国内文学作品一覧
-
-
-
-
-
-源氏物語と足利将軍家に淵源を持つという華道流派「源氏流」。18世紀の江戸に出現して隆盛を誇った流派の軌跡のうちに、日本文化が源氏物語を受容した一つのあり方をみる。
-
4.5
-
-
-
-約一千年前に書かれたこの物語がなぜ人々を捉えるのか。その物語の魅力、紫式部の人物像などの謎を探って、しかも作品鑑賞の手引書を目ざすという希有な試みを両立させ、「源氏学の泰斗」と称されるにふさわしい名著。
-
-
-
4.4
-
4.7世界最古の大恋愛小説のストーリーを追いながら、個性あふれる王朝の女性たちのキャラクターを分析した、源氏物語の入門書。 1997年4月から6月の3カ月間、NHK教育テレビ「人間大学」で「源氏物語の女性たち」という番組を書籍化した作品です。この番組は寂聴さんが毎回、源氏物語ゆかりの地に出かけていき、語るという内容。作者の紫式部をはじめ、光源氏が最も愛した紫の上、男を虜にした魔性の女・夕顔、誇り高くインテリ女性・六条御息所、情熱的で官能的な朧月夜など、光源氏を取り巻く女たちをわかりやすく解説しています。 「紫式部は仏教に帰依してもなお物語を書きつづけたことで、救われていたのではないでしょうか。『源氏物語』の底には、女人成仏の悲願がかく流れているように私には思われてなりません」 といった具合に、寂聴さん独自の見解が満載です。
-
4.0千年にわたって読みつがれ、今なお人びとの心を揺さぶる『源氏物語』。その主人公、光源氏や女たちが見た平安の都の場景とは――。本書は五十四巻からなる長編のあらすじを丁寧に紹介しながら、ゆかりの寺社、庭園、風物を訪ね歩く。若き源氏が暮らした京都御所をはじめ、空蝉、夕顔、紫の上、玉鬘といった女たちとの逢瀬の場となった五条の宿、東山、北山、嵯峨野へ……。小路から大橋、河畔、山々に至るまで、京都の風光には『物語』の気配が溶け込んでいる。例えば、薄幸の美女、夕顔が住んでいたとされる下京区高辻通堺町下ルには、いまも「夕顔町」という地名が残っている。京都の人々が『物語』のなかの人物とはいえ、夕顔を哀れんで町名にしたり、墓をたてたりしたところに、この物語への愛情を感じる。なんども訪れたことのある京都も、『源氏物語』を読み返すことで歩き方が変わるに違いない。カラー口絵写真も添えながら、王朝絵巻が甦る源氏紀行の決定版である。
-
-
-
-
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『源氏物語』の源泉として、実在人物や当時の気象、内裏建築、梅花や琴(きん)という斬新な切り口で挑み、深く新しい読みを提唱。論を成すために徹底的に追求する姿勢が『承安五節絵』研究に、琴(きん)の実体験に基づいた音楽論に結実した。『源氏物語』を女性の生き方を探究した書と位置づけ、鎌倉時代初めの『無名草子』がいかにそれを継承したかを併せて論じ、『源氏物語』の成立以前、当時、以後と、長いスパンで、物語の本質と方法を明らかにしていく。
-
-
-
-時は平安中期、天皇家と一体化するため血の争いに明け暮れ、 権力の中枢を占める藤原氏。政権が道長に収斂されてゆくとき…… 不遇な中流貴族の娘はなぜ、世界屈指の物語を書くことができたのか。 多感な少女時代、早くして夫と死別、中宮の女房への抜擢、宮廷内の権謀術数、皇統の行方、物語に忍ばせた企み…… 複雑な心境が吐露される文献から紫式部の実像と平安文化のリアルを描く。 紫式部の何が、どうすごかったのか? 何を書こうとしたのか? 一千年も読み継がれている人気の秘密とは!? 「名前は知っているけれど、作品も大体見当がつくけれど」という人でも大丈夫! いま注目の日本古代文学研究者が語る、知っているようで知らない紫式部と『源氏物語』、教科書にはない面白さ!
-
-
-
3.0
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
4.2
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-「トイレ占い ノックにノッ句」の著者で、若手作家として乗りに乗っている著者の第二句集。著者は川柳作家にとどまらず、川柳と占いを融合させた「占柳作家」を目指す。 前著「トイレ占い」の次は、化学の元素記号と川柳を融合させるというユニークな試みで、自身のバースナンバー(誕生日数)を算出すれば、誰でも容易に「げんそ占い」ができる。冒頭には分かりやすい図解入りの「占い方」の解説があるから是非お試しを。 ビッグバン・タレスは水と言っていた(水素) 責任感持ってイヤなこともする(リチウム) 一円で一円硬貨造れない(アルミニウム) 働かず一か八かの勝負する(アルゴン) 白タクにお節介でも注意する(カルシウム) フラッシュに写ってた隠された謎(クリプトン) もう一度電子レンジであたためる(銀) 缶ミカン開けたらすぐに移し替え(スズ) お望みを叶えてやると見せかけて(タンタル) グイグイとペース二学期9月1日(プロトアクチニウム)
-
-「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」の書き出しで知られ、現代までの日本文学、芸術に大きな影響を与え続ける古典中の古典『平家物語』。人情小説、大衆小説の名手・尾崎士郎による現代語訳を新字新仮名遣いで読みやすく完全電子書籍化。 ■目次 第一巻 序詞(祇園精舎) 殿上の闇討 鱸 禿童 一門の栄華 妓王 二代の后 額打論 清水炎上 東宮立 殿下の乗合 鹿ヶ谷 鵜川の軍 願立 御輿振 内裏炎上 第二巻 座主流し 西光被斬 小松教訓 少将乞請 教訓 烽火 新大納言流罪 阿古屋の松 大納言死去 徳大寺の沙汰 山門滅亡 善光寺炎上 康頼祝詞 卒都婆流し 蘇武 第三巻 赦文 足摺 御産 公卿揃 大塔建立 頼豪 少将都帰り 有王 辻風 医師問答 無文の太刀 灯籠 金渡し 法印問答 大臣流罪 行隆の沙汰 法皇被流 城南離宮 第四巻 厳島御幸 還御 源氏そろえ 鼬の沙汰 信連合戦 高倉宮園城寺へ入御 競 山門への牒状 南都への牒状 南都返牒 大衆そろえ 橋合戦 宮の御最後 若宮御出家 通乗の沙汰 鵺 三井寺炎上 第五巻 都うつり 新都 月見 物怪 大庭が早馬 文覚の荒行 勧進帳 文覚被流 伊豆院宣 富士川 五節の沙汰 都がえり 奈良炎上 第六巻 新院崩御 葵前 小督 廻文 飛脚到来 入道死去 経の島 慈心房 祇園の女御 洲股合戦 嗄声 横田河原合戦 第七巻 北国下向 竹生島詣 火打合戦 願書 倶利迦羅落し 篠原合戦 実盛の最後 牒状 主上都落 維盛都落 忠度の都落 経正都落 一門都落 福原落 第八巻 山門御幸 宇佐行幸 緒環 太宰府落ち 征夷将軍の院宣 猫間 水島合戦 瀬尾の最後 室山合戦 鼓判官 法住寺合戦 第九巻 小朝拝 宇治川 河原合戦 木曽の最後 樋口被斬 六箇度合戦 三草勢揃え 三草合戦 老馬 一二の懸 二度の懸 坂落し 盛俊の最後 忠度の最後 重衡いけどり 敦盛の最後 浜軍 落足 小宰相 第十巻 首渡し 内裏の女房 院宣請文 戒文 海道下り 千手の前 横笛 高野 維盛の出家 熊野参詣 維盛入水 三日平氏 藤戸 第十一巻 逆櫓 勝浦合戦 大坂越 嗣信の最後 那須与一 弓流し 志度浦合戦 壇の浦合戦 先帝御入水 能登殿の最後 内侍所の都入 一門大路渡され 文の沙汰 副将被斬 腰越 大臣殿被斬 第十二巻 重衡被斬 大地震 平大納言被流 土佐房被斬 判官都落 六代 六代被斬 灌頂の巻 大原入 大原入御 大原御幸 解説
-
-
-
-
-
-
-
4.0
-
-
-
4.0戦後の郊外住宅地の開発は、そこにあった地域生活を大きく変容させ、平板で奥行きがない空間を作り出してきた。一方で、近年では郊外や街の何げない場所に過去の痕跡を探り、その土地の固有性に光を当てる「街歩き」や「聖地巡礼」が注目されてもいる。では、郊外という均質な空間に眠る固有性は、どうすれば掘り起こすことができるのだろうか。 多和田葉子や三浦しをん、北村薫が東京の郊外を舞台に描く小説を読み、その街を実際に訪れ、ありふれた風景のなかを1人でゆっくり歩く。そしてあらためて小説を読み、また街を歩く――。この実践を繰り返すことで、場所・時間・物語の交差点に浮かび上がる「土地の記憶」に光を当てる。 東京の縁を読むことと歩くことを通して、郊外に眠る戦争の残痕や失われた伝統、開発の記憶、人々の生活史をよみがえらせ、「均質な郊外」に別のリアリティーや可能性を浮上させる。
-
4.8書けないのは、才能のせいではない! 直感に頼らず、物語に必須の要素から書き始める、 天才以外は必読の「工学的」創作入門。 【6つの要素】 コンセプト/人物/テーマ/構成/シーンの展開/文体 売れる物語を書くために必要な6つの要素はこれだ! ストーリー創作に必要な部品と技術がすべて揃った最強の「まとめ」本。 作品を生み出すための最適な経路をデザインする=工学的メソッドの画期的創作入門書! 小説・ストーリー創作術の最良の入門書にして、最終決定版がついに邦訳!! 世の中にたくさんあふれている小説のハウツー本を読んでもうまく小説が書けないのはなぜなのでしょうか。ハウツー本を読むと「心を込めなさい」「人生の旅を描け」「テンポと文体を磨こう」などというアドバイスが書かれています。しかし私たちが欲しいのは、このような抽象的な助言ではなく、もっと具体的な方法や手順のはずです。 売れるストーリーには原則があります。つまりストーリー創作には工学的な面があるということです。まずストーリーの要素を知り、そのうえで設計図を描くことが何より大事なのです。ストーリーの設計を「形式的」と毛嫌いする人がいるかもしれません。しかし、形式的と思うからそう見えるのであり、ストーリー作りの原則や要素を意識することとは違います。 ストーリー創作に際して知るべきことは山ほどありますが、本書ではそれらを6つのカテゴリーに大別することで、謎めいたものの本質を明確に提示しています。つまり、それが「6つのコア要素」と呼ばれるものです。「6つのコア要素」にはストーリーに必要な部品や技術が全て揃っています。書き手として知るべきことを集め、包括的に秩序立ててストーリーを作ることができます。 「紹介するモデル(作家として成功するための6つのコア要素)は僕がまとめたが、基本は誰もが知っていることだ。いわば真理で、僕の発明ではない。だが、この本のような「まとめ」は他になかったはずだ。」と著者がいうように、これまで断片的に語られてきたストーリー創作の秘訣が、網羅的に「まとめ」られているため、小説入門者が最初に読む本として最適の一冊となっています。
-
4.0
-
-
-
-文学作品の作者とは何者であり、読者とは、また何者なのか。 〈作者〉と〈読者〉の相互作用としての〈書く〉ことと〈読む〉ことを捉え返すことを通じて、エクリチュール(文字表現)の文字の連なりのなかに埋もれた意味やイメージをたどる。近代文学研究の泰斗のデビュー作を増補して復刊。 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を呼び水にして、近代小説を築き上げた二葉亭四迷の『浮雲』や坪内逍遥『小説神髄』、森鴎外『舞姫』、夏目漱石『坊っちゃん』、さらには横光利一『蝿』、にいたるまでのさまざまな作品を、クリステヴァやボードリヤール、バルトらの文学論も援用しながら多元的で重層的に読み込み、近代日本文学の〈語りの構造〉を解明する記念碑的な論文集。
-
3.0
-
-
-
-
-
4.0
-
-「幸福とは何か」をテーマに、町工場で働く殿村数夫を中心に、それぞれの人間模様を描く。数夫はルーズで優柔不断な男。女房気取りで数夫の世話を焼く妹・踏子と、けんか別れしたエリートサラリーマンの兄・太一郎がいる。数夫はある日、交際中で結婚を迫られている倉田素子に、伊豆にいる父の見舞いに一緒に行ってほしいと頼まれる。そこには太一郎のかつての恋人で、数夫が過去に一度関係を持った、素子の姉・組子がいた。数夫は二人の間で心が揺れ動く。出演は竹脇無我、岸恵子、岸本加世子、中田喜子、津川雅彦、山崎努、笠智衆、藤田弓子、小鹿番ほか。演出・鴨下信一、浅生憲章ほか。向田邦子の単独執筆。全13回を掲載。昭和55(1980)年TBS系で放送。