高橋義孝のレビュー一覧

  • 変身

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    グレーゴルの地位や存在価値が悲観的に描かれており、日常が突如として崩壊することの残酷さを感じる作品だった…

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    2026年05月04日
  • 変身

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    登場人物の中に特別に冷酷な人物がいるわけではなく、むしろ誰もが現実的に振る舞っているように見えた。
    それにもかかわらず、最終的には一人が排除される結果に至る点に、この作品の恐ろしさを感じた。
    個人の問題というよりも、役割や余裕によって人の価値が決まってしまう構造そのものが残酷なのだと思う。

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    2026年04月17日
  • 変身

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    ネタバレ

    主人公が突然虫になってしまうというインパクトのある展開の作品でありながら、主人公が不自然なほど淡々とその状況を受け入れているのが印象的だった。 解説を読んだが、作者が表紙絵にと推した「主人公以外の家族の明るい団欒と、少し開いたドアの先の暗闇」がまさしくこの作品のテーマを表現しているのだと思う。主人公はたしかに虫になったが、この作品はただ人間が虫になる様を描いたファンタジーでは全くない。むしろ、人間の心の悲痛な叫びを、リアリティをもって描いた作品だと思った。

    父に投げつけられ体に深く食い込んだ林檎が、誰にも除かれることなく腐っていき、その傷は主人公の体をじわりじわりと蝕んでいく。
    解説ではこの

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    2026年03月26日
  • 変身

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    ネタバレ

    いつ自分が主人公のようになるか分からない。
    初めは主人公に対して妹はまだ優しかったのに、最後は誰からも見放される。それは主人公の行いのせいでもあるのだが、決して主人公が全て悪い訳ではなく、ただ環境が主人公をそうさせたのだろう。
    主人公が死ぬタイミングで、主人公視点の物語から第3社してんの物語に移っていくのが少し怖かった。

    読み終わったあとすごい変な夢見た

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    2026年03月30日
  • 魔の山(下)

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    正直に言いますが下巻前半のセテムブリーニvsナフタの議論はほぼほぼ読み飛ばしました。そのあとの雪の章でも乗れなくて1ヶ月くらい放置して、戻ってきてみたらペーペルコルンが登場して、そこからが本当に面白かった。圧倒的人格者と議論好きの口先おじさんたちの対比。これまでおじさんたちの長い長い議論を読みながらモヤモヤとしていた気持ちが一気に晴れる感じ。そこにいるだけで周りの人を魅了する人っているよね。話す内容より、誰がそれを話すか。でも悔しいので、口先おじさんより人格者の方が優れているとは思いたくない。
    上巻でも思ったけど、語り手が主人公について意見を述べる形式が面白くて好き。あと、語り手がおもむろに語

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    2026年03月24日
  • 変身

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    ネタバレ

    「Qさま すごい本スペシャル」を見てたら出てきたので思い出した。これが授業で取り上げられた時には『こんなことある訳ないだろ』と思っていたけど、似た状況は現実でもよくあるんだよなあ。朝起きて異様に大きいできものが顔に出来ていることもあるし、ひどい事故にあって二目とみられぬ顔になってしまうこともある。違う生き物に変身してしまうような現実の隠喩なら、成立してしまうリアル譚だ。

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    2026年03月05日
  • 変身

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    ネタバレ

    後味悪すぎる…。
    特に最後の場面が強烈で、主人公のことを話さないのはおろか家族それぞれが前向きになっていく様がかなりキツい。

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    2026年02月27日
  • 若きウェルテルの悩み

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    若さゆえにロッテに恋して浮かれて暴走してしまったけど、もとのウェルテルは身分関係なく友達をたくさんつくれるような人当たりのいい青年だから、ロッテの婚約者アルベルトのことも嫌いになれず、むしろ完璧な人だと認めて、自分が入り込む隙はないんだと理解してどんどん自分を追い詰めていってしまう。
    自分のほうがロッテに相応しいと言ってしまえるくらい図々しかったらこんなに思い詰めることはなかったのかな。
    友人のウェルヘルムに宛てた手紙で自殺を仄めかしていたし、本当は心のどこかで誰かに自殺を止めてほしかったのかな。

    まだ若いんだし何より一途だし、なんとか自殺を思いとどまって生きてみたらロッテと同じか、それ以上

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    2026年02月23日
  • 変身

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    最も印象的だったのは、語りの視点の変化。
    物語は彼(グレーゴル)視点で始まるが、
    彼の死から第三者的な視点へと移行する。
    死の苦悩や劇的な最期は描かれず、
    彼がその時何を思ったのかも明確には示されない。
    その空白が、かえって死を生々しく感じさせる。
    人の死は当人の内側ではなく、
    外側から処理されていくものなのだと
    突きつけられるようだった。

    父親が投げたリンゴの傷が死因であるという点も、
    美しく、象徴的。
    かつて家族を支えていたはずの息子が、
    父によって傷つけられ、徐々に衰弱していく。
    大黒柱だった彼よりも、
    父の威厳や家族の秩序が優先される構図は不気味で、
    家族という共同体の冷酷さを感じさ

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    2026年02月12日
  • 変身

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    役割を失った「個」と、残された家族の再生

    朝目覚めると巨大な毒虫になっていた、という不条理な設定から始まる物語。Audibleでの鑑賞において、背後に流れる時計の秒針の音は、本人の異変とは無関係に刻々と進む世界の残酷さを際立たせていた。

    ■社会的な役割と「うつ」の心理
    毒虫に変貌した直後、主人公グレゴールが真っ先に案じたのは自分の体ではなく「早く出社しなければ」という仕事への義務感であった。自分を二の次にして社会的な役割を優先する姿は、現代のうつ病を患う人の心理状態にも重なる。個人がどれほどの絶望の中にいても、社会や時間は何事もなかったかのように動き続けるという描写は、極めて冷徹である。

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    2026年02月01日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    ちょっと昔に読んだから、思い出しながら書くけど…

    ウェルテル効果という心理学用語がある。メディアが自殺を報道すると、その後自殺率が高まるということらしい。

    この本を読んで同じように自殺する人が増えたことからそう呼ばれているんだって。

    そんな感じで、これを読む前から結末は知っていた。結局ウェルテルは最後に叶わぬ恋が原因で死んでしまうのだ。そこまでどうやって向かうのか、どんなことに苦しんでいたのかをみつめながら読んだ。

    ウェルテルは既婚のロッテを好きになってしまい、もう、病的に好きになってしまう。ロッテしかいない、と思い込む。でも結婚してるから諦めるしかなくて、死んでしまう。

    何がすごい

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    2025年12月06日
  • ファウスト(一)

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    解説がないと(あっても)一回で色々落とし込むのは難しい。元々のベースとなる話があるので、それをざっと知っておくことも必要。感想と聞かれると難しいけど、ファウストを元にした絵画は結構美術館で目にしたのでそれを元に情景を思い浮かべながら読みました。

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    2025年11月23日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る

    初めてのゲーテの作品
    とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。

    小説というよりも詩に近い印象を受けた。

    ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか
    ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。
    とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。

    このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか
    死亡フラグすぎる

    身を引こうとするウェルテル
    それでも吸い寄せられるよう

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    2025年08月01日
  • 魔の山(下)

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    ネタバレ

    タイトルは小説の内容とはほぼ関係ないが、このサナトリウムの隔絶された世界で繰り広げられる人間絵巻は、読み応えがあった。多彩な人物との交流の中で、主人公のハンス・カストルプが大きく成長する過程が描かれる。色物関係はわれらがアイドル、ショーシャ婦人との交流は上巻ラストにかけて、素晴らしい筆致でクライマックスを迎え、ワルプルギスの夜という箇所でクライマックスを迎え、下巻での収まり方への繋がりも胸が高鳴った。下巻は論争の場や死の匂いも感じられ、世界文学として一気に高みへ引きあがる。もっともっと読書に充てる時間が必要と痛感した。時間切れだけど。

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    2025年05月13日
  • 魔の山(上)

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    ネタバレ

    ドイツ教養小説の雄。学生時代からいつかは読みたいと思って40年以上(笑)。岩波か新潮かは、実際に数ページ読み比べて、継続性から迷わずに新潮の決定。フランス語での会話でのカタカナ表記などやや違和感もあるが(岩波はどうだったか?)、基本読みやすい文章で、少しずつ読み進めて、長年の積読だった大きな山を登り終えた。(下巻へ)

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    2025年05月13日
  • みずうみ

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    みずうみ
    2025.4.23

    大学の講義でマルテと彼女の時計を読んだので同じ作者のみずうみを読んだ。青春を描写する文調は美しくもあり、繊細で儚い雰囲気を示していた。
    湖に浮かぶ蓮に辿り着くことのできないラインハルトは何を表すのか。エリーザベトとの永遠の別れだろうか。老人が青春を研究しているという終わり方に歳を取っても探求する心が表れていた。はやり昔愛した人と結ばれなかったことを悔やんでいるのだろうか。読み終え方が非常に切ない。女は待っててくれると思ってはいけないのだ!

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    2025年05月03日
  • 若きウェルテルの悩み

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    洗練された美しい文章がすごく良い。
    苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。

    「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。
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    ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
    多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普

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    2025年04月15日
  • ファウスト(二)

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    1と違って2の方は場面や登場人物もころころ変わって入り込み辛かったが、最後は大円団で終わって読後感良かったです。

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    2025年03月05日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    恋愛に悩む青年の心に移入すると、辛くなりそうだった。この心情を多くの者が経験しているんじゃないか?
    ただ、途中から辛い。そんな作品。

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    2025年03月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    内容云々というより、前半のウェルテルの純粋な心で伝えられる人々との交流や関係、話し合いの場面や風景の語りが好きです。素朴でありながらもとてもキラキラした幸せそうな情景が浮かんでき、そうした前半ウェルテルはすごく好感が持てます。
    前半の子供のような純朴なウェルテルの考え方や言葉は胸に刺さり、また読み返してしっかり心に刻みたいです。
    人生の教訓となるような言葉は今思うと若いのに達観しすぎやろ!と思いましたが、若いからこそあのラストなんだろうなと考え、題名も含めて素晴らしいなと感じました。

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    2025年02月07日