越前敏弥のレビュー一覧
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ファーブル昆虫記は子供向けのを読んだことがあったが、何故かシートン動物記は未読。完全に忘れていたのだが、偶然見かけて手に取ってみた。
結果、大当たり。解説にある様に子供向けの、人と動物のふれあい等という話では無く、徹底したリアリズムに基づくドキュメンタリーと言うべき内容。翻訳も更にその魅力を高めているし、シートン自筆の挿絵がまた美しい。
思うに、シートンは動物をひたすら観察し続け、共に生き続けて来たのだろう。だからこそ、実際には見ていないはずの光景すらもまるでその場にいたかのように、動物の心理すらも描き出すことが出来たのだと思う。動物をただ可愛い可愛いでは無く、人間と同じ存在として冷静に捉 -
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読みはじめから面白くて、最後まで興味は尽きませんでした。本書には短編8作がおさめられ、原文に忠実に訳されており、大人向けです。シートンが描いた挿絵も入っています。
野生動物の生態が面白いだけでなく、人間と動物の知恵比べにも夢中になり、いつも動物の方を応援してしまう自分がいました。
語られるエピソードのひとつひとつが、深く記憶に残るものでした。
・愛する妻が殺されたのを知らずに、探しまわる夫のオオカミの姿
・死んだふりをすることで敵をおびき寄せる、母ぎつねの賢さ
・人間に捕獲されてしまった子ギツネに対する母ギツネの行動には、ドキッとさせられました。“これが野生動物の真の姿なんだ。こんな愛情 -
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この本は確かアガサクリスティの文庫を読んだときに巻末に載っていて面白そうだと思ったので読んでみた。他のアンソロで「後ろを見るな」だけは読んだことがあったけど(もちろんそのアンソロでも一番最後に収録されていました)他の短編も総じてクオリティが高く面白い!
一見どういう意味…?という短編もありますが、じっくり考えてみると意味が分かって後からじわじわと怖さが来る作風が特に好みでした。
以下お気に入り作品。
「叫べ、沈黙よ」
駅で電車を待つ男。そばに座っている男はどうやら耳が聞こえないらしい。駅員が語るその男の罪とは。
これ最初どういう意味?と思って何回か読み返してるうちに理解して、ぞっとした。真相 -
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ハワード・ヴァン・ホーンは夢遊病に悩まされていた。その日も見ず知らずの安宿で目覚める。シャツには血がついている。死ぬことも考えたハワードだが、この街に住む旧友エラリー・クイーンを訪ねた。
エラリー・クイーンは推理小説作家で、NY市警警視の父の捜査協力して素人探偵としても名を挙げていた。二人は10年ぶりの再会だった。
エラリー・クイーンはハワードから相談を受ける。夢遊病の時になにかしているのではないか?
ハワードの邸宅はライツヴィルにある。父親は富豪で「父」たる器量を持ったディードリッチ、父の弟で陰険なウルファート、二人の母親で時間の止まったような老婦人クリスティーナ、そしてディードリッチの若妻 -
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ネタバレいや、面白かった。名作と呼ばれるものは食わず嫌いぜすに読んでみるべきだなと思った。
サンティアーゴが魚を見つけることができるのか、仕留めることができるのか、無事に帰ることができるのか、はらはらしながら読み進めた。
途中の自分への問いかけが哲学的でとても考えさせられた。
特に、印象に残っているのは魚を仕留めた終盤の内省である。
“だが老人は、自分のかかわるあらゆることを考える性分で、いまは読むものもラジオもないので、あれこれと思いをめぐらし、罪について考えつづけた。あの魚を殺したのは、自分が生き長らえるためと食い物として売るためだけだったのではない、と思った。殺したのは自尊心のためであり -
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ロンドンアイと呼ばれる巨大観覧車に乗ったいとこが消失(一周しても降りてこない)どこに消えたのかを主人公の二人が追う。
子供が小学校高学年になったら読むかな?
と思って単行本を買おう買おうと本屋に通ってたもののいつのまにか消えてしまい…
文庫化でようやく入手、大人が読んでも面白い。
複雑なものを読みすぎてきたので、ストーリーの線はシンプルな構造と感じるけれど、主人公と姉のコンビのキャラクターが良くて読んでしまう。
ちゃんと仮説を用意して、一つずつ潰していく方法で推理するのだけどワープや自然発火による消失など突飛な案もいったん挙げるテッドの頭の柔らかさ(別の固さもあるけど)がいい。
アスト