瀬名秀明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
14歳のみんなに読んでもらおう!ということを前提に考えると、かなり真剣にホラーを楽しんでほしいという意思を感じて大変好ましい。学校生活が怖くなるような話ばかりで作者の皆さんの本気を感じる。梨作品とか、読んだら怖くて夜眠れなくなるんじゃないかな。少なくとも私は眠れなくなるような子供だった記憶がある。芦花公園作品に関してはこれ14歳が読んで大丈夫?トラウマにならない?という老婆心がわいた。怖すぎるんじゃないですかこの話。
ホラーに挑戦する機会をもってほしいという企画自体がすごくいいし、著者の面々がガチガチの豪華陣でいっそ笑っちゃうくらいだ。14歳のみんな、読んで震えあがろうね...... -
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Posted by ブクログ
2009年の豚インフルエンザによるパンデミックの際に書かれたものです。2009年といえばリーマンショックの年。豚インフルエンザの流行は聞いたことがあるが、あまり記憶に残っていませんでした。感染症対策については、今も10年前も同様で、再生産者数、感染のピークを減らすなどの話がありました。
著者の1人の押谷仁さんは、現在の専門家会議のメンバーとして活躍され、2003年のSARSではWHOで対策をとられた方。もう1人の著者の瀬名秀明さんはSF作家。2020年2月の「100分で名著」の解説をされ、薬学博士で私と同学年です。
文末では100年後の未来について語られ、瀬名さんよりご自身の仕事を踏まえ「 -
Posted by ブクログ
ホラーは、「大好き!」と「苦手」という人にはっきり分かれる。
私は、「まあ好き」(いきなり矛盾したことを言うが)。
でもお化け屋敷は苦手で、でも入りたくて、必ず誰かを盾にして進んでいく。
本はどうだろう?
本は、まあ好き、と自分で言うくらいなので、本書巻末のおすすめブックリストはほとんど読んでいる。
確かにどれも名作。
さて、本書はホラー、つまりエンターテインメントの魅力を伝えるべく、
有名作家の書き下ろし作品を集め、ジャンルごとに解説も加え他非常に豪華かつ読み応えがある。
どれも短く、そして10代向けのシリーズならではの「日常」を背景にしているので読みやすくもある。
「告発者」はいかにも -
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Posted by ブクログ
AIと人間の未来を見つめる物語。人が人である所以は何なのか。人間らしさとは何なのか。人ができることはどこまでで、AIができることはどこまでなのか。それが融合した未来はどんなものになるのか。
瀬名さんが語る未来の物語はいつも繊細で優しい。ナイーブすぎるし、好意的すぎるし、共感や理解ばかりではないけれど、やっぱりその優しさの先に共存の未来があってほしいと願わずにはいられない。
でも現実には、技術を実用的に進化させるのは戦争や欲望だったりすることが本当に悲しい。
これを読んだ今、もしかしたら人間こそが元々は誰かが作ったただの有機ロボットだったのかもしれないと思いはじめた。 -
Posted by ブクログ
シンパシーとは寄り添うこと、エンパシィは思いやり、他者の気持ちを推し量って配慮し行動すると言う意味、忖度、昨今先回り服従と言う悪いスティグマがついてしまった。
小説を読んで、主人公に共感しました、本当の読書とは言い難い。自分とは異なる立場の人の心情も理解できて初めて読書体験は豊かになる。
ジャックアタリ氏の利他の精神、エンパシィによる他者理解の精神、利他主義は合理的利己主義に他なりません。自らが感染の脅威にさらされないためには、他人の感染を確実に防ぐ必要がある。私はしばしば利己的でありながら利他的にもなれる、
合理的な利他主義、希望を持って最善を尽くして生きる。楽観主義ではなくポジティブに考え -
Posted by ブクログ
ネタバレ学生の時に読んだのを20年ぶりに再読。
さらっと読んでストーリーを追うだけの読み方もできなくはないと思ったが、せっかく科学とエンターテインメントの融合が話題になった本を読むので、頑張ってゆっくり読んでいたら思いの外読み終わるのに時間がかかった。
本編も面白かったが、新潮文庫版のあとがきもとても面白かった。
本書の評価についての統計が記載されていたのが興味深く、一つの作品に対する評価が社会情勢で変わることは当たり前だとは思っていたけど統計で見てみると(一見)客観的に可視化される。話題になった作品は、肯定的評価→否定的評価→肯定的評価と評価に波があるのも当然かもしれない。
難しいけど面白い本 -
Posted by ブクログ
新型インフルエンザ(2009年)の時に発売された本ですが、その後にエボラ出血熱(2014年)、新型コロナウイルス(2020年)のように、パンデミックは周期的に訪れています。その都度、それに対して学び、そして忘れていく...世界はそんな流れになっている感じがします。この本の要は「極端に走らないこと」です。そしてウイルスの正体よりも、人間心理と言うか、それぞれが思惑に従った情報発信と情報選別をしている現実も描いています。正解がないだけに、ある程度、周囲に前ならえをする必要はあるかと思いますが、それぞれの価値観が違うだけに、難しい所もありますね。
私の論説も含まれますが、例えば、十分にソーシャル