高橋義孝のレビュー一覧

  • 精神分析入門(上)
    最後にリビドー登場。
    夢の解釈について表も裏とも解釈できるのであれば、解釈者の主観によっちゃうんじゃないかと思いつつ、曖昧な人間の夢の解釈だからそれも致し方なしなのかな。
    解釈者はあくまで補助者としてしか役割しか与えられないどいうことかな。
  • 精神分析入門(上)
    小さな兆候から物事を読んでいく姿勢には好感が持てるが、夢に出てくる様々なものを性的なものと解釈するのには少し抵抗があるし、リビドーによってすべてが成り立つとは思い難い。が、ものを考える姿勢としてはとても役に立つ一冊であると思う。
  • 魔の山(上)
    古典は難しい。というのはその時代背景が分かっていないとキャラクターの性格や行動に共感しにくいことがあるからだ。主人公のハンス・カストルプはハンブルグ出身の無垢で「単純な」青年であり、その性向は当時の比較的裕福な階層の若者としては平凡なものなのだろう。物語は彼が「魔の山」と呼ばれるスイス高原ダヴォスの...続きを読む
  • 蝶ネクタイとオムレツ
    大正2(1913)年、東京・神田生まれのドイツ文学者によるエッセイ。この世代によくみられるモダニスト、やわらかい心の持ち主かと思い手にとってみれば、やや期待外れ。

    文中しばしば登場する「昔の日本はよかった」「近頃の若いもんは」「女というものは」式な発言は、なんだかおじいさんのお小言に付き合わされて...続きを読む
  • 魔の山(下)
    はっきり言って、よく分からなかった。

    ・文章が分かりづらく、頭に入って来ない
    ・宗教や共産主義あたりに関する知識がついていけない
    ・やり取りというか論争が形式的で何処まで真面目に取り合うべきなのか分からない
    ・童貞臭い
  • ファウスト(一)
    翻訳の読み比べ用に。講談社学芸文庫を先に読みましたが、比べてみるとこちらは言い回しが多少現代語風かな…?と感じました。でも、全体で見ればそんなに変わりはありませんでしたが。
    どちらも面白く読めたのでよし。
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    『トニオ・クレーゲル』
    「普通の人」とはどんな人か、「普通でない人」はどんな人か、「才能のある人」と「才能のない人」はどちらに属するのか、そもそもすべては別のカテゴリとして別れているものなのか、そして自分はどこに当てはまるのか。
    自分がどうあるべきか分からなくなり不安になったことのある人に読んでほし...続きを読む
  • ファウスト(二)
    『ファウスト 第二部』は「つめこみすぎ」という感想になる。特に「古典的ヴァルプルギスの夜(第2幕)」が長すぎて、「ギリシャ神話のキャラクター」が数多く登場し、主人公ファウストまで消えてしまう場面が続く。

    ただ、ゲーテは「ファウスト伝説」を研究し、それをアレンジして再現している。

    1.ファウストの...続きを読む
  • 精神分析入門(上)
    精神分析入門

    小学生や中学生でも聞いたことのあるフロイト。
    とうとう手を出してしまいました。

    この一冊はフロイトの熱が込められていて、
    わかりやすいように解説してくれているのがよくわかります。

    晩年には彼の言うリビドーの意味は変化するも、
    彼の考え方がよくわかる、
    入門にはおすすめの一冊。
  • ファウスト(二)
    当時の教養をもってすれば,いろいろなネタがわかるのかな.
    宗教や神話や民話について大量の知識が必要.
    ストーリーに関する部分はほんの少し.
  • ファウスト(一)
    演劇をしている事と愛読本である太宰治『正義と微笑』の作中に『ファウスト』が出てくる事が読んだきっかけ。古典だから難しいだろうと身構えて読み始めましたが、予想以上に面白くサラサラと読めました。
  • ファウスト(二)
     解説が無かったので、この作品をどういう視点から見ればいいのかがわからないまま第4幕まで読んでしまった。…下調べは必要ですね。
     この作品は19世紀に書かれたもの(第1部が1808年で、第2部が1832年なのだとか)ですが、作品の舞台自体は16世紀ドイツに実在した伝説の「ファウスト博士」をモデルにし...続きを読む
  • 精神分析入門(上)
    いつか読みたい、と思っていて手にした本。
    思い当たる節とか、そういうところに付箋付けていったら付箋だらけになって読みにくい本になってしまった、、、
    まだ上巻の1/4ほど残っている。

    上巻は主に夢の解説なのだけど、結局全部そこに行くんですか?そうなの?人間て?みたいな、ちょっと受け入れたくないような...続きを読む
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    美少年に溺れていく初老の芸術家。設定はともかく、映画のせいか、マーラー?の音楽が何とも「緩く包んだ」作品。美少年の気に留めようとするアッシェンバッハに、美を追求するはずの芸術家の頽廃が愚かしくも映った。
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    美と倫理、感性と理性、感情と思想のように相反する二つの力の板ばさみになった芸術家の苦悩と、芸術を求める生を描く初期作品集。
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    トニオ・クレーゲル。興味がなくても読むと言ったハンスとのやりとり。此処にあって、横にあって、でも結局あっちにある。挟まれた感覚と迷い。
  • 精神分析入門(下)
    たぶん、これ読んでから、いろんな意味でいろんなコトに抵抗なくなったのね、、、。って、上巻と同じく、、、。
  • ファウスト(二)
    ファウストのオチは大きく2パターンですが、これは青春をやり直したい人が、悪魔と取引するのに参考になるバージョンのオチ^^
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    おどおどしながら女装しているしてるくせに、辺りを舐め回すように見ているトルストイ似爺の姿しか浮かんでこない。
    迫り来た現実に怯え、美しい少年に憧憬する逃避。
    その姿は滑稽過ぎて哀切故、鼻でせせら嗤うことしか私には出来ない。

    使われる言葉、観察眼などは美しいと思うのだが、ここには僕の求める美学が全く...続きを読む
  • ファウスト(二)
    主役はメフィストフェレスに変わったんですか?ファウスト影薄っ!
    しかし「ギリシアの神様連れて来て」と言われれば「いや宗教違うし」って渋ったり(メフィストフェレス君はキリスト教の悪魔だからね)、そのギリシアではホーム地と勝手が違って現地の魔物に振り回され放題だったり、皇帝に指揮杖貰えなくても「あんなも...続きを読む