高橋義孝のレビュー一覧

  • 魔の山(下)

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    ネタバレ

    タイトルは小説の内容とはほぼ関係ないが、このサナトリウムの隔絶された世界で繰り広げられる人間絵巻は、読み応えがあった。多彩な人物との交流の中で、主人公のハンス・カストルプが大きく成長する過程が描かれる。色物関係はわれらがアイドル、ショーシャ婦人との交流は上巻ラストにかけて、素晴らしい筆致でクライマックスを迎え、ワルプルギスの夜という箇所でクライマックスを迎え、下巻での収まり方への繋がりも胸が高鳴った。下巻は論争の場や死の匂いも感じられ、世界文学として一気に高みへ引きあがる。もっともっと読書に充てる時間が必要と痛感した。時間切れだけど。

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    2025年05月13日
  • 魔の山(上)

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    ネタバレ

    ドイツ教養小説の雄。学生時代からいつかは読みたいと思って40年以上(笑)。岩波か新潮かは、実際に数ページ読み比べて、継続性から迷わずに新潮の決定。フランス語での会話でのカタカナ表記などやや違和感もあるが(岩波はどうだったか?)、基本読みやすい文章で、少しずつ読み進めて、長年の積読だった大きな山を登り終えた。(下巻へ)

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    2025年05月13日
  • みずうみ

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    みずうみ
    2025.4.23

    大学の講義でマルテと彼女の時計を読んだので同じ作者のみずうみを読んだ。青春を描写する文調は美しくもあり、繊細で儚い雰囲気を示していた。
    湖に浮かぶ蓮に辿り着くことのできないラインハルトは何を表すのか。エリーザベトとの永遠の別れだろうか。老人が青春を研究しているという終わり方に歳を取っても探求する心が表れていた。はやり昔愛した人と結ばれなかったことを悔やんでいるのだろうか。読み終え方が非常に切ない。女は待っててくれると思ってはいけないのだ!

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    2025年05月03日
  • 若きウェルテルの悩み

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    洗練された美しい文章がすごく良い。
    苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。

    「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
    多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。

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    2025年04月15日
  • ファウスト(二)

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    1と違って2の方は場面や登場人物もころころ変わって入り込み辛かったが、最後は大円団で終わって読後感良かったです。

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    2025年03月05日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    恋愛に悩む青年の心に移入すると、辛くなりそうだった。この心情を多くの者が経験しているんじゃないか?
    ただ、途中から辛い。そんな作品。

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    2025年03月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    内容云々というより、前半のウェルテルの純粋な心で伝えられる人々との交流や関係、話し合いの場面や風景の語りが好きです。素朴でありながらもとてもキラキラした幸せそうな情景が浮かんでき、そうした前半ウェルテルはすごく好感が持てます。
    前半の子供のような純朴なウェルテルの考え方や言葉は胸に刺さり、また読み返してしっかり心に刻みたいです。
    人生の教訓となるような言葉は今思うと若いのに達観しすぎやろ!と思いましたが、若いからこそあのラストなんだろうなと考え、題名も含めて素晴らしいなと感じました。

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    2025年02月07日
  • ファウスト(一)

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    ゲーテが生涯のほとんどをかけて構想した小説の前半部。主人公ファウストの悪魔との契約に至るグレートヒェンとの出会い、冒険等を著す。映画化され、リストが当小説をテーマの曲を作曲するなど、ドイツを代表する小説。

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    2025年01月13日
  • みずうみ

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    古い文学なのですが、一周回って 今時にはまりそうなシチュエーションな気もします。
    情景描写が頭に浮かぶような文章の作品でした。

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    2024年10月20日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ※追記予定

    ログライン 
    ・人妻のロッテに恋した若きウェルテルが、葛藤し悩んだ末、自殺を選択する話。

    構成
    起:ロッテとの出会い
    承:人妻に恋する葛藤。ロッテを忘れようとする
    転:自分にはロッテしかいないが、叶わぬ恋にもがき苦しむ
    結:皆が幸せになれる残された手段が自殺だと結論づける

    技法
    ・書簡体小説
    私自身、書簡体小説を読むのは初めてだったので、これを技法に入れていいのか迷ったが、個人的には目新しいモノであったのでここで書かせてもらう。主人公の手紙で物語が進むので、内面的描写が必然的に多くなっており、それが本作の内容とマッチしていると思う。また手紙の送り先が親しい友人であり、本音を伝える描写が多くなっていた。

    ・作中に編者が出てくる
    本作は2部構成で、2部半ばから「編者」という第三者目線で物語が進む。編者がウェルテルの手紙と共に、状況説明を添えてくれる。この編者は現実世界での編者(編集者)という意味ではなく、物語上での編者である。この編者を出すという発想が凄く面白い。手紙を元に物語が進む「書簡体小説」では、主人公視点でしか物語が見えないため、どうしても内容の偏りが出てしまう。けれど、編者という第三者を出したことによって状況整理がされ、物語の深みを更にコクした。


    作品の売り
    ・画期的かつ普遍的である内容と内的告白の書簡体小説
    当時の18世紀からしたら画期的であった内容の小説だが、その内容は誰しもが感じたことのある普遍的出来事でもあった。更に内的告白という書簡体形式も相まって、人々の共感を多く寄せた。

    どうして売れているのか
    ・散文小説における悲劇文学の先駆者
    本作の解説部分にも書かれているが、出版された18世紀では芸術や文学の本質的機能は「人を楽しませることと有益であること」とされていた。そんな中で、恋愛の葛藤による自殺という題材は画期的であった。今でこそネットが発達して共感する場面が多いが、当時からしたら手が届きそうで届かない痒いところを掻いてくれる作品だったのだろう。だからこそ、主人公の考え方に共感と賛同し、後を追うように自殺し「精神的インフルエンザの病原体」とまで言われた。
    ・

    個人的感想
    評価 ★3.8
    ・まさにタイトル通り(若きウェルテルの悩み)の内容であった。ウェルテルに感情移入はあまり出来ないが、気持ちは痛いほど分かる。というか伝わってくる。本作は手紙形式で進んでいくので、読者としてはウェルテルから手紙を受け取る友人目線で物語が進むので、必然的かもしれない。正直、私は1回読んだだけでは全てを理解することが出来なかったので、もう1度読み直し、再び感想を書きにここに来る。

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    2025年04月30日
  • 若きウェルテルの悩み

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    1700年代の詩人、ゲーテの代表作の一つ。

    若きウェルテルは見た目麗しく、社交も才覚も備えており、周囲からも寵愛を受けていた。
    そんな優秀な若者であるウェルテルはある日、ある女性に恋をする。
    しかしその相手は既に夫がいる。
    それでも止められない自分の感情に苦悩し、その悩みはどんどん深まっていく。

    ここまで深く思慕できる相手に巡り合えたのは幸福であると言えるかもしれないが、決して実らない恋に精神が崩壊されるのであれば、本人の魅力が乏しく容易に相手にされなくなる方が幸せだったのかもとも思える。

    おそらく10代後半か20代前半の若者だから仕方ないかもしれないが、ちょっとあまりに情動に左右されすぎて周りが見えてないので、元々精神的に不安定なものを抱えた主人公だったのかもしれないが。

    容易に不倫するような人に読ませたい本ではある。

    現代でも人の心の動きとして学ぶことのある本であった。

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    2024年09月01日
  • 若きウェルテルの悩み

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    「ファウスト」は挫折したので、今度はこちらを読んでみようと思った。正直、主人公には全然感情移入できなかったが、苦しみがすごく伝わる文章で、読んでいて悲しくなった。手紙だからこそ書ける自分の気持ちがとても表れていて、これが200年以上前に書かれたものであることを考えると、人間の変わっていない部分だなあと思った。また、仕事や人間関係での悩みなども含まれており、「うーん、やっぱり悩んでいる事は同だ」と感じた。だからこそ読み継がれているのだろう。

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    2024年08月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    日記形式の小説はあまり読んだことが無かったが面白かった。日記ではないか、手紙か。
    これが若さであり、恋なのであろう、、

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    2024年07月21日
  • 魔の山(下)

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    長い。とにかく長い小説である。
    作家というものは、とにかくいくらでも長い物語を物語れる稀有の人たちであるということを実感させられた。

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    2024年05月03日
  • 魔の山(下)

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    いわゆる教養小説の代表作に位置し,明治の日本文学にも多大な影響を与えていることから,研究目的で読む分にはやりやすいだろう。

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    2024年02月21日
  • 魔の山(上)

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    前々から気になってた作品。今年読んだ本で引用されたり考察されたりが続いたのでこれは読むタイミングだなと。主人公ハンスの人間的の成長や変化が、爽快でサクサク面白いというのとは全く逆の濃厚さというか重厚長大さというかで描かれていく。どうしたらこんなのが書けるのか。

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    2024年01月19日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ウェルテルの思考が情熱的で芸術的であるがゆえにウェルテル自身の悩み、嫉妬などの暗い感情がこと細やかに書かれていた。
    もう少しウェルテルがさっぱりした性格であったならこんなに悩んだりすることは無かったのかな。

    ロッテと似たような感性を持ち合わせていたり、その性格ゆえに恋に対して悩みすぎてしまったり、途中から恋を一線越えた執着や嫉妬による苦しみが多く書かれていて読み手の自分も痛かったし辛かった。

    時代や国を超えど恋に対する悩みとか苦しみは変わらない。

    読むタイミングとか自分の精神状態とかによったら病んじゃうかも。
    一読だけじゃ中々頭に入らなかったから再読して、より内容を噛み砕いたら本当に苦しんでしまいそう、あらすじを読むだけで来るものがある。
    また読み返したい。

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    2024年12月25日
  • ファウスト(一)

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    いつ読んだが覚えていないが、、、ドリアングレイの肖像のような、知ってしまう怖さのような。罪が辛くて第二部が進まない。

    数多の作品に引用されるという意味ではマクベスに並ばずとも劣らないメフィストフェレス。これが何者か知っているかいないかで、引用の意味や印象が変わる。

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    2023年08月17日
  • 魔の山(下)

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    ゲーテのヴィルヘルムマイスターと並ぶドイツ教養小説の名著。1924年作。
    主人公ハンス・カストルプはスイス山奥のサナトリウムでの療養という非日常の世界で、出会い啓蒙喪失葛藤を通して成長していく。
    思想、政治、イデオロギー、宗教、哲学、文学、オペラ、自然科学、神秘体験等とにかく広範なリベラルアーツや当時の西洋アカデミズムに触れることができて面白い。西洋でいう批評精神批判精神がどういうものかもよく分かる。が、上下巻1400ページにわたる大著、博覧強記の教養、読み終えるのに苦労しました…
    さて、下巻。
    いとこで親友のヨーアヒムの臨終の場面はとりわけ迫真で胸に迫る。大人物ペーペルコルンとの出会い対決別れ、憧れの女性ショーシャ夫人との別れを経て、霊感の強い少女ブラントを霊媒に死んだヨーアヒムと再会するが、非業の死を遂げた親友を無理やり呼び出したところでかける言葉などあるはずもない。二人の師の決闘によりナフタは自ら命を絶ち、庇護者である大叔父も死ぬ。失意と諦念の中、主人公は第一次大戦の戦火の中に飛び込んでいく。
    この作品は無垢な青年が病い戦争個人的な不幸に翻弄されていく悲劇の物語ではあるが、彼もまた第一次大戦やその他多くの戦争で死んだいった多くの若者たちの一人に過ぎない。主人公ハンスが、自分も他者をも正当化しない潔さというようなものを獲得したということを一つの希望にしたい。

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    2023年06月07日
  • ファウスト(一)

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    神とメフィストとの掛け合いから始まり、ファウストとの契約、サバト参加までの第1部。あっという間に読み終えた。途中にはさまれる詩も古めかしい訳ではないので理解しやすく全体的に読みやすく理解しやすい。

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    2026年03月10日