海外小説 - 早川書房作品一覧

  • 謎の私掠船を追え
    -
    〈海の覇者トマス・キッド〉第8巻 英国とフランスが開戦! プリマス周辺の巡視任務についたキッドは狡猾な敵を追跡する! アミアンの和約がもたらした平穏も終焉を告げ、英仏は開戦した。キッドは馴染みのスループ艦ティーザー号の指揮を任され、プリマス周辺の巡視任務につく。やがてキッドは一隻の私掠船を発見するが、その船は沿岸の地形を知り尽くしていて逃げられてしまう。困難な巡視を続ける一方で、キッドはプリマス鎮守府司令長官ロックウッド提督の令嬢との恋を育んでいく。果たしてその恋の行方は? そして私掠船の意外な秘密とは? /掲出の書影は底本のものです
  • 新艦長、孤高の海路
    4.0
    〈海の覇者トマス・キッド・シリーズ〉第7巻。キッド、ついに艦長となる! 喜びと孤独を胸に、地中海へと乗り出すキッド。行く手には熾烈な戦闘と思わぬ運命が待ち受けていた! ついにキッドは海尉艦長に任命された。だが自らの指揮艦を持つ喜びも束の間、艦長の重責と孤独が彼にのしかかる。キッドは試行錯誤しながらも急送公文書の送達、索敵などの任務に全力を注ぎ、やがて待望の手柄を立てた。しかしその矢先、英仏両国の間でアミアンの和約が締結される。長期にわたる戦争の果てに訪れた平和が、キッドらにもたらすものは? 水兵から提督に昇りつめる男の物語はここに大きな転換点を迎える! /掲出の書影は底本のものです
  • ひまわりの森
    4.2
    見知らぬ少年を我が子と思いこみ、恐ろしい事件を引き起こした母親の心を蝕んでいたのは、戦争中の凄惨な経験だった……。心に深い傷を負って苦悩する母親と、彼女を抱えて懸命に生きる家族の姿を哀感をこめて描き、人気作家が新境地に挑んだ愛と祈りの感動作。/掲出の書影は底本のものです
  • レッドセル CIA特別分析室
    4.0
    中国が台湾の金門島に侵攻! 現役のCIA分析官が描く衝撃の冒険スパイ小説! 台湾で中国のスパイが逮捕される事件が勃発、中国は緊急会議を開く。そんな折、CIAの女性局員キーラは、9.11のような事態を防ぐために設立された局内の新たな部署レッドセルに配属される。だがその部署にはベテランが一人いるだけだった。やがて中国が台湾の金門島を占拠、米中が一触即発の状態になる中、キーラたちは中国が新兵器を開発した疑惑を抱く。実在するレッドセルの一員だった著者が放つ迫真の冒険スパイ小説。 /掲出の書影は底本のものです
  • 私の欲しいものリスト
    3.6
    フランスの田舎で手芸店を営むジョスリーヌの平凡な暮らしは、ある日宝くじを当てて一変する。私が本当に欲しいものは何だろう?人生に向き合う女性を描いたフランスのベストセラー。映画化決定 /掲出の書影は底本のものです
  • 母なる夜
    4.6
    第二次大戦中、ヒトラーの対米宣伝に携わった劇作家ハワード・キャンベルの真意とはなにか?   第二次大戦中、ヒトラーの擁護者として対米宣伝に携わった劇作家ハワード・W・キャンベル・ジュニア--はたして彼は、本当にアメリカの裏切り者だったのか? 鬼才ヴォネガットがたくまざるユーモアとシニカルなアイロニーに満ちたまなざしで、自伝の名を借りて描く、時代の趨勢に弄ばれた一人の知識人の内なる肖像。
  • ハバナの男
    4.0
    1958年、独裁者バティスタ治下のキューバ――冷戦下の諜報網が幾重にも交錯する中で、スパイに仕立てあげられた平凡なイギリス人ワーモルドの行く手には? 痛快無比の傑作スパイ・パロディ
  • ナポレオン艦隊追撃
    -
    〈海の覇者トマス・キッド〉 キッド、歴史的戦いで、フランス艦隊と相まみえる! ネルソン提督麾下の英艦隊は、圧倒的なナポレオン艦隊を討つべく地中海へと出航した! 戦列艦に乗り組み、手柄を立てようと意気ごむキッドの、機略縦横の活躍を描く。   ヨーロッパを席捲するナポレオンの次なる攻撃目標を突き止めろ。ネルソン提督指揮の下、地中海にイギリス海軍の偵察戦隊が派遣された。困難の末に、仏艦隊を発見した偵察戦隊は、数的に優位な敵に果敢なる攻撃を仕掛ける。キッドも、戦列艦テネイシャス号の海尉としてこの作戦に参加。彼はさらなる出世を夢に見、手柄を立ててネルソンに認められたいと強く願っていた……歴史的な海戦を背景に、海尉キッドの運命が動く。
  • 新任海尉、出港せよ
    4.0
    〈海の覇者トマス・キッド〉 赴く先は新天地北アメリカ。 最後任ながら戦列艦の海尉となったキッド。新たな環境にても、彼は次第に才覚を発揮していく……海軍士官キッド、新たな旅立ち。   昇進試験に受かって海尉となったキッドは、同じく海尉となった親友のレンジとともに戦列艦に乗り組み北アメリカへ赴いた。士官では艦内最後任のキッドだが、海軍士官としての自覚と臨機応変の才覚とを発揮しはじめ、フランス私掠船の拿捕に手柄をたてた。さらに草創期の合衆国海軍フリゲート艦に乗り組んでその実力を確認する任務を与えられるなど、次々と出現する試練を経て、キッドは一人前の海尉への道を歩み始める!
  • チャンピオンたちの朝食
    3.7
    不遇の生活を送るSF作家キルゴア・トラウトのもとに、ある日アート・フェスティバルの招待状が届いた。開催地はミッドランド・シティ。その地でトラウトは人生の一大転機をむかえることに……著者自筆の自由奔放なイラストがちりばめられ、絵と文章が一体となって不思議な魅力をもたらす、涙と笑いの傑作長篇
  • 青ひげ
    3.9
    元画家の秘密をめぐる物語を、巨匠がシニカルかつ温かく描いた感動長篇 わたしはラボー・カラベキアン。亡き妻の大邸宅に孤独に暮らす老人だ。かつては抽象表現派の画壇で活躍したこともあったが、才能に限界を感じて今では抽象画のコレクターに甘んじている。そんなある日、若くエネルギッシュな女性が現われ、わたしの人生も大きく変わることになった。彼女は、わたしが誰一人入らせない納屋にいったいどんな秘密があるのか、興味を示しだしたのだ……人類に奇跡を願い、奇才が贈る感動長篇
  • ガラパゴスの箱舟
    4.1
    一九八六年、経済恐慌と戦争と疫病で人類は滅亡の危機に瀕していた。折りしもエクアドル崩壊の直前、ガラパゴス諸島遊覧の客船バイア・デ・ダーウィン号が何人かの男女を乗せて海へ漂い出た。進化論で知られる諸島に漂着したわずかな生存者が、百万年を経て遂げた新たな進化とは? 鬼才が描く旧人類への挽歌。
  • 快速カッター発進
    4.5
    〈海の覇者トマス・キッド〉第3巻。難破でアルテミス号を失ったキッドたち乗組員は、カリブ海へ派遣された。ハリケーンで乗艦が廃艦となり、一行は離れ離れになってしまう。やがて仲間のレンジの機転が奏効し、キッドたちは機動力にすぐれた快速カッターへと配置転換された。水兵から下士官となった海の男キッドの冒険
  • 愛国の旗を掲げろ
    4.5
    1797年、イギリス海軍は未曾有の危機に見舞われた。テムズ河口にあるノアの泊地で、水兵たちが待遇改善を要求して蜂起したのだ。地中海での特別任務を終えて帰還したキッドは、水兵の叛乱と聞いて反発を感じる。だが、規律をもって彼らを統率する議長と話すうちにその理念に賛同し、やがて行動をともにすることに……イギリス海軍史上特筆すべき叛乱事件を題材に、准士官へと昇進したキッドの活躍を描くシリーズ第4巻!
  • 事件の核心
    4.5
    アフリカの西海岸にあるイギリス植民地――妻の不在中に、年若い未亡人を抱いたのは、結婚と同様、“憐れみ”の気持からか? 警察副署長をめぐる人間関係を通して、信仰とは何かを問う本格小説
  • 守備の極意(上)
    5.0
    ウェスティッシュ大学野球部の捕手マイク・シュウォーツは、痩せっぽちの高校生ヘンリーの守備練習に見とれていた。ますます強くなるコーチのノックを、この小柄な遊撃手は優美なグラブさばきで楽々と捕え、矢のような球を次々と一塁に送る。その一連の動きはまさに芸術品だった。「来年はどこの大学でプレーするんだ」と聞いた。「大学へは行かない」シュウォーツはにやりとした。「さて、そうかな」シュウォーツはようやく見つけたのだ。みずからの弱小チーム立て直しの切り札を―アメリカ文学界の新星が贈る、野球への愛にあふれる傑作小説。
  • 風雲の出帆
    4.2
    英国がフランス革命政府に宣戦布告した一七九三年。二十歳の青年トマス・キッドは英国海軍に強制徴募され、戦列艦デューク・ウイリアム号の乗員となった。海軍生活を通し、キッドは海の男として成長してゆくが……新たなヒーローによる波瀾に満ちた海洋冒険小説。
  • 蒼海に舵をとれ
    4.0
    水兵のトマス・キッドと仲間たちは、軽快で快速のフリゲート艦アルテミス号へと移乗した。新たな艦の生活に心昂ぶらせるキッドたちが赴いたのは、遥かな異郷アジアだった。一行は無事任務を達成し帰途についたが、思わぬ事態に針路変更を余儀なくされる・・後に海軍を上りつめる海の男キッドの冒険物語、第二巻
  • イエロー・バード
    3.5
    その春、戦争は自分らを殺そうとした。イラク、アル‐タファル。21歳の三年兵バートルは、18歳の初年兵マーフィーを無事に故郷に連れ帰ると約束していた。しかし、凄惨を極める戦闘を次々と経験していくうちに、二人は予期せぬ運命をたどることになる。イラクで戦うとはどういうことだったのか。元兵士が戦争に直面した若者たちの感情を、痛切に、瑞々しく描いたデビュー作。 兵士の鮮烈な成長譚でもあり、イラクの戦場で生き残ろうとする二人の青年の友情の物語でもあり、無垢の喪失と記憶の意味を語る哲学的な寓話でもある。並外れた作品だ。――ミチコ・カクタニ(《ニューヨーク・タイムズ》紙) 必読の書だ。イラク戦争をリアルに描いているからというだけではない。その不名誉と理解しがたい暴力から、弱々しくはあるが確かに生きている人間性の証を紡ぎだしているからだ。――《ガーディアン》紙
  • 兵士たちの肉体
    -
    アフガニスタンに派兵されたイタリアの若者たちの孤独、性、葛藤を瑞々しい筆致で描きながら、現代の矛盾に鋭く迫る二十一世紀の戦争小説。世界的ベストセラー『素数たちの孤独』著者の最新長篇。 灼熱の大地の真ん中、アフガニスタンの紛争地域に派兵されたイタリア軍の若き兵士たち。危険ではあるが、たった数カ月の任務のはずだった。故郷から逃げだしてきた者、ひとりぼっちの母親を残してきた者、妊娠した女を残してきた者、オンライン上の仮想恋人に依存する者……それぞれの事情を抱え、孤独を噛みしめ、性をもてあます彼らの中には、愛情と憎しみが芽生えつつあった。そして、ようやく任地に慣れてきた頃、その後の人生を大きく変えることになる、忘れえぬ出来事が起こった――。 砂漠への強行軍にのぞんだ若者たちは、何を見たのか? 世界的ベストセラー『素数たちの孤独』の著者が紡ぐ、21世紀の新しい戦争文学。
  • うたかたの日々
    4.1
    【映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」原作】純粋無垢、夢多き青年コランが出会った少女クロエは、肺の中に睡蓮が生長する奇病にかかっていた――パリの片隅で儚い青春の日々を送る若者たちの姿を、優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、現代で最も悲痛な恋愛小説。39年の短い生涯を駆け抜け、様々なジャンルで活躍した天才ヴィアンの代表作。
  • 権力と栄光
    4.0
    破戒しても司祭の聖職性は在るのか?──カトリック教会が追放された革命時のメキシコを舞台に、様々な波乱を巻き起こしながら明日なき逃亡をかさねる呑んだくれ司祭の運命を描く、著者の代表作!
  • 叔母との旅
    4.0
    閉鎖的なイギリスを離れ、開放的な風土を求めて旅に出た、ロマンティストの甥とリアリストの叔母──過去の生活に相通じるものを持たない二人の奇妙な旅を、笑いと幻想と冒険で綴る風刺劇!
  • ジェイルバード
    4.0
    ウォーターゲート事件の巻きぞえをくって囚人となったスターバックが回想する前世紀末の労働争議、サッコ=ヴァンゼッティ事件、世界大戦、赤狩り・・・・・・過去と現在が微妙に交錯しながら奏でられる八十年にわたる物語──現代アメリカ文学の巨匠が、人々への愛と怒りをこめて綴る〈新〉アメリカン・グラフィティ。
  • ディープゾーン
    3.5
    アフガニスタンに駐留するアメリカ軍に、新たな細菌による致死率の極めて高い感染症が広がった。その細菌は感染力が強く、あらゆる薬剤に耐性を持つ。すでに患者がアメリカ本土の病院に移送されており、感染爆発(パンデミツク)は目前だった。女性微生物学者のハリーは4人の精鋭とともに、特効薬の生成に必要な微生物を採取すべく、メキシコ南部の危険な巨大洞窟に入っていく。だが、次々と不測の事態が! 迫力の洞窟探検を描く冒険小説。
  • エイティ・デイズ・ブルー
    -
    バイオリニストのサマーは、ニューヨークの一流オーケストラに採用された。遂にキャリアが花開くかと思えた矢先、彼女はふたたび地下の性の世界に引き戻される……。〈エイティ・デイズ〉第二弾
  • メランコリイの妙薬
    4.7
    生まれながらの夢想家にして、怪異の耽美家、叙情溢れる感傷家にして、詩人。根強く圧倒的な人気を誇るブラッドベリの魅力を余すところなく紹介する傑作集。珠玉の二十二篇収録。
  • 喜劇役者
    4.0
    西インドのハイチ共和国を舞台に、元賭博師のホテル経営者を美しく官能的なその情婦、イギリス陸軍少佐を詐称する男などが織りなす愛と、冒険と、希望と、幻滅の、サスペンスあふれる物語!
  • ガブリエル (上)
    -
    さまざまな試練を乗り越え、大学院生のジュリアとガブリエル・エマースン教授の禁断の恋は成就した。ふたりはイタリアで官能的なバカンスを過ごし、愛を確かめ合うが、その幸せはつかの間のものにすぎなかった。大学に戻るとすぐに、同僚や元恋人がジュリアたちの仲を引き裂こうと待ちかまえていたのだった。迷える恋人たちはふたたび試練に直面する!
  • エイティ・デイズ・イエロー
    -
    男性とうまく付き合えないヴァイオリニストのサマーは、演奏に没頭することで欲求をごまかしてきた。だがある富豪との取引をきっかけに、心の奥底に眠る性への渇望に火がつき……。官能ロマンス
  • マリッジ・プロット
    -
    大学の卒業式の朝、ベッドに横たわるマデリン(英文学専攻)は騒々しく鳴り続ける玄関ブザーの音にびくりとなった。鳴らしているのは式を楽しみにやってきた両親だ。しかし彼女の髪は乱れに乱れ、ひどい二日酔いのせいで意識は朦朧。深酒をした理由なんて思い出したくもない。すべては恋愛のせいなのだ。それでもマデリンは立ち上がり、ドアへと向かう――こうしてはじまる恋愛喜劇。マデリンがミッチェル(宗教学専攻)とレナード(生物学、哲学専攻)と繰り広げるこじれた三角関係の行方は?
  • スタンブール特急
    4.0
    オステンドからイスタンブールまで――人生に悩み苦しむ多彩な人物たちを乗せてオリエント急行が走る! 映画的手法が駆使され、全篇スピーディな魅力あふれる著者初のエンタテインメント。
  • キャプテンと敵
    4.0
    バックギャモンの賭けに勝って少年ヴィクターを貰いうけたのは、キャプテンと呼ばれる稀代の詐欺師だった。キャプテンのあとについて、少年はロンドンから中米のパナマへと行くが・・・・・・そしてキングコングのような愛とは?
  • 二十一の短篇 新訳版
    3.3
    廃屋に住むじいさんを狙う少年ギャングのおかしくも残酷な企みを描く「廃物破壊者たち」。バーで拾った女と自分の故郷へ旅行にでかけた男の姿が切ない「無垢なるもの」など21の短篇を収録。若島正、田口俊樹、鴻巣友季子、越前敏弥ら当代一流の翻訳者たちが参加した電子書籍版
  • わたしが降らせた雪
    3.6
    十歳のジュディスは、小さな町に、信仰に篤い父とふたりで暮らしている。学校でいじめられるジュディスの心のよりどころは、自分の部屋に作った模型の世界、〈最も美しい土地〉だった。 ある日、ジュディスは〈最も美しい土地〉に雪を降らせた。次の日めざめると、窓の外は一面の銀世界だった。これは神の奇跡なのだろうか? しかし、それは数々の予想もしなかった災難をもたらして……。聡明で孤独な少女の闘いを繊細にあざやかに描き出したデビュー作。
  • ビューティフル・ディザスター (上)
    -
    剃り上げた頭に、タトゥーだらけの筋骨隆々の体。地下ファイトで無敵を誇り、一夜で捨てた女は数知れず……。大学に入学したばかりのアビーが出会ったのは絵に描いたようなワル、トラヴィス。ある秘密の過去を抱えたアビーはこの男とは恋に落ちないと心に決めるが、賭けに負けて一カ月間トラヴィスの部屋に住むことになってしまった! 型破りな二人の熱くクレイジー「友情」の行方は?
  • キホーテ神父
    -
    かの名高き騎士ドン・キホーテの末裔と称するキホーテ神父。世間知らずでお人よしの彼は、世間のうさ晴らしに、おんぼろ愛車ロシナンテを駆って、共産主義者の前町長サンチョとともにスペイン漫遊の旅に出るが・・・巨匠グリーンが放つ傑作長篇パロディ!
  • マリーゴールド・ホテルで会いましょう
    4.0
    ロンドンで医師をしているインド系のラヴィは、いとことともに新事業を立ち上げた。物価の安い故郷のバンガロールに高齢者ホームを作り、イギリスの引退者を送り込むのだ。馬の合わない下品な義理の父親も含めて……。やがて、宣伝につられた様々な男女が、彼らの新たな家となるマリーゴールド・ホテルに集まった。インドでの刺激的な新生活を期待して――
  • インフェルノ (上)
    4.5
    純真な女子大学院生ジュリアは、彼女をダンテ研究へと導いた教授と再会する。ミステリアスな教授に、彼女はどうしようもなく惹かれていくが……。禁断の恋の物語
  • 夜想曲集
    3.9
    ベネチアのサンマルコ広場を舞台に、流しのギタリストとアメリカのベテラン大物シンガーの奇妙な邂逅を描いた「老歌手」。芽の出ない天才中年サックス奏者が、図らずも一流ホテルの秘密階でセレブリティと共に過ごした数夜の顛末をユーモラスに回想する「夜想曲」を含む、書き下ろしの連作五篇を収録。人生の黄昏を、愛の終わりを、若き日の野心を、才能の神秘を、叶えられなかった夢を描く、著者初の短篇集。
  • 日の名残り
    4.2
    短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。
  • わたしたちが孤児だったころ
    3.9
    上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが……現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。

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