越前敏弥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレいや、面白かった。名作と呼ばれるものは食わず嫌いぜすに読んでみるべきだなと思った。
サンティアーゴが魚を見つけることができるのか、仕留めることができるのか、無事に帰ることができるのか、はらはらしながら読み進めた。
途中の自分への問いかけが哲学的でとても考えさせられた。
特に、印象に残っているのは魚を仕留めた終盤の内省である。
“だが老人は、自分のかかわるあらゆることを考える性分で、いまは読むものもラジオもないので、あれこれと思いをめぐらし、罪について考えつづけた。あの魚を殺したのは、自分が生き長らえるためと食い物として売るためだけだったのではない、と思った。殺したのは自尊心のためであり -
Posted by ブクログ
ロンドンアイと呼ばれる巨大観覧車に乗ったいとこが消失(一周しても降りてこない)どこに消えたのかを主人公の二人が追う。
子供が小学校高学年になったら読むかな?
と思って単行本を買おう買おうと本屋に通ってたもののいつのまにか消えてしまい…
文庫化でようやく入手、大人が読んでも面白い。
複雑なものを読みすぎてきたので、ストーリーの線はシンプルな構造と感じるけれど、主人公と姉のコンビのキャラクターが良くて読んでしまう。
ちゃんと仮説を用意して、一つずつ潰していく方法で推理するのだけどワープや自然発火による消失など突飛な案もいったん挙げるテッドの頭の柔らかさ(別の固さもあるけど)がいい。
アスト -
Posted by ブクログ
★5 上下反転裏表、二つの物語がお互いに関連し合う極上のミステリー #ターングラス #鏡映しの殺人
■きっと読みたくなるレビュー
書籍を裏表上下反転させて読むという手の込んだ装丁、これは単行本で手に入れたくなっちゃう。こういう形式の本をテート・ベーシュって言うんだって。なるほどー
読む前から既にギミックとして面白いんですが、中身もしっかりと濃厚な味わいで素晴らしい。エセックス篇は19世紀末の時代背景。ゴシックホラーな雰囲気が漂う中、作中作が秘められた謎に迫っていく。
カリフォルニア篇は20世紀の第二次大戦前。こちらは一気に現代的な情調になり、サスペンスやロマンスも含んだミステリーなんです