徳間文庫作品一覧

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  • 謀殺列島 紫の殺人事件(電子復刻版)
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    一連の事件の鍵を握る政界の首領・紀伊元総理大臣が拉致された。しかも犯人は「怪人18面相」を名乗ったのだ! ローマ銀行の口座へ身代金十億円の振込要求を承諾させられた紀伊は、宮之原へ捜査を依頼。ワシントンの小清水峡子から、口座名がイタリア・マフィアの大物という報告を受けた宮之原は、ローマで峡子と落ち合う。その二人の前に柳瀬雪が現われた! 驚愕する宮之原らに、雪が語った衝撃的な事実とは!~

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  • 謀殺のチェスゲーム(電子復刻版)
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    日本最大の暴力団組長が狙撃され、犯人の少年が逃亡したことで、全国的なやくざ戦争が始まった。同じ頃、科学の粋を集めた対潜哨戒機がレーダーから消え、調査を命じられた新戦略専門家・宗像一佐は、事件の背後にアル中で脱落した元同僚のゲーム理論家・藤野の影を見ていた。暴力団の執拗な追跡から逃れる少年と、軍事機密に進入した元同僚を追う男、二人の交錯するところには……。長篇本格アクション。

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  • 暴 行(電子復刻版)
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    敏腕刑事といわれた上条昌彦が職を失ったのは、合意のはずの女から強姦と騒ぎたてられ、告訴されたからだ。そんな上条が小野里家から娘マキの警護を頼まれる。玉の輿の結婚を控えている彼女に、最近不審な電話がかかってくるというのだ。上条が小野里家に赴いた夜、近くで女性が暴行のはて絞殺される。これがおぞましい事件の発端だった。――暴行という極限状況を主題に、男女の愛欲を描く長篇推理。

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  • 豊臣秀吉(『秀吉覇権への道』改題)(電子復刻版)
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    天正十年六月、秀吉は本能寺の変から十三日後、山崎の合戦で明智光秀の首を討ち取った。以後、清州会議で根回しの才を発揮し、信長の後嗣を信忠の遺児・三法師に継がせることに成功。この件で柴田勝家と対立するが、賤ヶ岳の合戦で勝家を敗り、ついに小牧山で徳川家康と対決、高度の政治的手腕を発揮し、天下を取る。行動より、行動の基礎となっている秀吉の性格、心理の動きに視点を置いた異色歴史小説。

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  • 報酬か死か(電子復刻版)
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    私立探偵・志田司郎は元刑事、かつては一人で組織暴力団を潰滅させた凄腕だ。ある日、美人の旅行代理店経営者植原多美子が依頼にきた。大金を運ぶのでボディガードになってほしいというのだ。多美子に付き添った志田は奇妙な取引現場を目撃するが、その時、何者かに襲われ気がつくと多美子は殺され、志田は犯人に仕立てあげられようとしていた。表題作ほか、タフガイ志田司郎が活躍するハードボイルド六篇。

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  • 母なる鷲
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    死神シリーズ第5弾。暴力団組長の伊造は下田沖に釣りに出て、モーターボートが巨大な蛸に海中に呑み込まれるのを目撃した。一方、皇居のお濠に、淡水には棲まないイイダコが現れ、マスコミと群集の目前で突然炸裂。未知の“生物”爆弾であった。何が始まろうとしているのか――。生命工学を駆使して、世界を混乱に陥れようと企てる謎の“デビルエ房”に、伊能と中郷の死神コンビが敢然と闘いを挑むスーパー・ハードロマン。

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  • 穂高・駒ヶ岳殺人回廊
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    病院で刺殺事件が起きた。被害者は田久保仁。北穂高から涸沢岳へわたる岩稜から転落し、入院中の患者だった。手がかりはベッドに落ちていた栗色の髪の毛。遺された妻の証言から、怨恨の線は薄いと思われた。長野県警豊科署の道原伝吉警部らは操作を開始。やがて殺害直前、田久保の病室を訪れた男の存在が浮かぶ。さらに田久保の友人が函館・駒ヶ岳でガス中毒死していた事実が判明し……。長篇山岳推理。

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  • 弁護士芸者シリーズ 毒殺法廷(電子復刻版)
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    「うちの研究所で、きっと殺人事件が起こります!」京都の気鋭弁護士・藤波清香に一件の相談が持ち込まれた。不可解な予言どおり、副所長がヒ素中毒死した。対立する所長の女秘書の犯行なのか? 死因をめぐり相反する二つの鑑定書の謎とは? 真相を解明すべく、清香はなまめかしい芸者姿に変身した――。離婚歴あり、一児あり、同棲中の彼もあり、祇園育ちの女弁護士の華麗推理、書下し二編を収録!

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  • 別府三億円保険金殺人事件(電子復刻版)
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    妻子とともに自動車ごと海へ転落、一人、奇跡的に助かった男・荒木虎美。事故の直前、虎美を受取人とした三億円の生命保険が妻子にかけられていたという。世間の予想どおり、検察は疑惑を追及し、やがて虎美を逮捕、ハンドル操作を過失を装い車を海中に突入させたとして殺人罪で起訴した。だが、虎美は無罪を確信していたふしがある。何故か!~ クライム・ノベルの鬼才が描く法廷ドキュメント巨篇。

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  • 風流使者(上)(電子復刻版)
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    頃は天保。甲府に入った男たちがいる。戸田流宗家の老武者・藤木道満。武者修行中の島田虎之助。白面の貴公子・本多左近。なぜか道満は仙台黄門と呼ばれ、助さん、格さんという二人の壮漢を従えている。黄門一行が絹商人和泉屋に逗留中、当の和泉屋が斬り殺された。城下には白覆面の剣士の仕業という噂が流れ、道満一行の姿が消えた。この騒乱に島田虎之助も巻き込まれて……。長篇剣豪小説。

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  • 風の神様(電子復刻版)
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    秋山正紀はバイク・小型車の販売会社〈シェイク〉の社長。バブル景気で競走馬を所有するまでになった。新たな馬を求めた北海道の牧場で、馬好きのOL矢崎ユカリと知り合う。積極的で肉感的なユカリは秋山の秘書兼愛人におさまり、秋山もユカリに溺れてゆく。さらに北海道で手に入れた馬がダービーを制し、秋山は絶頂の時代に酔う。だが、破滅はその栄光の輝きの中にあった! 巨匠が書下した“天国と地獄”。

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  • 風の骨(電子復刻版)
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    昭和二十七年六月二日、大分県菅生村の駐在所が爆破された。目撃者の証言によると逮捕者は三名。しかし、警察は共産党員二名を逮捕し、もう一名は取り押えたが、逃げられたと発表した。折からのレッドパージで朝日新聞社を追い出され、豊後日日新聞社会部にあって中央マスコミヘの復帰を狙う記者・池島淳一は、消えた容疑者・秋草春雄の行方を追及するうち、事件そのものに疑惑を抱く。傑作長篇。

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  • 風 盗(電子復刻版)
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    時は戦国、世は地獄。様々な職に身を窶し、権力者に取り入ってはソロリと天下を窺う曾呂利党なる闇の集団があった。領袖は叡智で秀吉の寵愛を受けた鞘師・新左衛門。その一子高丸は秀吉の宿敵・毛利家へ文使いとして入り込み、各地を巡るうちに、将軍・義昭、越後の梟雄・謙信らの”真意”を知ることになる。しかし、間者であることが露見しかけて……。表と裏の稼業の相剋に悩む若者を通して描く戦国時代巨篇。

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  • 部長刑事(電子復刻版)
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    その夜明け、日比谷公園を突き抜ける地下鉄工事現場で異様な死体が発見された。顔は老婆のごとく、身体はみずみずしい若い女、歯は一本もなかった。復元した顔から、インドネシアへの戦争賠償で大儲けを企む香港財閥の巨頭の妻・ウェリントン好子と判明した。そしてキング・ホテルに宿泊していた老紳士の部屋から好子の総入れ歯が発見された。警視庁捜査一課庄司部長が難事件を次々と解決。好評部長刑事シリーズ。

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  • 葡萄色の血の女(電子復刻版)
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    周一郎が石油ストーブを点けた瞬間、どっと炎が噴き出した。その体が炎に包まれ火だるまになるのを、笹山は呆然と見つめていた――。眼前で起こった香原家当主の凄惨な死。灯油にガソリンが混入していたと判明したとき、家庭教師・笹山は突然逮捕された。彼は、密かに美貌の夫人と情事を重ねていたのだ。追いつめられていく笹山。彼を陥れようとしているのは、いったい何者、そしてなぜか?

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  • 負のアリバイ(電子復刻版)
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    タウン誌の編集長を務める中尾は、ゴールデンウィーク前夜、一本の電話を受けた。十二年前に中尾と釣り仲間の森川が犯した殺人の目撃者・赤井からだった。一年前、赤井は証拠品を持って中尾と森川を脅迫し、50万円ずつを絞り取っていたのだ。今回もまた同じ用件に違いない―そう考えた中尾は、休日出勤を利用して、森川と共に赤井殺害を計画するが……(表題作)。短篇の名手が描くオリジナル傑作ミステリー。

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  • 不敵な男(上)(電子復刻版)
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    1~2巻605円 (税込)
    静岡の貧乏小作人の次男坊石川豊太は、近郷近在に知れ渡った神童。職業軍人の途を夢見るが、家庭の事情で断念。某日、山羊に大切な所を蹴られてから美事なお宝の持ち主となる。以来、豊太の人生はその節目節目にこのお宝が運を開くことになる。苦学して司法試験にパスし、弁護士の道を歩むが、金融会社の倒産事件を扱って経済のカラクリを知り、いよいよ金儲けに邁進することになった。痛快青春立志伝。

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  • 美貌の影(電子復刻版)
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    平凡な幸福を保つことが、実はもっとも困難だと気づかない者は多い。二週間後に結婚を控えた岸田美沙子もその一人だった。会社からの帰途、二人組の暴漢に襲われた彼女は、必死で抵抗するうち、その一人をナイフで刺殺してしまったのだ……。その夜を境に、平凡な家庭づくりを夢見ていたOLは、数奇な運命に翻弄される影の逃亡者となった。人生の暗転と、漂泊の女心の深奥を鋭く描いた異色長篇推理!

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  • 飛騨泣き殺人事件(電子復刻版)
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    また一人、奇妙な傷を負った死体が発見された。槍穂高連峰涸沢岳の岩稜ルート、通称「飛騨泣き」で、腹部に横一文字の切り傷を刻んだ転落死体が、四件続いた。どの死体にも傷口に生体反応がなく、明らかに死後のもので、傷の幅は約三ミリ。被害者らに繋がりはなく、長野県豊科署の道原刑事は、怨恨による無差別殺人と断定したが……。長篇山岳サスペンス。

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  • 秘 曲(電子復刻版)
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    世間の悪評高き関白豊臣秀次は、公卿社会へ傾倒していく中、おのれの素養のなさを補うものとして、珍貴風雅なものの収集に熱心であった。しかし、権力で集めた品々に対して公卿らの反応は冷たかった。豊臣家の威光ではなく、関白としてふさわしい者が自然に手に入れる物、それは射干玉(ぬばだま)の笛だというのだ。秀次は早速、目的のためには手段を選ばぬ男・猿丸に笛を探すよう命じる(表題作)。時代小説集。

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  • 犯人さん、復讐です!(電子復刻版)
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    女子大生グルメ・レポーターの味子、味音痴ながら推理は冴える。相棒のカメラマン空閑(くが)三九郎と共に、素朴な味を訪ねる今回の取材は福島県の山中、奥羽本線のスイッチバックの無人駅・峠駅名物力餅がお目当て。旅の途中で知り合った浜中理沙の働く一軒宿・乙女沢温泉に投宿するが、その晩露天風呂で男の死体を発見した! みちのくの味と事件を追って二人は秋田男鹿半島へ……。好評シリーズ第三弾。

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  • 犯罪列島(電子復刻版)
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    白昼の東京駅構内のロッカー前で殺人事件発生! 被害者はスリ仲間ではスゴ腕で通った男で、死体の下に落ちていた鍵で開かれたロッカーには、タイ国土産らしい大小10個の象の置物があり、その中には時価4億円相当のダイヤが詰め込まれていた。殺人とダイヤ密輸事件を追って、諏訪、京都、そして長崎へ――全国の鉄道公安組織を駆使して犯人を追いつめる著者独特の鉄道公安官推理の白眉!

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  • 八丁堀同心加田三七(上)(電子復刻版)
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    嘉永二年、江戸南町奉行所見習同心・加田三七は御奉行遠山左衛門尉景元に抜擢され、弱冠二十五歳で定廻り同心の大役に就いた。そんなある雨の夜、岡場所の女おきくが殺された。現場の寺裏には足駄の歯跡があり、女の首には黒ずんだ痣があった。三七は岡場所の持主・権兵衛の行方を追ったが、権兵衛もその夕、水死体で発見。首にはやはり黒い痣が(「犬と猫と鼠」)。他十二篇を収録する人情捕物帳傑作。

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  • 八人目の敵(電子復刻版)
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    新進作家の鯉沼淳は、雪まつりで訪れた十日町の温泉宿で中年男の死体を発見した。翌日、上山田温泉に向う鯉沼は、突然、若い女に同行を求められる。女は中年男の連れだったが、なぜかその翌朝、鯉沼の前から忽然と姿を消してしまったのだ。帰京して女の行方を捜すうち、鯉沼は思いがけない事件に巻き込まれてゆく。彼の前に女が姿をあらわすたびに、彼は窮地に立たされるのだ。果して女の正体は何か?

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  • 爆裂火口 東京・上高地殺人ルート(電子復刻版)
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    泥酔した男が新宿歌舞伎町交番にやってきた。五代と名乗った男は「男を殺して上高地の林の中に埋めた」と言い残し、間もなく息を引き取った。長野県警豊科署の道原伝吉刑事は部下の伏見とともに東京へと急行した。長野では捜索の結果、はたして男の言葉通り頭蓋骨が発見された。被害者が死の直前口にしたノートの存在と「カズコ」という名前。彼女は何者なのか? ノートには何が書かれていたのか? 長篇推理。

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  • 白色山塊(上)(電子復刻版)
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    戦火くすぶるソ満国境に参事官として赴任した田中吾一は、匪賊討伐を望む住民たちにたいして、帰順説得工作を提案、元匪賊の陳宝祥の手引で、頭目との単独交渉に成功した。そこへ、山中の道路工事現場を虎が襲ったとの凶報が――。吾一は、獣皮を纏った老狩人・于竜飛を案内役に、虎を求めて、地図もない白色山塊へと踏み入った。陰惨な戦争の蔭に咲いた感動の人間秘話を描く長篇ノンフィクション・ノベル。

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  • 白骨樹林(電子復刻版)
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    北海道の自衛隊局地医学研究所から九州へ超極秘の物体を運ぶ――それが老諜者・叶捨吉に与えられた使命だった。適はCIAとKGB。困難の果てに、叶はその物体を手に入れたが、そのとき早くも敵影が……。一方、妻と娘を惨殺した犯人を追い求める正岡は、事件の背後にその物体がからんでいることをつきとめた。超極秘のその物体の中身は、一体、何なのか?国家機密をめぐって展開する男の死闘!

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  • 博 徒(電子復刻版)
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    島岡辰治は腕利きの胴師だ。それも手本引きの、本物の腕利きなのだ。胴師は、賭場の主宰役。その腕次第で、親分の儲けは天地の差だ。謙蔵親分の二号とデキた辰治は、静岡から東京へと流れた。先々で、縄張り目当ての出入りと、オンナがらみのもめ事。一宿の恩もあれば、渡世のしがらみも重い。頼れるのは、自分の腕っきり。やっと堅気の女子大生と所帯は持ったが……。若き博徒の半生を描く長篇問題作。

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  • 燃え盡きる(電子復刻版)
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    三菱重工業社長に就任して二年半、牧田與一郎は硬直的な企業体質を野生味あふれる柔軟なものにかえ、日本経済の推進力となるべく、精力的な企業戦略を試みていた。だが、持病の糖尿病と腰痛に悩まされ、株主総会を一週間後ににかえて昏睡、緊急入院した。自分は癌なのか? かねてからの疑念が再び頭をよぎったが……。念願の中国市場参入を画策しながら、志なかばにして凄絶な死をとげた男を描く傑作長篇!

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  • 熱海魚見坂の殺人(電子復刻版)
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    人で賑う熱海サンビーチで全裸の女の変死体が発見され、監察医のおれ――松平利春は、熱海署から名指しで呼び出しを受けた。実物を見て、おれはゴクリと唾を呑んだ。全身に三百ヶ所を越える傷跡を持つ、髑髏のような顔の変死体だったのだ。生前の美しい顔を再現し、被害者と犯行現場の特定に成功したおれたちだったが、なんと殺されたはずの女が生きていた! さらに第二、第三の殺人が起こり……。長篇推理。

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  • 如月剣士(上)(電子復刻版)
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    紀伊藩主・吉宗が八代将軍職を継いだ。だが、六代将軍・家宣が尾張家のために遺したという御墨附を手に入れ、吉宗の失政を画策する尾張藩の強硬派津田兵部の宿怨は深い。大岡越前守は怪盗五ツ目小僧を密偵に尾張藩の野望を阻止せんと秘策を練る。また、播州三日月城主・森安芸守は吉宗方の密命を帯びて江戸へ。一方、江戸下谷に道場を構える元紀州藩士・立花隼人正は尾張藩邸に乗込むが……。名作時代小説。

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  • 日本海海戦(電子復刻版)
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    日露戦争――陸では203高地の肉弾戦、海では世界最強といわれるバルチック艦隊との決戦を迎え、欧米列強に伍すべく富国強兵をはかる日本は総力戦をしいられていた。東郷平八郎、乃木希典、秋山兄弟、のちに名将知将といわれた男たちは、自ら創設した陸海軍の未来を賭して戦局を凝視していたが、そこにあったのは文明社会が許容した奔放な殺戮と狂気だけだった……。壮大なスケールで海戦を描く力作長編!

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  • 虹の罠(電子復刻版)
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    1960年、いまだアメリカの統治下にあった沖縄。その米軍基地からスパイ機U2に関する機密書類が奪われた。日本人でありながら米軍犯罪捜査部(CID)四課の要員である松崎は、事件の捜査に当たるが、実は彼自身共産党のスパイでもあった。犯行に関係ありと目された基地労働者が相次いで死亡、失踪して事件は闇に……。基地の島・沖縄にくりひろげられる国際謀略戦を描く長篇ミステリー。

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  • 二人と二人の愛の物語(電子復刻版)
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    東京都下の分譲地に建つ一軒が炎にくるまれ、岸田昌平が死体で発見された。日曜の夜は泥酔状態で寝入る岸田の習慣を知っている者の放火と思われた。その死に安堵と不安を抱いている2組の男女がいた。道ならぬ情事を知られ、岸田に脅迫されている男女と、折角手にした愛を岸田によって奪われそうな男女と……。いずれの愛の炎が放火殺人事件を招いたのか? 流麗に描くラブ・サスペンス!

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  • 二人が消えた夜(電子復刻版)
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    自殺した水野は、火傷痕の残るその醜怪な容貌のせいか、人嫌いで奇矯な言動の多い男だった。自殺の報せを聞いて急いで帰郷した友人の間垣は、温泉宿の水野家に泊った夜、廊下ですれ違った和服の美女を見て妖しい驚愕を覚えた。女は水野の自殺前夜にも泊っていたという。女の素性と友人の死の秘密を調べてゆくと事態は意外な展開をしはじめた! 現代風俗を描いて定評ある著者の長篇推理。

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  • 特命刑事 グアムの妖精(電子復刻版)
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    「ラブホテルでの女殺しは、刑事部長の特命で太郎さんの役目なんだ」恋人の直江と、楽しい休暇のグアム旅行から帰って来たその足で泊まった馴染みのラブホテルで、よりによって殺人事件が発生。おっとり刀で駆けつけた俺に、庄司部長刑事の有難い御言葉だ。妙な偶然で、被害者のデート嬢も先だってグアム旅行に行き、ある男に拳銃密輸の片棒を担がされたらしい。しかも直江がその男に心当りがあるという……。

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  • 特派記者(電子復刻版)
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    東京日報のお嬢さん記者奥山京子に初仕事が舞い込んだ。府中刑務所を出所することになった謎の人物零(ゼロ)一号との会見で、「裏切り者の男女二人を殺す」と告白されたからだ。だが、出所したその日、零一号は銀座のキャバレーで何者かに毒殺されてしまった。尾行していた京子と同僚記者桐野の目撃する限り零一号の周辺に怪しい者はいなかったはずだが……。相次ぐ凶悪事件に挑む若い記者の活躍。

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  • 徳川秀忠<上>(電子復刻版)
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    慶長五年九月、天下を二分した関ヶ原の決戦に、徳川家康の三男・秀忠は真田氏攻略に時日を費やし遅参、激怒した家康との謁見もかなわず、凡将との風評が立った。だが真相はちがう。万一、家康が敗れた際、温存した秀忠軍で再決戦を挑むという家康の遠謀を察知したうえでの遅参だったのだ。関ヶ原の役後、天下に君臨する家康の背後に隠れながら、秀忠はその本領を発揮しはじめるのだった……。時代大作第一弾。

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  • 動乱の曠野(電子復刻版)
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    大正六年三月初め、広田大尉は密命を帯びて単身シベリアへ潜入した。が、怪しまれて牢につながれた広田はそこで三井家の八男海彦と知り合う。二人は牢を逃がれ、赤軍の戒厳令下にあるシベリア国境線一帯を抜ける――「風来坊と軍事探偵」他、明治、大正、昭和と三代にわたる動乱の時代を疾風の如く駆け抜けた青春群像を描く。夕日に赤く染まる大陸の原野に日本男児の夢と野望が炸裂する痛快冒険大ロマン。

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  • 東京大空襲(電子復刻版)
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    落下する焼夷弾筒は地表に突きささるとたちまち高温の金属火粉を噴出。異臭の黄燐や油脂をまきちらす。「熱いよう、母さん、助けて!」泣き続ける幼児とその母は火の粉の中を進んだ。が、彼女はすぐ地表にうつぶして息絶えた。頭上をB29の巨影が陸続とよぎって行く。地上の悲鳴と絶叫、協奏するすさまじい炎の音。東京大空襲の惨劇、日本人ジェノサイドの記録を米軍サイドから再構築した衝撃の長篇問題作!

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  • 東京殺人地図(電子復刻版)
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    ――さァ、書くぞッ。抜いた抜かれたは新聞記者の常……。俺の名は黒松次郎、東京日報の警視庁詰めの事件記者(ブンヤ)だ。通称は『義っちゃん』。本名の黒ちゃんが九郎に変わり、義経となる。つまり源九朗義経ってわけだ。タイムスの兵曹長こと杉野記者や日日の金さんこと遠山記者たち錚々たる猛者を相手に、特ダネを追って東奔西走する毎日だ。おっと、またポケベルが鳴った……。若き事件記者の活躍を描く連作八篇。

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  • 東京外為市場25時(「10割の男」を改題)(電子復刻版)
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    一瞬の判断で、ドルや円の売買をし、瞬時に億の単位の儲けや損を出す。北原一輝は、年収一億五千万円の為替ディーラーだ。米国系ワールド・グロリア銀行に席を置き、金髪の美女を恋人にし、高級住宅地に住む。男なら誰でも羨む地位も名声も金も手にいれた一輝は、日米経済戦争の奔流の中、為替の大波瀾に勝負を挑む。世界経済がリアルタイムで流れる二十五時間の緊張感、息遣いを生々しく伝える経済小説。

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  • 土佐わらべ唄殺人事件(電子復刻版)
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    「また、でてる……」竹脇知奈津は、自分と同じ名前に呼びかけられた尋ね人広告を見て、息苦しさを感じ。その広告はここ二年ほど、新聞にたびたび出ていた一方、知奈津の故郷・土佐中村では母の朋絵が、廃校の音楽室で胸を刺されて殺されていた。コーラスの伴奏のため、朋絵が練習していたのはモーツァルトのレクイエム。偶然か、それとも……? 知奈津は友人を通じ、宮之原警部に助けを求めた――。

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  • 田中角栄は死なず(電子復刻版)
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    田中軍団の凋落がいわれる中で、あらためて田中角栄が脚光を浴びているが、これまで彼に関する報道は一面的にすぎたのではなかったか。この日本的権力者を生んだ政治土壌は何か。――田中の票田である新潟県魚沼地方に住んで2年――。現役記者が、その命題に取組んだ迫真の現地報告。魚沼地方の政治・経済・文化はすべて田中に結びつき、その見返りが票になる。だが、果してそれはこの地方のことだけだろうか。

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  • 田岡一雄自伝《電撃篇》(電子復刻版)
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    大正2年、田岡一雄が徳島の寒村で生まれたとき、父はすでに病没していた。極貧の中、過労のため母をも失った少年は神戸の叔父にひきとられ、孤独の癖にひきこもるが、同時に喧嘩も強くなった。小学校卒業と同時に旋盤見習工になった彼は、ある日、現場主任を殴打、工場を辞めるが、そんな彼に声をかけたのが同級生の山口秀雄、山口組二代目・山口登の弟である。やがて全国制覇をとげる男の血の記録!

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  • 田岡一雄自伝《迅雷篇》(電子復刻版)
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    昭和二十三年、山口組二代目の七回忌追善として広沢虎造らの興行をうつが、この頃から田岡の周囲には一流芸能人が集まるようになる。そんな折、山口組の四人が鶴田浩二を襲撃、田岡もまた全国指名手配された。興行、港湾事業……田岡の打つ手は見事にあたり、山口組は磐石の態勢をつくるが、昭和三十一年、徳島県で小松島事件に突入。この大抗争を皮切りに全国で戦いの火蓋を切り、破竹の進撃を開始する。

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  • 田岡一雄自伝《仁義篇》(電子復刻版)
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    昭和三十八年、“広島代理戦争”は敵味方のデマが乱れ、まさに“仁義なき戦い”であった。終結する昭和四十二年までに中国地方五県警が扱った検挙者数3,625人、5,173件。その間の昭和四十年、田岡は心臓発作で倒れたが、混乱に乗じて警察は山口組壊滅作戦に乗り出す。各地の組織は解散を声明するが、田岡は病床で誓う。山口組は何らやましいことをしていない、世の審判を受けるにはいい機会だ、と。血と野望の完結篇。

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  • 天保六道銭(電子復刻版)
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    江戸時代も天保まで下ると、諸藩の財政も軒並み火の車。九州松浦藩もその例にもれず、国家老・松浦蔵人は起死回生の賭けに出た。海産物商・森田屋清蔵に禁制の抜荷の罪を着せ、ついでに用立て銀をも帳消しにしようとの算段だが、実は森田屋は海賊を裏稼業の悪党、易々と罠に嵌まる相手ではない。ご存知、河内山宗春ら”天保六花撰”の面々を巻き込んで逆襲に出るのだった。士も悪なら商も悪、痛快無比の対決篇。

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  • 天女裸像(電子復刻版)
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    興奮状態の朝井はなかなか寝つかれなかった。頭に浮かぶのは、あの殺人現場の物凄い血の池地獄である。人格高潔、神様のような老人がナイフで切り刻まれて、絶命している。その犯人が、花も恥じらう17歳の女子高校生だという。朝井には合点がいかなかった。動機は何か? 何のために、若い娘があんな身の毛もよだつような殺し方をしたのか?――市長直属の情報官朝井が探偵役で活躍する傑作本格ミステリー!

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  • 天才投手(上)(電子復刻版)
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    江川と木田と村田と江夏をタバにしたような凄い怪童投手が飛騨の山奥にいた。プロ野球の各スカウトが押しかけ、村は大騒動になるが、当の夏堀金平はのんびりしたもの、「鶏泥棒の憎っくきイタチ・二股片目をやっつけるためにプロに入って0.3秒の早投げでも練習するか」とジャガーズに入団、途端に強打者連はバッタバッタ、巨人の王も口をあんぐり。巨匠がユーモラスに描く痛快野球小説。

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  • 爪 (上)(電子復刻版)
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    1~2巻605円 (税込)
    内縁の妻と高松市内で喫茶店を経営する江村公一郎に井沢淳平から相談が持ち込まれた。井沢は非鉄金属の仲介問屋で、取引先の大企業東亜興行から不当な金額を請求され困っていた。それで経営コンサルタントとしての江村の腕を見込んで依頼に来たのだ。話を聞いて憤慨した江村は、井沢商会の帳簿を持ち帰り検討した。そして、東亜興行を相手に単身、立ち向かう決意をした……。犯罪小説の名手が描く異色長篇。

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  • 超大本営・戦艦大和 雄渾!(電子復刻版)
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    1943年6月、山本五十六率いる影の大本営・戦艦大和は、米マッカーサー艦隊を撃破し、初陣を飾った。そして今、大和はインド洋上にあった。世界制覇への野望を抱く悪の総統ヒトラーが、スターリンと密かに手を結びヨーロッパを蹂躙していた。大戦の早期終結を望む山本五十六は、ヨーロッパ戦線に参戦し、かつての盟友ドイツに戦いを挑むことを決意したのだ。海洋戦記スペクタクル第二弾。

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  • 超大本営・戦艦大和 壮絶!(電子復刻版)
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    ヒトラーの第三帝国による突然の宣戦布告で、英霊・山本五十六率いる影の大本営・戦艦大和は、喜望峰沖においてドイツ大海艦隊と会戦、サイクロンを衝いての奇襲作戦で圧勝した。これを機にヒトラーは制圧目標をアジアへ転じ、インドを拠点に総力を結集した。最新鋭潜水艦臥竜、新零戦、零戦改を駆使し、連合艦隊が死守するマラッカ海峡で、大和は再びドイツとの戦いに挑む。海洋戦記スペクタクル第三弾。

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  • 超大本営・戦艦大和 出撃!(電子復刻版)
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    山本五十六司令長官は生きていた!昭和十八年六月、呉軍港に戻った連合艦隊駆逐艦・雪風の艦橋に立つ人物を認め、作戦参謀滝誠一郎は驚愕した。同年四月、モイラ岬上空にて戦死したのは影武者だったのだ。「本日をもって、戦艦大和を影の大本営とする」。日本の命運を双肩に担い、山本は胸奥に何を抱くのか。アメリカ第三艦隊と決戦すべく、大和はフィリピンを目指した。海洋戦記スペクタクル。

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  • 超・博物誌(電子復刻版)
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    はるかな未来。人類はすでに遠く深宇宙にまで進出。冒険者たちの華々しい活躍、重要な科学的発見そして戦争、そんな歴史の流れの片隅で、わたしは、宇宙の小さな生き物たちの観察に生きがいを感じてきた。体に生体核融合炉を持ち火の花に群がるプラズマイマイ。星々の追悼のメモリアルであるデザスター。超高速で宇宙へ飛び出そうとして燃えつきてしまうRUN。博物学者のわたしが綴る生物たちへの讃歌。

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  • 潮来の伊太郎1 大利根の闇に消えた(電子復刻版)
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    頃は天保。十年前に故郷を捨てた潮来の伊太郎が帰ってきた。月代を伸ばした精悍な面構えは、すでに貫禄十分な渡世人。だが、伊太郎を待っていたのは悲しい報せだった。妹のお筆が六年前、縊死を遂げていたのだ。茶屋の亭主・五郎蔵がその経緯を知っていたが、五郎蔵は土地の貸元・牛堀の勘吉によって殺されていた。事情を知った伊太郎は、勘吉の奸計を承知で利根の河原へ疾った。任侠股旅連作。

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  • 彫辰捕物帖(一)(電子復刻版)
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    江戸で評判の刺青師・彫辰。刺青中の女客の痛みを痛みを和らげるため自らの肉針を使うその秘術に、料亭〈湖月〉の女将・お竜もすっかり虜に。そんなある日、岡っ引の三星屋喜蔵が奇妙な殺人事件の話を持ち込んできた。仏具商〈金竜堂〉の出戻り娘・加代が離れで変死したという。五体に傷はなく、しかも密室状態だった。困惑する喜蔵を尻目に、彫辰は鮮やかな推理を展開(「刺青渡世」)。他四篇の傑作時代推理。

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  • 竹久夢二殺人事件(電子復刻版)
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    福島二本松の街並みが提灯祭に沸く大正三年秋、逗留する男女二人の苦境を知った宿の主人は、大枚五百円を用立てた。竹久夢二と名乗る男は葡萄酒を贈り、宿の女中多鶴に一枚の絵を描き残して去る。その翌月、宿主夫婦が服毒死体で発見された。数年後、東京で世帯を持った多鶴は、ある日、夢二に会うと言い残して失踪、土蔵の中から死体で見つかった。傍らには灰になった夢二の絵が……。傑作長篇推理。

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  • 智将 小沢治三郎(電子復刻版)
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    太平洋戦争突入寸前の一九四一年十月、海軍大学校長だった小沢治三郎中将は南遣艦隊司令長官に親補された。南方攻略の命を受けた中将は、機動部隊を指揮してマレー、マリアナ、フィリピン沖の海戦で壮絶な戦いを展開。〃鬼がわら〃と呼ばれ、おとり作戦、アウト・レンジ作戦という意表を衝く攻撃を得意とした海軍随一の戦術家小沢提督の独特の戦法を描きつつ、その人間像に迫るドキュメント。

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  • 地獄坂の闇を撃て(電子復刻版)
    -
    東京で会社を倒産させた沖田隆明は、落魄の身で故郷の炭坑町を訪れた。二十二年前、坑内で事故死した父と共にここで働いていたのだ。その町で偶然出会った女が末原和枝だった。和枝は驚くべき事実を語った。沖田の父の死は仕組まれたもので、手を下したのは和枝の父・弘吉。労組リーダーだった沖田の父は、当時の労務課長らにはめられたのだ、と。凄惨な復讐劇の始まりだった。バイオレンス長篇。

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  • 地 獄 (上)(電子復刻版)
    -
    九月、伊豆大島の岩肌にブダイ釣りに興じる一行――作家西村寿行と錚々たる編集者二十人。そのうち一人が奇声を発して巨大なトラ河豚を釣り上げた。が、死んだように凪ぐ海に、西村は異変を悟っていた。すでに一行は三途の川を渡ってしまったのだ。西村の料理したトラ河豚が原因で。そこは黄泉国、戻るすべはもうない。狂気に逸る日本の知性たちの、恐れを知らぬ地獄冥府への旅が、こうして始まった。

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  • 探偵はいま鉄板の上(電子復刻版)
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    新宿花園神社裏にある〈カーブ秘密探偵社〉の雇われ社長田沢太一のニックネームは“ターザン”。元高校柔道チャンピオンの巨漢田沢は、十八歳でアメリカに渡り、柔道コーチをやるかたわら大学へも通った文武両道の男。帰国後、探偵稼業をはじめたが、持ち込まれる事件は小物ばかり。しかし、その夜出くわしたデンマーク人射殺事件は意外な展開をして、奇妙な外人グループを追ってターザンは香港へ。

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  • 探偵さん、迷宮です!(電子復刻版)
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    女子大生の味子こと神保亜子はグルメレポーター。かつて取材先で殺人事件を解決したにわか名探偵。もと同級生の旅館の女将・柳原舞の誘いで、今回の取材は能登へ。ところがカメラマンの空閑(くが)三九郎と、行きの列車で死体発見。とりあえずは病死と思われたものの、目的地・地蔵温泉に向かうにつれ、事件は血腥い様相を帯びて……。恋人進吾も手伝って、またもや味子の探偵稼業。長篇ユーモア・ミステリー。

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  • 誰もが信じられない(電子復刻版)
    -
    「お前の母親は、実は殺されたのだ……」今はの際の祖父の口から、思いもかけぬ真相が告白されようとした途端、体の不自由な美津子は、父と継母と夫によって、車椅子ごと室外へ連れ出されてしまった。その夜を境に、16年前の謎が、大手観光会社を経営する一家に、不信の渦を巻き起こし、惨劇を生み出して行く……。男と女が、そして親と子が織りなす愛と憎しみを剔抉したサスペンス・ミステリー。

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  • 誰かが見つめている(電子復刻版)
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    会社の同僚・亮子とのデイトの約束をホゴにされたばかりに江尻芳夫は倒錯の世界に迷い込み、男娼アンナの死体発見者となった。容疑をかけられ、窮地に陥った江尻は謎の男を追うが、行く先々で奇怪な殺人事件が起こった。一方亮子は、江尻の上役との間に不可解な謎を残したまま姿を消した。江尻は事件の鍵を握るアンナの仲間たちに接近すべく夜の酒場を彷徨、そこで3年前に起きたある暗い事件の真相を知る。

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  • 第三の浪士(上)(電子復刻版)
    -
    慶応四(明治元)年、鳥羽伏見の戦いに参陣し、敗れた桑名藩は藩主が江戸滞在中に降伏してしまう。人間の節義に生きる吉村杏四郎、硬骨漢大谷大作、梅沢保介ら三人の藩士は降伏の藩論に抗して徹底抗戦を叫び江戸へ走った。その前夜、保介の許婚加代の父理兵衛が何者かに殺害され、骸のかたわらには杏四郎の印籠が残されていた。杏四郎を父の仇と狙う加代は、町娘お琴とともに江戸へ向った。時代小説巨篇。

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  • 大魔島(電子復刻版)
    -
    一九一二年、ドィツ人実業家のハウプトマンは良質の金鉱を探してニューギニアの奥地へ踏み込み、行方を絶った――。時は現代。三沢夏野は横浜にある文化人類学研究所の依頼で、未開高地民の予備調査でニューギニアを訪れた。さまざまな動物や祖霊の鎮魂像に目を奪われた夏野は、そこで、日英中混血の怪しい男に声をかけられる。男と異様な一夜を過し、次第に惑溺していく自分を感じる……。

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  • 打 算(電子復刻版)
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    峰道寛輔は、名門『東京デパート』に巧みに取り入り、京都支店の催し物を引き受けることになった。彼の企画した《大宝石まつり》は大成功であった。だが……。宝石はすべて真赤な贋物だったのだ。ひたすら事件を内密に処理しようとする東京デパート。そこには、私腹をこやし栄達を求める経営者と保身にのみ汲々とするサラリーマンの赤裸々な姿があった。大企業のエゴに復讐を企んだ男を描く快作。

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  • 太陽の祭り(電子復刻版)
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    『太陽の祭り』―六百年前に滅亡したインカ帝国の現代もつづく盛大な祭りの日、アンデス山脈に葦笛ケーナの音色が流れ、街で働くインディオは故郷の山村へ帰る。十年前に日本を離れて、南米を放浪の末に、今はペルーの首都リマでインディオ出身のアリサと幸せに暮す山崎真次。祭りの日、父母のいる山に帰りたがるアリサとインカ山脈の村に移住を決意した真次に、ある呼び出しがきた。長篇サスペンス。

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  • 蒼き海の伝説(電子復刻版)
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    有能な脳外科医が病院屋上から墜落死した。他殺とみた冬村刑事はその身辺を洗うが、淫靡な生活ぶりと冷徹な人間像が浮かぶばかりだった。折りしもT大教授選有力候補である病院長の瀬田は、なぜか不可解な行動をとり始めていた。そして同じ頃、足摺岬沖に若い女の水死体が上がった……。懸隔した二つの地点で起きた事件を結ぶものは何か? 現代医学界が孕む病巣を尖鋭に剔抉した巨匠の野心的本格長編推理!

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  • 総司残英抄(電子復刻版)
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    秋の終わり、京は壬生の新撰組屯所へ、武州多摩の若者が二人やってきた。入隊志願である。しかし迎え出た土方歳三らには、〈郷党の子弟〉を血みどろの目には合わせまいという思い、畢竟、郷党の人にはよく思われたいという思いがあった。遅れて現れた沖田総司、二人を帰すべく京の町へ出るが……(「卿愿」)。新撰組一番隊組長として足早に生きた沖田総司の、爽やかな素顔と剣の道を描く傑作時代連作集。

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  • 総司はひとり(電子復刻版)
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    沖田総司は、その瞬間、なぜ刃を揮ったのか、自分にもわからなかった。神保仙左衛門に斬りかかって躱された武士が、そのまま駆け抜けてきて、総司の眼前に迫った、そのせつな、総司は抜き打っていたのだ。文久二年、春のことだった。総司は初めて人を斬ったのだった。死ぬ時の断末魔の様相をいやというほど見る運命が自分を待っているとは、神ならぬ身の知る由もなかった……。天才剣士の生涯を描く傑作。

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  • 捜神鬼(電子復刻版)
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    出荷直前の松阪牛が一頭、牛舎から突然姿を消した。六百万円の値がつく最高級肉牛だ。小型トラックが牛を積んで出発した痕跡があり、犯人は住込みの少年牧夫と判明した。無残さを指摘される肥育方法への反抗か、待遇への抗議か。七百キロもの巨牛の行方は杳として知れなかった。少年の思いつめた行動の陰には、幼い日の仔牛との悲しい物語が秘められていたのだ。人間の原罪に迫る感動の動物小説集。『痩牛鬼』『海獣鬼』『妖獣鬼』『聖獣鬼』の4篇を収録。

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  • 捜査本部(電子復刻版)
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    八月の大安吉日の夜、気象庁始って以来という豪雨の最中に、女性の腰部と思われる肉塊のついた白骨が発見された。バラバラ殺人事件だった。捜査本部には地元のベテラン部長刑事藤島誠之助も配属されたが、警視庁から捜査主任官として任命されたのは皮肉にも息子の正一郎だった……。刑事ものに定評のある著者が、随所に《犯罪捜査規範》を織り込みながら捜査員の事件解明への執念を描く本格刑事小説。

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  • 捜査日誌(電子復刻版)
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    警視庁のベテラン刑事庄司三郎は鬼といわれる反面、オヤジさんで通る名物刑事。厳しくも人情味あふるるその捜査日誌! ストリップ劇場仮面座をめぐる連続殺人、新宿の医大病院の中庭に遺棄されていた全裸の美女、亡父の日記により父の怨恨を殺人によってはらす娘、研究室で818の血文字を残して撲殺された民族史の権威……等々、科学捜査の網目をのがれて多発する凶悪犯罪に、刑事の鋭い推理が冴える!

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  • 潜める蠍(電子復刻版)
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    斎藤健、四十五歳。勤続二十五年、マイホームには妻と二人の娘。このごく平凡な中年男の人生を、一冊の淫書が一変させた。夜半、パンツ一枚の裸で他家へ進入し、人妻凌辱の悦楽を貪る強姦魔に変身した斎藤は、誰にも知られず、夜の人生に耽溺した。そして三年、初めての迷いが、影の素顔を暴くことになろうとは……(強姦鬼)。エロスに翻弄される犯罪者たちの心の淵を鋭く描破する、傑作犯罪小説集。

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  • 戦時標準船荒丸(電子復刻版)
    -
    昭和二十二年、商船学校を卒業した桐生伸彦が初乗船したのは、戦前に粗製濫造された戦時標準船荒丸だった。神戸入港と同時に、荒丸はGHQの捜索を受けたが、大河内船長以下が平然と応対、事なきをえた。後日、亡兄の友人を訪ねた伸彦は、荒丸が幾度か闇物資運搬の容疑で捜索を受け、荒丸を密告した業者が次々に変死したことを知らされた。そして亡兄も大河内船長の下で働いていたという。海洋冒険小説。

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  • 戦国無双剣(上)(電子復刻版)
    -
    時は天正。欧州上の山、月岡城主右馬頭満兼殺しの濡れ衣を着せられた芥味弥一郎は故郷を出奔。廻国修行の旅の途中、会津で歩を止めた弥一郎は、実相寺住職残夢和尚を通じて無々道人から吹毛剣を伝授される。一方、父満兼暗殺の主謀者里美越前へ復讐を誓う百代姫は、仇との偽装結婚を謀り越前の命を狙うが果せず、思いを寄せる弥一郎を尋ねて西国へ。戦国の世を舞台に壮大なスケールで描く長篇時代ロマン。

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  • 千金の夢(電子復刻版)
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    文なしのくせに埋蔵金発掘に憑かれた奇妙な男、源田三郎が銀座の一流ナイトクラブを訪れ、とんでもない話を持ちこんだ。赤城山中に眠る100万両、久里浜沖の海底に沈む時価5000億円の財宝を探そうというのだ。世を捨てた天下ペテン師の銀次はこの話を耳にし、プロの直感で発掘の資金集めを買って出た。一攫千金の夢にたゆとう男と女をミステリアスに描く〈黄金伝説〉ロマンの名作。

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  • 千 姫(電子復刻版)
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    徳川二代将軍秀忠の長女千姫は、慶長八年、政略により豊臣秀頼に嫁した。齢七.が、義母淀君に疎んぜられ、大坂落城に際しては城を脱出、祖父家康に救われる。後年、本多忠刻に再嫁、この時、戦功に千姫を望んだ坂崎出羽守は花嫁強奪を企図、破れて自刃した。その忠刻もほど経ず逝き、千姫は再び寡婦となった。戦乱と政略の渦中に浮き沈みしながら、愛うすき宿命に従う女の哀れを描く。名作歴史ロマン。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 蝋人形館の殺人
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    「この人、痴漢です!」車内の携帯電話を注意された腹いせに訴えた夕季子の、それが死への第一歩だった。勾留に耐え容疑を晴らした男は、名前さえ明かさずに去っていった。夕季子の血まみれの生首が発見されたのは、それから間もなくである。殺害現場の近くには男の館があり、屋根裏部屋には美貌の蝋人形たちが……。赤かぶ検事に閃いた身の毛もよだつ想像とは!?

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  • 赤かぶ検事奮戦記 琵琶湖慕情殺しの旅路(電子復刻版)
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    滋賀県警の行天珍男子巡査部長から、“赤かぶ検事”柊茂検事のもとへ相談が持ち込まれた。琵琶湖の北、余呉湖畔にある玉林寺の住職が脅された。所蔵する国宝級の十一面観音を売らねば災難が降りかかるというのだ。石堂信成住職が、脅迫者の呼び出しに応じて出向いた遊園地で、第一の殺人事件は起こった! 住職の姪が毒矢で殺害されたのだ。ついで檀家総代で観音像の所有者の絞殺死体が発見されて……。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 牡丹屋敷の殺人(電子復刻版)
    -
    京都上賀茂に通称”牡丹屋敷”と呼ばれる大邸宅がある。約八十種、三千株の牡丹がいたるところに植えられ、清冽にして気品のある色とりどりの花を咲かせる。所有者は韮崎宗太郎、大阪の町工場から身を起こし、今では東京、大阪の証券取引所で第一部に株式を上場する立志伝中の人物である。その屋敷で催される鑑賞会で殺人事件が起こったのだ。殺害されたのは、宗太郎の甥にあたる塩川修一だった。書下し。

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  • 赤い氷河(電子復刻版)
    -
    東京地検検事・江藤昌作は、帰宅途中に立ち寄った喫茶店で、かつて思慕を寄せた根岸瑶子と15年ぶりに再会した。6年前に夫を亡くし、女手ひとつで1人息子を育てていたが、縁あって再婚するという。が、相手は24歳年上、しかも7度目の結婚と聞かされ、江藤は不吉な予感に駆られた……。その予感は適中した。狷介な実業家と美貌の妻と思春期の只中にあるその連れ子…彼らが綾なす“危険な関係”を鋭く描く!

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  • 政商 小佐野賢治(電子復刻版)
    -
    刎頚の友といわれた田中角栄が、少年時代を種々な形で知られているのに対して、小佐野賢治は、自ら当時を語ろうとはしない。長男に生れても引き継ぐ財産もなく、人一倍の勤勉と努力、そして生来の商才をもって、戦後の復興期という時代をガッチリと掴んだのだ。ロッキード裁判で実刑判決を受けたものの、依然として、小佐野は日本の政商である。直木賞作家が政商の実像に迫る会心作。

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  • 制 覇(電子復刻版)
    -
    昭和53年、日本最大の暴力団組織谷口組3代目田所正雄が狙撃された。首領撃たる、の報は、組織内部と田所の家庭に微妙な波紋を呼ぶ。谷口組若頭と若頭補佐の対立が激化する一方、家庭内で長男夫婦の不仲、そして長女の恋人である新聞記者が谷口組担当となり、ジレンマが深まる田所家の中で気丈に振舞うのは田所の妻ひろ子だった。気鋭の直木賞作家が組織首領の野望と家庭人としての相克をシャープに捉えた力作。

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  • 瀬戸内殺人海流(電子復刻版)
    -
    新宿にあるホテルの浴室で、関東道路公社調査課課長・高路の溺死体が発見された。酒に酔いタイルに頭部をぶつけ昏倒した末に死んだということらしいが、警視庁捜査一課の最古参である遠野松次刑事は、頭がぶつかるのを防ぐのにタイルの壁に掌紋を残さなかったことに不審を抱いた。捜査を開始するうちに、高路が、関東道路公社東京支社長とともに、野沢建設社長と会合していたことが明らかになってきた……。

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  • 仁 義(電子復刻版)
    -
    日吉組の開帳する手ホンビキの盆に、胴師として招かれた達夫とその恋人花江は、組の幹部伊勢に呼びとめられた。姐さんの鶴子に手を出した達夫はあやうく大切な親指をつぶされるところだったが、友人の布村京吉に救われた。達夫の身代りとなって親指をたたきつぶされた京吉は、日吉組に盃を返し、沖津組に身を寄せたが、やがて賭場で伊勢と勝負する日がやってきた。「獣の倫理」他、七篇を収録。

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  • 人事課長の憂鬱(電子復刻版)
    -
    1巻605円 (税込)
    神戸にある日新海運の人事課長増田は、勤続二十六年の中堅サラリーマン。次長を期待しているが、慢性的な海運不況で見込みは薄い。定期異動の時期をむかえ、課長の増田の力量を試すように難問が山積していた。不当差別を訴える組合活動家たち、ベースアップの基準確定、そして人事異動。能力主義といっても、やはり学閥、派閥がものを言うサラリーマンの社会であった。中間管理職の哀歓と苦悩を描く好篇。

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  • 人斬り彦斎 「斬るな彦斎」改題(電子復刻版)
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    元治元年(1864)夏、京・祇園の料亭に集った勤皇浪士の中に、小柄で色白、剃髪頭の物静かな男がいた。河上彦斎―近藤勇、中村半次郎と並び恐れられた剣客だ。この夜の会合で、《佐久間象山を暗殺すべし》と彦斎は自ら決していた。宴がひけての帰途、彦斎は若い芸妓に声をかけられ、妓の自宅に誘われる。そこで彦斎は奇妙な依頼をうける……。巨匠の時代長篇。

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  • 人喰いの時代(電子復刻版)
    -
    東京からカラフトに向かう船中で、椹秀助は首吊り死体を発見した。が、再び現場に戻った時には死体が着ていたはずの洋服は消え、なぜか下着姿になっていた。被害者の名は藤子義介。貿易会社社長で、彼の持ち船はその劣悪な労働条件から「人喰い船」と呼ばれていたという。事実、船員の中には彼に恨みを持つ者もいた。しかし、椹と同室の呪師霊太郎が見せた推理は全く意外な方向へ……(「人喰い船」)他五篇を収録。

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  • 神変桜姫(上)(電子復刻版)
    -
    朝廷の公家勢力から武家へと権力が移行しつつある鎌倉時代、落ちぶれた名門公卿の血を引く野分姫と地方豪族の領主・鷲尾義治との宿命の出会いがあった。だがその後義治は、京の水で磨かれた白拍子の肌に惑溺し、野分の方を、嫉妬に狂う氷のように美しい夜叉へと変えた。奇しき因縁により生じた宿業の綾は、その後誕生した桜姫を絶世の美女へと成長させ、そして鷲尾家全体を数奇な運命へといざなっていく。

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  • 新黙示録 北辰の秘宝(電子復刻版)
    -
    横浜と神戸で華僑の大物二人が殺され、時を同じくして平凡な主婦が二人蒸発した。蒸発人の調査を依頼された弁護士加西浩一は手がかりを求め、九州国東半島へ飛ぶ。そこで加西は、秘宝探しのグループに出会い、謎の詩篇を見せられる。詩篇に隠されている国東の寺院を解明すると、一つの星座が浮かびあがり、黄金の埋蔵地がわかった。その秘宝と華僑殺人、蒸発妻は一筋の糸でつながっていた……。

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  • 新黙示録 銅鐸の秘曲(電子復刻版)
    -
    小雨か霧にけぶる深夜の東名・名神高速に現れては、腕自慢のスピード狂をあっさりぶっちぎる赤いファイアバード・トランザムがあった。この“幻の天使”に司法試験浪人生の加古東彦(さきひこ)は拾われた。運転者は神子(みわこ)という神秘的な美女で、御嶽山が爆発すると予言をして、陶酔の交りを持ったあと、東彦の恩師で異色の考古学者・桃野川に異常な興味を示し、仲介の労をとるよう頼むのだった。好評伝記シリーズ完結篇。

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  • 新選組情婦伝(電子復刻版)
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    主導権争いに巻き込まれ、土方歳三らによって新選組局長・芹沢鴨とともに斬殺された女・お梅。賄賂の疑いをかけられ、組を脱走した山南敬介のために自害の道を選ばされた女・おつな。揺れ動く幕末の嵐の中、愛する男たちを追って運命の渦に翻弄された女たちの姿があった。沖田総司、藤堂平助ら新選組隊士たちの裏で華麗に散った女たちの視点から激動の時代を描いた、もうひとつの新選組外伝。

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  • 新剣豪伝(電子復刻版)
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    戦国末期、常陸国江戸崎の郷士・諸岡一羽は、天真正伝の流儀を伝える名人と謳われていた。が、不運にも病に冒され門弟は四散。印可を授けた秘蔵の弟子根岸菟角、岩間小熊、土子泥之助の三人を残すのみとなった。三人のうち一身の出世のみを計る菟角は師を捨て逐電。恩師の流儀名を微塵流と変え隆盛を極めた。師没し、忘恩の徒菟角に天誅を加えるべく岩間小熊は江戸へ発つ(『諸岡一羽の三人の弟子』)。歴史短篇集。

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  • 寝台特急「はやぶさ」は止まった(電子復刻版)
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    久留米駅を発車したばかりの東京行きブルートレイン“はやぶさ”がATS(自動停止装置)の作動で、突然筑後川鉄橋上で急停車、ダイナマイトと拳銃で武装した黒覆面の一味に襲われた。たまたま列車には元自由党幹事長と運輸政務次官のVIP二名が乗り合わせており、犯人側は現金五億円と逃亡用のヘリコプターを要求するのだが……。サスペンスとブラックユーモアが綾なすエンターテインメント巨篇。

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  • 信濃富士殺人事件(電子復刻版)
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    上高地交番で拳銃が盗まれた。豊科署の刑事・道原伝吉が事情を訊くと、何日か前、不審な男がピッケルを忘れたと届け出たという。だが男の連絡先は別人のものだった。数日後、石川県で射殺事件が起きた。鑑識の結果、盗まれた拳銃によるものと判明。被害者の足取りを追うなか、怪我をした山岳救助隊の小室を見舞った道原は、「信濃富士」と呼ばれる有明山の墜落事故に不審な点があると聞かされる。長篇推理。

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  • 色の道教えます(電子復刻版)
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    老中の書面を携えて無刻飛脚が勢州薦野藩へ走った。東海道五十三次を六十時間で繋ぐという無刻。その二人組の一人が江戸娘お衿(きん)、晒木綿で胸を締め上げ男装したお侠(きゃん)の姿を一目見ようと評判を呼んだ。だが薦野へ飛んだお衿らを刺客が追った。書面は、藩主弱年のため世子なく、そのための閨房の秘策を伝授したものであったという。裏長屋の先生月瀬右馬允も一件に絡んでいるらしい……。痛快時代小説。

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  • 織田信長《合本》(電子復刻版)
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    尾張・那古野城主信秀の嫡子として戦国の世に生を享けた、古今独歩の英雄織田信長は、幼名を吉法師といい、その異様な衣裳と奇異な行動ゆえに、大うつけ殿と仇名された。十五歳にして梟雄斎藤道三の娘濃姫と祝言をあげ、父の死去により家督を相続したのは十八歳のときだった。守護斯波義統(しばよしむね)を討って清州城を手にした信長を襲った最初の試練は、京を目指し西上する今川義元の大軍であった。歴史大作。

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