高橋義孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る
初めてのゲーテの作品
とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。
小説というよりも詩に近い印象を受けた。
ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか
ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。
とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。
このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか
死亡フラグすぎる
身を引こうとするウェルテル
それでも吸い寄せられるよう -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルは小説の内容とはほぼ関係ないが、このサナトリウムの隔絶された世界で繰り広げられる人間絵巻は、読み応えがあった。多彩な人物との交流の中で、主人公のハンス・カストルプが大きく成長する過程が描かれる。色物関係はわれらがアイドル、ショーシャ婦人との交流は上巻ラストにかけて、素晴らしい筆致でクライマックスを迎え、ワルプルギスの夜という箇所でクライマックスを迎え、下巻での収まり方への繋がりも胸が高鳴った。下巻は論争の場や死の匂いも感じられ、世界文学として一気に高みへ引きあがる。もっともっと読書に充てる時間が必要と痛感した。時間切れだけど。
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Posted by ブクログ
洗練された美しい文章がすごく良い。
苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。
「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。
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ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普 -
Posted by ブクログ
100ページ少しなのにずっしり、不気味、不安、が詰まっている1冊だった。私の国語力では良さが言語化できなかったので、以下ChatGPTが作成してくれたものです。
疎外と孤独
家族や社会から「役に立たなくなった存在」として排除される人間の姿を象徴的に描いています。グレゴールは働き手であるうちは家族に必要とされますが、虫に変身した途端、重荷として扱われるようになります。
存在の不条理
「なぜ人間が突然虫になるのか」という理由は一切語られません。この理不尽さこそが人生の不条理や、人間の存在そのものの不安を象徴しています。
自己犠牲とアイデンティティの喪失
グレゴールは家族のために働き続け、自 -
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※追記予定
ログライン
・人妻のロッテに恋した若きウェルテルが、葛藤し悩んだ末、自殺を選択する話。
構成
起:ロッテとの出会い
承:人妻に恋する葛藤。ロッテを忘れようとする
転:自分にはロッテしかいないが、叶わぬ恋にもがき苦しむ
結:皆が幸せになれる残された手段が自殺だと結論づける
技法
・書簡体小説
私自身、書簡体小説を読むのは初めてだったので、これを技法に入れていいのか迷ったが、個人的には目新しいモノであったのでここで書かせてもらう。主人公の手紙で物語が進むので、内面的描写が必然的に多くなっており、それが本作の内容とマッチしていると思う。また手紙の送り先が親しい友人であり、本音を伝 -
Posted by ブクログ
1700年代の詩人、ゲーテの代表作の一つ。
若きウェルテルは見た目麗しく、社交も才覚も備えており、周囲からも寵愛を受けていた。
そんな優秀な若者であるウェルテルはある日、ある女性に恋をする。
しかしその相手は既に夫がいる。
それでも止められない自分の感情に苦悩し、その悩みはどんどん深まっていく。
ここまで深く思慕できる相手に巡り合えたのは幸福であると言えるかもしれないが、決して実らない恋に精神が崩壊されるのであれば、本人の魅力が乏しく容易に相手にされなくなる方が幸せだったのかもとも思える。
おそらく10代後半か20代前半の若者だから仕方ないかもしれないが、ちょっとあまりに情動に左右されす