矢部嵩のレビュー一覧
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ネタバレおなじみの一行目一緒ショートショートのシリーズ。今回は初読みの作家さんが多かった気がする。特に最初の方、ロボットとかAIとかが続いて、大丈夫かいな、と思ったけど、真梨幸子さんや東川篤哉さんはちゃんと違うテイストで来ててさすがと思った。殺人が罪ではないという世界から、死刑等の罪になるという法律ができた、という大沼紀子「もう、ディストピアじゃん」は皮肉が効いてて特に印象的。面白かった。五十嵐律人「革命夜話」も違う切り口でとても良かった。敗戦後の混乱の中、食うにも困っている頃に、理想を夢見て日本国憲法を作った人がいたんだ、ということに改めて気付かされたわ。ありがたいことだ。
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Posted by ブクログ
『少女庭国』(本当に本当に人を選ぶ大作)の矢部さんなので何が来ても驚かないぞの気持ちで読み始めたけど、指をとある所に隠すシーンで目背けちゃった(泣)
最初から最後まで警告音が鳴り続けてる様な雰囲気なのでかなり神経使うんですけど、展開が早くて、何より主人公の僕が危険地帯をズンズン大股で進んでいくので、ちょっとちょっと~~~!って追いかけながらどんどんページを捲ってしまいます。だれる、とかがない本当に。気を抜いたら消される気がするから。
何もかも理解できないまま終わるのかと思いきや、終盤思いもよらない展開に…
あの場で吐露される感情はちょっと身に覚えがあったりもします。 -
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Posted by ブクログ
卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n−m=1とせよ
2部構成で主役は中学生3年女学生
こりゃあすんごい物語。えっ、メフィスト賞でないのこれ?みたいな感覚(そもそもホラー大賞出身)
上の導入から思いつく話は中頃から完全否定される
この本に書かれているのは
中3女学生
石に囲まれた四角形の部屋と鉄のドア
のアイテムだけで考えられるパターンの全てをひたすらに語る人類史
いやはや感服。たった248ページと思えないほど凄まじいパワーだった
ノリは「クリムゾンの迷宮」「ギャルナフカの迷宮」なんだけれど「シュタインズ・ゲート」やハルヒ「エンドレスエイト」が到 -
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Posted by ブクログ
話によっては「投げっぱなし」「意味不明」「世界観が分からない」と賛否分かれる話も多かったと思う。それでも、ちゃんと面白いし最後まで惹きつけるのだから「もはやバグだろ」と思いながら読んでいた。
特に、「エンタ」は最初世界観もよく分からないし、登場人物の複雑な呼び名だったり、ギミックだとかスペックだとか作中内での専門用語が多くて全く理解できない状態から読み始めることになるが、それでも続きが気になるクセになる面白さがしっかりとある。
もちろん、他の作品も前提からして意味不明な話も多く(たとえば友人が机(生きている)だったり、頭部が車の男性が毎晩尋ねてきたり、話によってはオチも含みを持たせていたり、中 -
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話題作、人気の作家たちによる"新しい法律ができた"の一文から始まる短編集。同じような短編集の5冊目。めくる度にうわっ、今度はこの人か~とワクワクしながら読めます。個人的に一番良かったのは五十嵐律人さんの憲法のお話でした。
殺人や男女関係のエピソードあり、中学校から。
金子礼介「ルパちゃん」
日野瑛太郎「推し活制限法」
朱野帰子「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」
阿部智里「つるべを取られて」
真下みこと「こんにちは、チャッテー」
須藤古都離「虚法」
嶋戸悠祐「国家殲滅フットボール法」
多崎礼「復讐者は振り向かない」
風森章羽「コロシヤとユキオンナ」
名倉編「Touch la -
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冒頭の短編「待ち合わせる」がものすごく好きで何回も読みました。ほぼなんでもない日常とも言えるような状況なのだけれど、薄氷を踏むような不安と緊張感と、すがりつくような必死な愛情を感じました。
中編「エンタ」は少女庭国にも似て、やはり実験装置の中のケーススタディのように受け取りました。ウマ娘のようなゲームの中で競わされるキャラクターをよく見てみれば、そこにはこんな生の泥臭さがあるはず、ということでしょうか。「昨日と今日が別のものだと嘘をつく」。「自分が間抜けだとわかっていたことにしたくなる」といったような表現が実に矢部的で好きです。
全体的には難しかったです。自分にとっては、確かに良い、 -
Posted by ブクログ
表紙は福満の文庫で。
ホラーは好きで好んで読むが、これは「薄いな。すぐ読めそう」という理由だけで手を出した。結果、新しい扉を開くことになった。
他のどの作家とも違う、古典にもネットにも寄っていない。あえて…あえて本当にあえるなら筒井か? でもそれも違う。
謎解きもない。小学5年生の男の子が死体を探す。でもいちばんこわいのはそこじゃない。
毎食のご飯がカップ焼きそば。
降り続ける雨。
何度でも洗われるお皿。
食べたいウィンナー。
臭くても言ってはならない他人の家。
他人? 親戚? 家族とは?
おそらく、この作者は本質を知っているのだ。
だけど、言ってもまた仕方のないことだということも知