高橋義孝のレビュー一覧

  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

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    ネタバレ

    読み切った!やったあ!という気持ちが強い。

    どちらも芸術家を主人公とした話で、その精神性がフォーカスされている。自分を俯瞰する視線から絶対に逃れられないことについての嘆きはよくわかる。そういう人が芸術家なりえるということも。「ヴェニスに死す」はここから脱しようという老年の男の話である。芸術家というか、何かを創ることにその心を捧げている人というのはめちゃくちゃ人間な気がすると思った。
    どちらの小説も純粋な読み手(創るということをしない人)が読んだら、どんなふうに思うのだろうか。

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    2021年07月23日
  • 精神分析入門(上)

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    自我とは自分の意識のことであり、意識は理性でコントールできる。自分の行動は自分の意識で理性的に決めている。デカルト

    意識された部分(理性や合理性など)は表層的なものに過ぎない。自我の意識の活動にのぼらず、自覚されていない心の奥底がある。無意識。潜在意識。無意識の内容は夢などに現れ、起きているときは意識の底に沈んでいる▼幼い子供にあるのは本能的な欲動だけ。成長するにつれ本能的な欲動を抑える道徳・社会規範を身に着ける。「自分」という意識(自我)が生まれ、本能的な欲動と道徳・社会規範とのバランスを取れるようになる。本能的な欲動が充たされないとき、人は社会的価値の高い欲求に置き換えて昇華させる(芸術

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    2021年07月23日
  • 魔の山(上)

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    舞台は第一次世界対戦前、スイスの山奥にあるサナトリウム。ヨーロッパ中から結核患者が集まって療養している。
    マンは講演で「私は一生を通じて一つの物語を語りつづけてきた市民的作家であって、市民性から脱却する過程を語りつづけてきた。」と言っており(河出書房版解説)、
    主人公「ハンス カストルプ君」は、「ドイツ君」だと考えれば、読みやすく分かりやすい。

    キャラクターの濃いのがたくさん出てきて個人的にはめちゃくちゃ面白かった。
    中でもゼテムブリーニとナフタの、ハンスカストルプを賭けての思想合戦が面白い。が、難しく理解したとは言えないので、知識を付けて、10年後ぐらいに再読したい。

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    2021年03月21日
  • ファウスト(一)

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    言わずと知れたゲーテの超大作。ゲーテが何を伝えたいのか、感じ方は人それぞれだが、、そもそも理解するのが難しい。

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    2021年01月27日
  • ファウスト(一)

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    上巻しか買っていない本

    ゲーテ 「 ファウスト 」 上巻は ファウストが世界の真理を知るために悪魔と契約し、信仰を捨て、世界の快楽を知る巻。

    命題は 「ファウストは 信仰を取り戻して救われるか、悪魔と化して裁かれるか」

    上巻で「刹那に向かって とまれ、お前はあまりにも美しい と言ったら〜喜んで滅んでいく」の結論は出ていないので、ファウストは 悪魔と化していない

    序章部分が、献詞→前狂言→天上の序曲の3章を経て、本編の悲劇第一部「夜」が始まる構成。時間と場所(舞台)の違いが明確で、インパクトのある始まり


    ストーリーテラー=ファウスト=ゲーテ という構成


    中間にある前狂言の章の

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    2020年10月30日
  • 魔の山(下)

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     上下巻の大長編なので読み通すのに精一杯、というのが正直な所だが教養小説を志向しただけに、様々な、そして趣の異なった魅力がふんだんに詰まった小説だった。
     第一としてはセテムブリーニ、そしてナフタとの議論、この部分が通読して一等面白かった。第二はシャーシャ夫人との恋の行方だろうか。第三にはマンの本作における時間感覚。小説内の時間の問題についてはジュネットの『物語論』を適用させられるのだがそれだけでは済まない〈魔の山〉独特の時間の流れ方を考えてみるのもよいかもしれない。
     
     続けようと思えば何処までも続けられる類の小説なのだろうが、一応の筋はあるので、それに関して思った事と言えば、これは獲得と

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    2020年10月12日
  • ファウスト(二)

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    ゲーテが生きた時代への風刺など、
    理解できたとは言えないが、
    壮大な物語の構造、巧みなセリフ回し、
    時折、挟まれる深遠な詞章、
    時代を越えて読み継がれるのも
    わかる名作。10年後、読み返したい。

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    2020年04月29日
  • ファウスト(一)

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    とても美しい文章でおもしろく読めたんだけど、
    解説で盛大に第2部のネタバレしてるのはどういうつもりなんだ!

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    2019年10月01日
  • 魔の山(下)

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    なるほど、詰め詰めに詰め込まれている。
    科学と自然、病と健康、人文主義と虚無主義。西欧と東洋。富。隷属。音楽。恋愛。戦争。

    これだけてんこ盛りにされていれば、この本を脳内に分類始末をつけるに際して、気圧されたように「これは教養文学である」と言って逃げたくなる気は分かる。

    逃げずに、ここに書いてあったことを整理してみようとすると、時間をくださいと言いたくなるのが正直なところ。しばらくかけて(下手したらこの後の人生をかけて)考えてみる。

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    2019年04月22日
  • 魔の山(上)

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    ハンス・カストルプは、ダボスのサナトリウムで療養中のいとこを訪ねたが、滞在中に病に罹り、そこでの長期療養を余儀なくされる。療養生活の中でショーシャというロシア婦人に思いを寄せるようになり、謝肉祭の夜に告白する。しかし、それは彼女が翌日サナトリウムを発つという日であった。

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    2018年11月04日
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

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    大作「魔の山」の前に、トーマス・マンの雰囲気をつかもうと思って読んだ。「ヴェニスに死す」は別の訳で読んだので割愛。「トニオ・クレーゲル」は魔の山を読む前に読むには丁度いい小説だと思う。多少、観念的で暗中模索気味な読書になるが、読み通せば感じるものはある。傷口が拡がるような感覚じは読み通して良かったと思えるものだし、再読しがいのある作品だと思う。三島的感性というよりも芸術や青春に対する憧れや愛着といったものを見つめている。途中少し集中が切れそうになったが読み終えてよかった。読み通す価値のある小説だと思う。

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    2017年12月18日
  • ファウスト(二)

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    文豪ゲーテの代表作とされる長編の戯曲。第一部は1808年、第二部は1833年(ゲーテの死の翌年)に発表された。
    15~16世紀にドイツに実在したと言われる高名な錬金術・占星術・魔術師ファウスト博士が、悪魔と契約して最後には魂を奪われ体を四散されたと云う奇怪な伝説をベースにしている。
    ゲーテは文人であるとともに、自然科学者、政治家、法律家でもあった万能人で、代表作『ファウスト』においても、その思想・人生観が随所に表現されている。
    (6265行)ファウスト「母の国。その言葉をきくたびに、何かはっとさせられる。なんとしても耳にしたくない言葉だ。・・・それでも己は物に動じないということを必ずしもいいこ

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    2017年04月30日
  • ファウスト(一)

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    文豪ゲーテの代表作とされる長編の戯曲。第一部は1808年、第二部は1833年(ゲーテの死の翌年)に発表された。
    15~16世紀にドイツに実在したと言われる高名な錬金術・占星術・魔術師ファウスト博士が、悪魔と契約して最後には魂を奪われ体を四散されたと云う奇怪な伝説をベースにしている。
    ゲーテは文人であるとともに、自然科学者、政治家、法律家でもあった万能人で、代表作『ファウスト』においても、その思想・人生観が随所に表現されている。
    (382行)ファウスト「世界を奥の奥で統べているもの、それが知りたい、また世界のうちに働く、力と元素のすべてを見極めたい、そうなったら、もう言葉を漁ることも要るまいと思

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    2017年04月30日
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

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    トーマス・マン。
    とにかく長大・重厚な作品を書いた大作家という印象だが、本書は比較的ボリュームの軽い、中編を2編収める。
    とはいえ、ここにも「過剰なる叙述の片鱗」と言ってもいいような、詳細かつ細部に分け入っていく、畳みかけるような描写がある。
    2編に共通しているのは、「決して混じりえぬものへの憧憬」とでも言えようか。。

    『トニオ・クレーゲル』は一人の芸術家の半生を描く。謹厳な父に、異国から嫁いだ、夢見るような母。周囲に完全に溶け込むことのない一対の観察する目のような少年時代が印象的である。少年トニオが愛したハンスは、トニオよりも乗馬友達の方がお気に入りだ。長じて詩人となったトニオが女流画家に

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    2015年08月13日
  • ファウスト(一)

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    全編が詩のように美しく、日本語もこなれていてすらすらと読める。グレートヒェンの悲劇が痛ましく、錯乱した彼女の言葉は胸をつく。
    (2015.6)

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    2015年06月02日
  • ファウスト(二)

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    ギリシア神話ネタ満載の古代ワルプルギスの夜。1巻よりも難しく、ゲーテの教養の深さを感じられる。ファウストの欲求がますますエスカレートするが、年を取るにつれ考えが変わるとこが意外だった。オチも自分の予想とは違った展開で一本取られました天使様、あまりメフィストをいじめないでー。

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    2015年02月24日
  • 精神分析入門(下)

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    錯誤行為、夢判断、神経症総論を収録した『精神分析入門』と、
    その後に書かれた補足的な意味をもつ『精神分析入門(続)』をおさめたのが、
    この上巻と下巻からなる『精神分析入門』です。

    それにしてもですよ。
    分析によって突き止められるのは大体において性にまつわることだっていうのが、
    本当かなという疑いとそうだそうだという頷きが半々に生じました。
    この講義(本書)は100年も前のものだけれど、
    性に対して現代的に取り組んでいて、いまもなお古びていないです。
    それはわいせつ性だとかタブー視とか、
    現在にもそのまま残っているものだし、
    そんななかでこれ以上進展しないところ近くまで研究した、
    フロイトの先

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    2015年01月20日
  • 精神分析入門(上)

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    錯誤行為、夢判断、神経症総論の前半を収録した上巻であるのが本書。それにしたって、分析によって突き止められるのは大体において性にまつわることだっていうのが、本当かなという思いとそうだそうだという頷きが半々に生じるようなことでした。100年前のものだけれど、性に対して現代的に取り組んでいて、いまもなお古びていないです。それはわいせつ性だとかタブー視とか、現在にもそのまま残っているものだし、そんななかでこれ以上進展しないところ近くまで研究した、フロイトの先鋭性があるからだと思いました。性は、生殖の妨げにならないようなバランスのとれたところでは、その分析は完成しているのかもしれないです、そう思いました

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    2015年01月12日
  • ファウスト(一)

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    ズブズブと悪に染まっていくファウスト、関わった人々がどんどん不幸になっていく。中途半端な部分は2部で回収されていると思いたい。思ったよりもずっと楽しめた、というと多少不謹慎か。悪魔との契約なんてキリスト教的にはどういう捉え方をされたんだろう。

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    2014年11月20日
  • 魔の山(上)

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    本当は岩波文庫で読もうと思っていたんですが、新潮文庫に日和ってしまいました。
    それでも、読むのは大変でした。
    なにせ長い!

    読む前は、なぜいとこが療養しているサナトリウムに3週間も見舞いとして滞在するのか、そこが疑問でした。
    だって、結核って伝染病でしょ?
    なんで見舞いに3週間?

    見舞いと言えば見舞いなんですけれど、ハンス自身も体調があまりよくないというので、転地療養をするように医者に言われて、いとこのいるサナトリウムに来た、と、そういうことでした。
    それにしても体が弱っている時に、結核患者のたくさんいる所へ来るという時点で彼の運命は決まってしまったと言えましょう。
    3週間後、彼は見舞客か

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    2014年10月16日