徳間文庫作品一覧

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  • 千金の夢(電子復刻版)
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    文なしのくせに埋蔵金発掘に憑かれた奇妙な男、源田三郎が銀座の一流ナイトクラブを訪れ、とんでもない話を持ちこんだ。赤城山中に眠る100万両、久里浜沖の海底に沈む時価5000億円の財宝を探そうというのだ。世を捨てた天下ペテン師の銀次はこの話を耳にし、プロの直感で発掘の資金集めを買って出た。一攫千金の夢にたゆとう男と女をミステリアスに描く〈黄金伝説〉ロマンの名作。

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  • 千 姫(電子復刻版)
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    徳川二代将軍秀忠の長女千姫は、慶長八年、政略により豊臣秀頼に嫁した。齢七.が、義母淀君に疎んぜられ、大坂落城に際しては城を脱出、祖父家康に救われる。後年、本多忠刻に再嫁、この時、戦功に千姫を望んだ坂崎出羽守は花嫁強奪を企図、破れて自刃した。その忠刻もほど経ず逝き、千姫は再び寡婦となった。戦乱と政略の渦中に浮き沈みしながら、愛うすき宿命に従う女の哀れを描く。名作歴史ロマン。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 蝋人形館の殺人
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    「この人、痴漢です!」車内の携帯電話を注意された腹いせに訴えた夕季子の、それが死への第一歩だった。勾留に耐え容疑を晴らした男は、名前さえ明かさずに去っていった。夕季子の血まみれの生首が発見されたのは、それから間もなくである。殺害現場の近くには男の館があり、屋根裏部屋には美貌の蝋人形たちが……。赤かぶ検事に閃いた身の毛もよだつ想像とは!?

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  • 赤かぶ検事奮戦記 琵琶湖慕情殺しの旅路(電子復刻版)
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    滋賀県警の行天珍男子巡査部長から、“赤かぶ検事”柊茂検事のもとへ相談が持ち込まれた。琵琶湖の北、余呉湖畔にある玉林寺の住職が脅された。所蔵する国宝級の十一面観音を売らねば災難が降りかかるというのだ。石堂信成住職が、脅迫者の呼び出しに応じて出向いた遊園地で、第一の殺人事件は起こった! 住職の姪が毒矢で殺害されたのだ。ついで檀家総代で観音像の所有者の絞殺死体が発見されて……。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 牡丹屋敷の殺人(電子復刻版)
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    京都上賀茂に通称”牡丹屋敷”と呼ばれる大邸宅がある。約八十種、三千株の牡丹がいたるところに植えられ、清冽にして気品のある色とりどりの花を咲かせる。所有者は韮崎宗太郎、大阪の町工場から身を起こし、今では東京、大阪の証券取引所で第一部に株式を上場する立志伝中の人物である。その屋敷で催される鑑賞会で殺人事件が起こったのだ。殺害されたのは、宗太郎の甥にあたる塩川修一だった。書下し。

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  • 赤い氷河(電子復刻版)
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    東京地検検事・江藤昌作は、帰宅途中に立ち寄った喫茶店で、かつて思慕を寄せた根岸瑶子と15年ぶりに再会した。6年前に夫を亡くし、女手ひとつで1人息子を育てていたが、縁あって再婚するという。が、相手は24歳年上、しかも7度目の結婚と聞かされ、江藤は不吉な予感に駆られた……。その予感は適中した。狷介な実業家と美貌の妻と思春期の只中にあるその連れ子…彼らが綾なす“危険な関係”を鋭く描く!

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  • 政商 小佐野賢治(電子復刻版)
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    刎頚の友といわれた田中角栄が、少年時代を種々な形で知られているのに対して、小佐野賢治は、自ら当時を語ろうとはしない。長男に生れても引き継ぐ財産もなく、人一倍の勤勉と努力、そして生来の商才をもって、戦後の復興期という時代をガッチリと掴んだのだ。ロッキード裁判で実刑判決を受けたものの、依然として、小佐野は日本の政商である。直木賞作家が政商の実像に迫る会心作。

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  • 制 覇(電子復刻版)
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    昭和53年、日本最大の暴力団組織谷口組3代目田所正雄が狙撃された。首領撃たる、の報は、組織内部と田所の家庭に微妙な波紋を呼ぶ。谷口組若頭と若頭補佐の対立が激化する一方、家庭内で長男夫婦の不仲、そして長女の恋人である新聞記者が谷口組担当となり、ジレンマが深まる田所家の中で気丈に振舞うのは田所の妻ひろ子だった。気鋭の直木賞作家が組織首領の野望と家庭人としての相克をシャープに捉えた力作。

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  • 瀬戸内殺人海流(電子復刻版)
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    新宿にあるホテルの浴室で、関東道路公社調査課課長・高路の溺死体が発見された。酒に酔いタイルに頭部をぶつけ昏倒した末に死んだということらしいが、警視庁捜査一課の最古参である遠野松次刑事は、頭がぶつかるのを防ぐのにタイルの壁に掌紋を残さなかったことに不審を抱いた。捜査を開始するうちに、高路が、関東道路公社東京支社長とともに、野沢建設社長と会合していたことが明らかになってきた……。

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  • 仁 義(電子復刻版)
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    日吉組の開帳する手ホンビキの盆に、胴師として招かれた達夫とその恋人花江は、組の幹部伊勢に呼びとめられた。姐さんの鶴子に手を出した達夫はあやうく大切な親指をつぶされるところだったが、友人の布村京吉に救われた。達夫の身代りとなって親指をたたきつぶされた京吉は、日吉組に盃を返し、沖津組に身を寄せたが、やがて賭場で伊勢と勝負する日がやってきた。「獣の倫理」他、七篇を収録。

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  • 人事課長の憂鬱(電子復刻版)
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    1巻605円 (税込)
    神戸にある日新海運の人事課長増田は、勤続二十六年の中堅サラリーマン。次長を期待しているが、慢性的な海運不況で見込みは薄い。定期異動の時期をむかえ、課長の増田の力量を試すように難問が山積していた。不当差別を訴える組合活動家たち、ベースアップの基準確定、そして人事異動。能力主義といっても、やはり学閥、派閥がものを言うサラリーマンの社会であった。中間管理職の哀歓と苦悩を描く好篇。

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  • 人斬り彦斎 「斬るな彦斎」改題(電子復刻版)
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    元治元年(1864)夏、京・祇園の料亭に集った勤皇浪士の中に、小柄で色白、剃髪頭の物静かな男がいた。河上彦斎―近藤勇、中村半次郎と並び恐れられた剣客だ。この夜の会合で、《佐久間象山を暗殺すべし》と彦斎は自ら決していた。宴がひけての帰途、彦斎は若い芸妓に声をかけられ、妓の自宅に誘われる。そこで彦斎は奇妙な依頼をうける……。巨匠の時代長篇。

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  • 人喰いの時代(電子復刻版)
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    東京からカラフトに向かう船中で、椹秀助は首吊り死体を発見した。が、再び現場に戻った時には死体が着ていたはずの洋服は消え、なぜか下着姿になっていた。被害者の名は藤子義介。貿易会社社長で、彼の持ち船はその劣悪な労働条件から「人喰い船」と呼ばれていたという。事実、船員の中には彼に恨みを持つ者もいた。しかし、椹と同室の呪師霊太郎が見せた推理は全く意外な方向へ……(「人喰い船」)他五篇を収録。

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  • 神変桜姫(上)(電子復刻版)
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    朝廷の公家勢力から武家へと権力が移行しつつある鎌倉時代、落ちぶれた名門公卿の血を引く野分姫と地方豪族の領主・鷲尾義治との宿命の出会いがあった。だがその後義治は、京の水で磨かれた白拍子の肌に惑溺し、野分の方を、嫉妬に狂う氷のように美しい夜叉へと変えた。奇しき因縁により生じた宿業の綾は、その後誕生した桜姫を絶世の美女へと成長させ、そして鷲尾家全体を数奇な運命へといざなっていく。

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  • 新黙示録 北辰の秘宝(電子復刻版)
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    横浜と神戸で華僑の大物二人が殺され、時を同じくして平凡な主婦が二人蒸発した。蒸発人の調査を依頼された弁護士加西浩一は手がかりを求め、九州国東半島へ飛ぶ。そこで加西は、秘宝探しのグループに出会い、謎の詩篇を見せられる。詩篇に隠されている国東の寺院を解明すると、一つの星座が浮かびあがり、黄金の埋蔵地がわかった。その秘宝と華僑殺人、蒸発妻は一筋の糸でつながっていた……。

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  • 新黙示録 銅鐸の秘曲(電子復刻版)
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    小雨か霧にけぶる深夜の東名・名神高速に現れては、腕自慢のスピード狂をあっさりぶっちぎる赤いファイアバード・トランザムがあった。この“幻の天使”に司法試験浪人生の加古東彦(さきひこ)は拾われた。運転者は神子(みわこ)という神秘的な美女で、御嶽山が爆発すると予言をして、陶酔の交りを持ったあと、東彦の恩師で異色の考古学者・桃野川に異常な興味を示し、仲介の労をとるよう頼むのだった。好評伝記シリーズ完結篇。

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  • 新選組情婦伝(電子復刻版)
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    主導権争いに巻き込まれ、土方歳三らによって新選組局長・芹沢鴨とともに斬殺された女・お梅。賄賂の疑いをかけられ、組を脱走した山南敬介のために自害の道を選ばされた女・おつな。揺れ動く幕末の嵐の中、愛する男たちを追って運命の渦に翻弄された女たちの姿があった。沖田総司、藤堂平助ら新選組隊士たちの裏で華麗に散った女たちの視点から激動の時代を描いた、もうひとつの新選組外伝。

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  • 新剣豪伝(電子復刻版)
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    戦国末期、常陸国江戸崎の郷士・諸岡一羽は、天真正伝の流儀を伝える名人と謳われていた。が、不運にも病に冒され門弟は四散。印可を授けた秘蔵の弟子根岸菟角、岩間小熊、土子泥之助の三人を残すのみとなった。三人のうち一身の出世のみを計る菟角は師を捨て逐電。恩師の流儀名を微塵流と変え隆盛を極めた。師没し、忘恩の徒菟角に天誅を加えるべく岩間小熊は江戸へ発つ(『諸岡一羽の三人の弟子』)。歴史短篇集。

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  • 寝台特急「はやぶさ」は止まった(電子復刻版)
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    久留米駅を発車したばかりの東京行きブルートレイン“はやぶさ”がATS(自動停止装置)の作動で、突然筑後川鉄橋上で急停車、ダイナマイトと拳銃で武装した黒覆面の一味に襲われた。たまたま列車には元自由党幹事長と運輸政務次官のVIP二名が乗り合わせており、犯人側は現金五億円と逃亡用のヘリコプターを要求するのだが……。サスペンスとブラックユーモアが綾なすエンターテインメント巨篇。

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  • 信濃富士殺人事件(電子復刻版)
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    上高地交番で拳銃が盗まれた。豊科署の刑事・道原伝吉が事情を訊くと、何日か前、不審な男がピッケルを忘れたと届け出たという。だが男の連絡先は別人のものだった。数日後、石川県で射殺事件が起きた。鑑識の結果、盗まれた拳銃によるものと判明。被害者の足取りを追うなか、怪我をした山岳救助隊の小室を見舞った道原は、「信濃富士」と呼ばれる有明山の墜落事故に不審な点があると聞かされる。長篇推理。

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  • 色の道教えます(電子復刻版)
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    老中の書面を携えて無刻飛脚が勢州薦野藩へ走った。東海道五十三次を六十時間で繋ぐという無刻。その二人組の一人が江戸娘お衿(きん)、晒木綿で胸を締め上げ男装したお侠(きゃん)の姿を一目見ようと評判を呼んだ。だが薦野へ飛んだお衿らを刺客が追った。書面は、藩主弱年のため世子なく、そのための閨房の秘策を伝授したものであったという。裏長屋の先生月瀬右馬允も一件に絡んでいるらしい……。痛快時代小説。

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  • 織田信長《合本》(電子復刻版)
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    尾張・那古野城主信秀の嫡子として戦国の世に生を享けた、古今独歩の英雄織田信長は、幼名を吉法師といい、その異様な衣裳と奇異な行動ゆえに、大うつけ殿と仇名された。十五歳にして梟雄斎藤道三の娘濃姫と祝言をあげ、父の死去により家督を相続したのは十八歳のときだった。守護斯波義統(しばよしむね)を討って清州城を手にした信長を襲った最初の試練は、京を目指し西上する今川義元の大軍であった。歴史大作。

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  • 情事の追跡者(電子復刻版)
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    製薬会社営業マン佐藤三郎のアパートに深夜のテレホンセックスを仕掛けてきた女が、通話中に何者かに殺された。女は銀行員で二億円もの使込みをしていた。そして女のメモから、佐藤名義で七千万円の預金があることを知って佐藤は驚く。横領と殺人の容疑者にされた佐藤は〃影の男〃を追って女の正体を探りはじめた。だが、ようやく真犯人の手がかりを掴んだ佐藤に巧妙に仕組まれた罠が待っていた。長篇小説。

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  • 情 事(電子復刻版)
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    「先生は和食オンリーで、お酒はウィスキー一本槍ですものね」鹿児島本線の特急グリーン車で話しかけてきた女は、一面識もないはずだが驚くほどぼくの好みに詳しい。富士子と名乗ったがどうも偽名くさい。なぜ偽名を? という疑問とともにその晩、彼女を抱いた。五日後、定宿のホテルに帰京してみると……(「知りすぎる女」)他、様々な女との情交を描く官能ミステリー傑作集。

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  • 消えない焔(上)(電子復刻版)
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    一九一五年、第一次世界大戦勃発後間もなく、ドイツ人のクララは、福岡の俘虜収容所にいる夫を追って来日した。一方、パン職人の水野為一は親を知らずに育ち、窃盗の前科があった。遊廓へ通ううち金繰りがつかなくなり、元知事の別荘に押し入ることを思い立つ。そこはクララが身を寄せている場所であった。忍び込んだ水野と鉢合わせたクララは揉み合いになり……。「暗い連動」他、犯罪の翳を抉る五篇を収録。

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  • 消えた蜜月(電子復刻版)
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    1巻550円 (税込)
    中央日報の社会部記者梶史郎は、、ハネムーンに旅だつ幼馴染の暁子を東京駅に見送りながら、不吉な予感を覚えていた。その予感は、2日後、事実となった。新郎が失踪し、やがて死体となって発見されたのだ。傷心の暁子のためにも、梶は真相発見につとめるが、事件は次から次へと意外な展開をとげてゆく。新聞記者もので独自の境地を拓いた著者が、人間心理の矛盾と葛藤を鋭く抉る。

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  • 昭和天皇に背いた伏見宮元帥(電子復刻版)
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    国際的な見識をもっていたはずの海軍が、不見識も甚だしい太平洋戦争に突入し、しかも、戦前には予想もしなかったほどの大敗を喫したその原因はなにか。対英米不戦を主張する条約派と戦争も辞さない艦隊派、この二派の確執を軸に、従来、海軍出身者らがタブーとして口を閉ざしてきた東郷平八郎、伏見宮博恭両元帥の犯した過誤を究明して、日本海軍終焉のダイナミクスを描破した戦記ノンフィクション意欲作。

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  • 小説 日米保険ビックバン(電子復刻版)
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    日本の生命保険の誕生は、明治十四年に始まる。国民生命はそのうち三番目の保険会社として明治二十二年に創業。その後順調に成長、敗戦の大打撃を受けるまで、危機にみまわれることはなかった。国民生命の復活の原動力となったのが、セールスレディである。保険のセールスレディを巡って撒かれた『生保レディ残酷物語』という本の裏に蠢く米国の影。保険をめぐるビッグバンの勝者は誰か? 緊急書下し。

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  • 小京都殺人水脈(電子復刻版)
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    イベント屋久慈克彦は、孤高の陶芸家篠原笙山に南部デパートの秘蔵展への出品を依頼するため飛騨高山へ向かった。だが、高山のホテルでベッドで彼を待っていたのは、東京駅で別れたはずの恋人・片山慶子の変死体であった!? なぜ? どうして一番早い列車に乗った克彦よりも早く? 謎を追い陶芸界の内実に迫る克彦に第二、第三の事件が――。全国の小京都を舞台に展開する長編トラベル・ミステリー傑作!

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  • 娼婦たちの天皇陛下(電子復刻版)
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    沖縄復帰後の変り様をその眼で確認するべくコザに居を移した著者は、訪れた娼婦の部屋に皇族の写真が掲げられているのを見、複雑な思いにかられる。返還批准反対デモで誤認逮捕され、留置されながらも、強硬な抗議をつづけた体験をベースにした名作『黒潮を見つめる母』などを収録。

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  • 女相場師(電子復刻版)
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    元ファッション・モデルの谷川千百里は池袋西口でバーを経営している。店には兜町関係者がよく集った。こんど儲けさせてやる――客が無造作に言った。初めて買わされた二つの銘柄で、千百里は儲けた。株なんて、こんなものかしら、と思った。そのうち、自分の買っている株に酔うようになった。一円でも値上りすると、強い響きが下半身に伝わって濡れてしまう――。独壇の株小説傑作選、表題作ほか五篇収録。

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  • 女人用心帖(上)(電子復刻版)
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    “女盗っ人”の風来坊・蜂太郎、今日も両国の雑踏で、武士に追われた若い女スリ・お蝶を助けたはいいが、荒れ寺に連れ込み、手籠めにして悦に入っている。その蜂太郎に奇妙な依頼人が現われた。一両やるから、さるお屋敷に忍び入り、奥方と密通しろというのだ。二つ返事で引受けはしたが、目隠しされ、駕籠で連れられて行った先に待ち受けていた事件は……。某藩お家騒動を舞台の痛快時代長篇。

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  • 女人狂乱 延命院事件(電子復刻版)
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    谷中延命院の住職・日潤の美男ぶりが江戸で評判になって八年。日潤は大奥の中臈・梅村と情を通じ、以来、寺院に日参する女たちは引きも切らず、夜毎、狂乱の痴態が繰り広げられていたのだ。見逃せなくなった寺社奉行・脇坂は密偵として奈江を放つが、奈江は自らも日潤の性技に溺れてしまう――。関係した女が数百人ともいわれ、十一代将軍家斉の治世を揺るがせたスキャンダルを、濃密な筆致で描いた官能絵巻。

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  • 女神たちの森(電子復刻版)
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    1巻605円 (税込)
    社内報を担当する戸田昌平は、会社陸上部のハイジャンプ女子選手・白坂ひろ子の密着取材を命じられる。この〈わが社のホープ〉は不器量で、色気にとぼしく、おまけに九州弁丸出しだったが、その躍動的な肉体美は昌平の心を強く捉えた。各種スポーツ分野に活躍する、健康美あふれるスポーツ・ウーマンをヒロインに、みずみずしい現代の若者群像を描いた異色連作集!

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  • 女囚犯歴簿(電子復刻版)
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    生まれながらの盗癖ゆえに人並の恋もできず、拘置所入りを繰り返すことに心の安逸を求める哀れな女。執拗な情夫(ヒモ)からのがれるため、堅固なアリバイをつくって男を殺すが、刑事に追いつめられたホステス……。ありふれた人生を夢見ていたのに、一転して犯罪者に堕ちてゆく女たち――その歪んだ環境と心理の哀れさを、“実際の女囚の犯歴を参考にして小説風に組み立てた”という藤本義一独特の語り口で描く異色作。

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  • 女実業家 「西陣おんな一代」改題(電子復刻版)
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    昭和三年、京都西陣で織り子の娘として生まれた越原千世は、病気の母の治療費のため、十三歳で雑貨商に嫁いだ。鈍重な夫と姑との辛い日々。母の死を機に家を出た千世は、母が世話になった機業店に身を寄せ、主の清造や住み込みの健二の暖かさに初めての幸せを感じた。終戦後、千世は請われて清造の息子の後妻となり、実業家として手腕を発揮し始める。不遇に耐え続けた女の流転の日々を描く傑作長篇。

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  • 女 侠(電子復刻版)
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    緋桜を肌に彫る、手本引きの女胴師お京。その技と艶姿は、並みいる客を魅了した。箱根で開帳された総長賭博でのこと。お京はある組の客分のイカサマを見破ったが、その当の男から、殺されたといわれるお京の実父が大阪に生存し、なんと同業の胴師を務めていると知らされた。やがて東海の名門一家の襲名披露の胴師に選ばれたお京は、そこで関西から招かれたという小柄な初老の胴師と対面した。任侠小説の臼眉。

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  • 春雨物語(電子復刻版)
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    叔父の死によって養家を出た孤児の倉林美津子は、銀座の一流画廊の社長蓮正寺藤右衛門に目をかけられ、その画廊に勤めるようになった。蓮正寺の薫陶を受け、自らもこの世界に生きる決意を固めた美津子だが、心の寂しさは癒せなかった。そのうち同じ店員の尾形正臣の孤独な横顔に強く惹かれる自分に気づきだす……。運命に翻弄される孤独な女の恋と性をあますところなく描きつくす長篇ロマン。

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  • 宿命の女(電子復刻版)
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    四十年前、美貌と天才を謳われながら、ヒトラーの愛人、“呪われた建築家”として歴史から抹殺されたジネット・マリス。彼女は不思議に関係者を魅了し、そして不幸を呼ぶという。ジネットの自画像“宿命の女”を入手、展覧会を企画した伊原は、しかし多額の借金のため暴力金融に追われ、やがて失踪、金融業の男も殺害された……。俊英の傑作長篇サスペンス・ロマン。

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  • 重役奮闘日誌(電子復刻版)
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    重役いうのもツライもんでっせ。いびられ、こき使われて三十年。大阪の商社の総務部長が肩書で、春闘に株主総会、ゴルフコンペまで、気ィの休まる暇もありません。エゴは上司に共通で、これにヒステリーまで加わると、下の者は堪まりません。念願の取締役の末席に就いて、二年首がつながったものの、その間に常務に昇格せんと会社に残れるかどうか……。ここだけの話、サラリーマン重役の本音、教えたげます。

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  • 獣たちの熱い眠り(電子復刻版)
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    プロテニスの花形プレーヤー三村浩司は一夜の情事のために抜きがたい陥穽にはまり込んだ。三千万円を脅迫され、選手資格は停止された。栄光の世界から泥濘の地獄へ――眼には眼を、歯には歯を、プロの恐喝組織を相手に復讐鬼と化した三村の凄絶な死闘が展開する。長崎から東京へ、ギブ・アップするわけにはいかない男の〃存在理由〃を賭けて戦う一匹狼を描破する勝目梓の長篇出世作!。

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  • 柔(上)(電子復刻版)
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    明治初めの東京。帝大生の矢野浩は、路上でもみあう深川芸者を助けようとしたが、逆に二人組の職人に足蹴にされる始末。通りかかった小柄な老僧が、いとも簡単に職人たちを投げとばしてしまった。名を愚庵和尚、手練の技は柔。圧倒された矢野は弟子入りを乞うが和尚は許さず、くいさがる矢野に女弟子・妙に相手をさせた。宙を舞うこと六度、悶絶した矢野は、やっと入門を許された。長篇柔道小説。

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  • 首位戦争(電子復刻版)
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    二輪車業界トップの恩田モータースとの乱売合戦で、ニッポン発動機は歴史的な敗北を喫し、屈辱的な謝罪まで負わされた。グループの総帥榊原の意を受けて、全社挙げての増産態勢を敷き、あと一歩まで恩田を追い詰めながら、圧倒的な底力を持つ恩田の大反撃に屈したのだった。だが、なぜ両者は、そこまで争わなければならなかったのか。宿怨の伏線は、榊原と恩田の若き日の邂逅にあった。企業長篇問題作。

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  • 社長ハンティング(電子復刻版)
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    五光百貨店のプリンスとまでいわれた榊原聡明常務は、社内政治に長けた奥谷猛専務に追い詰められていた。一度は、奥谷の社長就任を許した榊原であったが、百貨店の経営については自分の方が一枚も二枚も上手だという自負もある。そこに持ち上がったのが北山流通グループ総帥の北鋭司からの誘いだった。榊原は北山百貨店の副社長として迎えられ、敵陣より五光の奥谷の経営に挑戦する。長篇企業内幕小説。

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  • 赦されざる者の挽歌(電子復刻版)
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    黒瀬が伊奈と知り合ったのは、あるパチンコ屋でのことだった。黒瀬が暴力団員と知っても、伊奈の紳士的な態度は不変だった。その伊奈に、黒瀬はある犯罪計画をもちかけられ、結局計画にのったが、その犯罪現場での伊奈の阿修羅ぶりに黒瀬は驚倒した。――平穏な日常の中に抱きつづけてきた怨念を、ある日、大爆発させる男たちの群像! 「火の花壇」「沸点」「血の闇」「悲しい兵士」「白い闇」「姦計」「公開リンチ」「地獄の轍」「蹂躙」の9篇を収録。

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  • 捨て扶持社員(電子復刻版)
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    航空機売り込み合戦で、政治家、政府高官を買収して商戦に勝利をおさめた大商岩井は”黒い商社”としてマスコミの集中砲火を浴びた。その日の深夜、会社に立ち寄った大町圭右は、社員から「先生」と畏怖されている内山秋水を偶然にも目撃した。大町は内山の存在から、根津は他殺と推理し、密かに行動を起こす。書き下ろし企業長篇小説。  

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  • 失 脚(電子復刻版)
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    関西の老舗、大宝百貨店常務・塩尻は業績建て直しに多店舗化を促進、首都圏の量販店、十文字屋との提携にも意欲を持っていた。一方、量販廉売で擡頭したスーパー・ダイコーの大内社長も、十文字屋吸収を策謀、だが、ダイコーとの競合をさけたい塩尻が示唆した十文字屋切り捨ての譲歩策に、なぜか大内は賛意を示さなかった……。デパート対スーパーの市場争奪戦の中で、失脚してゆく男の悲惨を描く力作長篇。

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  • 時の旅(電子復刻版)
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    南アルプスの麓で、相続税に苦しむ佐竹恒春が自分の山に火を放ち失踪した。妻は首吊り自殺。十一歳の息子・樹里は、父を捜すと手紙を残し山に入った。いつか父に教えられた鹿の聖地“時の海”。そこに父がいる気がした。一方、樹里の捜索を開始した特別環境警備監の戸部新介は、豊かな自然の背後に巣くう巨大な政治の姿を目の当たりにする。無施策に自然を枯渇させてゆく国家に警鐘を打ち鳴らす迫真のハードロマン。

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  • 事件記者(電子復刻版)
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    タイムスの荒さん宛に手紙が届いた。差出人は服役囚の芝山某、添削指導を受けていた女流歌人・千々輪斉女が最近ガス自殺したと報道されているが、実は他殺だというのだ。荒さんはじめ警視庁詰めの記者たちが取材に走るが、既に芝山は仮出所しており、直後に殺人事件を起し行方知れず。さらに斉女の義弟で遺産相続人の啓二郎までも殺され謎は深まるばかり……。鎬を削りあう敏腕事件記者たちの活躍を描く。

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  • 紫陽花いろの朝に死す(電子復刻版)
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    千々岩家の家族関係は崩壊寸前だった。女性出入りの激しい父・夕起夫と、黙ってそれに耐える母・葉子。薬科大学に通う姉・加奈は、妻子ある男と愛人関係にあった。高校二年生の次女・美佐だけが、恋人・多久也との交際も順調で唯一まともな存在だった。しかし、近所で起こった殺人事件をきっかけに、かろうじてバランスのとれていた一家を“悪魔”がかき回し始める……。暗い宿命を描いた長篇傑作推理!

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  • 私本GHQ占領秘史(電子復刻版)
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    「わたしにとって、人生の重大事はみな、あの占領時代に発している」と著者は断じる。日本帝国の敗北、束の間の平和と自由と民主主義、そして混迷の時代。戦後の再生日本を演出したGHQは、同時に日本の陰の戦後史の主人公でもあった。冷戦構造下のGHQ内の暗闘を背景に、自らの戦後史を重ねて、戦後日本の社会を浮き彫りにする長篇エッセイ。

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  • 私は、ヒモです(電子復刻版)
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    男なら一度はやりたいヒモ稼業。でっかい体のくせに小心で、いつもにこにこ顔の洋介は、優子というパートナーを得てヒモ稼業に生きがいを見出したが……。表題作ほか、映画『男はつらいよ』の主人公フーテンの寅の原形となった安五郎こと安さんが登場する名作「庭にひともと白木蓮」などユーモア傑作六篇を収録。お人好しで誠意のかたまりのような六人の男たちの、どこかおかしな生き方を描く。

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  • 獅子は闇にて涙を流す(電子復刻版)
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    アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの波止場でQ紙の支局長蛍田の死体が発見された。その二日前、蛍田の妻緋沙子も何者かに誘拐されていた。Q紙の東京本社記者森村は、アメリカから帰国した鳴瀬特派員から、アマゾン上流に原爆製造の秘密基地があり、日本の黒い機関が絡んでいるとの情報を得る。その夜、二人は襲われ、鳴瀬は死んだ。事件の謎を追ってブエノス支局に森村は赴任する。長篇ミステリー。

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  • 死霊捜査線《死に神探偵むくろ帳》(電子復刻版)
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    無久路草平は即身仏や古墳の研究家として知られているが、ミイラや非業の死をとげた被害者の声を聞くことから、全国の警察の特殊コンサルタントをひきうける“死に神探偵”だ。奥只見のスキー場で、若い男女が猟銃でうたれ、とり出された女性の内臓が死体の側に並べてある凄惨な殺人現場に出くわした無久路は、死に際の残存意識を念写し、捜査の手を異界にまでのばす……。連作サスペンス。

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  • 死体が私を追いかける(電子復刻版)
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    ある財閥の一人娘で女子大生の真由子は、父の重要書類を持ち出して家出、ひょんなことからトラベル・ライターの卵・瓜生慎、元税務署員の日下部老人と道連れになった。大噴火の阿蘇から北海道の温泉地にむけて3人の旅が続くが、なぜか行く先々で正体不明の死体が続々と現われるのだ。死体の製造者に疑われた真由子は絶体絶命のピンチに追い込まれてしまったが……。人気抜群のアニメ脚本家が贈る青春推理。

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  • 支笏湖殺人事件(電子復刻版)
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    東京・新宿にある出版社の駐車場で管理人が殺害された。死体のそばには何故かインク瓶が残されていた。そして数日後、有力容疑者と目されていた同社の編集部員・高杉隆取材先の支笏湖で遺書を残して自殺した。夫の無実を信じる妻・貴子は上司の水田と私立探偵・尾高の協力を得て事件の謎に挑むが、三人の執念の捜査の前に完璧な物的証拠が立ちはだかって……。殺人犯の汚名を晴らす長篇復讐劇。

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  • 指宿・桜島殺人ライン(電子復刻版)
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    編集者の笹谷美緒は、幼馴染の堀美由樹から叔母の河合悦子が何かに怯えていると相談をうけた。恋人の黒江壮と共にマンションを訪ねた美緒たちは、悦子が何者かに襲われているのを目撃するが、彼女は否定する。同日、奥多摩で死体が発見。被害者は悦子の夫が副支配人をしている鹿児島西京ホテルの元社員。七年前、悦子が愛していた上司殺害の容疑をうけた者だった。二つの事件を結ぶ糸は!? 長篇本格推理。

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  • 始末屋卯三郎暗闇草紙(電子復刻版)
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    闇から闇へともめ事を始末する、幕府御家人・筧卯三郎――関口無心流柔術の達人で、人呼んで始末屋という。武士は権力に奢り、商人は金儲けにうつつを抜かす時世に厭気がさしながら、さりとて職人の真似事をするわけにもいかず、人間関係のごたごたに首を突っ込んでは収入を得る始末屋稼業、唐棧の着流しに一本差し、今日も江戸の町を行く……。人情の機微を鮮やかに描く時代推理。

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  • 四方吉捕物控1 後家ごろし(電子復刻版)
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    四方吉親分は、艶っぽいおとし姐さんと二人暮しだ。子分はおれ・富太郎一人。版下彫りで生活をまかなう貧乏所帯。池の端仲町の出合茶屋で年増女が絞れた。死体は素っ裸。脂の乗ったその秘所を仔細に検べるのは、これも貧乏医者の空庵先生。けど先生、ただの助平じゃない。時には驚くような手掛かりを見つけてくれるのだ(表題作)。捕物帳連作。『嗅ぎつける』『乱れ咲き』『えぐられた女』『後家ごろし』『みだらな紐』『堅いつぼみ』『不運な女房』の8篇を収録。

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  • 山本七平の武田信玄 乱世の帝王学(電子復刻版)
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    信玄は勇猛な戦国武将であっただけではない。中国の諸子百家、禅宗をはじめとする仏道の諸学派から漢詩、和歌、書、絵画まで学んだ教養人だった。彼はその該博な知識をもとに独特な組織論を展開し、類まれなる人心収攬の術をもって領国経営から人材登用を幅広く行う。その信玄の思想と行動は、家康に受け継がれるとともに現在も脈々と生きている。書下し“今に生きる信玄”に迫る山本史学の決定版。

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  • 山本七平の旧約聖書物語(電子復刻版)
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    「聖書は裏返して読めば非聖書である。なぜならそれは、人間がいかに『聖なる者』でないかを証明している書だから」(本書より)――「旧約聖書」では“聖なるもの”は神のみであり、登場人物は始祖アダム以来すべて欠点多き人間である。これらの弱い人間がイスラエルという一民族の生成・発展、そして亡国・再生の劇的歴史を通して、何を学んでいくか。旧約聖書は、人類が残した最も秀れた世界文学でもある。

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  • 山陰ドン行に死す(電子復刻版)
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    美しい風紋を描く鳥取の砂丘で少女の死体が発見された。旅行誌「鉄路」の取材で山陰本線のドン行「山陰」に乗ることになっていたトラベル・ライターの瓜生慎は、新妻真由子からの連絡で、その少女はひょっとして自分の妹かもしれないと知らされる。仰天した慎は、早速「山陰」に乗り込み、鳥取に向かったが豪雪のため倉吉でストップ。駅頭に停む慎の前に、色気たっぷりの芸者が……。長篇トラベル・ミステリ。

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  • 参謀本部の密使(電子復刻版)
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    1903年(明治三十六)、騎兵大尉仙石小一郎は、参謀次長田村怡与造(いよぞう)に特別諜報謀略将校として特別任務を命ぜられた。公使館付武官明石元二郎に極秘に文書を手渡すことの他に、シベリア鉄道の実態を調査することだった。また、諜報員梶村浩次は、白ロシア革命党員のフョードラと協力して情報を入手していく――。日露戦争前夜、ロシア革命の内情を描く、日本軍精鋭の諜報活動の実像に迫る会心作。

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  • 三陸鉄道 死神が宿る(電子復刻版)
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    トラベル・ライター瓜生慎と愛妻・真由子のおしどり探偵コンビが、またまた厄介な事件に巻きこまれた。原稿の締切が延びたのをいいことに、ふたりは廃止になったばかりの日中線を見に出かけたのだが、終着熱塩駅のがらんとした駅舎で背広姿の男の死体を発見してしまったのだ。ところが、現場検証に立ちあうと、死体は女性にすり替っているではないか。頭を悩ませる名探偵……。長篇トラベル・ミステリー。

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  • 三等管理職《総務課長奮闘日誌》(電子復刻版)
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    総合商社・伊藤物産大阪本社に勤める高山一平は総務課長に抜擢されて半年、主管者会議や重役会の準備で大忙し。しかも、上司のイビリで神経をすり減らす毎日。課長は三等管理職、部長は一等管理職、その隔たりは筆舌尽くしがたいのだ。同じ課長仲間と飲んでは上司のこきおろしに快気炎を上げるのだが、何とも虚しい。ゴルフコンペで上司の鼻を明かさんと、一平は特訓を開始するのだが……。長篇企業小説。

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  • 殺人連峰(電子復刻版)
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    北アルプス・横尾谷で女性の凍死体が発見された。通報を受けた長野県警豊科署の刑事・道原伝吉は被害者が持っていた一枚の写真に目を止めた。船体に書かれた「神通」の文字。道原は富山へと飛んだ。「神通」は富山市消防本部の消防艇と判明したが、そのそばでは水死体が発見されていた。しかもその死体が持っていたメモには横尾山荘の電話番号が書いてあった! 人情刑事の名推理。(『無明山脈』改題)

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  • 殺人者は夜明けに来る<上>(電子復刻版)
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    彼女が運んできたのは仕事の依頼だけではなかった。河原いずみ。正央銀行頭取・佐竹祐正の個人的な秘書だという。二日前、現金輸送車が襲われ積んでいた十三億円のうちなぜか三億だけが奪われた。しかもその三億は為替差益によって生じたもので佐竹個人の懐に入るはずだった。同時に佐竹の腹心・盛部も姿を消す。表沙汰にできないため一介の私立探偵に白羽の矢が立てられたのだ……。好評、志田司郎シリーズ。

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  • 殺人者は夜霧に棲む(電子復刻版)
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    元シナリオライターの比留間悟は現在翻訳を生業としている。妻とは別れたが、十七歳になる娘の由利とは月一回会っている。その由利にかつての仕事仲間だった映画監督の岡山から、由利の映画出演を申し込まれたが、娘と相談の上断った。そんなある日、突然由利が失踪する。同じ頃、岡山も音信不通となった。二人の失踪は無関係ではないと思い、捜索を始めた比留間の前に次々と意外な事実が……。傑作長篇推理。

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  • 殺人者の愛しい唇(電子復刻版)
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    芸大生の南川は、写真撮影のために行った大宝村湖畔で女の悲鳴と二発の銃声を聞く。その翌日、森の中で、野性的で妖精のような美少女、弓美と出会う。誘われるままに弓美の住むログハウスへ赴く南川。その頃、湖畔では弓美の母親の射殺体が発見されていた。そして第二の惨劇が……。やがて、三件の殺人容疑で逮捕された弓美に、検事の苛酷な追及が始まる。沈黙を破って語られた、最終公判での驚愕証言とは!~

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  • 殺人者が日本海を行く(電子復刻版)
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    トラベル・ライター瓜生慎と真由子は珍妙な新婚旅行を終えて、旅行誌「鉄路」の取材で奥黒部峡谷に向った。加悦鉄道に寄り道したあと、小浜線、北陸本線と乗り継いだ二人は、終点の富山駅でいわくありげな若いカップルが置き忘れていったポシェットを拾ったことから連続殺人事件にまき込まれる。慎と真由子が奥黒部の秘境でみせるメイ探偵ぶりやいかに?ミニ鉄道を乗り継ぐ著者会心のトラベル・ミステリー。

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  • 殺人群集(電子復刻版)
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    かつて学生運動に情熱を傾けた小林も、いまは酒、女、射撃、そしてヨットに溺れる毎日だった。そんな彼のもとに、某日、学生時代の女友達太田紅子と、大物政治家である彼女の父の秘書が訪れる。以前から彼女を恐喝していたボーイフレンドを殺害したといい、アリバイ工作を小林に依頼しにきたのだ、高額な謝礼とスリルに満ちた依頼に、再び小林の裡に情熱が蘇る。挫折した青春群像を描く著者の代表的長篇。

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  • 殺人株式会社(電子復刻版)
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    邪魔者は配下の「社員」を使って消す……海千山千の実業家・黒河は、例えば、保育園園長から高級外車を購入した際、その妻の美貌に狂い、自分の愛人を夫と関係させて、交換に女を手に入れ、とどのつまりは夫を殺害。一事が万事、相手の命と引き換え。不倫がばれれば夫を殺し、事業の競争者は次々に抹殺。だが「逆らうと殺される」との噂も立ち、破滅の日は意外に早く……。衝撃の異色犯罪ノベル。

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  • 裁判長のたくらみ(電子復刻版)
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    底冷えする京の冬の夜。カキツバタの群落で知られる大田の沢で若い男が射殺された。京都地方裁判所の裁判官河原崎秀治が、度々その男に脅迫され、思い余った末起こした犯行であった。事件の迷宮入りを狙った河原崎の計画は容疑者竹島省三の出現により大きく狂う。竹島は起訴され、あろうことか河原崎の主宰する法廷に引き出される。何としても無罪にしなければならない。不自然な裁判が始まった。法廷小説。

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  • 最高機密を奪え(電子復刻版)
    -
    一九四一年四月、ベルリンの国防軍最高司令部から最高機密が盗まれた。ドイツ軍のバルカン作戦終了後の新たな作戦計画書だ。特務機関員堺公平は、貴族と名乗るドイツ国防軍情報局大佐から秘密情報を得ていたが、貴族から緊急連絡が入った。10万スイスフランを持ってパリに来いという。指定されたホテルに着いた堺は、ソ連、英国の工作員と同席する。そこで奇妙な取引が行われた。機密文書をめぐるスパイ小説。

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  • 左 遷(電子復刻版)
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    あらゆるものを犠牲にし、その目的が実現したとき、残ったのは一枚の左遷辞令だった――サラリーマンにとって忠誠心(ロイヤリティ)というのは果して何なのか? 東洋通運開発課・杉本啓介は本社ビルの建設に命を賭けた。予期せぬ困難が相つぐ。オイルショックに苛烈な戦いを挑み、社内の派閥抗争の波に揉まれながら泡沫のごとく消えてゆく男の光と影を描く問題作。

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  • 黒の恋殺人(電子復刻版)
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    荒垣光伸は、東京・調布にある中小企業の二代目社長である。妻が創業者の娘で、その跡を継いだのだ。荒垣は中年の体力を維持するため妻の勧めで不承不承、毎晩三十分ほどジョギングをしている。そんなある夜、彼はジャガーに乗った女が男を轢くところを目撃した。男は虫の息だった。荒垣は車に同乗し、女に病院に運ぶよう指示した。だが、途中女の話を聞くうちに心の中で何かが蠢き始めた。長篇サスペンス。

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  • 黒い時刻表(電子復刻版)
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    東京駅終着の寝台特急“瀬戸”で若い全裸女性の死体が発見された。麻薬による中毒死で、しかも輪姦されていた。周囲には着衣もなく、なぜか遺留品の靴底に彼女自身を映したブルーフィルムが押しこまれている。東京公安室・海堂捜査班長は真相を追ってただちに四国へと飛んだが……。国鉄を舞台にして展開する数々の犯罪と、事件解明のためにあくなき追跡をつづける鉄道公安官シリーズ連作集!

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  • 黒い渦潮(電子復刻版)
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    四国霊場巡拝団の警備をしていた鉄道公安官の林が、鳴門海峡を渡る途中、何者かに撲殺された。部下の悲報をうけた海堂班長は急遽現地へ飛ぶが、折から警視庁の庄司部長刑事もサラ金業者射殺事件を追って徳島へ。はからずも2人はお遍路姿の巡拝団と行を共にすることになった。その参加者名簿には東京で射殺されたはずのサラ金業者の名前があった。そして更に巡拝団のなかから1人の男がひそかに姿を消した……。

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  • 航空作戦参謀 源田 実(電子復刻版)
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    昭和十六年二月、第一航空戦隊参謀源田実は、連合艦隊司令長官山本五十六の真珠湾攻撃構想を知らされた。奇想天外と花々しさを好み、「航空主兵・戦艦無用論」を唱える山本に共鳴する源田は作戦を立案。同年十二月、日本海軍の奇襲により、太平洋戦争の火蓋が切られた――。国運を賭す幾多の大作戦に際し、勝敗を左右する中核の航空参謀として、奇才を揮った源田実の実像を描く。(『花形参謀 源田実』改題)

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  • 紅い蜃気楼(電子復刻版)
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    冬木新三はポルノ作家。若い男女ロックとトミに美人局をしかけられて、二人を主役にひと芝居打とうと思いつく。二ヵ月後、看護婦にばけたトミが道玄坂耳山総合クリニックに現われた。狙いは、冬木がカモと目をつけた岡部卓郎。財界の大物で病院の出資者岡部堅治の三男坊だ。ある夜、トミは卓郎とベッドを共にして耳山院長に見つかるが、院長もトミの術中におちて、冬木の芝居もいよいよ見せ場へ。

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  • 江戸犯科帖(電子復刻版)
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    両国の路上で、微禄の御家人が町人を斬り殺した! 連れていた家来の顔を笑われての無礼討ちだという。侍にはおとがめがないばかりか、出世までするという話だ。侍の同僚であり美人画の絵師でもある田部源四郎は、この一件は巧妙に仕組まれた人殺しではないかと疑い始める。案の定、無礼討ちにあった町人と関係のありそうな人物が身近にいて……。「無礼討ち」「密通始末」「乗込み」「老賊の帰還」「心中ばなし」「新入り」の6篇を収録。

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  • 江戸妻お紺(電子復刻版)
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    お紺は松吉の女房だと思っている。が、世帯は別々だし、松吉には国元の伊勢に本当の女房がいる。商用で江戸に来ている間だけの亭主なのだ。お紺はそれを承知していた。嫉妬がないと言えば嘘になるが、器量でも、女の魅力でも自分のほうが上だ、との思いが心の支えになっていた。夜の営みにも十分に満足していた。ところが、最近になって、松吉の足がめっきり遠のいてきた。女の愛と情を描く傑作八篇を収録。

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  • 江戸悪人帖(電子復刻版)
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    日本橋の川っぷちで腕利きの浪人・大池が斬殺された。ついで情婦の芸者千代次ことおしのも刺されて傷を負う。大池は、おしのを譲ろうと話をもちかけ相当の金品を騙しとっていたようだ。岡っ引の卯之吉は人相見の青眼堂と共に大池殺しの下手人を突き止めようと、街の道場へ乗り込む。調べていくうち、おしのをひこうとした男たちが二人、謎の死を遂げていることを突き止めたが(「後れ毛の女」)。連作捕物帖。

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  • 江戸おんな坂(電子復刻版)
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    四谷塩町の老舗箪笥問屋・大野屋の内儀おつやは、暗闇坂で腹痛を覚えていたところ、若い男に送ってもらった。市村吉之助と名乗った男は、おつやを舞台に誘う。売れない芝居役者の言葉に、おつやはまだ自分が女として見られているという華やいだ気持を取り戻した。一度だけと、おつやは吉之助が出ている中村座へと足を運んだが……(「暗闇坂十三夜」)。女の哀歓と情艶がにじむ十一篇。(『江戸の女坂』改題)

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  • 公安調査官1  拳銃を磨く男(電子復刻版)
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    私は公安調査官、加下千里(かげちさと)。言うまでもなく仮の名だ。加下は影である。麻薬組織の捜査を始めたところ、思わぬことからニセ札偽造団のシッポをつかんだ。この半年あまり、米ドルのニセ札が出回り、一味の正体をつかめずにいたのだ。私はなんとか偽造団に潜り込むことに成功した。そして組織の女たちを巧みに操りながら、次々に密輸ルートをあばいていく……。長篇サスペンス。

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  • 光 堂(電子復刻版)
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    二十数年ぶりの新宿。五藤涼介は、そこで三千社文彦監督の幻の傑作と言われる映画『火雨』の上映会に出くわす。涼介は、かつてふとした出会いから三千社のアパートに引越した。一台のオート三輪で。車は東京の街なかを走っているのに、深い森の奥の径を、奥へ奥へと分け入って行くように見えた。異様な蔦や葛におおわれ、奇怪な巨木や蔓草がしげる――そう。あのオート三輪が、僕を妖怪の住む森へ運んで行った。

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  • 五右衛門処刑(電子復刻版)
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    三条河原の刑場で、油が煮えたつ大釜に投ぜられようとしているのは、大盗賊の石川五右衛門だった。高貴な女人との恋を得ようと内裏に忍び込み、彼女たちを辱めたもののうまくゆかず、失意にあった彼に、秀吉の暗殺とひきかえの任官話が持ちかけられた……。彼の胸中を知ってか知らずか、四人の男女が、いまそれぞれの思いを秘めて見つめていた。表題作他、己の価値観で生きる人々の時代短篇集。

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  • 孤独な彼らの恐しさ(電子復刻版)
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    三木秀彦は婚約者の姉・今日子に心魅かれていた。その今日子が、戦死したはずの従兄に偶然出会い、しかも彼女と離婚した男がかつて従兄の兵隊仲間だと知るや彼は「殺してやる」と叫んだ。その呪いは、今日子たち姉妹が襲われるという形で現実となり、妹は即死、姉は重傷を負った。婚約者の死で、三木は今日子と結ばれるかもしれないとひそかに期待したのだが……。不毛の愛の孤独を描く長篇推理秀作。

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  • 孤独なる追跡(電子復刻版)
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    エリート中央官僚だった利根川四郎は、その職も妻も捨てた。部下の水原姫子が丸三興易常務を殺したことを信じなかったからだ。個人的な感情を彼女に持っていたわけではない。彼女を首にしようという処理に反発しただけだ。失踪した彼女を探す旅に出た彼につきまとう男、別居中の妻の不倫の行状が謎をはらんで迫る。生きることの意味を見いだすための追跡。男のロマンを謳うサスペンス巨篇。

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  • 孤剣二十六万石(上)(電子復刻版)
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    尾張大納言徳川光友の甥、松平雪丸は柳生兵庫から新陰流の極意をきわめた無双の剣士。その雪丸は越後高田藩二十六万石の養嗣縁組を断わり武者修行に旅立つが、道中、高田藩のお家騒動に巻き込まれ刺客に襲われる。高田藩では藩主の後嗣をめぐり派閥争いが激化、老臣小栗美作は大老酒井忠清に裁決を持ち込むべく奸策を用い江戸へ密使を送った――。史上有名な越後騒動を舞台に描く長篇剣豪小説。

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  • 現金狩り最終出口(電子復刻版)
    -
    完璧な手口で奪われた一億九千五百万の現金。八王子にある信用金庫の現金輸送車から強奪されたものだ。だが、運搬役の和田洋二は、待ち合わせた新宿駅東口の改札口に金を持ってこなかった。現金を隠しておいたコインロッカーの鍵を落として横取りされた、という。仲間の杉田、後藤は信じるはずがない。だが、鍵を拾い大金を手に入れたのは、小島昇というタクシー運転手だった。凄まじい死闘が始まった。

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  • 源三郎武辺帖(上)(電子復刻版)
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    三千石の直参・夏目源三郎は故あって巷の陋屋に起居し、昼は居眠り夜になると起き出すので“夜もすがら先生”と異名をとる。黒羽二重の着流しに月代(さかやき)をのばして一見浪人風だが、腰に下げた印籠は葵の御紋章つき。その印籠になぜか鈴を付けて歩いている。黒船騒ぎの世相を背景に、唐津藩の世継ぎ騒動と悪徳商人の奸計に挑む源三郎の痛快無比の活躍を描く長篇時代小説。

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  • 元禄太平記(前編)(電子復刻版)
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    元禄、五代将軍綱吉の治世、その寵を一身に集め出世の階段を駆けのぼった人物がいた。その名を柳沢保明。綱吉の寵童から大名、御側御用人、そして幕閣の最高権力者へと、その勢いは果てしがないように見え、保明の心に奢りの影が射し始めた。その頃、恒例の勅使参向で保明は勅使御馳走役に浅野内匠頭長矩を任じた。高家筆頭吉良上野介、保明、長矩と運命の糸は交わり、浅野家の悲劇は始まる。時代長篇。

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  • 元禄太平記(後編)(電子復刻版)
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    吉良上野介への復仇を胸に大石内蔵助は、亡君の弟大学による浅野家再典のため種々の要路を通じ工作を進めてきた。しかし、路の最後には必ず大老並に登りつめた柳沢保明改め吉保が存在し、すべてを握り潰し、あらゆる望みを絶っていった。血気にはやる同志をなだめながら、情勢を見守っていた内蔵助も大学の芸州浅野家お預けの決定に一縷の望みも絶たれ、ついに吉良家討入りの決定を下した! 時代長篇完結篇。

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  • 元禄四谷怪談(電子復刻版)
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    赤穂藩士神谷伊右衛門が同僚の妻と密通し、藩の公金を盗んで江戸へ逐電したのが元禄十二年秋。追捕の手を怯える日々を送るうちに、江戸城松の廊下の刃傷で、赤穂藩は消滅してしまった。安堵する伊右衛門に不安の影が忍び寄る。赤穂浪士復讐の噂だ。不安が悪事を呼んで、殺しを続ける伊右衛門の次の狙いは、我が手で殺した赤穂藩士四谷左門の娘・以和……爛熟の江戸に咲く毒の花。(「元禄十五年の亡霊」改題)

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  • 元禄葵秘聞(上)(電子復刻版)
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    僧・隆光の妄言から生類憐れみの令が出され、江戸にも退廃の影が落ちる五代将軍・綱吉の御代。柳生帯刀(たてわき)十七歳。武道指南役にして、市中安寧を託される監察も。夜毎、町人に変装して旗本の賭場に潜り込んでは情報の収集に当たる。綱吉の元御小姓が謀殺され、事件は幕閣中枢に巣くう側用人らに揉み消されてしまった。悪の根元は大奥か。即刻、帯刀は側妾の若菜を送り込み、大奥の耳目とした。時代長篇。

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  • 犬死にせしもの(電子復刻版)
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    昭和二十三年、宗重左衛門はビルマ戦線の戦友で同じ瀬戸内海に復員した鬼庄こと鬼松庄一と丸亀遊廓で再会。曳光弾の飛び交う中、敵兵の死体から金品を奪いながら生きのびてきた二人は、どうせ明日のない命を海賊稼業で燃やすことを誓った。そしてある日、襲った船の船底で脅える一人の女を重左衛門は攫った。彼女は夫の待つ大坂へ向う新婚の花嫁だった。戦争で傷ついた多くの人々に贈る力作。

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  • 犬 笛(電子復刻版)
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    犬笛――人には聞こえないが、犬に意志を伝達する時に吹く。が、秋津四郎の娘良子はその超音波を捉える聴覚を持っていた。ある冬の朝、愛犬鉄と散歩中、良子は交通事故で記憶を失い、数日後、誘拐された。鉄とともにあてのない良子探索に旅だつ秋津四郎、その父と娘を結ぶのはたった一つの犬笛だけだった……。父娘の骨肉の絆を謳って、映画・TVでも感動を呼んだ著者会心の冒険推理。

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  • 剣法秘伝(電子復刻版)
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    三代将軍家光の頃、江戸では親陰流、無明流が覇を競っていた。将軍家指南役、新陰流柳生但馬守宗矩は、無明流の声望高きを怖れ、無明流四天王の謀殺をはかった。三人までは仕留めたが、神月悪源太のみは残った。宗矩は更に刺客を放つが、ことごとく撃退される。ついに旅に出ていた嫡男十兵衛を呼び寄せ、無明流道場へと送り込んだ……(「殺人鬼」)。剣に命を賭けた男たちの生きざまを描く習作十篇収録。

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  • 剣光斜めに飛べば(電子復刻版)
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    新将軍の即位時に諸国査察を任務とする巡察使。だが泰平の続く中、贈賄・饗応に堕す彼らに代わって真正巡察使を名乗り悪を糾弾する紫右京之介。江戸の町医慶庵が失踪した。行方を探るうち、美濃岩村藩の家督相続をめぐるお家騒動に関わりがあると判明、右京之介は勇躍その渦中へと飛び込んだ。狂剣、魔剣が火花を散らす修羅場に一陣、血を呼ぶ剣風が吹きすさぶ。傑作時代長篇。

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