瀬名秀明のレビュー一覧
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ解説とか好きだからもう「はじめに」から面白かった!
ホラージャンルを5W1Hに分類しようなんて思わないでしょ。楽しい。
それで言うと全部の項目に好きなジャンルがあったから、自分って案外ホラー好きなんだな、と思った。
この本は全章怖くなかった。入門書扱いだからかな?ホラー苦手でも読めそう。
[特に良かったやつ↓]
終わった町 芦花公園
とざし念仏 五味弘文
一一分間 瀬名秀明
民法第961条 梨
最近モキュメンタリー(っていうジャンルだって初めて知った)系の小説多いよねって前話してたけど、好きなジャンルはどれだけ増えてくれても有難いな。
梨先生の、「折り目をつけてください」でワクワクしながら -
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ気鋭のホラー小説家達による、オムニバスホラー短編集。
ジャンル特化型ホラーということで、各話が5W1Hにジャンル分けされ収録。
・Who「みてるよ」心霊ホラー
学校に出現する、不気味な男子の幽霊。彼に見られた者は恐ろしい目に遭う。
・What「終わった町」オカルトホラー
土地神の怒りを買った主人公が、自分以外が狂った町に閉じ込められる。
・What 「さよならブンブン」モンスターホラー
クラスメイトに虐められている主人公が心の拠り所にしていた猫・ブンブンによる、いじめっ子への復讐劇。
・Why「告発者」サスペンスホラー
動画サイトにアップされていたのは、主人公の過去の罪を糾弾する切り抜き動画 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2020年2月に刊行されていた、瀬名秀明さんの小説の最新刊である。文庫化されているのを見かけ、手に取った。タイトルからして相変わらず小難しそうだが、読んでみるとすいすいと読める。いい意味で裏切られた印象を受けた。
一時期はロボット分野に傾倒していた瀬名さんだが、本作のテーマはAI(Artificial Intelligence)、人工知能である。全4編に描かれたAIの実力は、決して遠い未来の話とは思えない。AIという言葉は、現代社会でも人口に膾炙しているのだから。
『負ける』。チェスや将棋において、人間対AIの対戦は実際に行われたが、今では聞かなくなった。藤井聡太ら現役棋士がAIで研 -
Posted by ブクログ
AI(Artificial Intelligence)人工知能が進歩した先にどんな社会が到来するのか?このAIの定義を私は明確に語ることができていないのですが、私なりの理解でいうと、「機会が人間の知能を持ったように振る舞えるもの」となります。
機械学習、ディープラーニングと言われるように、機会が自ら学びを深めることができる存在であります。
絵画、小説など、ある作家の作風を機械が学び極めると、あたかもその作家が創造した絵画や小説を生み出せるのかもしれない。その作品は、著作権を侵害したとえるのか?本書は、4つの短編集であります。テーマは進化したAIが存在している社会での出来事です。チェスや将棋、囲 -
ネタバレ 購入済み
・「どうしてこいつ(AI手術ロボット。《サージェリー・プロ》)は、わたしのやってほしいことがわかるんだ?」
・「そうです、ブラック・ジャックさん。《サージェリー・プロ》にはこれができるんです。
誰よりも早くあなたの思ったところへ先回りして、サポートすることができるんです。
なんといっても《サージェリー・プロ》のAIの学習には、ブラック・ジャックさん、
あなたの手術の映像をいくつも使ったんですから…!」
・「まったくおまえさんには驚かされる。未来にはこのわたしが、世界中の病院でメスをふるっているというわけか。フフフ…。
この手術代は全てひっくるめておまえさんに請求するから、そのつもり -
ネタバレ 購入済み
博物館の楽しみ方
一部ご紹介します。
・博物館の歴史とは、見せ方の歴史に他ならない。いかに人に心地よく見せるか。いかに効果的に、わかりやすく、楽しく、面白く見せるか。いかにびっくりさせるか。一つの絵から、興味がわき、いろんなことが繋がる。この目に見えない繋がりが面白さを惹き起こす秘訣。
繋がりを示すのが見せ方。美術品や遺物は世界でただ一つしかなくても、見せ方は人の数だけある。博物館も、学問も、小説も面白いと思えるのはそのためだ。
・物語を作る者は、一冊ごとに博士になるくらい調べなければならない。
・これまでたくさんの美術品や遺物が歴史の中で失われてきた。火事や地震、洪水。戦争や爆弾テロ。そうでなくても時 -
Posted by ブクログ
小中学生のころに読みふけっていた、手塚治虫の『ブラック・ジャック』が、現代に実在したら、という想定で描かれた作品です。
AI医療や冷凍睡眠とiPS細胞、安楽死についてなど、昨今の医療テーマを扱っているだけでなく、原作のストーリーをしっかりと踏まえた物語になっていることや、ドクター・キリコなどの登場人物もその魅力を残したまま描かれていて、とても楽しく読むことができました。
全部で5つのエピソードが収録されていますが、どの物語も、切なくもあり温かくもある原作同様の読後感で、とても満足できるものでした。
やはり、ブラック・ジャックはカッコいいです。