福田恆存のレビュー一覧
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ハムレット
ウィリアム・シェイクスピア
福田恆存 和訳
1600年ごろの超有名な戯曲。戯曲文学という物に慣れないせいか、いちいち巻頭の人物名と役柄の一覧をスマホに写して1ページに直して参照しながら読んだ。
シェイクスピアが劇作家として活躍したのは1590年から1611年まで(日本では関ヶ原合戦の前後、シェイクスピアは47歳で引退しているので活躍の年代は短い)この作品は円熟味を増した1600年代初頭の悲劇作品の代表作です。
あらすじは城に現われたデンマーク元国王(ハムレットの父)の亡霊から、前王の死は現国王である叔父による殺害であるという事を告げられた王子ハムレットは固い復讐を誓う。
道徳的で -
Posted by ブクログ
デンマーク王子ハムレットは、先王である亡父の亡霊より現王クローディアスが父を殺したという事実を知る。
我が叔父であり義父となっているクローディアスへの復讐を誓うハムレットだが。悲劇四部作の一つ
名台詞、名場面の大渋滞で、尚且つストーリーも面白く、ぐいぐい引き込まれていった。これぞ名作。シェイクスピアやばい。悲劇四部作読みたい。
ネタバレ怖いんで(今更だけど未読の人はできるだけラスト知る前に読んで〜!)
戯曲、大丈夫かな?(演劇あまり興味なし、映像化作品苦手)と思ったけど→
面白いお話だとそういうの、気にならないわ(笑)むしろ誰のセリフかわかるから脳内再生しやすい。
しかも、戯曲ならではのド -
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分配される領土のことだけを考え、得るものを得たら父リアを見捨てる上の二姉妹、父を尊敬するがゆえに自分の正直な気持ちを言ったばかりに父から激怒され勘当までされたのに最後まで見捨てなかった末娘。
人ってバカというか、大事に思ってくれる人の気持ちは見えなくて、見えるのは自分の承認欲求を満たしてくれるものだけ。って、リア本人だけでなく、大事に思っていた末娘や忠臣や、周りの人にも救いがない。
で、リアは何者だったのだろう。一番大事な人をないがしろにして、口が上手いやつを高く評価し、ほんとうに助けてくれる人がしていることには気づかず、自分の悲劇しか考えない。いまの社会もほぼ同じことが起こっていると思う -
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今度オペラを見に行くので、久しぶりに読みました。かれこれ10年ぶりくらい…?以前読んだのは高校生か大学生なりたてかの多感な時期で、ひどく美しく耽美な戯曲に、そしてその日本語を書いた福田恆存に、くらくらしていた記憶がある。
久しぶりに読み返してそこまでの陶酔感が得られなかったのは、再読だからか、年だからなのか…再読だから、だといいんだけど笑
ドリアンなども読んだ身からすると、いかにもワイルドらしい表現、特に月に対する表現に、にんまりしていた。
「月を見るのはすてき! 小さな銀貨そつくり。どう見ても、小さな銀の花。冷たくて純潔なのだね、月は…さうだよ、月は生娘なのだよ。生娘の美しさが匂つてゐるも -
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昨年の『禁色』、今年の『標本作家』ときて、ようやく『ドリアン・グレイの肖像』にたどり着きました。本に関しては、読むべき時におのずと手に取ることになるという(?)運命論者なので、来るべき時が来たという感じです。
学生時代に『サロメ』にはまった時に、なぜこちらを手に取らなかったのか。福田恆存が好きだと話し合える友人がいたのに、なぜこの本を手に取らなかったのか。もう彼と話し合えることがないのに、今更彼にぴったりな本達を読むことになっているなんて、なんと残酷なのだろうと思います。でも私たちにとって、美しいものは悲劇的であるということはあまりに自明なことなので、きっとこれで良かったのだと思う自分もいます -
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ネタバレ高校生の時以来、10年ぶりくらい?に再読。当時シェイクスピア作品を他にも読んでいたが、どれもふーんという感じであったので、私も若い時があったのだなあとしみじみ…。読み返してみたら、これが本当に面白い。。信頼している福田恆存の訳で。
II-2
「燃ゆる星 空行く日
疑うきみの 心かなしく
見せまほし わが心
いつわりの世に まことのあかし」
訳が美しいです笑
Doubt thou the stars are fire,
Doubt that the sun doth move,
Doubt truth to be a liar,
But never doubt I love.
III-1
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シェイクスピア四大悲劇の一つ。
私にとっては、これが2作目に当たる。
かなり面白かった。
ハムレットは父を思うがゆえに悲劇に陥った。
オセローは妻への愛が裏切られたために悲劇に陥った。
どちらも家族を思う愛が悲劇を招いている。
愛と憎は表裏一体の関係にあることを気づかせてくれた。
あと、ストーリー展開が実は単純なことに驚く。
オセローを恨む者がオセローを貶めようとするのだが、この策略はとんとん拍子で上手く行く。
もちろん、この方法はストーリーの軸ではないのだが、こんなに簡単に策略が上手くいくのを見ると、「この作品はやはりフィクションなのだ」と気づく。
事実は小説より奇なりというが、まさにそ -
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バレエの演目が大好きで、思い出深いこの作品
学生時代以来で読んだけど、この品のあるドタバタ喜劇、面白くて面白くて笑いながら読みましたー。
楽しかった☺️
戯曲がこんなに楽しく読めるようになったはお嬢が演劇やってくれたおかげかと思う。
一緒になりたいライサンダーとハーミア、
ハーミアの父から信頼を置き、ハーミアを想うデメトリアス、
デメトリアスに恋するヘレナ。
この4人が、妖精の王オーベロンと、パックの媚薬せいで恋敵が入れ替わり…
恋のお話しもやっぱり好きだけど、
大公が庶民の演技をあたたかく見守る、
5幕の劇中劇のシーンがなんだか良かったなぁ。
出来るトップは部下たちをも尊重するのね… -