小説作品一覧

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  • 仔羊たちの聖夜
    3.7
    クリスマスイヴの夜、一人の女がマンション最上階から転落死した。偶然、現場に遭遇した匠と高瀬。状況は自殺だが結婚式を控えた彼女に動機はなかった。ならば殺人か? 事件を調べる二人は五年前にも同じ場所での高校生の飛び降り自殺を知る。一年後、三たび事件が。今度は二人の親しい友人だった……。本格ミステリの醍醐味を味わえる傑作。
  • 白骨の語り部 作家六波羅一輝の推理
    3.6
    1~6巻754~880円 (税込)
    民話の郷・遠野の山奥で死後一年が経過した白骨死体が発見された。DNA鑑定の結果、遺体は旧家に暮らす美しき四姉妹の次女のものと判明するが、遺体発見の前日まで彼女は生きていた!? ミステリ作家・六波羅一輝が遠野の伝承を繙き、呪われた旧家をめぐる惨劇の真相に迫る! 作家・六波羅一輝シリーズ開幕。〈解説〉杉江松恋
  • スコッチ・ゲーム
    3.4
    高校三年の冬、学園の女子寮に戻った高瀬千帆は、ルームメイトで同性の恋人・恵の惨死を知る。容疑者は恵と噂があった教師・惟道。だが彼は「酒の瓶を持って河原へ向かう男を尾行していた」と奇妙なアリバイを主張。二日後、隣室の生徒が殺される。再び惟道は同じアリバイを。二年後、匠千暁が千帆の郷里で事件を鮮やかに解く本格ミステリ。
  • シャイロックの子供たち
    4.1
    「半沢直樹」シリーズのドラマ化で大ブレイクした著者が、「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る本作。とある銀行の支店で起きた現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪!? “叩き上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた傑作群像劇。
  • 庶民烈伝
    4.0
    庶民とは、ぶかっこうで食いしん坊、強情であわてもの……周囲を気遣って本音を言わずにいる母親のすがた(『おくま嘘歌』)、美しく滑稽な四姉妹の人生(『お燈明の姉妹』)ほか、烈しくも哀愁漂う庶民のすさまじい生き方を描いた連作短篇集
  • パパとムスメの7日間
    3.8
    いまどきの高校生・小梅と、冴えないサラリーマンのパパ。ある日突然、二人の人格が入れ替わってしまったら? 「いつまで、こんなことが続くのだろう。(中略)あたしたちは二人揃って鏡に向かってお祈りした。明日の朝、目が覚めたら、お互いが元に戻っていますように」。ドキドキの青春あり、ハラハラの会社員人生あり。ハートウォーミングな家族愛を描いた笑いと涙のノンストップ・エンターテインメント長編!
  • 解夏
    4.3
    病により除々に視力を失っていく男。その葛藤と愛する人との触れ合いを描く表題作「解夏」他、全4作品を収録。大ベストセラー「精霊流し」に続き、涙なくしては読めない感動の書き下ろし小説集。
  • 茶碗の中の宇宙
    -
    1巻880円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 四季折々の茶の楽しみと、茶碗の中に広がる世界。それは宇宙まで続いている。前作「教室の中の宇宙」の解決編。
  • 献心 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.7
    綾奈の死の真相を知る――決意した高城に長野が目撃者情報を持ち込む。十数年を経て得られた新しい証言。しかし会社員だというその男は一転証言を曖昧にした上で、弁護士を通じて抗議をしてくる強硬さだった。不可解な態度を不審に思いつつ、地道に当時の状況を洗い直す高城は、綾奈の同級生母子を追って一路東北へ向かう。長き旅の果て、高城が掴んだ真実とは? シリーズ、堂々完結!
  • 汚名刑事
    3.0
    1巻990円 (税込)
    拳銃捜査の闇を抉ったハードボイルド小説。 秘密部隊「銃器対策課登録作業員」。刑事課から抜擢された警視庁警部補の鎮目は、関西弁の拳銃密売人、謎の美女との駆け引きを通じ捜査方針に疑問を感じる。警察組織の罠にはまった鎮目は――。圧倒的なリアリティで描く新警察小説!  警察と銃器問題に精通した著者が、かつて警察庁に実在した「銃器対策課登録作業員」にまつわる事件を題材に、2年間の執筆・推敲を経て完成させた渾身の処女小説。これまで明らかにされていなかった、潜入捜査で銃器の摘発を行う秘密部隊の存在と、最後は警察庁の意向で組織から斬り捨てられてしまう悲しき「スパイ」の運命を綴る。 新しい、警察小説の旗手が誕生! 著者プロフィール 1959年2月16日、京都生まれ。ジャーナリスト。取材・執筆活動のほかに、テレビ等で銃器評論家として活躍中。映画や漫画の監修も手がける。著書に『銃社会ニッポン』(テレビ朝日出版)、『銃器犯罪』(現代書林)、『脳を食む虫』(マイクロマガジン社/小学館)などがある。
  • 歌集 トリサンナイタ
    5.0
    震災歌集として注目を集めている『トリサンナイタ』の〔普及版〕。受洗、妊娠、出産を経て、仙台で家族と共に平穏な日々を過ごしていた矢先に東日本大震災により被災。遠く宮崎に避難するまでを詠い上げた第4歌集。
  • 今生きるヴォーリズ精神
    -
    1巻1,210円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 生涯私有財産を持つことなく、建築やメンソレータムの仕事を通じて得られた収益を全て、伝道と社会に使ったヴォーリズ精神を学ぶ。
  • 鑑賞 日本の名句
    -
    明治以降の日本の名句を「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の季節に分けて収録。作品の背景や読みどころ、名句たるゆえんなどを記した鑑賞を付す。季節の移ろいにしたがって折々の名句を味わえる名句鑑賞本。
  • 鑑賞 日本の名歌
    3.0
    明治以降の日本の名歌を、「自然」「生活」「人生」「社会」「恋」などのテーマにわけて、作品の背景や作者紹介、鑑賞のポイントなどを詳しく紹介。好きなときに好きなところから読める名歌鑑賞本の決定版。
  • 会津八一の手紙
    -
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 会津八一の、学芸文人としての生き方について、学芸観、秋艸堂学規、努力観、教育者観、そして人生観にかかわる「手紙」の考察の五章と、高橋キイの生涯についての「再説」として、長年の著者の存念を最終的にまとめた。
  • 会津八一の史眼
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 教育者としての「人間主義」、美術史家としての「実物・文献一致主義」、俳人としての「匠風・技巧排除主義」、歌人としての「現代意識尊重主義」、そして、書家・書論家としての「実用性と芸術性の均衡尊重主義」、これら五つの理論的メカニズムこそが、会津八一の人生哲学の、姿を代えたモットーであった。
  • まるごと小説は面白い
    -
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この本は小説についての読み物。森鴎外の「身上話」、幸田露伴の名作「五重塔」、張赫宙の「ガルボウ」の異色作など8作品を小説の細部の味わいに留意しながら読む本。
  • シスターズ・ブラザーズ
    4.0
    粗野で狡賢い、冷血漢の兄・チャーリー。ふだんは心優しいけれど、キレると大変なことになる弟・イーライ。悪名とどろく凄腕の殺し屋シスターズ兄弟は、雇い主の“提督”に命じられるまま、ある山師を消しにカリフォルニアへと旅立つ――理由はよくわからぬまま。ゴールドラッシュに沸く狂乱のアメリカ西海岸、シスターズ兄弟は、この目も当てられないダメな旅路で、何に出遭い、何を得て、そして何か失うのか? 小説のあらゆる感情を投入し、世界の読書界に一大旋風を巻き起こした、総督文学賞など四冠制覇、ブッカー賞最終候補作!

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  • ライン河 : 流域の文学と文化
    -
    1巻1,870円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書はギリシア・ローマの古典や近現代のドイツ・フランス文学・文化を水先案内人に、この河を下る試みである。
  • とりかへばや、男と女
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    性が入れ替わった男女を描いた異色の王朝文学『とりかへばや物語』。かつて「淫猥」と評された物語には、「性の境界」をめぐる深いテーマが隠されていた。男らしさと女らしさ、自我とエロス、性変換と両性具有――深層心理学の立場からジェンダーと性愛の謎を解き明かすスリリングな評論。河合隼雄が遺した名著、選書版で登場。
  • リング
    4.1
    同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。――そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かにビデオが始まった……。恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。
  • バースデイ
    3.7
    リング事件発生の30年前、小劇団・飛翔に不思議な美しさを放つ新人女優がいた。山村貞子──。貞子を溺愛する劇団員の遠山は、彼女のこころを掴んだかにみえたが、そこには大きな落とし穴があった……リング事件ファイル0ともいうべき「レモンハート」、シリーズ中最も清楚な女性・高野舞の秘密を描いた「空に浮かぶ棺」、他1編を収録。“誕生”をモチーフに3部作以上の恐怖と感動を凝縮した、シリーズを結ぶエピソード集。
  • らせん
    3.9
    幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山竜司の解剖を担当した。冠動脈から正体不明の肉腫が発見され、遺体からはみ出た新聞紙に書かれた数字は、ある言葉を暗示していた。……「リング」とは? 死因を追う安藤が、ついに到達する真理。それは人類進化の扉か、破滅への階段なのか。史上かつてないストーリーと圧倒的リアリティで、今世紀最高のカルトホラーとしてセンセーションを巻き起こしたベストセラー。
  • ループ
    4.0
    医学生の馨にとって家族はかけがえのないものだった。しかし、父親と馨の恋人を始め、多くの人々が次々と新種のガンウィルスに侵され、世界は存亡の危機に立たされた。ウィルスはどこからやって来たのか? あるプロジェクトとの関連を知った馨は1人アメリカの砂漠を疾走するが……。『リング』『らせん』で提示された謎と世界の仕組み、人間の存在に深く迫るシリーズ完結編。
  • 氷平線
    4.0
    『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞した桜木紫乃のデビュー作品集! 真っ白に海が凍るオホーツク沿岸の町で静かに再会した男と女を描く『氷平線』。酪農の地を継ぐ者たちの悲しみと希望を、牧草匂う交歓の裏に映し出した『雪虫』(オール讀物新人賞受賞作)――。北海道の農村を覆う閉塞感と、そこに生きる男女の虚無的で乾いたセックスを鮮烈に描いた、読む者の魂を熱く震わせる全6篇を収録。桜木紫乃の原点はここにある。
  • いやしい鳥
    3.5
    1巻1,152円 (税込)
    『爪と目』で、第149回芥川賞を受賞した注目作家のデビュー短編集 文學界新人賞受賞作『いやしい鳥』を含む三作を収録 鳥に変身した男をめぐる惨劇を描いた文學界新人賞受賞作「いやしい鳥」、絶滅したはずの恐竜に母親を飲み込まれた女性の内面へ踏み込んだ「溶けない」、愛とヴァイオレンスが奇妙に同居する「胡蝶蘭」。奇想天外な発想と作風で魅了する三作品
  • ドロップ
    2.0
    1巻108円 (税込)
    『リング』『らせん』の恐怖が再び! トイレで読むホラー小説  水気の多い閉ざされた空間は、怖い話の舞台に合う。  狭い空間に籠った怨念が、水という媒体によって熟成され、伝播されやすくなるからだ。古井戸ほど怪談の舞台にうってつけのものはないのだが、近ごろはめったにこれを見ない。  古井戸ほどではないにしても、似たような条件を兼ね備えた空間は、いたるところにある。  そう、トイレだ。  映画化され、社会現象を起こした『リング』の著者・鈴木光司が贈る、最高に怖いホラー短編小説!  15点の挿し絵とともに、日本語版・英語版を同時収録。  本書を読めば、あなたはもう夜中にトイレに行くことは出来ない……。 ●鈴木光司(すずき・こうじ) 1957年、静岡県浜松市生まれ。慶応義塾大学文学部仏文科卒。1990年、『楽園』が日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞して作家デビュー。『リング』『らせん』『ループ』『バースディ』のシリーズが計800万部のベストセラーとなり、ハリウッドで映画化される。著作は世界20ヵ国語に翻訳され、欧米を中心に積極的に講演活動を行う。高校教師であった妻に代わり、二人の娘を育て上げた経験から、政府の諮問機関「少子化への対応を促進する国民会議」委員をつとめる。
  • ラノベのなかの現代日本 ポップ/ぼっち/ノスタルジア
    値引きあり
    3.3
    気がつくと、ラノベ出身作家がメジャーシーンで活躍していたり、作品がハリウッドで映画化されたり。日本文化にもじわじわと影響をもたらしている。その巨大で寡黙なラノベ作品群だが、読者層が限られているからこそ、内容の変容をたどっていくと、日本社会の変化が確実に刻み込まれている。その変化とはどのようなものなのか。注目の批評家が読み解く。(講談社現代新書)
  • 世紀末おとぎ話
    -
    1巻385円 (税込)
    けっしてお子様には読ませないでください!  鬼が島へと民族浄化に出かける「桃太郎」、マッチを擦らずにいると禁断症状が出る「マッチ売りの少女」、北の国から南の町へ亡命する「冷麺の音楽隊」、巡航ミサイルが若者に恩返し「敦賀女房」、窓際セクションでセクハラ三昧「北風と太陽」、アヒル離れした風格を持つ超エリート「すごいアヒルの子」、平気で臼をつく人たち「さるかに合戦」、みんなで不正に精を出す「大きなかぶ」、酸化することに意義がある「すっぱいぶどう」…。  世界で一番笑える、伝説のトンデモ童話集がついに復刊!  単行本から内容を大幅に加筆・修正し、さらに新作3本を加えての登場です。 ・敦賀女房 ・しきたりすずめ ・冷麺の音楽隊 ・アリとキリギリス ・アリとブルース・ウィリス ・笠親爺 ・ねずみの婿選び ・裸の大政 ・森は生きている ・北風と太陽 ・媚びとりじいさん ・大きなかぶ ・三枚のお札 ・桃太郎 ・圧縮版桃太郎 ・きこりと神様 ・かぐや姫 ・すっぱいぶどう ・すごいアヒルの子 ・さるかに合戦 ・ルンペルシュティルツ・アットマーク・ドットコム ・エンゲルスとグレーテル ・マッチ売りの少女 ・美女で野獣 ●植木不等式(うえき・ふとうしき) サラリーマン、大学客員研究員などを経てフリーランスのサイエンスライター(愉快な原稿の場合はお笑いサイエンスライター)。著書に『悲しきネクタイ-企業環境における会社員の生態学的および動物行動学的研究』(地人書館/日本経済新聞社)、『スピリチュアルワールド見聞記』(楽工社)、共著に『トンデモ本の世界』(洋泉社)、訳書に『イスラームと科学』(パルヴェーズ・フッドボーイ著、勁草書房)など。
  • あなたからの卒業
    -
    1巻385円 (税込)
    過去の恋愛の痛手から、誰かを愛することに臆病になっていた  秋野美海子、24歳。友達は次々にウエディングベルを鳴らす年頃というのに、今の私は結婚どころか、まだ恋すらしていない。高校時代の悪夢のような恋の終わりは、私を、ブラックホールに閉じこめたまま…。  そんな私の毎日に、突然飛び込んできた年下の雄太。そして、故郷でのお見合い話。  失った恋にピリオドを打つこと、恋をすること、そして結婚…。  揺れ動く微妙な想いを描いた純愛小説の名作が、大幅に加筆・修正されて電子書籍で復刊です。 ●井上香織(いのうえ・かおり) 東京都生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代には、シンガーソングライターとして、『めざめの刻に』などを発表。またラジオのパーソナリティー、他のアーティストへの作詞の提供も手がける。大学卒業後は、私立高校教師を経て著作活動を続ける。著書に『さよならの向こう側』(KKベストセラーズ)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)、『やさしい旋律』(スターツ出版)、『放課後』(講談社)、『25歳の辞表』(徳間書店)などがある。
  • 通りの向こう側 私鉄沿線恋物語
    -
    1巻385円 (税込)
    東京の街で生まれた「恋」をテーマにした短編小説集  都立大駅の近くある、オンボロアパート「駱駝館」に住む学生占い師と出会ってから、恋人と心が通わなくなる富豪令嬢の菜緒。豪華なマンション暮しを夢見るうちに、言葉巧みに金持ち老人から土地を手放させる「地上げギャル」になる理恵。都合のいい女から脱却を図ろうと、不倫の恋の相手の本心をただす隆子。  本書では、東京を網の目のように張りめぐらす私鉄沿線に生きる、女たちの恋とため息と希望の物語8編を収録。若い男女の多彩な青春恋物語を清新に描く。 ・通りの向こう側(東急東横線・都立大学駅) ・プールの縁にすわる人(東武伊勢崎線・東向島駅) ・犬が好き(京王井の頭線・永福町駅) ・夢喰い虫(西武池袋線・江古田駅) ・初詣に賭けて(京浜急行線・青物横丁駅) ・成城に住むまでは(小田急線・成城学園前駅) ・終電の発車ベル(営団地下鉄銀座線・銀座駅) ・花火が見たくて(京成金町線・柴又駅) ●神津カンナ(こうづ・かんな) 1958年、東京生まれ。作家、エッセイスト、コメンテーター。母は女優の中村メイコ、父は作曲家の神津善行。弟は画家の神津善之介。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、1977年3月、東洋英和女学院高等部を卒業。同年5月に渡米し、9月サラ・ローレンス・カレッジに入学、演劇を学ぶ。著書『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。その他、『美人女優』『パープル・ドリーム』『長女が読む本』『あなたの弱さは幸せの力になる』など著書多数。以後、執筆活動の他、テレビ・ラジオ出演、講演また、公的機関や民間団体の審議委員等も数多く務めて精力的に活動している。
  • 涙の天使にさよならを
    -
    1巻385円 (税込)
    一度も人を好きなったことのない、悪魔のような女の子 「妖精の姿をした800歳の魔女」  ある客は、わたしを、そう形容した。  わたしは3ヶ月前に高校を卒業したばかりの18歳。新宿丸井町のキャバクラ『ギャラクシー』のナンバー3。  源氏名はサクラで、本名は本条もえ。でも、東京で、わたしの本名を知っているのは、店長と、幼馴染の百太郎だけ。  基本、信じてもらえないけど、わたしは、まだ「恋」をしたことがない。キスらしきものはしたことはあるけど、男と寝たことは一度もない。誰かを好きになったこともないし、なりたいとも思わない。  でも、そんなわたしの心に引いた一線を踏み越えてくる客がいた。通称「プーさん」。ハーヴァード大学で人工知能の研究・開発に携わる心理学の助教授。38歳。  1本、200万円のドンペリ・プラチナを景品にして、わたしは彼と「賭け」をした。  彼の家庭を壊せたら、わたしの勝ち。壊せなかったらわたしの負け。  でも、その「賭け」には、タイムリミットがある。  なぜなら、わたしは、ある「秘密」を抱えていたから……。  悪魔のように男を惑わし、けれど、一度も人を好きなったことのない。そんな18歳のキャバ嬢の数奇な運命を描く、切なくも美しい、純潔のラブ・ストーリー。 ●鈴木剛介(すずき・ごうすけ) 1969年、東京都生まれ。上智大学文学部哲学科卒。外資系広告代理店、築地魚河岸、特別養護老人ホーム介護員、カナダの乗馬クラブの馬糞掃除人などを経て、専業作家に。著書に、『THEANSWER』(角川書店)、『自殺同盟軍』(角川書店)、『デブになってしまった男の話』(求龍堂)、『人はなぜ生きるのか、答えよ!』(河出書房新社)、『真理男』(角川書店)、『ラブゲーム~キャバ嬢・ミトの恋戦(こいいくさ)~』(魔法のiらんど)、『星空の家』(パブー)。
  • 潜む闇
    -
    1巻385円 (税込)
    この恐怖からは、死んでも逃れられない  あなたは霊の存在を信じますか?  心霊現象を見たことがありますか? 「見たくても見えない」という人もいれば、「見たくないのに見てしまった」という人もいます。  本書に収められている16の体験談。これらを信じるも信じないも、あなた次第です。しかし、この本に関わったがために、人生が狂ってしまった人間は、確かに存在します。  ……覚悟がなければ、この禁断の書を読んではいけません。 ・招く手 ・どこから音が? ・便利な案内 ・憧れの東京? ・彼はもう死んでいる ・百発百中 ・憑いてますよ ・ラブホにて ・雨の家 ・警備の友 ・机の花瓶 ・夏祭りのおもひで ・乗ってきたのは ・夢に出てくる顔 ・古い器 ・残された原稿 ●上之屋幸永(かみのや・ゆきなが) 1972年生まれ、千葉県出身。学生時代は江戸川乱歩にはじまり、菊池秀行、栗本薫の愛読者として、恐怖・猟奇ものに目覚める。その後、クトゥルフ神話に傾倒し、ホラー小説を乱読。大学時代はホラー映画ファンとしてマニアックな趣味に没頭。卒業後、広告代理店、出版社勤務を経てフリーライターに。携帯サイトにてホラー短編の執筆を開始。他に、ホラー映画評論なども行ないつつ、心霊実録などを収集。現在では、神話、民間伝承、など興味が広がっている。
  • 眠れぬ夜の怖い話
    -
    1巻385円 (税込)
    見てしまった人の恐怖体験をあなたに  心拍数が上がる、恐怖の心霊現象を徹底取材。  ふとしたきっかけで「見えてしまった」話が多く、案外、霊感などまったくなかった普通の人が多いようです。  しかし、その“きっかけ”が何なのかは、人それぞれ。  そう、例えばあなたにとってはこの電子書籍がきっかけである、という可能性も否定できないのです。  ……本書に収められた短編16本を読み終えた時、あなたが立っているのは、もはやこの世ではないかもしれません。 ・握りしめたその手 ・扉の向こう ・穴二つ ・常連客 ・DVDの記憶 ・本当の家族に ・パチンコ屋奇談 ・足に残ったアザ ・夢の中の憎しみ ・近づく影 ・消失 ・雨宿りの傘 ・手術室の前 ・壁の向こうに ・肝試し 仕込み編 ・肝試し 始末編 ●上之屋幸永(かみのや・ゆきなが) 1972年生まれ、千葉県出身。学生時代は江戸川乱歩にはじまり、菊池秀行、栗本薫の愛読者として、恐怖・猟奇ものに目覚める。その後、クトゥルフ神話に傾倒し、ホラー小説を乱読。大学時代はホラー映画ファンとしてマニアックな趣味に没頭。卒業後、広告代理店、出版社勤務を経てフリーライターに。携帯サイトにてホラー短編の執筆を開始。他に、ホラー映画評論なども行ないつつ、心霊実録などを収集。現在では、神話、民間伝承、など興味が広がっている。
  • 新折伏鬼の野望
    -
    1巻385円 (税込)
    暴走する宗教団体を見つめる、主人公の思いは…  そのあまりに過激な内容のために長らく絶版、古書店ではプレミア価格がついていた、幻の作品『折伏鬼(シャクブクキ)』。本書では、そこに収録されていた中篇「虚構の覇者」「会長の野望」を収録。 ・「虚構の覇者」  聖護道会が国立競技場で催す“新世紀の祭典”まで、あと一週間ほどだった。このセレモニー的要素の濃い大体育ショーに懸ける、会のとりわけ男女青年部の意気ごみには、まさに鬼気せまるものが感じられる。それは例年の体育祭とはちがう、ある思惑が働いているからだった……。 ・「会長の野望」  聖護道会の動静のなかでも、わたしは河田大介のそれに、執拗すぎるほどの関心を寄せて注目していた。というのは、わたしが脱会を決意するにいたった動機の大部分は、河田大介個人に対する不信の念で占められていたからで、それもただ単に不信の念というだけではかたづけることのできない底深いものであり、大げさに言えば河田を謗法者としてとらえていたのである……。  ある宗教団体に題材をしており、主な固有名詞は変名となっている(山口利三郎、多田皓聖、河田大介、石原敏夫、中島晃助、聖護道会、聖道新聞、暁出版、前進党、小説・生命哲学など)。  直木賞作家の自伝的青春小説。  また、巻末には、新たに執筆した著者入魂の「あとがき」が収録されており、こちらにも注目したい。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 折伏鬼
    4.0
    1巻385円 (税込)
    日本最大級の“あの”宗教団体の内幕を暴露!  むりやり連れていかれた新興宗教団体の集会で、壇上の会長は中学一年のわたしに「いつか信心することになる」と予言し、哄笑した。十年の後、まさにわたしは巨大な組織の中にいた。が、数年の激しい活動の末、わたしを捉えたのは大きな疑惑であった。傷つき絶望して、わたしはそこを去った……。  そのあまりに過激な内容のために長らく絶版、古書店ではプレミア価格がついていた、幻の作品『折伏鬼(シャクブクキ)』がついに電子書籍となって復刻!  本書では、ある宗教団体に題材をした中篇小説「折伏鬼」を収録。主な固有名詞は変名となっている(山口利三郎、多田皓聖、河田大介、石原敏夫、中島晃助、聖護道会、聖道新聞、暁出版、前進党、小説・生命哲学など)。  直木賞作家の自伝的青春小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 愛の天使アンジー
    -
    1巻385円 (税込)
    働く女の幸せってなによ?  OLの杏子29歳。製粉会社の開発部に就職して8年。仕事にはそれなりの自負がある。だけどこのまま独身のお局になるのはイヤだし、かといって腐れ縁の彼との結婚にも踏み切れない…。  30の大台を目の前に、こころは宙ぶらりん。意味不明の不安にかられ、わけもなく泣きたくなったり、もしかしてプチ鬱?  そんなある日、杏子の前に、オカマの天使があらわれた。  すべての悩める働く女たちに、救いあれ。  悩めるOLたちに贈る、抱腹絶倒の“愛の福音”小説です。 ●横森理香(よこもり・りか) 作家、エッセイスト。1963年5月19日山梨県生まれ。母は国語教師、父は美術教師。高校一年までを山梨県で過ごす。父の死後、母親の転勤にともない、高校二年からで東京三鷹・明星学園高等部に編入。多摩美術大学グラフィックデザイン科映像デザインコースに進む。在学中は、ビデオアートとインスタレーション、ビデオドラマ作り、ドラマの台本、映画評執筆などに熱中する。卒業後、映画評、美術・トレンドのコラムから執筆活動を開始。その後ニューヨークに2年滞在し、NYのカルチャー情報を日本の雑誌に寄稿する傍ら、小説を書き始める。帰国後は、女性誌『クレア』の突撃ルポライターとして、数多くの体験記事を手がけ話題になる。29歳の時に『ニューヨーク・ナイト・トリップ』で作家デビュー。1980年代東京を舞台にした『ぼぎちんバブル純愛物語』は、現代日本人の経済と愛、女性の自立をリアルに描いた小説として話題になり、文化庁の現代日本文学の翻訳・普及事業の、JLPPに選ばれ、『TOKYO TANGO』というタイトルで翻訳された。現在イギリス、アメリカで発売中、ドイツでも同書と『LOVE&EAT』が翻訳中である。『地味めしダイエット』『愛しの筋腫ちゃん』『横森式おしゃれマタニティ』などの、女性の生き方をテーマにしたエッセイも定評がある。
  • 死愁記
    5.0
    1巻495円 (税込)
    世界の薄皮を一枚剥げば、異形のものどもが蠢いている 「風邪ひくぞ。連れてってやるよ、家はどこ?」  私はいらついて少年の肩をゆすった。こっちも遭難しそうなのだ。  やっと小さな……紫色の唇が開いた。 「道に迷っちゃった……木下くん家へ行く途中だったの」 「君の家はどこ? 名前は?」  答える代わりに、少年はふり向いた。それまでの反応の鈍さからは想像もできない迅速な身のこなしだった。 「来る!」  短い叫びが私の耳に灼きついた。小さな身体は私のかたわらをすり抜け、通りの反対側へと水を跳ねとばしつつ走り去った。雨のせいでよく見えなかったが、横町でもあるらしい。  追いかけながら、異常だ、と思った。巻き込まれるのは真っ平だ。  私のやってきたのとは反対側の奥から、足音と人影が近づいてきた。(「雨の町」より)  現実の向こうに息づく怪異幻想の誘惑。怪奇SFホラーの第一人者が1年半にわたり「異形コレクションシリーズ」に書き下ろした10篇を、本人の解説と共に収録。 ・貢ぎもの ・雨の町 ・姉が教えてくれた ・断頭台? ・水の記憶 ・ちょっと奇妙な ・去り行く君に ・欠損 ・指ごこち ・踏み切り近くの無人駅に下りる子供たちと、老人 ●菊地秀行(きくち・ひでゆき) 1949年、千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者の傍ら同人誌に作品を発表し、1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。1985年、『魔界行』三部作が大ヒット、人気作家の座を不動のものとした。伝奇・幻想・バイオレンス小説の第一人者。著作は300冊を超える。
  • 黄昏人の王国
    -
    1巻495円 (税込)
    ノスタルジックに幻想的に、吸血鬼をメインテーマに描く  さつきが悲鳴を上げた。  葦の間から、何か、霧みたいな白い煙が立ち昇るや、勿然と、ひとりの娘の姿が現れたのである。  美人だった。  月みたいな女だ、とおれはぼんやり考えた。  白いワンピースを着ているのに、それが目立たない。肌の色が透き通るようなのだ。  それよりも何よりも、おれをすくませたのは、その娘の全身から漂う、ぞっとするような雰囲気だった。(「青い旅路」より)  伝奇バイオレンスの第一人者が描く、ノスタルジックで幻想的な、吸血鬼をメインテーマとする青春ホラー短篇集。 ・帰還 ・夏のうた ・夕映えの女 ・薔薇戦争 ・青い旅路 ・白い国から ・大海 ●菊地秀行(きくち・ひでゆき) 1949年、千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者の傍ら同人誌に作品を発表し、1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。1985年、『魔界行』三部作が大ヒット、人気作家の座を不動のものとした。伝奇・幻想・バイオレンス小説の第一人者。著作は300冊を超える。
  • 幽幻街
    -
    1巻495円 (税込)
    日常生活の隙間からしのびよる怪しい影  引いている。何かが、僕の身体を……後ろへ引き倒そうとしているのだ。  それは、ダッフルの裾にくっついていた。  顔を右へねじ向けて、眼を開けた。  真っ白い女の顔が見えた。眼ばかりが洞みたいに黒く、唇がひどく紅い。口紅じゃあない、あれは血だ。  女の人は白い着物を着ていた。同じ色の手が袖口からのびて、ダッフルの裾を掴んでいる。(「オータム・ラン」より)  怪奇小説の名手がおくる幻想ホラー短篇集。 ・黒丸 ・サラ金から参りました ・化粧(メイク) ・オータム・ラン ・安住氏への手紙 ・漬物ならぬ ・曲がり角 ・求婚者たち ・風の十文字 ・娘の正体 ●菊地秀行(きくち・ひでゆき) 1949年、千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者の傍ら同人誌に作品を発表し、1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。1985年、『魔界行』三部作が大ヒット、人気作家の座を不動のものとした。伝奇・幻想・バイオレンス小説の第一人者。著作は300冊を超える。
  • 悪業 小説・東京チャイニーズ
    -
    1巻495円 (税込)
    中国人犯罪が増加する「列島チャイナタウン化現象」をいかに捉えるか  日本で多発する凶悪犯罪。その背後に中国人犯罪組織が見えかくれする。  合法、違法含めて、30万人に達する在日中国人。よき隣人であるべき彼らに、何が起きているのか? 彼らは何を求めて日本にやって来て、なぜ凶悪犯罪を犯してしまうのか?  本書は、犯罪に走る在日中国人、その存在を浮き彫りにするノンフィクション・ノベルである。 ※この作品は事実に基づいていますが、登場する人物や団体などはフィクションであり、実在しません。 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。主な著書に、『東京チャイニーズ』(講談社)、『見えない隣人 ~小説・中国人犯罪~』(小学館)、『スネーク・シャドウ』(朝日新聞社)、『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街 ~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)などがある。
  • 羊群は地獄に堕ちる
    -
    1巻495円 (税込)
    選挙の裏で蠢く、聖護道会による謀略の数々! 「こんどの総選挙は前進党のヤマになるものなんだよ。なにがなんでもいまの議席を倍増しなければならない。倍増すれば広宣流布は倍も早くなる、と河田先生はおっしゃられたではないか。だからこそ、この戦いに参加し身を粉にすれば、大福運がつくんだろう。ケチくさいことはいうなよ」 「それはわかってますが……」  毎晩、仕事が終わると激烈な信心活動が待っていて、考える、などという時間はない。衆議院が解散になったのは、つい先日のことでも、小倉が信者になっている聖護道会は、もう半年も前から選挙態勢に突入している。気がついてみたら、信心活動は選挙活動に変わっていた。むろん、聖護道会を母胎とする前進党を応援するためのものだ。投票日が十二月二十七日と公示されてからは、それはまさに狂奔としか形容のないほど過酷なものになっている…。  実在する宗教団体をモデルにした『折伏鬼』関連作品、ついに復刊!  票集めに奔走する末端会員たちと、彼らを意のままに操る上層部。政教分離の原則を無視するかのような選挙戦とその舞台裏を暴いた異色長編小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 法城壊滅の日
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    1巻495円 (税込)
    聖護道会幹部たちの間で起きた醜い権力争いとは?  最大勢力を誇る某宗教団体の記念すべき大祭の夜、何者かによって仕掛けられた時限爆弾で、死傷者百数十名の大惨事が勃発した。所轄の静岡県警F署に設置された特捜本部は、ただちに捜査を開始、真相究明に一大捜査陣をしいた。  凄絶な内部抗争、敵対する宗教団体との軋轢、やがてそれは政治の世界にも波及していって…。  実在する宗教団体をモデルにした『折伏鬼』関連作品、ついに復刊!  人間の醜い権力欲と、復讐心の渦巻く新興宗教団体内部の相克を鋭くえぐった異色長編小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 青ざめた彷徨
    -
    1巻495円 (税込)
    脱会したはずの宗教団体の影におびえる青年は… 「きみは、岩下さんが自殺したことをどう思う?」 「信心が弱かったからよ。御本尊様を信じきれなかったからよ。その一語につきるわ」 「そこなんだよ、おれときみが決定的にちがうところは。もうきみとおれとは住む世界がちがうんだ」  青年は、聖護道会に卑劣なやり方に嫌気がさしていた。強要と変わらぬ金の集め方をしたことを恥じ、悔いた。やがて脱会した青年は、逃げるように東京を離れる。職を転々としながら、多くの人と出会い成長していった彼は、作家としての道を選択するが…。  実在する宗教団体をモデルにした『折伏鬼』関連作品、ついに復刊!  あの衝撃的な問題作『折伏鬼』のアナザーストーリーともいえる、著者の青春時代を告白した異色長編小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 汚れた偶像
    -
    1巻495円 (税込)
    あらゆる手段を使って金あつめに狂奔する聖護道会員 「まだ二百名近くも足らんじゃないか」  大瀬副部長は唇の端をゆがめた。弱者をいたぶる嗜虐のたのしみさえ感じられるゆがめ方だった。 「はっ、あと一日、死んだ気でがんばるつもりです」 「つもり、だと」  大瀬副部長は柔道選手のようなごっつい手で自分のひざ頭をたたいた。あぐらをかいているのは彼だけで、私たち総ブロック長はみな正座である。 「聖護道会に、つもり、などというあやふやなことばはないっ!」 「はっ、かならず百パーセント参加をなしとげます」  二日間で全国約三千ヵ所の受付所に数百万人の人間が流れていき、数百億円の金を落としていく。人間の数といい、金額といい、人あつめ金あつめの規模、手段といい、まさに空前絶後の行事があすからはじまろうとしていた…。(「大寄進」より)  実在する宗教団体をモデルにした『折伏鬼』関連作品、ついに復刊!  謀略が謀略をうむ伏魔殿を舞台に描いた三篇、「大寄進」「偶像の護衛者」「俗物教祖」を収録。そのほか、単行本『俗物教祖』のみに収録された「あとがき」を再録。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 奇想病院
    -
    1巻495円 (税込)
    未来の医療を予言(?)した医療系ショートショート  南百合ヶ丘クリニックの鷲峰先生の診察室には、問題を抱えた患者が次々と訪れてくる。高齢化社会の中で、あくまで元気な老人たち。不健康になりたがる女子高生たち。遺伝子に合わせたテーラーメイド治療薬。街頭でもできる寿命予測などなど…。  医学が進歩していけば、必ず起こるであろう医療の最前線を、医師でもある著者がユーモアたっぷりに描く。はたして将来の医学は、私たちの生活をどう変えていくのだろうか…? 2010年  カネ子は怒っている  異業種病院  八十八歳の約束  饒舌電脳患者  CM強化の時代  ギャンブル医療保険 2030年  今日の診断率、78.5%  優良健康管理者の悩み  成長するマシン  体にいい野菜  健康予測器  情報公開  口の中の情報  思い出し装置  思い通りの薬  気のせい病  声変わりの季節  医療事故防止装置  不健康ブーム  年齢改善薬  医者に必要なもの  ロボット介護犬  Dモード  癒しの公園  ツボシン  最適な薬  リモコン万能時代  究極の識別法  俺だけ細胞  なま一丁  骨董クリニック  疑惑内科  最強のワクチン  通販健康生活 2050年  高齢社会の青年健診  決定するのは誰だ  契約医療  究極の治療法  老人の楽園  頼みの翻訳機  よみがえる細胞  クレジット治療  白熱、医療ライブ  永遠の命  再生休日  コンタクト  最後の診療 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、著書多数。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • 二つの血の、大きな河
    -
    1巻495円 (税込)
    悪いのは日本人か中国人か  殺される日本人……。  日本人か中国人か、血を呪う残留孤児二世……。  福建マフィアと731部隊を結ぶ、殺人現場に残された“レモン”?  日中戦後史の、葬られた“血の回廊”を追う。  戦後日本が積み残してきた、俺たちの“罪なき罰”。 「なぜ、日本人は中国人犯罪者にこんなに無残に殺されねばならないのか?」  殺す側に論理があるなら、殺される側が負った宿命とは何かを追い求めたのが本書である。  深化する中国人犯罪をルポし続ける著者が挑む、渾身の“暴龍”小説。 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。 主な著書に、『東京チャイニーズ』(講談社)、『見えない隣人~小説・中国人犯罪~』(小学館)、『スネーク・シャドウ』(朝日新聞社)、『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)などがある。
  • 腐肉の処方箋
    -
    1巻495円 (税込)
    欲望が医療を破壊……その医者は信じられるのか?  医科大学入学をめぐり狂奔する人々。その最中、私立M医科大学の理事長が刺殺体として発見される。それは欲望が露出した氷山の一角だった。病院長夫人の行方不明、40年前の国立O大学入試問題漏洩事件…。11年前に死亡した恋人の死の真相を追う古閑も事件の渦中に巻き込まれていく。  複雑に絡む事件を解くカギは、一人の老人の副作用死だった。人の命を担うべき医師を育てる医科大学で何が起こったのか…?  美貌の副作用解析医・古閑志保梨が活躍するシリーズ第5弾にして完結編が登場!  現役医師が描き出す、本格医療サスペンス小説。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 脳漿溶解 (上)
    -
    1~2巻495円 (税込)
    薬の副作用で脳が溶けていく!?  桐内製薬副作用情報室に、衝撃的な副作用報告が三通届いた。  薬の服用により脳漿(のうしょう)が溶けている…!?  しかしその症状は、病院だけにとどまらず、普通の生活を送っている人々にもひそかに蔓延していた。その人々には薬の服用例はない。  死亡者たちに共通するものはなんなのか?  調査に乗り出した副作用解析医・古閑志保梨は深き闇に突き当たる。  美貌の副作用解析医・古閑志保梨が活躍するシリーズ第3弾、その上巻が登場!  現役医師が描き出す、本格医療サスペンス小説。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 悪魔の爪痕
    -
    1巻495円 (税込)
    連続猟奇殺人を呼び寄せた甘美な世界  見落とされた乳癌……それは連続猟奇殺人の序章。  副作用解析医・古閑志保梨のもとに、またしても副作用が疑われる症例が届く。  妊娠後期の妊婦の乳癌発症に、薬の投与が関係している可能性を示唆するものだった。しかし、それは本当に薬の投与が原因なのだろうか。  乳癌発症の本当の原因は? 連続猟奇殺人との関係は? そして「悪魔の爪」とは?  調査を始めた志保梨は、隠されていた女の哀しみに気がついて……。  美貌の副作用解析医・古閑志保梨が活躍するシリーズ第2弾!  現役医師が描き出す、本格医療サスペンス小説。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 透白の殺意
    -
    1巻495円 (税込)
    男女の愛憎が殺人の連鎖を引き起こす  桐内製薬本社副作用情報室。ファックスが一枚の副作用が疑われる死亡報告書を流し出した。それは本当に副作用が原因の死なのだろうか。それとも……。  一件の死亡報告は、人間の欲望と愛憎を赤裸々に晒し出していく序章に過ぎなかったのである。  真相はどこに? 犯人は? そしていつ始まったのか?  美貌の副作用解析医・古閑志保梨が活躍するシリーズ第1弾!  現役医師が描き出す、本格医療サスペンス小説。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 全身麻酔
    -
    1巻495円 (税込)
    全身麻酔中に覚醒した患者が聞いた言葉とは…?  国立O大学医学部付属病院。閉ざされた空間・手術室で一人の患者が執刀されていた。 「この患者は誰なんだっ?」  執刀医以下、その取り違えを知っているのは病院関係者たちのみ。全身麻酔の術中に覚醒してしまっていた患者を除いては……。  医療現場の闇と権力抗争、そして生と死の狭間にゆれる患者を、現役医師が描き出した衝撃の本格医療サスペンス。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 黄色い玩具の鳥
    -
    1巻495円 (税込)
    失踪した友人の妹、そして複雑に錯綜する男女の関係…  23年前の早朝、“私”は、ある友人の電話で起こされた。数日前に街で見かけた、友人の妹・礼子が失踪したという。母親の頼みで礼子を探し始めた私は、その追跡行の果てに礼子を見つける。しかし彼女は、ナイフで背中を刺されて死んでいる父親の横で、手首を切って倒れていたのだった…。  また、その前夜、私の大学時代の友人だった影山が新宿のアパートで殺されていた、というニュースが流れた。数日前に、私が街で見かけた礼子と一緒にいた男、それは間違いなく影山だった。一体、影山と礼子にはどんな関係が…?  影山の勤める建設会社は、礼子の父親が勤める「加藤建設」と、入札を巡って激しい闘いを繰り広げていた。加藤建設の創業社長は10年前に建設現場で事故死している。今は妻のまさ江がオーナー社長として君臨しているが、実権は専務の黒沢が握っているという。  私は、これらの事件になにか関連性がありそうな気がしてならなかった……。 ●十河 進(そごう・すすむ) 1951年、香川県生まれ。1975年に中央大学文学部文学科フランス文学専攻を卒業し、出版社に入社。広告写真誌『コマーシャルフォト』副編集長、カメラ誌『フォト・テクニック』編集長などを経て、現在は常務取締役。1999年からメールマガジン『日刊デジタルクリエイターズ』にコラム『映画と夜と音楽と…』を連載。それをまとめた『映画がなければ生きていけない1999‐2002』『映画がなければ生きていけない2003‐2006』(水曜社)によって第二十五回日本冒険小説協会特別賞『最優秀映画コラム賞』を受賞。2010年に『映画がなければ生きていけない2007‐2009』(水曜社)を刊行。
  • 太陽が溶けてゆく海
    -
    1巻495円 (税込)
    ネットで囁かれる、16年前に自殺したアイドルの死の真相とは!  専門誌出版社に勤める“私”は、ある日、世界的な企業である東京品川電機広報部長の神田に呼び出され、副社長の豊田と引き合わされる。神田から見せられたのは、16年前に自殺した早崎アンナの死の真相を巡る、ネット掲示板での応酬だった。そこには、早崎アンナの失恋相手が、当時、東京品川電機広報部で彼女の担当だった現部長・神田だと書かれていた。  かつて、写真誌編集部にいた私は、神田と組んで東京品川電機のCMタレントだった早崎アンナをグアムで撮影した。そのロケの2週間後にアンナが自殺したのだった。私にとっても、辛く悲しい、忘れられない事件である。  フリーペーパーの制作発注と引き替えに神田と豊田の依頼を受け、ネットの書き込みをした犯人を探るため、私は東京品川電機の社員を調べ始める。だが、そこには、次期社長の椅子を巡る派閥の熾烈な争いが……。 ●十河 進(そごう・すすむ) 1951年、香川県生まれ。1975年に中央大学文学部文学科フランス文学専攻を卒業し、出版社に入社。広告写真誌『コマーシャルフォト』副編集長、カメラ誌『フォト・テクニック』編集長などを経て、現在は常務取締役。1999年からメールマガジン『日刊デジタルクリエイターズ』にコラム『映画と夜と音楽と…』を連載。それをまとめた『映画がなければ生きていけない1999‐2002』『映画がなければ生きていけない2003‐2006』(水曜社)によって第二十五回日本冒険小説協会特別賞『最優秀映画コラム賞』を受賞。2010年に『映画がなければ生きていけない2007‐2009』(水曜社)を刊行。
  • 愚者の夜・賢者の朝
    -
    1巻495円 (税込)
    娘を喪った男が化粧品業界の闇を暴くセンチメンタル・ハードボイルド  アートディレクターの外村は、4年前の悲劇からまだ抜け出せず、苦悩していた。  4年前の渋谷で、トルエン中毒の少年が改造銃を乱射したことにより、愛娘を喪ったのだ。  ある日、外村は、娘とそっくりな手の専門モデル・佑子に出逢う。だが、撮影後に佑子を送った外村は車を降りたところで、謎の男たちに囲まれてしまう。  佑子の父親は、通販を中心に急成長した新興の化粧品会社の研究員だったが、会社の金と新製品のデータを持ったまま行方不明になっていた。その父親の消息を求めて、化粧品会社に雇われたリサーチ会社の男が、佑子を見張っていたのだ。  化粧品の広告にたずさわってきた外村は佑子の父親の調査を始めるが、そこで知ったのは自然素材の化粧品に大麻が使われているという事実だった。佑子の父親は、大麻研究者の資格を持ち、新製品を開発していたのだ……。 ●十河 進(そごう・すすむ) 1951年、香川県生まれ。1975年に中央大学文学部文学科フランス文学専攻を卒業し、出版社に入社。広告写真誌『コマーシャルフォト』副編集長、カメラ誌『フォト・テクニック』編集長などを経て、現在は常務取締役。1999年からメールマガジン『日刊デジタルクリエイターズ』にコラム『映画と夜と音楽と…』を連載。それをまとめた『映画がなければ生きていけない1999‐2002』『映画がなければ生きていけない2003‐2006』(水曜社)によって第二十五回日本冒険小説協会特別賞『最優秀映画コラム賞』を受賞。2010年に『映画がなければ生きていけない2007‐2009』(水曜社)を刊行。
  • 新黙示録 北辰の秘宝
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    1~7巻495円 (税込)
    黄金の埋蔵地をめぐって闇の死闘が始まる!  横浜と神戸で華僑の大物二人が殺され、時を同じくして平凡な主婦が二人蒸発した。  蒸発人の調査を依頼された弁護士・加西浩一は手がかりを求め、九州国東(くにさき)半島へ飛ぶ。  そこで加西は、秘宝探しのグループに出会い、謎の詩篇を見せられる。詩篇に隠されている国東の寺院を解明すると、一つの星座が浮かび上がり、黄金の埋蔵地がわかった。  その秘宝と華僑殺人、蒸発妻は一筋の糸でつながっていた……。  呪術を操る怪人・東王子善鬼、全身が毛に覆われた獣人・熊王など、登場するキャラクターも個性的。スケールの大きいエンターテインメント作品である。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 黄色い牙
    5.0
    1巻495円 (税込)
    第83回直木賞受賞作品  直木賞受賞の不朽の名作、待望のリニューアル。  家族の絆、人間と動物の熱い交流。失われた価値を求めて今、圧倒的な注目を集める話題作がついに電子書籍で復刊!  秋田山中で狩猟によって生活しているマタギの社会を迫真力に富んだ筆致で描いている。  マタギの頭領をシカリというが、主人公のシカリ・佐藤継憲の目を通して、近代化に向かう日本社会のなかでしだいに滅びに向かうマタギ社会の悲哀が伝わってくる。大自然と動物、動物と人間とのかかわりも巧みに描写されているが、とくに主人公と、その宿怨の敵である巨大なツキノワグマの鬼黒との決闘シーンは手に汗を握らせられる。  スケールの大きい動物小説として、文句なしの傑作。現代の乱脈な自然開発、環境汚染に警鐘を鳴らしている側面もあり、心おこしが叫ばれる今、再び脚光を浴びている。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • パープル・ドリーム
    -
    1巻495円 (税込)
    愛する人との出会いと別れ、夢、年を重ねることの悲しさ  面白いもので、年配の人が若い人を十把ひとからげに、「今どきの若いもんは」と言うのと同じように、若い者も、年寄りのことはみなひと括りにして見てしまうところがある。(中略)高齢化の波とともに、老人問題は今、日本でも、目にし耳にしない日はないほどの、重要な問題になっている。けれども、そうした問題を論じる時、私たちは十把ひとからげをできるだけ避ける気持ちを持たなければいけないと思う。私には私の顔があるように、人にはみな、その人だけの大切な人生があるのだ。当たり前のことだけれど、ついつい私たちはそのことを忘れてしまう。(「あとがき」より)  本書は、お年寄りをテーマに、あふれる想いをしっとりとした筆致で描くハートフルロマン。表題作ほか10編の短編小説を収録。 ・パープル・ドリーム ・旅は道づれ ・上野毛辛夷 ・戻り春 ・行かなかった道 ・コンビニパラダイス ・靴下の中 ・たかが犬… ・アンビリーバブル ・七年目の氷解 ●神津カンナ(こうづ・かんな) 1958年、東京生まれ。作家、エッセイスト、コメンテーター。母は女優の中村メイコ、父は作曲家の神津善行。弟は画家の神津善之介。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、1977年3月、東洋英和女学院高等部を卒業。同年5月に渡米し、9月サラ・ローレンス・カレッジに入学、演劇を学ぶ。著書『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。その他、『美人女優』『パープル・ドリーム』『長女が読む本』『あなたの弱さは幸せの力になる』など著書多数。以後、執筆活動の他、テレビ・ラジオ出演、講演また、公的機関や民間団体の審議委員等も数多く務めて精力的に活動している。
  • 次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
    3.9
    「どこかよくわからない場所で、何時かよくわからない真夜中に、ぼくは何度目かの失恋をした」─友人カップルのドライブツアーに、男二人がむりやり便乗。行き交う四人の思いを乗せて走る車の行先は?恋をめぐる、せつなくユーモラスな物語。「きょうのできごと」と並ぶ名作、待望の文庫化!

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  • 青空感傷ツアー
    3.7
    超美人でゴーマンま女ともだち音生<ネオ>と、彼女に言いなりな私。音生にひきずられるように、大阪→トルコ→四国→石垣島と続く、女二人の凸凹感傷旅行はどこへ行く?抱腹絶倒、やがてせつない旅の空。映画「きょうのできごと」原作者による、各紙誌で絶賛された、ウルトラ・キュートな話題作!

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  • ショートカット
    3.7
    人を思う気持ちはいつだって距離を越える。離れた場所や時間でも、会いたいと思えば会える。「だって、わたしはどこでも行けるから」─遠い隔たりを“ショートカット”する恋人たちのささやかな日常の奇跡を描いた、せつなく心に響く連作小説集。

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  • また会う日まで
    3.9
    高校の修学旅行の夜。鳴海くんとの間に感じた、恋とは違う、何か特別な感情……七年後、会社員になった有麻は、それを確かめるべく、東京に行くついでに、彼に会ってみようと思い立つ。はたして鳴海くんは、同じあの時間、何を感じていたのか?せつない一週間の東京観光を描くロングセラー!

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  • フルタイムライフ
    3.9
    この春、美大を出てOLになった喜多川春子。なれない仕事に奮闘する春子だが、会社が終わると相変わらず大学の友人とデザインを続けたり、男友達にふられたりの日々。ようやく仕事にもなれた頃、社内にリストラの噂がでて、周囲が変わり始める。一方、昼休みに時々会う正吉が気になり出した春子にも小さな心の変化が訪れて…新入社員の10ヶ月を描く傑作長編。

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  • ダチョウは軽車両に該当します
    3.6
    県民マラソン大会のコースを駆け抜けてくるのは「ダチョウだって?」――そして発見された焼死体。捕獲したダチョウと被害者とをつなぐものとは? キリン飼育員・桃くんにツンデレ女王・鴇先生、変態(?!)・服部くん、アイドル飼育員・七森さんら、楓ヶ丘動物園の怪しく愉快な面々が活躍する動物園ミステリー第2弾!
  • おみそれ社会
    3.5
    1巻649円 (税込)
    二号は一見本妻風、模範警官がギャング……。ひと皮むくと、なにがでてくるかわからない複雑な現代社会を鋭く描く表題作など全11編。
  • たくさんのタブー
    3.7
    1巻693円 (税込)
    幽霊にささやかれ、自分が自分でなくなって、あの世とこの世がつながった。日常生活の背後にひそむ異次元に誘うショートショート20編。
  • アイミタガイ
    3.6
    1巻733円 (税込)
    毎朝同じ電車の同じ車両に乗る会社員の澄人、合格確実だった中学に落ちてしまった敦俊、トラブルメーカーのホームヘルパー範子、カメラマンの娘を事故で亡くした元学芸員の優作、そして9歳の時の両親の離婚が傷になり結婚に踏み切れない梓。彼らはみんな、人生の迷子になっています。傍目には平穏に過ごしているように見えても、それぞれの理由があって扉を開くことができず、一歩踏み出すにも踏み出せず、じっと立ち止まっているのです。でも、見知らぬ人の思いが巡り巡って、硬く閉ざされた扉を小さく叩き、彼らは進むべき道をたどりはじめます。気づかないほどのふれあいが誰かの心をそっとゆらし、それぞれの人生を大きく動かしていくのです。「定刻の王」「ハートブレイク・ライダー」「幸福の果実」「夏の終わり」の4つの物語が最後の「蔓草」で一つになる。心に沁み入る連作長編小説。

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  • 赤朽葉家の伝説
    4.3
    「辺境の人」に置き去られた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たち、そして彼女らを取り巻く不思議な一族の姿を、比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。第60回日本推理作家協会賞受賞作。ようこそ、ビューティフル・ワールドへ。

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  • くだく うめく わらう 【小田実全集】
    -
    「人間の死は石膏の塊で、生は水の広がりだろう」。人の世の無常、はかなさを深い愛着をもって書き砕く「震災文学」。父の死から30年近くたって初めて書く父と息子の姿。ベトナム戦争の終りと母親の死。娘を伯母や従兄弟に会わせるために行った北朝鮮旅行。震災二年後、人工島の高層ビルに隣接する仮設住宅に住みながら花を植える老人と孤独死。地震から生き残っても、二重ローンや生活苦に喘ぐ被災者。自らの家族を描いた物語三つと、被災地における生者と死者の物語四つの短編集。
  • 書物奏鳴
    3.7
    蝶コレクターの龍崎はル・シャスールに、新種の蝶について書かれた『ニューギニアの動物界』を入手したいと依頼する。ル・シャスールは緑川守という少年を訪ね、守の亡き母が遺した『ニューギニアの動物界』を譲るようにお願いする。守は了承するが条件をつける。その条件とは、龍崎への復讐を意味するものだった――。その他、ド・ゴール暗殺計画、フリードリヒ大王の『七年戦争史』にまつわる謎などをル・シャスールが読み解く。
  • 開高 健 電子全集4 同人誌時代 同人誌『えんぴつ』とサントリー宣伝部『洋酒天国』の頃 1949~1958
    -
    同人誌『えんぴつ』の時代からサントリー宣伝部『洋酒天国』時代まで(1949~1958年)の小説・エッセイ・広告コピー。  1949年、大阪市立大学に進学した開高健は文芸部に入り、翌年1月『市大文芸』に〈印象生活〉を発表する。これが小説家・開高健の処女作である。直後に関西大学の学生だった谷沢永一と知り合い、同年3月谷沢主宰の同人誌『えんぴつ』に加入する。二ヵ月後、『えんぴつ』の合評会に出席した牧羊子と出会い、結ばれ、1952年7月に長女・道子が誕生する。53年に大学を卒業し、55年2月に育児に専念するために寿屋(現サントリー)を退職することになった牧羊子と入れ替わる形で同社に入社、宣伝部に配属になる。56年4月寿屋のPR誌『洋酒天国』の創刊と同時に編集発行人になり、芥川賞の受賞を機に退職する(58年5月)まで編集長として、またコピーライターとして特異な才能を発揮することになる。開高健の言葉を借りるならば“小さな説を書いて飯を食う”ようになる前に同人誌に発表された小説、青年期を振り返って書いたエッセイ、そして寿屋勤務時代に書いた広告コピーなどを多数収録。 【収録数】小説:16作 評論・エッセイ:105篇 付録:開高健×牧 羊子の結婚写真やサン・アドの部屋で撮った写真など9点 他 【ご注意】※この作品はカラー写真が含まれます。
  • 駄句だくさん
    3.0
    山藤章二宗匠率いる雑俳句会「駄句駄句会」の奇才・珍才たち。選りすぐった駄句また駄句に、お互いの辛口・甘口・大脱線批評を満載した傑作選!「名句秀句の本がいっぱい出てるけど、駄句ばかりを集めた本、てぇのがない。俳句本の棚に置いとけば、世の中にはボンヤリしたやつや変わり者、万引き少年なんかがいるから持ってゆくかもしれない」なんてぇ話から、この本は誕生したとか。
  • 教育者 會津八一論
    -
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 学芸文人 會津八一の真髄は教育者としての生活姿勢にあった。それを明らかにするべく、彼の早稲田中学校(旧制)教諭時代に焦点をしぼり、教え子の思い出の中から彼の教育者像に肉迫する。會津独特の教育者哲学に光を当てる。
  • 會津八一の学風 : ひとつの評伝
    -
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 運命的な出逢いに恵まれた増村朴斎・市島春城・坪内逍遙との交流、非運の境涯―「観音堂生活」―から学芸文人として再起した苦闘の人生、そして「学規四則」の命ずるところに誠実に従い、孤高にして独行、その晩節を見事に全うした會津八一の人間像に光を当てる。
  • 孤高の学匠 會津八一
    -
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は76年にわたる多彩な人生を写し出す“心の反射鏡”とも称すべき言行録42事例について考察・検証した評伝である。
  • 君のために今は回る
    3.2
    1巻1,463円 (税込)
    わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師……みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語――。
  • 随筆家 會津八一論
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 求道者會津八一と老子哲学。美術史と実物尊重の学風。唐招堤寺円柱を詠む秋艸道人の歌ごころ。坪内逍遥敬慕。濱田青陵追想。棟方志功論。安藤更生・大泉博一郎との師弟の絆。自然体で綴られた、その折々の ‘こころの独白録’に著者独自の考察を試みる。
  • 学匠 會津八一の生涯
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 学匠人生を教育者像と美術史家像との側面から考察し、併せて人生の師坪内逍遙との交流、心の支え高橋キイのこと、並びにその晩節の光彩へと、分析の視野を展開する全6章。
  • 文学者 會津八一論
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 俳人會津八朔郎として越後の文学的風土と数多の文人墨客との交流のなかで花開いた自画像は、やがて、彼の文学観、詩歌観、芸術観が渾然一体となり、自他共に認める歌人會津八一として豊かに実を結ぶのである―透徹した識見を蔵した著者の眼光は、會津八一の文学者像に鋭く迫る。
  • あなたにだけわかること
    3.6
    1巻1,562円 (税込)
    桐生駿と野田夏が出会ったのは5歳のとき。夏の父に恋した駿の母が、密会のため夏の家に通ったからだ。親同士の情事の間、それとは知らず階下で待っていた幼い二人は、やがて親たちの関係を知る。以来二人は、互いに「できれば思い出したくない相手」と感じながらも、なぜか人生の曲がり角ごとに出会ってしまう。まるで、互いの恋愛の証言者のように。男と女の「愛ではないけれど、愛よりもかけがえのない関係」を描く長編小説!
  • 鏡の中の愛 : 英語恋愛詩入門
    -
    1巻2,420円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は愛を主題とする英詩を解釈し、その全体像を明らかにするものである。初学者の英詩入門、また一般読者の教養、双方に有益なものとして本書はある。
  • 尾上柴舟・石川啄木
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 柴舟・薫園・夕暮・牧水に「近代短歌史上の正統派としての位相」を発見し、啄木の魅力を引き出す新しい短歌鑑賞の本。
  • オーローラ・リー
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「芸術は偉大なり。されど愛はさらに偉大なり」詩人の道を歩むオーローラ・リー。理想社会主義者のロムニーと紆余曲折を経て結ばれるまでの半生を通じて芸術と女性の問題を扱う長篇詩。
  • 小林秀雄論 : 精神史としての批評の究極
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 文芸評論家として確立した小林を、単に批評するのではなく、その思考の根底にあるものを冷静に分析。著者の慧眼で、類例をみない小林秀雄論を展開した渾身の一冊。
  • 貞子3D ──復活
    3.6
    茜が教える女子高では、見ると死ぬという「呪いの動画」の噂が広がっていた。遺体に手の形の痣が残された不審死が続くなか、ついに茜の生徒も不可解な死を遂げる。警察は自殺と判断するが、生徒の遺体にも同じ形の痣が残され、死の直前に見ていたサイトが、噂の「呪いの動画」だったことが判明する──。 かつて日本中を恐怖に陥れた、あの貞子がよみがえる! 逃れられない恐怖が襲う話題のホラー映画を完全ノベライズ。
  • 豆腐小僧その他
    3.7
    豆腐小僧とは、かつて江戸で大流行した間抜けな妖怪。豆富小僧が現代に現れての活躍を描いた小説「豆富小僧」と、京極氏によるオリジナル台本「狂言 豆腐小僧」「狂言 新・死に神」などを収録した、貴重な作品集!
  • 文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ
    3.9
    人を怖がらせられる立派な妖怪になりたい豆腐小僧は、滑稽達磨とともに武者修行の旅に出る。芝右衛門狸による〈妖怪総狸化計画〉。信玄の隠し金を狙う悪党(人間)たち。ゴタゴタに巻き込まれた小僧は……。
  • 文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし
    4.0
    豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪「豆腐小僧」。豆腐を落としたとき、ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか。「消えたくない」という強い思いを胸に旅に出た小僧が出会ったのは!?
  • プリズムの夏
    3.5
    「わたしはわたしをやめたい。もう消えてしまいたい」。ネットで見つけた、うつ病女性の日記。高3のぼくは、書いているのが片思いの相手・松下さんではないかと疑い始める。映画館で働く美しい彼女にそんな気配はないけど、証拠は積み重なる。死へ向かう、日記の女性が松下さんなら、ぼくは助けたい。どんなに苦しいことがあっても――。ひたむきな想いを描く青春小説。第15回小説すばる新人賞受賞作。
  • 姉の結婚
    3.6
    結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活のなかで生まれる意外な感想「家賃」。普通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目ざましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。
  • 妻の女友達
    3.8
    市役所の戸籍係をしている夫と美人ではないが清楚で控えめな妻。平和で波風の立たない人生をこよなく愛する夫婦の前に、突然現れた妻の学生時代の女友達。女流評論家として活躍するスキャンダラスな女の登場が平穏な家庭をいつのまにか破滅的状況に追い込んでいく…。推理作家協会賞受賞の表題作。ありふれた日常に潜む愛憎が殺意を纏ってあなたの背後に忍び寄る恐怖の瞬間。傑作サスペンス6編。
  • 人間失格
    4.0
    「恥の多い生涯を送ってきました」3枚の奇怪な写真と共に渡された睡眠薬中毒者の手記には、その陰惨な半生が克明に描かれていた。無邪気さを装って周囲をあざむいた少年時代。次々と女性と関わり、自殺未遂をくり返しながら薬物におぼれていくその姿。「人間失格」はまさに太宰治の自伝であり遺書であった。作品完成の1か月後、彼は自らの命を断つ。
  • 学校の怪談
    3.8
    夏休みを明日に控えた終業式の夜、取り壊しが決まり、立ち入り禁止の旧校舎に、一人の先生と数人の生徒が迷い込み、閉じ込められる! なぜか出られない校舎の中、トイレから聞こえるのは行方不明の女の子の声、追いかけてくるのは死んだはずの用務員さん……!? 子供たちの間で囁かれる恐ろしい噂話が、現実になって彼らを襲う! ある夏の夜に子供たちが経験する、謎と、恐怖と、友情の物語。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    3.9
    結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽(あすわ)。失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“ドリフターズ・リスト(やりたいことリスト)”の作成だった。自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流れていなかっただろうか。自分の心を見つめ直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。自らの気持ちに正直に生きたいと願う全ての人々におくる感動の物語。
  • 注文の多い料理店
    4.0
    ざわざわ鳴るススキの中に、「西洋料理店・山猫軒」がありました。都会から猟に来た二人の紳士が、入ってみると…表題作「注文の多い料理店」ほか13編収録。これを読んだあなたは、世界を構成している基準が揺らぎ、自分と他者の間がきしんだ時の痛み、恐れを感じながら、魅力的な賢治ワールドを発見するでしょう。「どなたもどうか、お入りください」
  • 年下の女友だち
    3.4
    有名イラストレーターの「私」のもとには、それぞれの秘密を抱えて今日も女たちが訪ねてくる……。容姿も性格も悪くないのに縁遠い、七美。美しい男しか愛せない、地方の大富豪の娘、かおり。三十過ぎても不倫から足を洗えない、こずえ。「私」のかつての夫とつきあっている葉子。幸せになりたい――。このシンプルな欲望に、“運命”という言葉を巧みに操ってつき進む女たちを描く、連作短編集。
  • 月曜日の水玉模様
    3.8
    いつもと同じ時間に来る電車、その同じ車両、同じつり革につかまり、一週間が始まるはずだった――。丸の内に勤めるOL・片桐陶子は、通勤電車の中でリサーチ会社調査員・萩と知り合う。やがて二人は、身近に起こる不思議な事件を解明する〈名探偵と助手〉というもう一つの顔を持つように……。謎解きを通して、ほろ苦くも愛しい「普通」の毎日の輝きを描く連作短編ミステリー。
  • スパイクス ランナー2
    3.7
    東部第一高校陸上部で五千メートルを走る加納碧李は、清都高校のランナー・三堂貢から挑発の言葉を投げかけられる。天才とまで謳われる貢が、なぜ碧李に? 本能で走ろうとする碧李と、レースを知り尽くした貢。二人が対峙したとき、その走りに化学反応が起きる――。反発しながら求め合う少年の肉体と感性が跳躍する、超人気シリーズ第二弾!
  • カーテンコール
    -
    1巻495円 (税込)
    最高の舞台をめざして……そして、初日の幕があがる  人気演出家・神野雄一郎に弟子入りした元新劇青年・梶原匠。  歩くギリシャ哲学とあだ名される理想主義者・梶原の成長を通して、商業演劇の内幕と裏方たちを描き出す。  舞台を愛するさまざまな人間と接するうちに、彼の中で何かが変わっていき、そして、最後は感動の“カーテンコール”へ……。 ・初日 ・衣装 ・幕間 ・裏方 ・代役 ・カーテンコール ●神津カンナ(こうづ・かんな) 1958年、東京生まれ。作家、エッセイスト、コメンテーター。母は女優の中村メイコ、父は作曲家の神津善行。弟は画家の神津善之介。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、1977年3月、東洋英和女学院高等部を卒業。同年5月に渡米し、9月サラ・ローレンス・カレッジに入学、演劇を学ぶ。著書『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。その他、『美人女優』『パープル・ドリーム』『長女が読む本』『あなたの弱さは幸せの力になる』など著書多数。以後、執筆活動の他、テレビ・ラジオ出演、講演また、公的機関や民間団体の審議委員等も数多く務めて精力的に活動している。
  • 美人女優
    -
    1巻495円 (税込)
    舞台の裏に見え隠れする愛と憎しみの人生模様  芝居は残酷で気まぐれなドンファン……。  自由、気ままに振る舞いながらも、人を魅了せずにはおかない大女優の愛と凄絶な孤独。色あせた栄光に生きる、往年の大スターがみせる女優魂。大部屋役者の意地。新人たちの夢と挫折。  華やかな楽屋のれんがならぶ舞台裏は、芝居の虚構と現実が交錯し、別のドラマを作りだす。  劇場の舞台事務所で働き始めた、大部屋女優の娘・圭子が知る、哀切な人間模様。 ・看板女優 ・大女優 ・大部屋役者 ・新進女優 ・美人女優 ・舞台女優 ・大根役者 ●神津カンナ(こうづ・かんな) 1958年、東京生まれ。作家、エッセイスト、コメンテーター。母は女優の中村メイコ、父は作曲家の神津善行。弟は画家の神津善之介。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、1977年3月、東洋英和女学院高等部を卒業。同年5月に渡米し、9月サラ・ローレンス・カレッジに入学、演劇を学ぶ。著書『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。その他、『美人女優』『パープル・ドリーム』『長女が読む本』『あなたの弱さは幸せの力になる』など著書多数。以後、執筆活動の他、テレビ・ラジオ出演、講演また、公的機関や民間団体の審議委員等も数多く務めて精力的に活動している。

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