高橋義孝のレビュー一覧

  • 若きウェルテルの悩み

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    もう一度読みたい
    ウェルテルのただ1人の感情を深いところまで知れたし、共感することもあったし、人間らしさがあって読んでいて面白かった。
    今も昔も人間の心はそんなに変わってはいないのかと思わされた。

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    2025年11月11日
  • 魔の山(下)

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    上下合わせて☆4.8くらい。

    長いけど、読みたいと思わせてくれる小説だった。

    一人でスキーをする場面が、印象的だった。自然との闘いではなく、思索的な旅だったのがよかった。

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    2025年10月20日
  • 魔の山(上)

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    高校生のとき挫折したけど、何回も読み返したい本になった。

    ドストエフスキーのような思想が積み込まれた本だけど、彼と違うのは、この本の通奏低音がカオスではなく、教養小説的な自己刷新であること。一つの大きな出来事がきっかけになるのではない。サナトリウムという非生活の中での、現実的な生活を通して、人との関わりを学んでいく。そうした、ナイーブな存在から大人になる過程を描いている。

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    2025年10月17日
  • 変身

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    およそ、半世紀ぶりに読み直した本。
    高校の時もとても面白く読んだ。
    ところで、この本は「不条理」「学術」のくくりで語られるのだけど、何回読み返しても単純におもしろくて、これはエンタメでしかない気がしている。
    例えば「屍人荘の殺人」みたいな。
    屍人荘の方は、人外のものになる理由が一応あるから不条理じゃないかもしれないが、あり得なさではほぼ一緒だと思う。
    不条理系の小説はいくつか読んでて、面白かった本も何作か浮かぶけど、「変身」は違う気がするなー。

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    2025年09月14日
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

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    情景描写がすごく美しい。同じ芸術家をテーマにした2作だけどなんだか違う。自分と自分の外側と。芸術家も所詮人間。いい意味で。

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    2025年08月03日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ロッテは純粋で無垢だと思っていたけれど、今回読み返してみて、もしかしたら無意識にヴェルテルを弄んでいたのかも?と思った。彼女自身も、誰かに愛されることで安心していたのかもしれない。悪気はないけれど、彼女の“優しさ”は残酷でもある。
    後半に行くにつれて不安定になるウェルテルは読んでいて辛かった…。
    彼の愛はものすごく重いけど、ロッテを理想化しすぎてるんじゃないかと思う部分もあった。

    あと、チェーホフの『ワーニャ伯父さん』、ドストエフスキーの『白夜』を思い出した。
    『ワーニャ伯父さん』は、愛してはいけない人への想いを抱えながらも、どうしようもなく惹かれてしまう登場人物の苦しみが描かれていて、『白

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    2025年07月23日
  • 変身

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    あまりにもありえない状況なのに、余裕で理解できる。何この文章。言葉って楽しい。
    仮に自分が虫になったり、あるいは死んだりして家族と同じ空間で意思疎通を図れなくなったとしても、'自分を欠いた世界'ではなく、今まで通りただ'世界'として日々は過ぎるようになるんだなと思った。少しだけ死への不安が和らぐ。

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    2025年07月05日
  • 変身

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    ネタバレ

    話の内容は奇妙キテレツであり、虫の動きが事細かく描写していてるにも関わらず、読み込んでしまう、魅力がある内容であった。それだけでなく、いろいろな解釈ができ、不思議なことを自然に読ませる(虫になったこと、周りの変化が薄いこと)本だとも感じた。作者は駄作と評価しているが、恐ろしいほど魅力がある。
    自分がグレゴールになったらと想像すると、同情と恐怖を感じた。働き者が一体どうして不運な運命になったのか、家族は冷徹な態度どう感じたのか、いろいろ想像を膨らませてくれました。

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    2025年07月01日
  • 変身

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    ネタバレ

    いかに人間が本質ではなく存在でものを捉えてしまっているのかがわかる気がした。それと同時に実存主義に興味を持つきっかけにもなった。
    虫になり家族に貢献することができなくなり煙たがられてしまうことは何かのメタファーであるのだろうが、そこ以上に社会の持つ不条理とそれに生きる自分たちと云う面で見てしまった。そして、その不条理に対して人間はどう動くのだろうか。この小説の場合、グレーゴルは自らが虫になったことに対していつのまにか慣れてしまう。そのことがひどく恐ろしく、印象に残った。

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    2025年06月29日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ゲーテの時代も今の人と同じような人間関係の悩みがあったり、異性にときめいていること自体がもう素敵だった。
    考えてみれば同じ人間なんだから当たり前だけど、こうやって書簡体の文章で読むとより親近感を持ってこの時代に触れられて良かった。
    悲劇的な最後を遂げるウェルテルだけど、彼の燃えるような愛は出逢えただけでも幸福なのかもしれない。

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    2025年03月18日
  • ファウスト(一)

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    ゲーテはすべてを言ったを読んでからの初ゲーテです。
    古典文学ってもっと難しいのかなと思っていたけど、とても読みやすく、尚且つ面白いです。
    四大呪文とかまんま現代のRPGでも使われてそうだし。
    尻に霊を見る人とかいきなり出てくるし。
    2巻も楽しみです。

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    2025年03月04日
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

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    ネタバレ

    ショタコンの教科書だ…たまげたなぁ

    大抵の小説が情景描写から入るところが、この作者は異次元の存在だから大抵美少年の描写から入る。まあドイツは美少年多いからね、しかたないね。
    祖母が「いやらしい本だから読むな」というのでいついやらしくなるのかとページを捲るうちに読破してしまった。
    それが、当たり前だけど素晴らしい。美少年が出てきて、虚しい片想いをしてノータッチで終わる。萩尾望都とか好きな人は好きじゃろ?こういうの。美しい思い出の片想いなんだなぁ。美少年は偉大なんだ。

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    2025年01月03日
  • ファウスト(一)

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    ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe、1749年-1832年)は、ドイツの詩人、小説家、劇作家、科学者、政治家であり、ドイツ文学や哲学における巨人として評価されています。ゲーテの幅広い知識と深い洞察力により、彼の作品は文学だけでなく、自然科学、哲学、美術など多方面にわたって影響を与えました。代表作には、『若きウェルテルの悩み』や『ファウスト』があり、ロマン主義やドイツ古典主義を代表する作家です。

    生涯と活動

    ゲーテはドイツ・フランクフルトの裕福な家庭に生まれ、幼い頃から文学や語学に触れて育ちました。法学を学び、その後も詩や劇、小説を執

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    2024年11月12日
  • ファウスト(二)

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    571P

    『ファウスト』は、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの代表作であり、ドイツ文学の金字塔とされる悲劇です。ゲーテが約60年をかけて完成させたこの大作は、彼の文学的成長と哲学的思想が反映されており、特に人間の欲望、道徳、救済、そして死後の世界に関する深い探求が行われています。『ファウスト』は、全2部から成り立ち、非常に複雑で多層的な構造を持っています。

    あらすじ

    第一部
    『ファウスト』の物語は、学者であるファウスト博士が登場するところから始まります。ファウストは自らの知識に満足せず、人生の意味を求めて絶望し、死にたいと思っています。その絶望的な思いの中で、彼は悪魔メフィストフェ

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    2024年11月12日
  • 若きウェルテルの悩み

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    大学生の時に買うだけ買って、何年越し?
    やっと読み終わった

    ウェルテルの気持ち、想像に難くない
    恋の苦しみ、社会的階級におけるやりきれなさ

    厭世
    感情の全てを自己に向ける

    解説を読んで、当時の小説は”「楽しませることと有益であること」(prodesse et delectare)”としての機能があったけれど、ウェルテルは人間の生き方そのものを問題にしようとした点で、きわめて画期的な作品だったと初めて知った

    やるじゃん、ゲーテ

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    2024年11月01日
  • 若きウェルテルの悩み

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    報われない恋の苦しさ。
    叶わぬ想いが絶望を生み、破滅へと追い込む。
    青春時代の代名詞とも言われる作品。

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    2024年06月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    「ひとが人生のうちでこの本に心を動かされることがなかったとしたら、それはあまり良いことではないだろう」とゲーテは語ったらしい。「こんなにあなたを愛した私を、あなたは決して憎めない」と、ロッテへの純粋な愛と信頼を貫き通した彼の儚い人生についてのこの小さな記録は、到達不可能な憧れに一身を捧げる(シェリーが星と蛾のたとえで美しく言い表したような)愛の喜びと、それの裏側でしかない悲哀を同時に提示し、我々の生に暗くも美しい影を落としている。ウェルテルはロッテの元を静かに立ち去るべきであっただろうか。ロッテはだけれど、確かにウェルテルに想いを寄せていたし、ウェルテルは、ただのエゴイズムから最悪の結果を招い

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    2024年05月19日
  • 魔の山(下)

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    主人公ハンス・カストルプの高地国際療養所での周囲との交流と成長を描いた小説、
    とあらすじはシンプルだが登場人物たちの議論や言動の濃密さとその影響を受けてハンスが精神的に変化していく様は圧倒的な描写で流石にビルドゥングス・ロマンの大傑作。忘れられない読書体験。人間関係のさまざまな側面、自然、病、科学、政治・経済、宗教、哲学、心霊、文化、遊び…とありとあらゆるテーマが飛び交い、延々と言葉が積み重ねられていく描写は人によっては「退屈」と感じられるのだろうし、長い『魔の山』登山を楽しんでいた私自身でも「一体何を読んでるんだ?」と混乱してくる場面もあったが、多感な青年の成長とは理路整然や首尾一貫よりは混

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    2024年01月19日
  • 変身

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    ネタバレ

    「100分で名著」で興味を持ち読みました。
    感想としてはグレーゴルは父や母、妹などに虐待に近いことをされているとも言えますが、
    グレーゴルは虫になったときに病にかかったといっていましたが実は醜い姿になっていたのではないでしょうか?
    責任感の強そうなグレーゴルは疲れて病にかかり虫になった幻覚を見て虫のような動きをしていたのではないでしょうか?
    もしくは夢落ち説もあるのかなと思いました。
    また、作者のカフカも人生や願望に寄せて作っているのかと思いました。
    当時20世紀では不治の病の結核によりカフカは彼女と結婚ができず40歳で亡くなりますが、亡くなる直前に書いた本「城」では主人公が城まで行こうとしま

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    2025年05月02日
  • 魔の山(下)

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    最後に至るまで思弁的で、冗長で、密度が高く、読むのが辛かった。

    しかし、読み終わって思索してみると、ハンス・カストルプの凡俗さに人間存在の危うさが垣間見れる力作であった。

    女性の描かれ方が考えさせられる。観念、理性が男性に割り振られ、情緒、感情が女性に割り振られている。

    ショーシャが連れ戻ってきたピーター・ベーペルコンの存在感が印象的だった。

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    2023年07月09日