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悪行を尽くしてきた男が、老いさらばえ傷つき、葬送地の草叢(くさむら)にうち棄てられていた。死を目前にした者と、死体から着物を剥(は)いで売るためにやってきた男が出会ったとき――。(表題作)。とある表具師(ひょうぐし)が語る、古びた一双の屏風絵をめぐる恐ろしくも切ない怪異譚(「墨円」)。磨き抜かれた文章が紡ぎ出す美しき夢幻の数々。書下ろし作品を含む12編を収録。
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Posted by ブクログ
もっと怖いホラー小説かと思っていたら、幻想的な描写のたくさんある、美しい短編集でした。読んでいてところどころ知らないこともたくさんあって、歴史はもちろん古い日本の風習にも造詣が深い作家さんなんだなあと。初めてですが、夏限定でなくこれからもちょっと読みたい気が…。
ホラーと言うより奇譚・怪談と言う感じ。江戸怪談の定型に則った、虐げられた女性の復讐譚である「左右衛門の夜」も面白いが、同じ定型でも、そこから微妙にずれて、そのずれがなんとも怖い「墨丸」「菊屋橋」辺りがいっそう印象に残る。
ホラー短篇集。ホラーでも古典の説話集を意識した作品が多い。【がりょうびんが】がモチーフになった『墨円』がおもしろかった。
江戸次代を中心に書かれた短編集。1編1編が短いからかそこまで加門さんの世界に入り浸る事は出来なかったものの、独特な怖いようで、妖しいようで、それでいて美しくもあるそんな感じがした。でもやっぱり短編だからかなんか私の好きな加門さんの世界はこんなもんじゃない!っとも思った作品でした。
ホラー短編集です。 12作品中 私が好きなのは 「左」 この話は 怖いというより 面白かったです。 何度も読みました。 左甚五郎 この人の名前を聞いたことがありますか? 宮大工の甚五郎 彼の作ったものは 命をもって動き出す・・・ しかし 作ってはいけないものも ありますね。 「菊屋橋」 これは 怖...続きを読むいです。 スゴークこわいです。 橋を渡ってする 占い いつの世も女の子達は 占いに夢中になってしまうんですね。 でも、占っていいことばかりじゃないよぉ〜。
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