福田恆存のレビュー一覧

  • サロメ

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    周囲を虜にし、また危惧させるほど魔性の美貌を誇る王女サロメの、預言者ヨカナーンへの執着たるや! どれほど本人から拒まれようと恋慕し、己が手中に入れんとする様が恐ろしい。狂気ここに極まれり。

    なぜエロド王はサロメのことをずっと視ていたのか?
    ヨカナーンが非難していたのは本当にエロディアス妃だったのか、そもそも彼女は本当に罪深かったのか?
    そもそもヨカナーンは真に預言者であったのか?
    ……戯曲としてはかなり短い内容。聖書から材を得ているらしいが、分からないことだらけ。とは言え狂おしく禍々しいくらいの耽美の世界には圧倒された。収録されているAubrey Beardsleyの不可解で官能的な挿絵18

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    2025年05月20日
  • マクベス

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    ★4。
    「メタルマクベス」と「蜘蛛巣城」のおかげで筋は知ってたけど、改めて戯曲読むと新鮮に面白かったなー。後半の、マクダフ夫人と子の場面、マクダフとマルコムの場面とかは面白そうなので映像で見るの楽しみ。
    レディマクベスの死にさらっとしか触れられてなかったのが意外だった。でもこれだけさらっとだと膨らませる余地あるから、かえって色んなバージョンが作りやすいのかなーとも思うね。
    新潮文庫版を読んだのだけど、中村保男さんの解説が興味深かったな。その前の福田つねなりさんのもそうだけど、ハムレットとの対比について書かれててなるほどーだった。テナントさんファンは脳裏に思い描きながら読めるからこれわかりやすく

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    2025年05月17日
  • サロメ

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    文学の力を体現したような文章と訳で、内容は非常に面白かったのだが、ビアズリーの挿絵で全部ぶち壊されていて笑ってしまった。盛り上がって引き込まれていくシーンでヌルッと出てくる気の抜けた「サロメの化粧」等々は全く関係なさすぎてワイルドの文学に対する冒涜としか思えないのだが、ワイルドとビアズリーの当時のバチバチした関係が味わえてよかった。ビアズリーの挿絵を載せるかどうかは意見が分かれるところではあると思うが全部載せてくれた岩波文庫に感謝。

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    2025年05月07日
  • ハムレット

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    翻訳者の福田恆存が書いたあとがき「シェイクスピア劇の演出」が印象に残った。
    この中で、役者は、演じるキャラクターの心理を掘り下げて演技すべきではない、と述べている。演劇は劇場的効果が重要で、役者は観客の望むものを提供することに徹すべきだ、と述べている。すなわち、台本に書かれているハムレットの台詞を観客に効果的に届ける媒介者、と私は理解した。
    私が映画や演劇に興味を持った時(若い時)、影響を受けたのはスタニスラフスキーの演技論だった。彼は徹底的にリアリティを求めて、観客が退屈しようと役者はリアルに佇むだけ、、、な感じだった。これがモスクワ芸術座であり、アメリカに渡り、リー・ストラスバーグのメソッ

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    2025年04月17日
  • 福田恆存の言葉 処世術から宗教まで

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    ❇️日本の近代化とは
    富国強兵
    1. 強兵➡️日清、日露で勝ち大東亜で破れた、、、戦闘力だけでは勝てない時代、経済、情報等の総合力が必要
    2. 富国➡️吉田、池田、角栄まで勝ったが中曽根以降に失速、失われた30年
    ❇️1990年の 歴史の終わり
    日本は富国強兵に代わる 目標を発見出来ていない
    ★恥の文化
    日本とヨーロッパはよくにている➡️ 騎士道と武士道、決闘と切腹、マフィアとヤクザ
    ❇️処世術
    1. 先ず、我が身のエゴイズムを知れ、自分可愛さ
    2. ゴマは上手く擦れ、自分一人だけでなく、回りの環境全体の快適さをも考慮せよ
    3. リアリズム➡️➡️
    道徳、倫理、正義を言い出すとキリ

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    2025年04月15日
  • マクベス

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    3人の魔女がマクベスの野心を表しているのならばそれは亡霊と一緒なのでは?彼の野心を正当化するためなのか。

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    2025年03月28日
  • サロメ

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    わずか90ページだが濃密。オスカーワイルドのサロメ。王女サロメはサイコパスなのか、欲望の奴隷なのか。サロメの欲するものは預言者ヨナカーンの首。ビアズリーの挿絵も強烈で凄く、インパクトのある本でした。

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    2025年03月09日
  • 演劇入門 増補版

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    ネタバレ

    作品の中の事実を並べて、役の性格分析するのはやめよう。いや、それもそれでアプローチのひとつなのかもしれないけども。作品の中での役割の方に重点を置いて、役を探ってみよう。

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    2025年02月04日
  • ヴェニスの商人

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    宗教、地理のことがわかって面白かった。
    シャイロック様も、ランスロットも先を読む力があって賢かった。

    小生が貿易の仕事をしているので、航海の安全性が担保されない時代に、アントーニオが一隻に大量の商品を積んでいることの危ないということを知って勉強になった。

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    2025年01月30日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    不思議な後味の残る小説だ。
    過度に花に彩られた冒頭、これは美しいドリアンを導く演出だろう。ヘンリーの逆説もくどいほどに過剰。
    ドリアンは終始利己的で、せっかく危機を乗り切ったのに自ら最期を招いてしまう。
    結局何を描いたものなのか、よくわからなかった。

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    2024年11月28日
  • オセロー

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    重臣を信じるあまり、妻を信用しなくなることから起こった悲劇の連続。1人の男以外誰にも相談せず決めつけてしまった。色々な人から話を聞くべきだった。

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    2024年11月21日
  • サロメ

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    ネタバレ

     ヨカナーンの声
    「その日、日は黒布のごとく翳り、月は血のごとく染り、空の星は無花果の実の、いまだ熟れざるざるに枝により落つるがごとく地におちかかり、地上の王たちはそのさまを見て恐れをののくであらう」

    『私にヨカナーンの首をくださいまし』

    なんともおぞましいセリフではあるが、このあとサロメはヨカナーンに口づけをする
    ピアズレーの挿絵もなんとも素敵でぞわぞわする
    預言者の予言の表現といい、サロメと言う作品が
    長く伝わるのは、サロメの恋の激しさが、狂気が
    わかるからだろうか

    こ、こわい

    『ああ!あたしはとうとうお前の口に口づけしたよ、ヨカナーン、お前の口に口づけしたよ。お前の唇はにがい味が

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    2024年10月27日
  • サロメ

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    ヨカナーン

    大学生の時に買って、やっと読んだ
    すごく舞台的な作品だった

    真っ黒真っ白真っ赤、金に銀
    色のコントラストがいっぱい出てきてビビッドな世界が広がっていた

    みんなヤバびと

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    2024年10月27日
  • マクベス

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    ネタバレ

    魔女の予言と夫人の教唆によりダンカン王を暗殺し、王座を手に入れたマクベス。
    そんなマクベスを襲ったのは底知れぬ不安と疑心暗鬼だった。
    そして、この不安感が罪の連鎖を引き起こす。

    福田 恆存さんの解説で「要するに、「マクベス」劇の主題は不安にある」と述べられている様に、主人公マクベスの言動や情緒から"不安"というものを強く感じました。
    権力に躍らされ、我を忘れるマクベスですが、後悔や罪悪感にとらわれ狂っていく様は悲劇そのものでした。

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    2024年10月22日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    美貌の青年ドリアン・グレイがとある人物との出会いを境に、人生が狂って行く…。

    悍ましくも美しく芸術的な物語で、醜悪さと耽美さを併せ持つゴシックホラー小説。
    非常に古い作品ではあるが、古臭さは無く、終始耽美的な世界観に魅了された。

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    2024年10月06日
  • マクベス

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    ネタバレ

    分かりやすくて面白かった。一つ一つの台詞が個人的に好きだった。100ページほどでここまで楽しめるのは良い作品。他の作品も読んでみたい

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    2024年09月19日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ドリアンの悪行はベールに包まれているがギラギラと輝いて暗い中で光る宝石のような美しさを感じさせる。肖像画はドリアンの良心で、醜くなった分だけ彼が傷ついていたのだと感じた。それにしてもヘンリー卿は無責任すぎませんか。

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    2025年10月05日
  • マクベス

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    『マクベス』はシェイクスピアが1606年頃に完成させた戯曲です。実在したスコットランド王や将軍を登場させた作品で、王であるダンカンに重用されていた野望に取り憑かれた将軍マクベスが主人公。
    マクベスが王を暗殺し自ら王に即位してからマグダフ、子息マルコムに討たれるまでを描いた作品でシェイクスピアの4大悲劇のなかの最後に書かれた作品。
    4大悲劇の中では一番短い作品たが、当時のスコットランド王ジェームズ一世(話し中の忠臣バンクオーの子孫)への宮中観覧用作品としたので短いと言うのが定説。劇中にもジェームズ国王に媚びたセリフが多いのが特徴と言われる。
    ダンカン王を暗殺し王についたマクベスが劇中ではすぐ遺児

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    2024年03月20日
  • ジュリアス・シーザー

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    ネタバレ

     イギリスの教科書で採用されるほど有名な悲劇作品。ローマ皇帝ジュリアス・シーザー(カエサル)を主人公とした作品で、多数の登場人物が現れる。物語は一貫して政治闘争が繰り広げられており、ゆえに多くの人物が死んでいくが、本作は四大悲劇とは性質が異なった悲劇作品である。解題で言及されているが、本作『ジュリアス・シーザー』は、上記四作品のような息抜きや笑いの場面が一切ない。その代わり、物語が終始生真面目で緊張感が続いてる。また中村保男による解説も秀逸。主人公とその敵であるブルータスいずれかの立場の視点から本作を読んでいくと、見方が180度変わる。ブルータスの悲劇的な描写は、理想主義の敗北を象徴しているら

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    2024年03月02日
  • 夏の夜の夢・あらし

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     幻想喜劇の『真夏の夜の夢』とシェイクスピア最後の作品『あらし』の二作品を収録。両作品ともに女性キャラが、近年の漫画、アニメにありそうな特徴を持っており、現代の作品(ジャンルとしてはファンタジー、ラブコメに近い)を読むように両作品を楽しめる。また『あらし』の解題で、本作品には元ネタと思われるものがほとんどないと指摘されている。シェイクスピア作品の多くは、複数の元ネタ作品を組み合わせて、作品を作り上げたが、最後の作品は、極限までオリジナリティを出した。ここから、偉大な文学作品を編み出したシェイクスピアは、初期ではたくさんの他作品を借用して創作するが、年齢を重ねるにつれて、徐々に独自性を磨いていく

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    2024年03月02日