瀬名秀明のレビュー一覧
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本書は『パラサイト・イブ』などでお馴染みの小説家、瀬名秀明氏によるサイエンス本の書評集だ。「朝日中学生ウィークリー」紙に連載されていたものが中心とのことで、非常に読みやすい。
一口にサイエンス本といっても様々なわけなのだが、脳科学、生命科学から宇宙、評伝本までが幅広くカバーされている。その中でも本書の特徴は、選書の確かさにあるだろう。ためしに生き物のパートを覗いてみると、しっかりとハダカデバネズミやクマムシなどが選ばれている。これなら他のパートにも期待できそうだ。
また、レビューがすごくコンパクトに纏まっていることにも感心する。本の内容紹介を簡潔に済ませ、その楽しみ方を伝えることに重点を置いているのだ。自分にとって既読の本の書評を読んでみても、ついつい再読したくなってしまう。
個人的には、年末年始に「恥ずかしくて言えなかったけど、まだ未読だったサイエンス本」の類を読破しようと思っている。実はファインマンさんとか、まだ読んでないし。。。本書で紹介されている本も、きっと何冊か読むことになるだろう。
本を読む前に、本を読む。「飲む前に飲む」みたいなことか。皆さま、くれぐれも読み過ぎと飲み過ぎには御用心! -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
燎原の火のごとく広がる新型インフルエンザ。
その世界的大流行は我々に何を問いかけているのか。
小説家の想像力と専門家の洞察力とが切り結ぶ対話篇。
いま必要なのは、過度に恐れず、適切に恐れることだ。
根源を見すえた議論が、パンデミックに立ち向かう勇気と、冷静に対処する視座を与えてくれる。
[ 目次 ]
救える命を救うために(数ではわからないこと;感染症と病原性;つばがりの視点)
第1章 恐れと対峙する(公衆衛生の道へ;SARSでの体験;適切に恐れる;見えてくる被害;怖さを伝える)
第2章 パンデミックという経験(感染拡大は止められない;プロアクティブの重要性;致死率の難しさ;感染拡大の起こり方)
第3章 パンデミックを乗り越える(全体像をつかむ;情報をいかに発信するか;ポジティブに評価する社会性;被害を最小限に抑える;絶望しないこと)
第4章 想像する力(他者への想像力;フィールドから見えること;未来への想像力;おわりに―パンデミックを見すえるまなざし)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
東大博士課程卒or在学中の8人が、自身の研究内容や東大に入った経緯などを紹介する。
巻頭にある、監修者2人の対談で、
なんでその道を選んだのかを聞くのではなく、いまの研究テーマにはまり込んだ具体的な理由を探るようにしています。
とあるように、
研究テーマを選んだ経緯がとても具体的に書かれているというのが本書の特徴であると感じた。一見どうでもいいような、でも個人的にはすごく気になるところが書かれていて、非常に興味深かった。
また、こちらも巻頭の対談で、
高校生ぐらいの段階で過度な固定的な夢を持っている人は、私からすると窮屈でちょっと気持ちが悪い。そもそもサイエンスはたえず進歩する業界だから、自分がプロとして飛び込む頃には、高校生の頃の状況とは変わっているはずですし。
この言葉は、とても本質を突いているように感じる。
自分が何に興味が有るのかなんて、簡単にわかるものではない。進路なんてささいなことがきっかけで決まってしまうこともある。それに、人生を大きく左右する(かもしれない)決定を高校生に課すのはなかなか重いのではないだろうか。
東大には、大学2年の終わりに進む学部が決まる進振り制度という制度があり、大学受験を終えてからの2年間で進路をあせらずにいろんな情報を収集しながら考えることができる。本書ではこの制度に対して賛成の意見が多かった。
短くまとまってるのでとても読みやすい。自分と同年代の人が多いため、大学や教育制度に対する問題意識が近いのかもしれない。
これから大学受験、大学院受験する学生や、博士課程の学生にはぜひぜひお勧めしたい本。
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東大、と付いていると企画が通りやすい
パラサイト・イヴ
選んだ理由ではなく、ハマりこんだ具体的な理由をさぐる
サイエンスは耐えず進歩する、状況は変わっているはず
4つのなぜ
目的 原因 発達・学習 系統発生
良い建物をたてるには知識を総動員
実際に現場に携わらなくとも、実践者を通じて関わることができる
第一原理計算
科学のための科学者、科学者のための科学者、社会のための科学者
ミツバチのダンス言語
もう思い切ってダイブ -
Posted by ブクログ
パラサイトイヴに比べると人気はありませんが、この作品も素晴らしいと思っています。
特にクライマックス。このクライマックスのすごさはただごとではありません。久しぶりに読んでいて圧倒されるという感覚を味わいました。
とにかく超一級の娯楽大作です。まさに絶品。ここ数年で読んだ日本の小説の中では、三本の指に入る面白さでした。
是非とも映像化して欲しい作品ですね。スティーヴン・キングの作品のようにTVで前後編に分けて8時間くらいにして。とてもではないですが、映画化するのは難しいでしょう、尺の問題で。
ただ、問題はあのクライマックスだよなあ。あれをきちんと映像化するのは相当難しいでしょうね。 -
Posted by ブクログ
私がホラー小説を好きな理由は、
①安全な場所から非日常を味わえること
②さまざまなジャンルに枝分かれしていること
③たった数十ページでも、しっかり恐怖を味わえること
はい。
この3つを一度に楽しみたいなら、
このアンソロジーをおすすめします。
『ホラーの扉 八つの恐怖の物語』アンソロジー
世の中にはたくさんのホラーアンソロジーがありますが、
本書が面白いのは、
それぞれの作品がジャンルごとに分けられていること。
ホラーと一口に言っても、
その幅は本当に広い。
私は自他ともに認める(笑)ホラー好きだけれど、
ヒトコワ系やスプラッター系よりも、
オカルトホラーやSFホラーのほうが好みだったりする。
そんなふうに、
「自分はどんな怖さが好きなのか」を
あらためて発見できるのが、このアンソロジーの良いところです。
✧
どれもまったく違う怖さで面白かったのですが、
特に好みだったのはこちら。
◆『終わった町』芦花公園
〈オカルトホラー〉
少しずつ街そのものが不気味なものへと変容していく、
逃げ場のない不条理。
日常がじわじわ侵食されていく感じが、
とても嫌で、とても好きだった。
◆『告発者』雨穴
〈サスペンスホラー〉
ある重大な秘密を抱えた主人公が、
タイムリミットの迫る中で
じわじわと追い詰められていく物語。
怪異そのものよりも、
「この先どうなるの?」という焦燥感が怖い。
◆『さよならブンブン』平山夢明
〈モンスターホラー〉
これは果たしてホラーなのか……?
と思わんでもないのだけれど、
猫好きとしては、
どうしてもブンブンを応援したくなる。笑
✧
そして嬉しいのが、
それぞれの短編の最後に
作品を読み解くための解説がついているところ。
「なぜ、この物語を怖いと感じるのか」
そこまで言語化してくれるので、
読み終えたあとにもう一度作品を振り返るのも面白い。
自分好みのホラーを探したい人はもちろん、
「ホラーを読んでみたいけれど、何から選べばいいかわからない」
という初心者にもぴったりの一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
ふー、お腹いっぱい。
自分の体も溶解しそうです。
きっかけは、森博嗣さんのエッセイにあった「100冊」の中から選んだ一冊。
読み始めは、医学や化学の用語がみっちみちで、「わしゃあ、理系の学生か?」と文系の僕は嘆いていました。
でも、読み進めるうちに、理解まではできずとも、物語の中に入り込んでいました。
本作の最重要テーマである「ミトコンドリア」。中高生の頃以来、意識することもありませんでしたが、これが非常に面白い。AIさんにもちょくちょく質問していました。
終盤のホラー描写は、脳内でぐちゃぐちゃに再現されていました。これは実写化しないほうがいい。(されてんの?)
ちょっと頭がよくなった、気がする。