他の人を縛るのは筋違いというものかと改めて思える内容でした。自分と他人の境界線。
    同じ話多かったですし、ホットドッグプレスの話そんなに掘り下げる必要あるのかと笑ってしまいましたが、とても学びがあると思います。
    子どもの発見、日本の歴史を読み直すといった本に書かれているような過去の在り方と今を比較するのは大胆と思いましたが、それで救われる人がいるならそれも良いのかなと単純に思いました。

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    2022年08月31日
  • ヒノマル

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    8月に読めて良かった。戦時下の青春物語。戦争の厳しい描写もあるが、3人の物語は涼子の甘夏の香りの様に爽やか。啓介がどうしたか気になる。

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    2022年08月21日
  • 誰の味方でもありません(新潮新書)

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    一番納得したのが、おじさんとおじいさんの定義
    現状で満足して、これ以上の成長を望んでいない人が周りに沢山いるなと実感しました
    読書するしないの違いかもしれません
    いつまでも知的好奇心を持って吸収していきたいですね

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    2022年08月08日
  • 平成くん、さようなら

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    安楽死が合法化された現代日本というパラレルワールドが舞台。
    描写がリアルで引き込まれました。
    これまで安楽死を身近に考えたことはなかったけど、平成くんや愛を通してもしもの世界を体験しました。
    他人の物事について、本人の意思を尊重するというのは当たり前のことのようでありながら、死が関わるとこんなにも難しいものなのですね。

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    2022年08月01日
  • 百の夜は跳ねて

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    主人公の職業が高層ビルの窓掃除。
    今まで見ていなかったり
    見えていなかった人たちの話。

    人との出会いも一生も儚いものだと感じた。

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    2022年07月11日
  • ヒノマル

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    プロフィールによると作者は哲学者とある。
    う~ん難しいのかな・・・
    しかし話はわかりやすく、内容にもすんなり入っていける。
    昭和18年、大学生の兄を持つ勇二は、国家のために命を捧げると公言する中学生。
    ある日であった少女は、日本は戦争に負けると言い放ち、自由奔放に振る舞う。
    反発しながらもいつしか惹かれていく勇二だが。
    戦局は悪化し、自由は統制され、未来さえ見通せなくなり、
    自分の向かうべき道もわからなくなり・・・
    愛国精神に満ち溢れた若者目線で書かれた一風変わった反戦小説だが、これはそんな中で揺れ動く繊細な恋愛小説でもあると思う。

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    2022年07月09日