高橋義孝のレビュー一覧
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ゲーテの傑作長編、完結編。
最後の最後、人に尽くすことこそが喜びであり、「とどまれ、お前は美しい!」と告げるに値する瞬間だと感じたファウスト氏。
まあ、それは結構ですけどね。やっぱ悪魔に魂を売るから何もかもよろしくなくなるんじゃないんですか。
ていうか、グレートヒェンを孕ませて、捨てて、殺したということについては、眠っていたからどうでもいいんでしょうか。まあ、どうでもいいことではないからこそ、長い間眠っていたのでしょうが・・・。
ギリシャ一の美女とデレデレしてますが、それは何なのですか。
でもって、最後、天使が助けてくれるとか、グレートヒェンが迎えに来てくれるとか、そういうのはご都合主義 -
Posted by ブクログ
ネタバレ朝、目を覚ますと、自分が巨大な虫になっていた――。有名なこの冒頭から始まる本作は、主人公グレゴール・ザムザの肉体的な「変身」を通して、彼を取り巻く社会、とりわけ家族という最も親密な共同体の冷酷な変容を、圧倒的な筆致で描き出した文学作品です。
物語の主人公は、変わり果てた姿になってもなお、人間としての意識を保ち続けます。しかし、言葉は通じず、家族との意思疎通も叶わず、彼は徐々に「家族の一員」から「異物」へと扱いが変わっていきます。とりわけ悲痛なのは、家族が彼を“すでに死んだ者”として受け入れ、そして前を向いて生きようと決意していくその過程です。
彼を切り捨てた事で、精神的に自立していく家族達 -
Posted by ブクログ
夏休み読書として、今更ながら古典を読んだ。
変身の面白さは、人間の存在の不条理さ、孤独、そして不可解さを描くことで、読み手に対し様々な解釈の余地を与えることだと思った。
特に、現代人が感じる疎外感や孤独を象徴していると解釈できるシーンや、外見の変化によって自己認識が揺らぐ経験は、現代人にも共感される部分があると感じた。
この作品は、単なる物理的な変身だけでなく、自己の変容や社会の変化をメタファーとして描いていると解釈もしましたがどうなんでしょう。合理性の限界や訳の分からない状況などは今も感じる部分はあり、令和になっても変身は考えさせられる作品だと勝手に感じた。