福田和代のレビュー一覧
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金融システム・リンカーの保守を担当するPM(プロジェクトマネージャー)の横田大志(よこただいし)は、夜中にオペレーターから電話を受け、リンカーシステムのダウンを告げられる。元々の原因は停電だというのだが、その時に発動するための無停電電源装置(UPS)が作動しなかったらしい。
著者の作品は何作か読んでいるため、ミステリの要素があるのかと思いきや、本作は完全なる仕事小説。金融システムがどういうものなのか、それがダウンするということがどれだけ大変なことなのか。そして問題解決能力はもちろんのこと、PMという仕事において、部下に対しての接し方や育て方に対する振る舞いがどれほど重要視されるか、どうい -
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ネタバレAIの講師が「この小説面白いからお勧めです」と言っていたのをきいて読んでみました。タイトルのディープフェイクはAI界隈でも問題になっていることで、でもAIの仕組みから考えるとこれを犯罪に利用するのは簡単だろうなと思って読み進めました。
正直、もう少しテクノロジーの詳細が語られるのかなと思っていたので、ごく普通の小説・展開であったことは少し残念でした。ありていに言うと、「SNSって怖いですよね」という警告以外に訴えかけてくるテーマがなかったかなという感想です。主人公と思われる鉄腕先生が家族と別れるという流れもそこまでいくものかなと感じがしたし、以前の教え子とホテルであったことにされて週刊誌 -
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ネタバレ【収録作品】「もうひとつある」 大崎 梢/「孤独の谷」 近藤 史恵/「扉を開けて」 篠田 真由美/「猫への遺言」 柴田 よしき/「キノコ煙突と港の絵」 永嶋 恵美/「十年日記」 新津 きよみ/「そのハッカーの名は」 福田 和代/「みきにはえりぬ」 松尾 由美/「青い封筒」 松村 比呂美/「黄昏飛行 時の魔法編」 光原 百合/「たからのちず」 矢崎 存美
さまざまな形で残された「ラスト・メッセージ」を巡る短編集。どれも味わい深い。
「もうひとつある」隠された幻の家訓。鷹宮家には4つの家訓が残されていたが、もう一つ隠れた家訓があるという。大学院で歴史を研究する高校時代の先輩に請われて、鷹宮家の傍 -
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ネタバレ*ハッカーとして“裏”の仕事を手掛ける太一は、依頼を受け、製薬会社に侵入してデータを盗む。依頼主である待野は、太一のような人間を束ねる組織を率いていたが、データを渡したあと、不審な死を遂げる。真相を探る太一に忍び寄る影。太一はその影と闘いながら、“もうひとつの影”と闘っていた―*
ハッカー、薬害隠し、轢き逃げ事件、虐待、トラウマ、遺産探し、殺人、黒幕、騙し合い、異母兄弟。
詰め込めるだけ詰め込んだ感じでしたが、上手くまとまっていましたね。
帯の「興奮・爽快・感動」ほどではないにしろ、スピード感は良かったです。
ただ、題名と内容が合っていないのがもったいない・・・ -
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あとがきによると『ホロウアウト』=『からっぽになる』という意味らしい。
福田さんお得意のテロによるパニックものなのだが、こういうテロがあるというのは非常に興味深く、いろいろ考えさせられた。
この作品は単行本の刊行が2020年3月、私が読んだ文庫本の刊行が2021年5月なので、当時はまだオリンピックが現実に開催されるのか、開催して良いのかと落ち着かなかった頃だ。
作品ではオリンピック開催を直前に控えた東京で、配送トラック運転手を狙った青酸ガステロ事件が連続し、鉄道の線路が爆破、高速道路のトンネルで火災が起き…と東京周辺の道路が次々寸断されてしまう。
つまり東京が孤立してしまうのが犯人の狙いな -
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いじめられていた生徒が報復の為にいじめた生徒に切りかかろうとしたところを、身を挺して守ったことからマスコミに「鉄腕先生」と呼ばれ、テレビ出演さえするようになった中学教師の湯川。
そんなある日、新宿のホテルで転校した元教え子と密会していたと週刊誌に掲載される。
その記事は全くのデマ。しかし、そのデマはどんどん拡散し、他にも男子生徒を殴る動画も拡散されるが、湯川には恨まれる覚えがない。
悪意に満ちた巧妙な罠にどんどん陥っていく様子を描く前半は読んでいて気分が悪くなる。
全然見えない希望。誰が湯川を陥れようとしているのか、分からないので、登場人物誰もかれもが怪しく思える。
主人公の湯川でさえ、本当に -
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