高橋義孝のレビュー一覧

  • 変身

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    この薄い本に現代の私たちが考えるべきことがぎゅっと詰まっている。
    虫になりたくて虫になった訳じゃない(当たり前)。むしろ色んな「社会」が、私たちを虫にしてしまう。
    日本人すぎて海外の小説は読みにくいけど、薄いので読みやすかった。

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    2025年07月01日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る

    初めてのゲーテの作品
    とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。

    小説というよりも詩に近い印象を受けた。

    ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか
    ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。
    とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。

    このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか
    死亡フラグすぎる

    身を引こうとするウェルテル
    それでも吸い寄せられるよう

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    2025年08月01日
  • 変身

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    ネタバレ

    不条理文学の代表的な作品です。
    主人公が支えてきたことも忘れて、家族が一致団結して良い方向に向かいます。家族から見れば自分たちへの不条理を乗り越えて明るい明日へ進む話ですが、主人公は受け入れられず、理解されず、一人孤独に死んでいきます。
    毒虫への変身のため、古めかしいファンタジーだと受け取りがちですが、このような不条理は今でも突如として人々を襲います。コロナ禍での差別的な視線は同じものだったのではないでしょうか。

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    2025年05月21日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    18世紀〜19世紀、いわゆる「ゲーテ時代」の本は堅苦しいのかなと倦厭していたけど、読もうかなという気になったので読んだ。

    読み終わったあとも、ウェルテルは陰鬱な気持ちを抱えたまま自害したんだな…っていう余韻が残る…

    ロッテに既に婚約者がいるのは知ってての馴れ初めだったけど、それでもとめられないウェルテルの恋心とか、若いゆえの走り出しやすさとか、色々なものが悲しいな〜〜って感じ。

    とになく、文が詩的で綺麗。
    ウェルテルの一方的な手紙しか本編には無いというのが、なんともウェルテルの孤独を感じる。

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    2025年05月15日
  • 魔の山(下)

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    ネタバレ

    タイトルは小説の内容とはほぼ関係ないが、このサナトリウムの隔絶された世界で繰り広げられる人間絵巻は、読み応えがあった。多彩な人物との交流の中で、主人公のハンス・カストルプが大きく成長する過程が描かれる。色物関係はわれらがアイドル、ショーシャ婦人との交流は上巻ラストにかけて、素晴らしい筆致でクライマックスを迎え、ワルプルギスの夜という箇所でクライマックスを迎え、下巻での収まり方への繋がりも胸が高鳴った。下巻は論争の場や死の匂いも感じられ、世界文学として一気に高みへ引きあがる。もっともっと読書に充てる時間が必要と痛感した。時間切れだけど。

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    2025年05月13日
  • 魔の山(上)

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    ネタバレ

    ドイツ教養小説の雄。学生時代からいつかは読みたいと思って40年以上(笑)。岩波か新潮かは、実際に数ページ読み比べて、継続性から迷わずに新潮の決定。フランス語での会話でのカタカナ表記などやや違和感もあるが(岩波はどうだったか?)、基本読みやすい文章で、少しずつ読み進めて、長年の積読だった大きな山を登り終えた。(下巻へ)

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    2025年05月13日
  • みずうみ

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    みずうみ
    2025.4.23

    大学の講義でマルテと彼女の時計を読んだので同じ作者のみずうみを読んだ。青春を描写する文調は美しくもあり、繊細で儚い雰囲気を示していた。
    湖に浮かぶ蓮に辿り着くことのできないラインハルトは何を表すのか。エリーザベトとの永遠の別れだろうか。老人が青春を研究しているという終わり方に歳を取っても探求する心が表れていた。はやり昔愛した人と結ばれなかったことを悔やんでいるのだろうか。読み終え方が非常に切ない。女は待っててくれると思ってはいけないのだ!

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    2025年05月03日
  • 変身

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    主人公が理不尽にも虫に変身してからというものの、家族や同僚まで全員が主人公を忌み嫌うようになる。主人公に最期まで救いはない。

    ただ人生の意味はあった。邪魔者であった主人公が死ぬことで家族は絆をより深めて再出発できたのである。

    家族の誰かがある日重い障害や病気(もしくは罪科?)を抱えてしまったら、この本と闘わねばならない。救いはきっとあると信じて。

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    2025年04月30日
  • 変身

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    グレーゴルが姿を変えてから日に日に家族の扱いがひどくなり、疎外されていく。
    私たちの社会でも人として役に立たなくないと判断されてしまった人たちが排除されてしまうという現状が描かれているような気がした。

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    2025年10月16日
  • 若きウェルテルの悩み

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    洗練された美しい文章がすごく良い。
    苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。

    「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。
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    ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
    多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普

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    2025年04月15日
  • ファウスト(二)

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    1と違って2の方は場面や登場人物もころころ変わって入り込み辛かったが、最後は大円団で終わって読後感良かったです。

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    2025年03月05日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    恋愛に悩む青年の心に移入すると、辛くなりそうだった。この心情を多くの者が経験しているんじゃないか?
    ただ、途中から辛い。そんな作品。

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    2025年03月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    内容云々というより、前半のウェルテルの純粋な心で伝えられる人々との交流や関係、話し合いの場面や風景の語りが好きです。素朴でありながらもとてもキラキラした幸せそうな情景が浮かんでき、そうした前半ウェルテルはすごく好感が持てます。
    前半の子供のような純朴なウェルテルの考え方や言葉は胸に刺さり、また読み返してしっかり心に刻みたいです。
    人生の教訓となるような言葉は今思うと若いのに達観しすぎやろ!と思いましたが、若いからこそあのラストなんだろうなと考え、題名も含めて素晴らしいなと感じました。

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    2025年02月07日
  • ファウスト(一)

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    ゲーテが生涯のほとんどをかけて構想した小説の前半部。主人公ファウストの悪魔との契約に至るグレートヒェンとの出会い、冒険等を著す。映画化され、リストが当小説をテーマの曲を作曲するなど、ドイツを代表する小説。

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    2025年01月13日
  • 変身

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    100ページ少しなのにずっしり、不気味、不安、が詰まっている1冊だった。私の国語力では良さが言語化できなかったので、以下ChatGPTが作成してくれたものです。


    疎外と孤独
    家族や社会から「役に立たなくなった存在」として排除される人間の姿を象徴的に描いています。グレゴールは働き手であるうちは家族に必要とされますが、虫に変身した途端、重荷として扱われるようになります。

    存在の不条理
    「なぜ人間が突然虫になるのか」という理由は一切語られません。この理不尽さこそが人生の不条理や、人間の存在そのものの不安を象徴しています。

    自己犠牲とアイデンティティの喪失
    グレゴールは家族のために働き続け、自

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    2025年09月13日
  • みずうみ

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    古い文学なのですが、一周回って 今時にはまりそうなシチュエーションな気もします。
    情景描写が頭に浮かぶような文章の作品でした。

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    2024年10月20日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ※追記予定

    ログライン 
    ・人妻のロッテに恋した若きウェルテルが、葛藤し悩んだ末、自殺を選択する話。

    構成
    起:ロッテとの出会い
    承:人妻に恋する葛藤。ロッテを忘れようとする
    転:自分にはロッテしかいないが、叶わぬ恋にもがき苦しむ
    結:皆が幸せになれる残された手段が自殺だと結論づける

    技法
    ・書簡体小説
    私自身、書簡体小説を読むのは初めてだったので、これを技法に入れていいのか迷ったが、個人的には目新しいモノであったのでここで書かせてもらう。主人公の手紙で物語が進むので、内面的描写が必然的に多くなっており、それが本作の内容とマッチしていると思う。また手紙の送り先が親しい友人であり、本音を伝

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    2025年04月30日
  • 若きウェルテルの悩み

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    1700年代の詩人、ゲーテの代表作の一つ。

    若きウェルテルは見た目麗しく、社交も才覚も備えており、周囲からも寵愛を受けていた。
    そんな優秀な若者であるウェルテルはある日、ある女性に恋をする。
    しかしその相手は既に夫がいる。
    それでも止められない自分の感情に苦悩し、その悩みはどんどん深まっていく。

    ここまで深く思慕できる相手に巡り合えたのは幸福であると言えるかもしれないが、決して実らない恋に精神が崩壊されるのであれば、本人の魅力が乏しく容易に相手にされなくなる方が幸せだったのかもとも思える。

    おそらく10代後半か20代前半の若者だから仕方ないかもしれないが、ちょっとあまりに情動に左右されす

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    2024年09月01日
  • 若きウェルテルの悩み

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    「ファウスト」は挫折したので、今度はこちらを読んでみようと思った。正直、主人公には全然感情移入できなかったが、苦しみがすごく伝わる文章で、読んでいて悲しくなった。手紙だからこそ書ける自分の気持ちがとても表れていて、これが200年以上前に書かれたものであることを考えると、人間の変わっていない部分だなあと思った。また、仕事や人間関係での悩みなども含まれており、「うーん、やっぱり悩んでいる事は同だ」と感じた。だからこそ読み継がれているのだろう。

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    2024年08月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    日記形式の小説はあまり読んだことが無かったが面白かった。日記ではないか、手紙か。
    これが若さであり、恋なのであろう、、

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    2024年07月21日