福田恆存のレビュー一覧

  • アントニーとクレオパトラ

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     『ジュリアス・シーザー』にてブルータスらに暗殺されたシーザー。彼の死後、ローマの政権は、後継者となつたオクテイヴィアス、マーク・アントニー、レピダスの三頭政治が敷かれてゐました。しかしアントニーはエジプトの女王・クレオパトラの色香に迷ひ、ローマを蔑ろにしてエジプトに入り浸りであります。オクテイヴィアスがポンペイとの戦に難儀してゐるのに、手を貸さうとさへしません。妻ファルヴィア(実際には登場しない)の死去を伝へられて、漸くローマへ帰るのでした。

     アントニーはオクテイヴィアスとの仲を強固にするため、オクテイヴィアスの姉・オクテイヴィアを妻に迎へます。政略結婚。しかしそれを聞き及んだクレオパト

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    2020年09月13日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ゴシック小説第2ブームの代表作(最初のブームの代表作は「フランケンシュタイン」)。もうプロットが大天才なんじゃ...天才であると同時にかなりシンプルなんだけど、しかしその肉付けがモリモリモリ...いやあものすごいものをよんだなあ...!

    「なにはともあれ有害な書物であった。あたかも香の強烈な匂いがこの本の頁にまとわりつき、頭脳を濁らせているかのようだった。」(p.247)この本もそうだと思う(笑)わたしにとっての新しい視点からの考え方をめちゃくちゃ吹き込まれた!でもそれが良いことなのかこの作品に関してはちょっぴりわからないのも事実(笑)

    オスカーワイルドの逆説は奇抜で常識に囚われてなくてほ

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    2020年08月06日
  • リチャード三世

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    シェイクスピア 「リチャード三世」

    いろいろな見方があるのかもしれない。解説者は 史劇、復讐劇 と見ている。ピカレスクとしてリチャード三世を英雄視する読者もいる


    私は この物語を 悲劇として捉えた。リチャード三世を人生の失敗者とみている。


    *自分で自分を呪う人生
    *母から自分の死を望まれる人生
    *自分が死んでも誰も悲しまない人生
    *最期の言葉「馬をくれ、代わりに国をやる」〜手段を選ばず 手に入れた王位の価値が 馬より低いこと に気付いた人生

    から考えると「リチャード三世」は 悲劇としか思えない


    解説者は リチャード三世のハンディキャップ(コンプレックス)と悪事は結びつかないと捉

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    2020年05月17日
  • ヴェニスの商人

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    シェイクスピアを読み始めて、マクベスに続いて二作品目。

    【感想】
    痛快な裁判がまるで一休さんのようで、楽しく読めました。

    【この一文】
    ただし、そのさい、クリスト教徒の血を一滴でも流したなら、お前の土地も財産も、ヴェニスの法律にしたがい、国庫に没収する。

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    2020年04月04日
  • ヴェニスの商人

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    シャイロックかわいそうすぎ。

    「シェイクスピアはユダヤ人擁護だというのは暴論だ」というのは暴論に思える。

    一見ユダヤ人をステレオタイプまんまに悪者に仕立てあげボコボコにするという市民の欲望を満たす体裁をとりつつ、暗にキリスト教の偽善をほのめかしているように感じられた。

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    2020年01月11日
  • オセロー

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    ひどい。。作品がということでは当然ない。運命というかイアーゴーというか。デズデモーナもオセローも可愛そう過ぎる。筋を知っていて読むからか、一層辛かった。

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    2019年11月08日
  • サロメ

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    訳が素晴らしい。この手の言い回しが心地よく感じる人とそうではない人がいるので万人には勧めないが、私はこのような訳がモウレツに好きなのです!
    後半のサロメのしつこさには舌を巻きます…

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    2019年09月18日
  • サロメ

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    仰々しい感じを受けるが、王と妃と妃の娘、予言者が登場する宴会場での出来事を劇にしている。位の高い人たちは、やたらと人を殺したがる生き物になるらしい。ドラマチックな展開だが、共感する人物も登場せず傍観者として置き去りにされた印象を持つ悲劇かな?

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    2019年06月13日
  • サロメ

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    オスカー・ワイルドが、旧約聖書の一篇にアレンジを加え、戯曲にしたもの。
    少女の狂気じみた恋情は、好きな人は好きだと思う。

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    2019年05月07日
  • ロミオとジュリエット

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    新潮文庫のシェイクスピアは全部福田恆存訳なのだと思っていたら、中野好夫だった。なるほどこれか、というような部分があったりして面白かったものの、これ、全部坊さんが悪いのでは? という感は否めない。

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    2018年11月20日
  • アントニーとクレオパトラ

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    解説から引用
    「アントニーとクレオパトラにとって、人生の移ろいやすさはわかりきったことであり、数多くの変化を目のあたりにしてきた彼らを今更何の変化も驚かすことはできない。人生の移ろいやすさこそ移ろいゆくことのない唯一のものなのだ。」
    というような解釈をとるもとらないも多様である
    というのが小説や演劇と違う戯曲というもの
    史劇としてはアクティウムの海戦における動機は本筋でないのが残念

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    2018年11月12日
  • オセロー

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    イアーゴーのような輩は確実に存在する。
    ・「盗まれて微笑する者は盗賊より盗む者なり、益なき悲しみに身を委ぬる者はおのれを盗むものなり」

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    2018年11月04日
  • リア王

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    年老いた王リアは、退位にあたり、三人の娘のうち上の姉妹二人に、その甘言を見抜けず、権力・財産を全て譲ってしまう。そのうえ、王を心から慕う末娘コーディーリアを無一文で他国へ嫁がせ、また、腹心ケントの忠告にも耳を貸さず追放する。まさに裸になった王は、邪悪な二人の娘とその取り巻きの策略により、何の力も持たない老人へ貶められる。そして、流浪の末、自分を愛してくれる娘コーディーリアを亡くし、失意の中で自分の命をも失うことになる

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    2018年11月04日
  • ロミオとジュリエット

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    実は読むの初めてだったf^_^;
    そもそもこれは映像化=舞台化が前提=脚本なので
    脳内でしっかり映像化して読むのがよろしいかと。
    私の中ではディカプリオとデーンズが舞台を駆けずり回ってました。
    今こうして読んでも「これ、ステージで見てみたい!」と思うんだから
    国も文化も時間も越えるくらいの
    何か、普遍性を持った作品なんだろうね。

    「名前がなんというのだろう?私たちがバラと呼んでるあの花だって、他にどんな名前になろうとも、甘い香りに変わりないのに("What's in a name? That which we call a rose by any other name w

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    2018年10月08日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    「夏の夜の夢」の原題は「A Midsummer Nights Dream」。Mid Summer-Dayは夏至で、MidSummer-Nightsは、その前夜。翻訳された方によれば、日本での題名は通常「真夏の夜の夢」とされているけれど、真夏というと日本でイメージする夏真っ盛りの暑さと、イギリスでの夏至のころの爽やかな初夏の陽気は全然違うので「夏の夜の夢」と訳しましたとのこと。ご本人も言っておられるように「夏の夜の夢」でも、おそらくイメージに爽やかさは望めそうにないので(そうでなくとも昨今のこの暑さ)、現代通りに「夏至前夜」でも良いくらいに思う。
    この「夏至前夜」は、西洋では妖精が跳梁し薬草の効

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    2018年10月02日
  • サロメ

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    78ページ間に渡って同じセリフを何度も繰り返しながら進んだ物語が、ラスト5行だけで一気に覆って予定調和に落ちる構成が面白いと思います

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    2018年10月20日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    期せずして永遠に続く美貌を手に入れてしまったことによる悲劇。
    老いること、醜く歪むことが、どれだけ彼を留めさせることができただろうか。
    ブラックジャックの「人面瘡」を思い出した。

    この本はとにかくヘンリー卿の印象が強い。
    ドリアンもそこそこ警句じみたことは言うのだけれど、何故かヘンリー卿に比べて非常に薄っぺらく見えてしまう。

    1つ文句を言わせてもらうなら、裏表紙の豪快なネタバレ。
    確かにストーリーの行く末自体は予測しやすいし、この本の魅力の一端でしか無い。
    でも裏表紙に書いちゃうのは違うでしょう……。

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    2017年10月21日
  • サロメ

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    ネタバレ

    愛する者を手に入れるためには、その者の命を奪ってでも手にいれたい…という、ある王女の狂気的な愛を聖書を模して一幕に収めた劇。
    登場人物に誰一人まともな人がいない、狂気の世界。醜くい世界ではなく、むしろ美しいかもしれません。
    挿し絵もちょっと幻想的で、非現実的な世界に浸るにはちょうど良い一冊。これを演じきるのは、とても難しそう…
    人間の狂気に触れたい方は、ぜひ。

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    2017年09月15日
  • オセロー

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    シェイクスピア四大悲劇のひとつ「オセロー」。
    勇敢な将軍オセローが副官に任命されなかった不満うぃ抱く旗手イアーゴーの策略に堕ちる。イアーゴーのでっちあげたオセローの妻デズデモーナの不義を嫉妬したオセローは、愛する妻を絞め殺してしまう。

    「オセロー」については、四大悲劇のひとつということ以外の予備知識は殆ど無い状態で読んだが、戯曲に対する先入観がなくなったおかげか、特に読みにくさもわかりにくさも感じることなく愉しめた。

    オセローを欺くために、隠れさせたオセローに聞こえるように副官キャシオーとイアーゴーが話す場面などは特に面白かった。

    愛し合っているのに、何故一言相手に訊ねて疑いを晴らさない

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    2017年01月27日
  • アントニーとクレオパトラ

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    シェイクスピアの悲劇の終わりを告げる作品。
    ジュリアス・シーザーと同様に、伝説や物語ではなく、英雄の生き様を追うという点で、他の喜劇や悲劇とはまた性格の異なったものとなっている。
    人間が生きて死ぬことを追っていくということは、その一生にどのような意味づけを見いだすかで大きくその姿を変える。しかも、今回はワールドワイドに動く世界で、ローマとアレクサンドリアという趣きの異なる世界の行き来。場所だけでなく、人間も、三頭政治の世界からクレオパトラの世界、甘い宴の世界と、激しい戦争の世界と、緩急が綴れ織りのようにやってくる。とてもじゃないけれど、ひとつの劇で収まる規模の話ではない。それをひとつの舞台の中

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    2017年01月22日