高橋義孝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレある芸術家の生き様の軌跡。
肥大化し膨れ上がった自意識、彼の思想は、極限まで高められた内省に源泉を持つ。
凡人と才能ある人々を区別することの意味。むしろ区別するという行為自体が極めて凡人的なのかもしれない。
悩める俗人。
「恋が人を豊かにし、生き生きとさせることを知っていたからだった。」
彼が愛したのは、容姿端麗で、活発な青年とブロンドのお転婆娘。彼らは詩を軽蔑する。
彼は叶わぬ恋に身を焦がす。そしてそれが彼の内的な自己否定であり、彼らに愛され承認されることによる自己肯定への欲求なのかもしれない。
「なぜなら幸福とは、と彼は自分に言って聞かせた。愛されることではない。愛されるとは嫌悪を -
Posted by ブクログ
早朝に変なことつぶやいてたらツイッターのフォロワーさんにオススメ頂いたトニオ・クレーゲル。
ちょっと難しい言葉があったけど、勧めてもらった理由は納得しました。まあ自分は迷える俗人というか迷えるクズですけど。自分とは何であろうか?とかマジョリティーに中々属しない人なんかは共感する部分がありそうな。
ヴェニスに死す は美しい話だけど恐ろしいなやっぱり。苦悩の追求と陶酔の狭間の文学って感じ。映画版を昔これまた人に勧められて観ました。当時はおっさんドーシタみたいに思って凄い映画だとは思ったけど中身は理解できてませんでしたけど、今は少しはわかるような気がします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレファウストとメフィストーフェレスの知識欲求の追求の旅は小世界から大世界へと舞台は移り変わる。話の展開がポンポンと変わりよくわからないところがある。ギリシャ神話の神々の会話には何がなんやらでとてもついていけない。相変わらずのファウストの無理難題な要求に対してぼやきながらも応えるメフィストのやりとりは楽しい。メフィストが契約完了によりファウストの魂を手に入れようとしたところ、天使たちが色じかけでメフィストから横取りして天国へと連れ去ってしまったが、悪魔以上にしたたかな悪魔だと思った。以下ネタバレ
第1幕 皇帝の居城に舞台は移り、国が乱れ国庫は底を突いていると歎いているところにメフィストが道化とし -
Posted by ブクログ
ゲーテの傑作長編、完結編。
最後の最後、人に尽くすことこそが喜びであり、「とどまれ、お前は美しい!」と告げるに値する瞬間だと感じたファウスト氏。
まあ、それは結構ですけどね。やっぱ悪魔に魂を売るから何もかもよろしくなくなるんじゃないんですか。
ていうか、グレートヒェンを孕ませて、捨てて、殺したということについては、眠っていたからどうでもいいんでしょうか。まあ、どうでもいいことではないからこそ、長い間眠っていたのでしょうが・・・。
ギリシャ一の美女とデレデレしてますが、それは何なのですか。
でもって、最後、天使が助けてくれるとか、グレートヒェンが迎えに来てくれるとか、そういうのはご都合主義 -
Posted by ブクログ
ネタバレ色々と考察しがいのある小説だけど、そんな深いことは考えずに読むと、もはや一周回って笑えてくる。
以下個人的面白ポイント↓
・朝起きたら虫になっているというのに、やけに冷静で、仕事の心配ばかりしている主人公
・息子(兄)は虫になってしまったと信じて疑わない家族
・母が虫の全貌を見て死にかけてしまう
・なぜかリンゴ(かわいい)で攻撃する父→そしてそれが後々の致命傷
・爽やかなハッピーエンド感
・この話を笑いながら朗読したらしいカフカ
色々とツッコミたくなる場面が多すぎる。
比喩として読んでも考えさせられることが多く面白いし、そのまんまの話として読んでもシュールなブラックコメディで面白い。いろんな