高橋義孝のレビュー一覧

  • 変身

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    突然虫になってしまったにも関わらず、家族のことを考えるザムザと、だんだんと彼を疎ましい存在と考えるようになる家族。最後の衰弱しきったザムザと希望が垣間見える家族の描写が対照的で虚しさが残った。

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    2026年08月23日
  • 変身

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    ネタバレ

    なぜグレーゴルは虫に変身という状況にそんなに取り乱すこともなく、冷静に対処しようとできたのか。本書内ではもちろん理由は書かれていなかった。「そんなことよりも、自分は働かなければならない」という意思があったんだろうか。

    そして、そんなグレーゴルが最後には家族の負担になってしまうという不条理。でも家族のことをただ責めることはできないのかも。コミュニケーションも取れず、でも世話をし続けなければならない。家族が暮らしていくために全員で働かなければならない。終わりの見えない長く暗いトンネル。「グレーゴルさえいなければ、、」と思ってしまう気持ちも否定はできなかった。

    突然の事故や病気、高齢者の認知症な

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    2026年07月28日
  • 変身

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    ネタバレ

    朝起きたら虫になっていたという設定がまずおもしろすぎる。

    虫になっていたことは色々なことの比喩なのかもしれないが、そういったこと以上に虫になってしまったザムザについての描写が不思議で少し気持ち悪くて何よりおもしろいというのが何度も思った感想。

    最初は人間っぽかったのに、天井に張り付いているのが心地よいと思い始めたり、だんだん虫になっていくかんじがすごい。

    虫になってしまってるのにそのことよりも、まだ家族のために働こうと支配人に訴えようとするザムザが健気。それなのに、、ああ本当に不条理だ。。

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    2026年06月29日
  • 変身

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    ネタバレ

    目が覚めたら虫になってた…という設定は有名ですし知ってはいたのですが、内容は初めて知りました。

    そもそも『虫』ってなに?というところなんですけど、別に虫であることが重要というよりは、愚鈍で醜くて役立たずで嫌悪を駆り立てる存在、ってことなのかなあ?
    目が覚めたら…というのも現実に向き合った、みたいなことの比喩なんでしょうか。
    ザムザは『ろくに働けない家族のためにやりたくもない仕事をして稼いでやってるんだ』という認識でいたけれど、本当は案外家族みんな自立できてるし、ザムザの助けがなくても十分だし、みんなザムザが自負するほど彼に感謝も愛着もない…という現実を目にしてしまっただけなのかも?
    つまると

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    2026年06月04日
  • 変身

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    ネタバレ

    ある日突然虫に変貌してしまった男、グレーゴル•ザムザとその家族の顛末を描いた作品。
    何故、どうして虫に変身したのかという理由は一切語られずに、一家を支えるため仕事に励んでいた好青年が突如人の言葉を介さない存在になるという不条理さ。しかもグレーゴル本人は人の心と思考を残しているのに、他人から見たら巨大な甲虫以外の何者でもないという、このなんとも言えない悲しさ...月日が経つにつれ、彼の感性が段々とそちらに寄っていくような描写があるのも悲しさを助長させます。
    誰よりも父母、そして妹の事を考えて行動していた筈なのに、変わってしまった事で彼らから相容れない異物として扱われる描写の苦しさは言い表しようが

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    2026年05月31日
  • 変身

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    高齢の両親と年端もいかない妹を養う為毎日懸命に働く男グレーゴルが、ある朝なにか気がかりな夢から目を覚ますと巨大な虫に変身していたという衝撃的な冒頭が有名な作品。
    当然仕事どころか日常生活さえままならなくなり、粉骨砕身しながら養っていた家族には遠巻きに扱われ、最期は…
    傍から見るとこの上ない理不尽の連続でグレーゴルを哀れまずにはいられないのですが、当の本人は一貫して冷静であり、絶望しているような様子もそこまで見られないのがまた不思議な印象を与えるお話でした。

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    2026年05月20日
  • 変身

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    よく分からなかった…。
    【海外文学最高傑作のひとつ】と内容紹介に記載されているのだが、なぜ、この作品が最高傑作のひとつなのかが分からない。
    研究をすれば色々な解釈の仕方があるから面白いのかもしれない。表層的なことしか思考できない自分にとっては、この作品の奥深さを感じ取ることができなかった。
    「わかりやすさ」ばかり求めているから、こういった作品の面白さを理解できないのかもしれない…。本との向き合い方に関して、再度考えていきたいと思った。

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    2026年05月17日
  • 変身

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    ネタバレ

    解説を読んで少し理解が深まったと感じた。グレーゴルの虫への変身は人が普通でなくなることを表現したのかもしれない。
    グレーゴルは元軍人のセールスマンで間違いなく普通の人であった。普通ではあったが、順風満帆という訳でもなく、親がいなければ仕事などとうに辞めていたという描写がある程度には自分の仕事に対して不満を抱いていた。また、彼の主観から語られる地の文からは、自分が家族の収入源だという自負が伺えた。
    これらの不満や精神的負担は彼を人から虫に変身させてしまうには十分すぎるものだったのかもしれない。

    解説されている通り、この物語を夢の世界だと考えるなら、描かれている家族の行動はグレーゴルのから見た家

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    2026年05月04日
  • 変身

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    グレーゴルの地位や存在価値が悲観的に描かれており、日常が突如として崩壊することの残酷さを感じる作品だった…

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    2026年05月04日
  • 変身

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    登場人物の中に特別に冷酷な人物がいるわけではなく、むしろ誰もが現実的に振る舞っているように見えた。
    それにもかかわらず、最終的には一人が排除される結果に至る点に、この作品の恐ろしさを感じた。
    個人の問題というよりも、役割や余裕によって人の価値が決まってしまう構造そのものが残酷なのだと思う。

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    2026年04月17日
  • 変身

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    ネタバレ

    主人公が突然虫になってしまうというインパクトのある展開の作品でありながら、主人公が不自然なほど淡々とその状況を受け入れているのが印象的だった。 解説を読んだが、作者が表紙絵にと推した「主人公以外の家族の明るい団欒と、少し開いたドアの先の暗闇」がまさしくこの作品のテーマを表現しているのだと思う。主人公はたしかに虫になったが、この作品はただ人間が虫になる様を描いたファンタジーでは全くない。むしろ、人間の心の悲痛な叫びを、リアリティをもって描いた作品だと思った。

    父に投げつけられ体に深く食い込んだ林檎が、誰にも除かれることなく腐っていき、その傷は主人公の体をじわりじわりと蝕んでいく。
    解説ではこの

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    2026年03月26日
  • 変身

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    ネタバレ

    いつ自分が主人公のようになるか分からない。
    初めは主人公に対して妹はまだ優しかったのに、最後は誰からも見放される。それは主人公の行いのせいでもあるのだが、決して主人公が全て悪い訳ではなく、ただ環境が主人公をそうさせたのだろう。
    主人公が死ぬタイミングで、主人公視点の物語から第3社してんの物語に移っていくのが少し怖かった。

    読み終わったあとすごい変な夢見た

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    2026年03月30日
  • 魔の山(下)

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    正直に言いますが下巻前半のセテムブリーニvsナフタの議論はほぼほぼ読み飛ばしました。そのあとの雪の章でも乗れなくて1ヶ月くらい放置して、戻ってきてみたらペーペルコルンが登場して、そこからが本当に面白かった。圧倒的人格者と議論好きの口先おじさんたちの対比。これまでおじさんたちの長い長い議論を読みながらモヤモヤとしていた気持ちが一気に晴れる感じ。そこにいるだけで周りの人を魅了する人っているよね。話す内容より、誰がそれを話すか。でも悔しいので、口先おじさんより人格者の方が優れているとは思いたくない。
    上巻でも思ったけど、語り手が主人公について意見を述べる形式が面白くて好き。あと、語り手がおもむろに語

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    2026年03月24日
  • 変身

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    ネタバレ

    「Qさま すごい本スペシャル」を見てたら出てきたので思い出した。これが授業で取り上げられた時には『こんなことある訳ないだろ』と思っていたけど、似た状況は現実でもよくあるんだよなあ。朝起きて異様に大きいできものが顔に出来ていることもあるし、ひどい事故にあって二目とみられぬ顔になってしまうこともある。違う生き物に変身してしまうような現実の隠喩なら、成立してしまうリアル譚だ。

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    2026年03月05日
  • 若きウェルテルの悩み

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    若さゆえにロッテに恋して浮かれて暴走してしまったけど、もとのウェルテルは身分関係なく友達をたくさんつくれるような人当たりのいい青年だから、ロッテの婚約者アルベルトのことも嫌いになれず、むしろ完璧な人だと認めて、自分が入り込む隙はないんだと理解してどんどん自分を追い詰めていってしまう。
    自分のほうがロッテに相応しいと言ってしまえるくらい図々しかったらこんなに思い詰めることはなかったのかな。
    友人のウェルヘルムに宛てた手紙で自殺を仄めかしていたし、本当は心のどこかで誰かに自殺を止めてほしかったのかな。

    まだ若いんだし何より一途だし、なんとか自殺を思いとどまって生きてみたらロッテと同じか、それ以上

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    2026年02月23日
  • 精神分析入門(上)

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    フロイト 精神分析入門メモ

    フロイトは、精神分析における「象徴関係」、
    夢の要素中の固定された翻訳が明らかになっている一群(1)の中で、圧倒的に「性的表現」が象徴の多数を占めていることを明らかにする。「男性器」棒、傘、ステッキ、サーベル、小銃、じょうろ、ネクタイ、鉛筆、「勃起」気球、飛行機、飛行体験そのもの、「女性器」ポケット、溝、瓶、トランク、戸棚、貝類、聖堂、「乳房」くだもの一般、岩、森、「性的快楽」ピアノの演奏、階段を登る。フロイトは、これらの背景には、最初の言語発達が性愛の相手を呼び寄せるものであり、つまり、あらゆる言語はかつて性的表現を意味していたが、やがてそれが労働においても共有

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    2026年01月05日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    ちょっと昔に読んだから、思い出しながら書くけど…

    ウェルテル効果という心理学用語がある。メディアが自殺を報道すると、その後自殺率が高まるということらしい。

    この本を読んで同じように自殺する人が増えたことからそう呼ばれているんだって。

    そんな感じで、これを読む前から結末は知っていた。結局ウェルテルは最後に叶わぬ恋が原因で死んでしまうのだ。そこまでどうやって向かうのか、どんなことに苦しんでいたのかをみつめながら読んだ。

    ウェルテルは既婚のロッテを好きになってしまい、もう、病的に好きになってしまう。ロッテしかいない、と思い込む。でも結婚してるから諦めるしかなくて、死んでしまう。

    何がすごい

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    2025年12月06日
  • ファウスト(一)

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    解説がないと(あっても)一回で色々落とし込むのは難しい。元々のベースとなる話があるので、それをざっと知っておくことも必要。感想と聞かれると難しいけど、ファウストを元にした絵画は結構美術館で目にしたのでそれを元に情景を思い浮かべながら読みました。

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    2025年11月23日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る

    初めてのゲーテの作品
    とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。

    小説というよりも詩に近い印象を受けた。

    ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか
    ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。
    とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。

    このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか
    死亡フラグすぎる

    身を引こうとするウェルテル
    それでも吸い寄せられるよう

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    2025年08月01日
  • 魔の山(下)

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    ネタバレ

    タイトルは小説の内容とはほぼ関係ないが、このサナトリウムの隔絶された世界で繰り広げられる人間絵巻は、読み応えがあった。多彩な人物との交流の中で、主人公のハンス・カストルプが大きく成長する過程が描かれる。色物関係はわれらがアイドル、ショーシャ婦人との交流は上巻ラストにかけて、素晴らしい筆致でクライマックスを迎え、ワルプルギスの夜という箇所でクライマックスを迎え、下巻での収まり方への繋がりも胸が高鳴った。下巻は論争の場や死の匂いも感じられ、世界文学として一気に高みへ引きあがる。もっともっと読書に充てる時間が必要と痛感した。時間切れだけど。

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    2025年05月13日