矢部嵩のレビュー一覧

  • 〔少女庭国〕

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    読み始めてすぐに「魔女の子供はやってこない」の人か!と気づき座り直して読みました。
    果たしてAIにこれが書けるかな。この人がいる限り創作は死なないなって思う。
    三大奇書に並ぶのではないか、と褒め倒しそうになる一方で、子供には絶対読ませたくない胸糞本なので、星の数が難しいです。
    後、著者がこの人だってわかってたらきっと読んでない。鬱になりそう。

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    2024年04月30日
  • 〔少女庭国〕

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    脱出できるのは一人だけ。
    デスゲームであり、シチュエーションノベルであり、文明勃興記であり、青春小説であり、実験小説であり…百合でもあるのか。
    無限に増殖する少女。殺すか殺されるか死ぬか生きるか。不条理を超えた先にある感慨。ともかくとんでもない作品。

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    2024年01月14日
  • 〔少女庭国〕

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    ネタバレ

    卒業式会場に向かっていた中三の羊歯子は、気づくと暗い部屋で目覚めた。部屋は四角く石造りだった。部屋には2枚ドアがあり、内一方には張り紙がしてあった。
    "卒業生各位 下記の通り卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし、死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ。時間は無制限とする"


    無限に囚われた少女たちの話。以前ハヤカワ文庫さんが行っていた、「ハヤカワ文庫の百合SFフェア」の対象作品のうちの1冊で、先に言っておくとなかなかの奇書、あるいは実験小説の類に近いかと思います。
    ちなみに、ここは個人的見解によると思いますが、私はあまり百合味は感じませんでした。

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    2023年12月24日
  • 〔少女庭国〕

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    ネタバレ

    ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n-m=1とせよ。
    卒業試験として課された命題だけを見ると、脱出ゲーム、デスゲーム、バトルロワイヤルなどが想像されますが、そういうものも含めた人類史のような一冊でした。
    意外な広がりもありつつ、核心には触れない。映画CUBEを見たときの感覚に近い。
    少女たちを閉鎖空間に閉じ込めて何やかんやという話が好きなんでしょ、ということかな。
    五九[東南条桜薫子]のエピソードがこの本のすべてという気がしました。

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    2023年12月19日
  • 〔少女庭国〕

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    脱出ゲーム的な話かと思いきや、なんだか世界が発展する縮図を見たかのように感じ、小説を読んではいるのだが、何か他のことが頭の片隅にずっとへばりつくような小説。

    他のどんな小説とも似ない、ある種奇妙で独立しているなぁと感じる。

    人が増えれば増えるほど厄介だけど、快適な生活はできるのだと実感。支え合いは必要だけど、もはや依存関係になっているんだよなぁ、と。

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    2023年08月14日
  • 〔少女庭国〕

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    ネタバレ

    〈ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ。時間は無制限とする〉という卒業試験に放り込まれた中3女子たちのお話。
    〔少女庭国〕よりも〔少女庭国補遺〕からが本番でした。
    大叙事詩…勃興と滅亡を繰り返す中3女子たち。
    世界には部屋と扉と中3女子しかなくて、生きていくとしたらそれらでどうにかやっていくしかない。食べ物飲み物、生活の道具…部屋と扉と中3女子しかないので“それらでやっていくしかない”。
    レポートのように書かれる子もいれば、しっかりストーリー仕立てで描かれる子もいました。
    SF、デスゲーム系、百合、架空の歴史書…どれにも当て嵌まるし、でも初めて読む質

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    2023年07月30日
  • 保健室登校

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    起こってる出来事は荒唐無稽なスプラッタなんだけど、そこに至るまでの学生たちの考え方や動きは妙にリアルというか。
    普通の中学生が普通に思う「行事で仕切りたがるやつうぜー」とか「運動神経鈍いやつ体育祭で邪魔」みたいな等身大の感情のままネジが外れて人がバタバタ死んでいくのが、謎のリアリティがあって奇妙な読み味でした。

    文体はクセつよというかブロークンというか、まぁ言ってしまえば「悪文」の類ではあるんだけど、そこが却って中学生のリアルな脳内垂れ流しみたいな感じで嫌なリアリティをかき立ててる。わざとなのか天然なのか……

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    2023年07月29日
  • 保健室登校

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    『紗央里ちゃんの家』よりの基本路線は同じで、趣味の悪いグロテスクな出来事をまるで日常茶飯事かのように淡々とこなす登場人物たち、明らかに筆が乗りすぎているグロテスク描写、ドロドロ崩壊してムンクの叫びみたいになる会話文など絶好調で、ただ本作に至ってその露悪趣味が突き抜けてメータ振り切り1周回ってむしろリアルじゃね?と思えてきてなんか良い感じだった。

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    2023年07月07日
  • 魔女の子供はやってこない

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    『〔映〕アムリタ』シリーズを思い起こさせるような「自己同一性に対する挑戦」的テーマが随所で匂わせられるが、そこまで踏み込むことなく程よいところで戻ってきてくれる。いや、厳密には戻れてはいないような気もするが、そこらへんの"正常の定義"が読んでいると次第に分からなくなってくる。
    現実感のない会話のやり取りは謎の中毒性がある。
    この作者の描く登場人物たちは異常な行動をとるほど、口ではまともそうなことを言っているので手に負えない。
    読みながらつい鼻を掻いてしまう。
    こんなもんわざわざ描写すな、と思うこと仕切りで、目が滑ると言うよりも目を滑らさざるを得ないという状況に追いやられる。

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    2023年06月23日
  • 紗央里ちゃんの家

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    小説が映画や漫画と違ってすごいところは、そこに人がいると書けば人がいることになり、地の文に主観ぽいことを書けばそれは登場人物の思考になり、カギカッコをつければ話したことになり、そしてある程度の制約はあるもののそれが現実のものとして認められるためのハードルが限りなく低いところで、この小説はそういった小説の得意分野を存分に活かしたテキストになっているので良かった。

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    2023年05月05日
  • 魔女の子供はやってこない

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    暗黒系ガールミーツガールの怪作。

    第1話:ああなるほどねー
    第2話:幻想的な作風
    第3話:趣味悪いな

    第4話:目が醒める。ここからが本番。
    第5話:単話としての完成度はこれがピカイチ

    第6話:何この名作!

    人間の少女である主人公が、魔女の少女に出会って、運命が変わっていくお話。

    魔女は人の願いをかなえてくれる。でもその願いは思ったとおりに成就するとは限らない。

    小学生的な視野の狭さと、「猿の手」的なコテコテの悪意とが混然一体となって、事態を悪化させて流れがとにかく悪趣味で好き。

    グロ描写もキモ描写も盛りだくさんで、倫理的にもいろいろ踏み越えてしまっているので、読み手はものすごく選

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    2023年02月05日
  • 魔女の子供はやってこない

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    ネタバレ

    半年ほど前にTwitterで見て、ずっと気になっていたホラー小説。1章がだいぶグロテスクだったので自分には合わないかもと思いましたが、最後まで読んでよかった!好き嫌いは分かれそう。独特の文体ですが、すぐに慣れるはず

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    2022年09月09日
  • 魔女の子供はやってこない

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    かわいい少女たちがキャッキャしながらエグいことをする超がつくほどの寄書。
    耐性がついていない方にはお勧めできませんが、ホラー小説大好きな方には是非一度この不愉快さを体験していただきたい。
    私はとっても好きですこういうの。

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    2022年05月21日
  • 保健室登校

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    気持ちいいくらいにいっぱい人が死にます!
    超不気味、超不愉快、超グロテスク、超きもちわるい、でもこれが私の大好きなホラー小説のひとつの特徴でもあるのです。矢部さん作品はじめてのかたは、精神状態が良好のときに読んでください。でも簡単に人には勧められないし、友人にこれ読んだ!ともあまり言えない…。楽しく読んだことを胸の内に秘めたくなるような作品でした。

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    2022年05月21日
  • 〔少女庭国〕

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    ネタバレ

     悪趣味と言える状況下に放り込まれた少女達が殺し合いをさせられる。端的に言い表せば、それだけの作品であるけれど、〝少女〟という年代の多様さが書き表されている様にも感じました。
     怖いもの知らずで無鉄砲な行動に出る子、終わりの見えない現状に閉塞感を感じる子、誰かの為に頑張れる子、仕切りたがりでリーダー気質の子。特殊な環境下ながら、少女らしさを発揮して現状を何とかしようと悩んで行動している少女達。皆、一様に同じ行動を取るわけではなく、似ていながらも違う行動を取り、違う結末を迎えている。その多様さが少女の持つ個性を魅せられている気がしました。

     少女庭国補遺では、単調に自殺し殺し殺されてゆき、時折

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    2022年05月04日
  • 〔少女庭国〕

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    登場人物の名前と話し方が独特で、ずっと不思議な気持ちで読んでた
    こういうシチュエーションに存在する全ての因子を掛け合せて有り得る全パターンを洗い出し、各パターンを骨子として物語の肉付けをした、というふうに見えた

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    2022年05月04日
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話

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    「てのひら怪談」よりもさらにミニマムな「ゆびさき怪談」。140文字以内という制約があるけれど、それでも、というかだからこそ描き出されるさまざまな恐怖が魅力的です。描かれない部分も多いけれど、その分想像力が恐怖を増幅させることも。
    怖いと思ったのは織守きょうや「首がない」「橋姫」、澤村伊智「地獄」「ファミレス」、堀井拓馬「ネタバレイヤー」などなど。岩城裕明「ヒールはやめて」はなんだか可愛くて和みました。矢部嵩の作品はどれも不気味で素敵。そして白井智之「白塗りの悪魔」「川辺の砂」って……不可思議なホラーとしても読めますが。ミステリファンにはいろいろ気づけて楽しい作品では。

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    2021年08月31日
  • 〔少女庭国〕

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    ネタバレ

    これは、百合なのか…SFなのか…?と考えてしまうがたしかに百合だしSFなんだなぁ、という感想に困る不思議。 卒業式に向かう中3女子生徒は気がつくと白い四角い部屋にいて2つのドアがあった。少女庭国は結構コミカルに進むが、補遺はひたすらに同じ境遇の女子生徒の物語を羅列している。カニバリズムとか、他に食べ物がないから仕方ないけどあっさりやっててビビる。まぁ無限に起きる女子生徒のうちの1つだしね。過去方向の扉を壊した時は革命かと思ったが、先も後も同じなんだよね。老いたロジ子とか、戻った生徒は無事なのだろうか。

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    2022年01月16日
  • 魔女の子供はやってこない

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    グロテスクでスプラッタな描写が微に入り細を穿ち続くので好みはきっぱり分かれるが、それと同じ位イノセンスな描写が飛び出してくるのが癖になる、謎の依存性のある小説。

    一話目がある種壮絶なネタバレなのだが、これを最後におくだけで印象ががらりと変わる。
    夏子が肝心な記憶を忘れている(忘れさせられている)ので、読者と作者の間に共犯関係が成立する巧みな構成。

    登場人物の価値観もめいめいぶっとんでおり、まずそこで受け付けるか受け付けられないかふるいにかけられるが、痒いのを掻くのが気持ちいいビルマ君よろしく、その生理的な不愉快さも慣れると快感に裏返る。

    そして折々にとびだす比喩が感動するほど斬新。
    たと

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    2019年07月14日
  • 〔少女庭国〕

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     ハヤカワ文庫の百合SFフェアに伴い、早川書房の単行本から文庫化された作品。
     とある女学院の卒業生である少女は、卒業式が行われる講堂へ向かう途中、気付くとうす暗い部屋に寝かされていた。その部屋にはドアが二つあるばかりで、一方のドアにはドアノブがなく、もう一方のドアには張り紙がされていた。張り紙には「ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ」と書かれている。つまり卒業生の寝ている部屋が次々と続いており、ドアを開放することで、2人の少女が目覚めたならば1人が、5人の少女が目覚めたならば4人が死ななければその空間から脱出できないというのである。

     100頁

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    2019年07月10日