福田恆存のレビュー一覧

  • ジュリアス・シーザー

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    ドラマティックであることを求めるなら、シーザーがルビコン河を渡った瞬間か、あるいはブルータス等の一団に暗殺される場面を劇のクライマックスに選ぶだろう。タイトルからは、そうした劇を想像していたのだが、シェイクスピアはそんなに単純ではなかった。そもそも本編にはシーザーはほとんど登場することがない。その代わりにシェイクスピアは、これを見事な心理劇に仕上げて見せた。しかも、暗殺の3月15日を境に、それまではブルータスらの集団的な高揚を描き、それ以降は運命に対する戸惑いと、後悔とを実に鮮やかに描いて見せたのだ。

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    2014年01月16日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    この2作を読むと、シェイクスピアにおける喜劇とは何だろうかと思う。ことに、「あらし」がそうだ。喜劇の定義がよくわからないが、どうも悲劇でないものとしか言いようがないようにも思えるのだ。さて、篇中前半の「夏の夜の夢」は、戯曲として読むよりは、舞台で見る作品だ。ここでは、3つの世界が劇を構成するが、何といっても妖精の世界をいかに見せるかに演出の妙があるように思う。人間技を超えた軽やかさが求められるだろう。一方の「あらし」は、なんだか悲痛ささえ漂う。エピローグは、あたかもシェイクスピアの辞世の言葉のように響く。

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    2014年01月10日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    シェイクスピアの最後の作品「あらし」に加え、メンデルスゾーンの結婚行進曲でお馴染みの「真夏の夜の夢」
    あえて夏の夜の夢と訳した理由もキリスト教の文化圏から考えると納得できる。
    どちらの作品も妖精が物語に重要な役割を果たしていて、物語性がより一層増している。また、下地になる作品がなく、ほぼシェイクスピアの想像の世界でできている。
    どちらの作品にもこれまでの悲劇作品のような愛憎劇が多分に盛り込まれているのにも関わらず、それを超越した力で喜劇にまとめ上げているところに、シェイクスピアのひとつの終着点がみえる。
    だが、どうしても作品が短いためか、その転換が煮詰まらないまま成されているような気がしてしま

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    2014年09月29日
  • お気に召すまま

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    シェイクスピアの喜劇は初めて読んだが、悲劇とはその構造が全く違うようだ。そもそも、あるべきはずのところに葛藤の見られることがほとんどない。失われた公爵領の奪回にしても、恋のゆくえにしてもそうだ。一方、それを補うかのように、アーデンの森の魔法が劇空間を包みこんでいる。そして、このこととも相まって劇全体には祝祭的な趣きが強いようだ。ただし、いたるところにタッチストーン(道化)が登場し警句を発することで、劇の解釈は一筋縄ではいかなくなるのだが。ある意味では彼こそが劇の主役だと言って言えなくもないくらいに。

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    2013年11月17日
  • ジュリアス・シーザー

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    ずっとシーザーが主人公と思っていたが、ブルータスが主人公だった。
    ブルータスは悪者と思っていたが、そそのかされたこともあって、仲間とシーザーを暗殺した。
    など、読まなきゃ知らないことばかりだった。
    シェイクスピアの本は、冗長だと思っていたが、読むにつれて、人物の心の動きが精緻に描かれているとおもうようになった。

    古代ローマ人は、ローマ人であることに誇りを持っていた様子。

    演劇もいつか見てみたい。

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    2013年07月02日
  • 黙示録論 ──現代人は愛しうるか

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    内容の概要を初めて知ったとき、人々を脅かして布教活動を行いやすくするための文句なのだろう、くらいにしか思っていなかった黙示録。
    改めて指摘されると、虐げられていると感じている者の怨念や執念のようなものが纏わりついているような気がしてくる。黙示録の中で敵に復讐を企てているのだ。
    おどろおどろしい印象なのは変わらないが、内容がここまで振り切れているためか、よく考えてみると大変に人間味溢れる正典なのではないかとも思えてくる。

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    2013年05月29日
  • お気に召すまま

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    シェイクスピアは初めて読んだが、面白かった。

    まず台本形式で書かれていることに驚き。内容については、様々な人々の恋が展開していくと同時に皮肉やら人生観やらが織り込まれていて、上手いなあと思った。
    堅苦しい(古めかしい)口調なので敬遠してしまうかもしれないが、一読の価値、充分あり。

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    2013年04月08日
  • ジュリアス・シーザー

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    ネタバレ

    ブルータス そうなのだ、キャシアス、もちろん、おれはシーザーを深く愛してはいる……しかし、何か用があるのか、こうしてさっきからおれを放そうとせぬが? 何が言いたいのだ? もしそれが公のためになることなら、右の目には名誉を、左の目には死をさしだすがいい、おれはそれを二つながら平然と眺めよう。神々もお守りくださろう、このおれには名誉を愛する気もちの方が強いのだ、死にたいする恐怖よりも。


    シーザー もっと肥っていてもらいたいものだな! いや、気にかけはせぬ。ただ、もしこのシーザーの名にとって気にかかる何者かがあるとすれば、まず誰よりも先に遠ざけねばならぬ人物が、あの痩せたキャシアスだ。あの男は本

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    2013年02月24日
  • リチャード三世

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    四大悲劇を読み終えたときよりさらに感慨深いのは、福田恒存の翻訳の見事さによるのではないだろうか。
    日本語の音がとにかく美しく耳にここちよい。

    それとやはりシェイクスピアは天才。
    セリフ運びの見事さといったらもう、ほれぼれする。
    しかもそのセリフがまたインパクトの強いこと、
    深いことこのうえなし。

    これまでシェイクスピアに感慨を抱いたことがなかったのだが
    あらためて再読したいと思った次第。
    もちろん福田訳で。

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    2012年03月29日
  • リチャード三世

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    いやぁシェイクスピアさん、悪人書かせると天下一品!絶対本人悪くないとこんなの書けないよ!
    そしてこの悪口の応酬ね。皆さん悪口のネタが尽きた際には是非シェイクスピアを。この作品はもう呪詛のレベルだけど。

    その呪詛のクライマックスで、締めくくりにその対象の名前呼んで決めようとした所をタイミング良く相手の名前に変えて呪詛返しした上に、言い直されたら「は?」って。「は?」と来ましたよこのリチャード3世。笑った。

    ガンガン邪魔な奴を殺しまくって、要所要所で演技も挟んで相手を騙くらかし、しかも上記のようにお口の達者っぷりが他の追随を許さない(皮肉の言い合いで絶対負けない)リチャード3世。あっという間に

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    2011年11月24日
  • お気に召すまま

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    ロザリンドいたずらっこでちょうかわいい。

    ところで私の持っているこの本にはかわいい表紙がついていないんだが……解せぬ ロザリンドとシーリアと道化かな?

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    2014年10月06日
  • お気に召すまま

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    弟に領地を奪われた公爵は、アーデンの森に移り住んでいる。公爵の娘ロザリンドは、叔父の娘シーリアと大の仲良しのため邸内にとどまっていたが、ついに追放される。男装したロザリンドは、シーリアとともに森に向ったが、一方、公爵の功臣の遺子オーランドーも、兄の迫害を逃れて森にやってくる・・・。幾組もの恋人たちが織りなすさまざまな恋を、明るい牧歌的雰囲気の中に描く。
    (裏表紙紹介文より)

    ***

    シェイクスピアの喜劇の一つです。
    とあるサイトさんで出てきたので、読んでみました。

    新潮文庫のは以前「ヴェニスの商人」も読んだことがあったのですが、やはり昭和に翻訳されたものだからか、それとも今訳してもこうな

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    2010年10月26日
  • お気に召すまま

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    RSC版の脚本を日本語訳する際に合わせて購入しました。シェイクスピアは悲劇よりも喜劇の方が好きなので、とても読みやすかったと思います。彼の描く女の子はいつも可愛くて魅力的です。

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    2010年06月14日
  • ジュリアス・シーザー

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    反逆者の中でブルータスだけが正義感のみで行動していた、という悲劇。ブルータスほどの人物なら、そんな事もすべて受け入れた上での行動だったのだろう。

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    2009年10月07日
  • ハムレット

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     今更になって読んだシェイクスピア。生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。新潮文庫のシェイクスピアはどれも表紙が綺麗でそろえたくなる。

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    2022年11月20日
  • リチャード三世

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    これを中学生で読んだ私。
    マキャヴェリの上を行く、悪役の最たるもの。
    私はかつてグロスター公に惚れていた。
    どこまでも悪を美しく演じる陶酔。
    運命の中心にいるようでいて、運命から見放されることを自覚している滅びの美。

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    2009年10月04日
  • ジュリアス・シーザー

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    ブルータスの生き方、考え方は私は好きです。
    あまりに清潔すぎて他から反感を抱かれたりする事もあるでしょう。
    ただ、結局、シーザーを殺してしまうのですね。
    そこらへんを客観的に見れてとても良かったです。

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    2009年10月04日
  • お気に召すまま

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    シェークスピア作の喜劇。題名は聞いたことがあったけど、内容はあまり知らなかったので読んでみた。ロザリンドを取り巻く恋話だけではなく、それぞれの掛け合いも哲学的でとても魅力的でな物語だった。

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    2009年10月04日
  • アントニーとクレオパトラ

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    あまり面白くなかった気が、、、私の読み方が悪いのかもしれないけど、やや無理やり感を感じた。
    やっぱり、マイナーな作品だからかなぁ、、、

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    2009年10月04日
  • お気に召すまま

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    As you like it

    追放された公爵の娘ロザリンドと騎士ローランド・で・ボイスの息子でありながら、兄に虐げられるオーランドーの恋物語。
    ともに世間から冷たい非難をうけ、森へ迷い込む。
    そこで、男に扮し、オーランドーの自分への愛を確かめようとするロザリンド。
    森の中、なすがままに運命はやってくる。

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    2009年10月04日